Hololive SEED DESTINY─止まらない運命─   作:疲れた斬月

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今回も別箱からのご登場。

そして後半では何やら怪しい動きが…?


第17話「興味持ったVtuberを調べたらとっくに引退してたって事、まぁまぁあるよね」

「…よし、必要な機材は買い揃えたな。すいません付き添って貰って」

 

「ふふーん、部下の面倒を見るのも総帥たる我輩の勤めだからな♪」

 

「いつ俺があんたの部下になったんですか」

 

ドヤ顔を浮かべる巨大な角のある紫メッシュが入った銀髪の少女…HololX総帥【ラプラス・ダークネス】にツッコミを入れるシン。

 

故障した機材の代わりになる機材と次の配信でプレイするゲームを購入した帰りである。

 

…え?ヒロイン一同はどうしたって?

 

まだ未登場のホロメン出したかったからお留守番して貰っt「じゃあ敵だね?」えっ(斬

 

 

 

 

 

「待てーーーーーーー!!」

 

「ひったくりーーーーーーーっ!!」

 

後ろから聞こえる叫び声。

 

「「ん?」」

 

背後を振り向くと、帽子にサングラスにマスクと言ったいかにも不審者ですといった服装の男と、それを追い掛ける薄紫色の髪の女性と、先端をグラデーションの淡紅色に染めた銀髪の女性の姿が。

 

逃げる男の脇には、高級そうながらも到底男が持つ様な物ではない女物の鞄が抱えられている。

 

あれが盗まれた鞄だろう。

 

「どけぇぇぇ!!」

 

「…っ!」

 

仕方無いから俺が捕まえてやろうか、とひったくり犯の進路上に出たシンの眼が、ひったくり犯の右手に携えられた光る物体…ナイフを捉えた。

 

───このままじゃ先輩を巻き込んじまうな。

 

シンは冷静にそう判断し、やむを得ずラプラスを手で制しつつひったくり犯に道を譲る…様に見せ掛けて。

 

「…ふッ!」

 

「あっ…!?がぁぁぁぁぁ!!」

 

…すれ違いざま、雷光の如き疾さで脛を蹴り抜いた。

 

激痛に悶えながら転倒するひったくり犯。

 

シンは一切気を緩める事無く、流れる様に組み付き、ザフト式対人格闘術の訓練で身に付けた固め技でひったくり犯の動きを完全に封じた。

 

「ぐぎゃあああああああっ!!?」

 

「総帥、警察!早く!!」

 

「わ、わかった!」

 

ひったくり犯を抑えながら鋭い声でラプラスに要求する。

 

それから数分もしない内に近くの交番から警察が派遣され、ひったくり犯はあえなく御用となった。

 

 

 

 

 

「ふぅ…お陰で助かったわ。ありがとう、イケメンのお兄さん♪」

 

「どういたしまして」

 

ひったくりが連れて行かれるのを見届けた後、薄紫の髪の女性がシンに感謝の言葉を告げる。

 

すると、相方の銀髪の女性が声を掛けて来る。

 

「ねぇ、今からちょっと時間ある?」

 

「え~っと…はい、ありますけど」

 

「ウチのお店に来てよ!お礼したいから!」

 

「店?」

 

女性の言葉に首を傾げるシン。

 

銀髪の女性に捕捉する様に、薄紫の髪の女性が説明する。

 

「この近くに私達がやってる喫茶店があるのよ、ついて来てくれる?」

 

 

 

 

 

「着いたわ、此処よ」

 

2人が連れて来られたのは、モダンな雰囲気が漂うこぢんまりとした喫茶店。

 

「HONEY STRAP…?」

 

看板に書かれている店の名前に、何処かで聞いた様な…とシンが考えていると、2人の女性が入る様に促す。

 

「さぁ、入って」

 

「どーぞどーぞ!」

 

扉を開けて中に入ると、露出の多いメイド服の様な恰好をした2人の女性がいた。

 

青い髪に褐色肌の女性と、右眼に眼帯を付けた短い緑の髪の女性。

 

「いらっしゃいまs…あ、パトちゃんメアちゃん、お帰り〜」

 

「お客さん?」

 

「ただいま〜…さっき荷物ひったくられちゃってね、この2人が捕まえてくれたのよ」

 

「ふ〜ん、じゃあおもてなしするって事でおっけー?」

 

「いや、ほんとに気ィ遣わなくて良いんで…うおっ!?」

 

そう行って隣にいる薄紫の髪の女性を見たシンが驚愕の声を上げる。

 

一瞬目を離した隙に、隣にいる2人の服装も変わっていた。

 

2人はシンとラプラスの前に出て、改めて向き直る。

 

「「「「ようこそ、喫茶ハニーストラップへ!」」」」

 

 

 

漸くシンは既視感の正体に気付く。

 

彼女達はホロライブ、にじさんじに次ぐ大手Vtuberグループ【774.inc】のメンバーだ。

 

元々は現在この喫茶店にいるメンバーで【ハニーストラップ】というグループ名で活動していたが、最近運営事務所がグループを統合したのだ。

 

シン自身は面識は無いものの、先輩タレント達がコラボしていたので顔と名前だけはやんわりと記憶に残っていた。

 

薄紫の髪の女性【西園寺メアリ】。

 

緑の髪に眼帯の女性【堰代ミコ】。

 

褐色肌に青い髪の女性【島村シャルロット】。

 

そして、この中で現在唯一事務所から独立した個人勢として活動中の銀と淡紅色の髪の女性【周防パトラ】。

 

…他にも1人いたが、シンがこの世界に来る前に実家の都合で卒業したとの事。

 

因みに種族は全員悪魔である。

 

「そこの席座ってどうぞ〜」

 

ミコに案内され、窓際の席に座る2人。

 

「何食べたい〜?」

 

「苺パフェ!」

 

「俺は…じゃあティラミスとアイスティーのセットお願いします」

 

「は〜い」

 

注文を受け、厨房の中へと消えて行くミコ。

 

「…ねぇ、君何処かで見た事あるんだけど…」

 

そう怪訝な顔で覗き込んで来るのはシャルロット。

 

「あれ?気付いてないの?その2人、ホロライブのメンバーだよ」

 

「え…?ああ、通りで見た事あると思った!」

 

「はい、シン·アスカです。こっちはholoX総帥のミロカロス山田です」

 

「ラプラス·ダークネスだ!誰だミロカロス山田って!!」

 

シンのボケにツッコむラプラス。

 

2人がコントを繰り広げている内にメアリが注文の品を運んで来る。

 

「はいはい、コントはそこまで。ティラミスのアイスティーセットと苺パフェお待ち遠様」

 

「ありがとうございます、頂きます」

 

「お〜、でっかいし可愛い!」

 

出されたパフェに大喜びのラプラス。

 

そんなラプラスに内心微笑ましい気持ちになりながら、シンもティラミスを口に運ぶ。

 

チーズのコクとコーヒーの風味が完全調和(パーフェクトハーモニー)を奏でながら口の中に広がった。

 

アイスティーもすっきりした上品な味わいで、かなり上等な茶葉を使っている事が見て取れる。

 

「ん…旨いですよ、これ!」

 

「なら良かったわ♪」

 

嬉しそうに微笑むメアリ。

 

隣でパフェを頬張るラプラスもご満悦の様だ。

 

すると、ふとシャルロットが口を挟んだ。

 

「でもホロライブに男性タレントなんていたんだね」

 

「あれ、知らないの?あのガンダムの主人公がホロライブからデビュー!って話題になってたのに」

 

「うん、だってシャル、ガンダム好きじゃないし」

 

ミコの問いかけにそう返すシャルロット。

 

意見は人それぞれとは言え、シンは自分が歩んだ物語も含むシリーズを悪く言われる事に少し複雑な気分になる。

 

「だってさ、『戦争の中で主人公が人間として成長する物語』なんておかしいじゃん。普通戦争なんか経験したら心病むでしょ?メカデザインとかはカッコいいし、戦争物としての出来も良い方だとは思うけど…幾ら何でも嘘を教えるのはダメだよ」

 

シンはそれを聞いて成る程な、と納得する。

 

戦争を経験し、精神疾患を患った人の体験談はメディアやネット、動画サイトなどでも簡単に知る事ができる。

 

実際、自分もあの戦争で酷く心をやられたものだ。

 

レイの言葉で自分の意思を取り戻せなかったら、この世界に来れなかったら…ずっと殺し殺されの繰り返しでトラウマに苦しめられ続けていただろう。

 

そこに今度はメアリが。

 

「そういう意味では割と現実的な結末だったシン君ならシャルは結構気に入るんじゃない?」

 

「え?そうなの?」

 

「そうそう、何かよしよししてあげたくなっちゃうのよね〜♪」

 

「…あんまりそういう事軽々しく言ってると痛い目見ますよ」

 

若干照れ臭そうに忠告する。

 

自分としては漫画の方を見て欲しいものである。

 

「もう、恥ずかしがっちゃって♪そういう所が可愛いんだから〜♪」

 

「だーっ!彼女持ちの男誘惑しないで下さいって!!」

 

頭を撫でて来るメアリに、仄かに頬を染めながら拒否するシン。

 

ちょこ先生みたいな人だなぁ、と密かに思った。

 

 

 

 

「今日はありがとう、お陰で助かったわ」

 

「いえ、俺達の方こそご馳走様でした」

 

やがて夕方になり、4人の悪魔達に挨拶して店を出るシンとラプラス。

 

店を去る2人を見送ると、メアリがふと呟く。

 

「結構可愛い男の子だったわね〜」

 

「わかる〜、何か凄く真っ直ぐって言うか」

 

「彼女4人もできちゃう訳だよね」

 

口々に返すシャルロットとミコ。

 

「…私もその中に入れて貰おうかしら?」

 

「「…今何て?」」

 

ボソッと呟くメアリと、聞き返すシャルロットとミコ。

 

「…メアリお姉様も?」

 

「「ゑ?」」

 

そこに追い打ちを掛けるパトラ。

 

…そしてまたしても何も知らないシン·アスカ。

 

 

 

 

「むむっ!」

 

同刻、ホロライブ事務所。

 

突然自分のアホ毛がピクピクと動いた事に気付いたメルが勢い良くソファから立ち上がる。

 

一旦作業の手を止め、尋ねるアスラン。

 

「どうした、メル?」

 

「今、シン君専用フラグ探知機が反応した!!」

 

「いつから君にそんな特殊能力ができたんだ」

 

アスランは呆れながら再び作業に戻る。

 

彼が操作するパソコンのモニターには、『PROJECT holostar's』の文字が映し出されていた。

 

 

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

白と蒼の装甲を纏った人型の機械が、その手に握られた光る剣で緑色の単眼の人型の機械を両断する。

 

「はぁ、はぁ、はぁ…これで…全滅…!」

 

荒い息を吐きながら、白い機体の中で赤い髪の女性が敵の殲滅を確認する。

 

そこへ黒い単眼の人型が近寄って来て、通信を繋ぐ。

 

モニターに映るのは、褐色肌にオールバックにした金髪の男。

 

『おいおい、あんまり無茶すんなって言ってんだろ?○○○○○』

 

「…平気です。今の私には、これしかありませんから」

 

『…そーかい』

 

そっけなく返す黒い機体のパイロット。

 

―――――ま、あんな事があったんじゃこうもなるわな。

 

そんな胸の内の呟きは、口に出さなかった。

 

仲間を、愛する人を失い、妹とも絶縁に近い状態になり、彼女の中には既に何も無くなってしまった。

 

…彼も、こんな気持ちで戦っていたのだろうか。

 

自分が愛した、燃える様な赤い瞳の少年も。

 

『…テロの発生件数が明らかに右肩上がりで増えているな。終戦からまだ間もないと言うのに…』

 

2人の他にもう1機、白い単眼の機体から通信が入り、モニターに銀髪ボブカットの男が映る。

 

「戦い…全然終わらない…」

 

『…』

 

苦々しげな女性の呟きに、2人は何も言えなくなる。

 

これが、自分達を救ってくれたあの人への恩義に背いた十字架だという事はわかっていたつもりだったのに…。

 

自分達の行為の皺寄せを喰らった被害者である筈の彼女まで巻き込んでいる。

 

一体何の冗談だろうか。

 

 

 

 

 

…突然、機体が揺れた。

 

『『「!?」』』

 

まるでミキサーに掛けられているかの様な衝撃が襲い、機体の制御が効かなくなる。

 

『どうした!?』

 

『わからねぇ!機体が…言う事聞かねぇよ!!?』

 

「何!?何なのよ、もう!!」

 

動揺する3人の目に、一瞬、ある物が映った。

 

「何…これ…?」

 

それは、宇宙空間に開く大きな【穴】。

 

突然現れたそれは、抵抗する余裕すら与えず、3体の機械を飲み込んで行く。

 

『ぐっ…クソぉぉっ!!』

 

『ヤベぇ!吸い込まれる!!』

 

「きゃあああああああああああーーーーーーーっっ!!!」

 

宇宙空間に開いた穴は瞬く間に3人を喰らい…消えた。




性懲りもなくフラグを立てるアホは私です()

ハニストの4人は最近興味持ったけど、実はホロの次に好きだったりする。

蒼月エリなる娘がいた事を最近知りました。

グループ統合してななしいんくになってからゴタゴタ多いけどほんと頑張って欲しい。

因みにシャルロットのガンダム苦手発言についてですが、飽くまで本作オリジナルの設定です。

YouTubeのとある動画のコメント欄で偶然見かけた「戦争の中で人として成長するという間違った認識を一定数の視聴者に植え付けたのがガンダムの唯一あかん所」というコメントに酷く共感し、どうしても採用したくなって取り入れました。

実際のシャルロットがガンダム好きか嫌いかは知らぬ()
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