Hololive SEED DESTINY─止まらない運命─   作:疲れた斬月

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第6話です。

今回はガノタなら皆大好きであろうあのシリーズからゲストが登場します。

それではどうぞ!


第6話「想像力はガンプラを通じて培われる」

「もうすぐ着くからね~」

 

車を運転するYAGOOが助手席に座るシンと、後部座席の【さくらみこ】【兎田ぺこら】、3人の同乗者に告げる。

 

彼等は現在、案件の依頼を受け、依頼主である企業へと車を走らせていた。

 

「晴れて俺にも初案件か…」

 

助手席に座るシンが感慨深そうな表情を浮かべる。

 

というのも、今回の案件は、先方から直々に「シンに委託したい」指名を受けているのだ。

 

「ま、何かあったらえりーとのみこ先輩に任せると言いにぇ」

 

「そういうみこ先輩が1番何かやらかしそうなんですけど」

 

「おいぃ!?」

 

胸を張るみこに冷静な一言を返すシン。

 

彼女のポンコツっぷりを普段から見ている彼にとっては安心できる要素など何一つ無い。

 

まぁ、流石に案件ではやらかさないだろうが。

 

「おっ、ほら、見えて来た」

 

YAGOOの言葉に反応し、3人が窓の外に目を向けると、高台に建てられた大きなビルが見えた。

 

「でっけぇぺこな~」

 

感嘆の声を上げるぺこらに、運転席のYAGOOが微笑みながら返す。

 

「あれが【ガンプラバトル】産みの親、PPSE社だよ」

 

 

 

 

 

ガンプラバトル。

 

それは、プラスチックに反応する【プラフスキー粒子】によってガンプラを操り、勝敗を競う次世代型競技種目。

 

しかし、そのプラフスキー粒子の正体は異世界【アリアン】で採れる鉱物【アリスタ】から産まれた産物だった。

 

異世界など荒唐無稽とすら言われていた当時は、地球でアリスタ…つまりプラフスキー粒子を手に入れる術は無く、第7回の世界大会を最後に2度と行われる事は無くなる筈だったが、プラフスキー粒子発生装置の発明やVtuber事業の展開に伴う異世界との交流の活発化、それに伴う技術の発達によって、再び誰もがガンプラバトルを楽しめる様になった。

 

 

 

 

車を降り、ビルの中へ入ると、受け付けの前に2人の男性が立っていた。

 

1人はスーツを着た人の良さそうな天然パーマの男性で、1人は仮面を着けたオールバックの青年。

 

2人は此方に気付くと同時に笑みを浮かべて歩み寄って来る。

 

そして、懐から名刺を取り出して自己紹介した。

 

「ホロライブプロダクションの皆さんですね、初めまして。PPSE社CEOの安室 玲(アムロ レイ)です」

 

「初めまして、三代目メイジン・カワグチこと結城 竜也(ユウキ タツヤ)です」

 

YAGOOも名刺を差し出し、握手を交わす。

 

「ホロライブプロダクションCEOの谷郷元昭です。この度はどうもありがとうございます」

 

「さくらみこで~す」

 

「兎田ぺこらぺこ」

 

「ぺこみこ大戦争、聴かせて頂きましたよ。お2人らしい、とても楽しい曲でした」

 

「えへへ~、それ程でも無いにぇ」

 

竜也の言葉に謙遜するみこだが、やはり自分の曲を褒めて貰えるのは嬉しいのだろう。

 

「そして…おお、君が…!」

 

竜也の視線がシンに釘付けになる。

 

「ザフト軍MSパイロット兼、ホロライブ所属Vtuberのシン・アスカであります」

 

おどけた様に敬礼しつつ自己紹介する。

 

「まさか本物のガンダムパイロットにお会いできる日が来るとは…!」

 

「今日は宜しく」

 

感動に打ち震える竜也に手を差し伸べ、握手を交わすシン。

 

其処に、入り口から2人の少年が入って来た。

 

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ…遅刻する所だった…!」

 

「ったく、夜更かしし過ぎだっつーの」

 

「仕方無いだろ!もうすぐ世界大会なんだから!ビルドストライクコスモスの調整もまだ終わってないんだし…」

 

唐突な乱入者の登場に戸惑う中、ぺこらが安室に尋ねた。

 

「会長さん、あの2人誰ぺこか?」

 

「青い髪の方が井折 聖(イオリ セイ)君、赤い髪の方がアリーア・フォン・レイジ・アスナ第一王子。前回の世界大会優勝コンビさ」

 

「あの2人が…ですか?」

 

そう首を傾げるシン。

 

どう見ても普通の子供にしか見えないな、と思っていると、聖とレイジが此方に気付いて近寄って来る。

 

「わりぃわりぃ、遅れちまった」

 

レイジの方は至ってフランクな様子で接して来るが、聖の方はガチガチに固まってしまっている。

 

まるで壊れたロボットの様な挙動で歩みを進めながら、シンの目の前まで来た所で止まって敬礼と自己紹介をした。

 

「イ、井折 聖であります!!お、お、お会いできて、こ、光栄でありますッ!!」

 

「いや緊張し過ぎだろ」

 

「緊張するなって言う方が無理だよ!あのシン・アスカが…本物のガンダムパイロットが目の前にいるんだよ!?ウィンダム1個中隊を単独で殲滅したり、作中で誰も倒せなかったキラ・ヤマトのフリーダムガンダムすら倒したり、5機のデストロイガンダムの内2機を1人でやっつけたり、ザフトの象徴とも言える伝説のエースが此処にいるんだよ!?」

 

呆れた様にツッコむレイジに対し、聖がまくし立てる様に力説する。

 

「わりぃな…コイツ、すぐこうなるんだよ。あ、俺はレイジな」

 

「シン・アスカだ。宜しく、チャンピオン」

 

そう言ってレイジと聖とも握手を交わすと、安室が一同に声を掛けた。

 

「じゃあ、今回の案件で使うガンプラを選びに行こうか。ついて来て下さい」

 

 

 

 

安室の引率でやって来たのは、PPSE社の地下にあるガンプラ倉庫。

 

メイジンの名を受け継いだ者が使うガンプラを用意する為に造られたものであり、全種類のガンプラと各種様々な改造用パーツが保管されているという。

 

「このタブレットに保管してあるガンプラのデータが載っている。参考にして探してくれ」

 

安室から渡されたタブレット端末を手に、3人はガンプラ探しを始める。

 

「…ま、無難にコイツで良いか」

 

シンが手に取ったのは【HGCE デスティニーガンダム】。

 

C.Eを戦争の呪縛から解放する為にデュランダルから託された最強のMS…シンの嘗ての愛機だ。

 

変に見た事の無い機体を選ぶより、乗り馴れた相棒の方が良いだろうと判断した。

 

その後、みこが【HGUC シャア専用ザクⅡ】、ぺこらが【HGUC ガンダム】を選んだ所で、再び出入口の前に集まった。

 

「シンはやっぱそれぺこか」

 

「まぁ…やっぱ馴れ親しんだヤツの方が良いかと思って」

 

「選んだかい?それじゃあ組み立てて、いよいよ動かしてみようか」

 

そう言って安室は一同を連れて倉庫を出ると、プラモ造りの部屋へと案内した。

 

 

 

 

「シン君、少し良いかな?」

 

「はい?」

 

安室に先導されながらプラモ造りのスペースへ向かう途中、シンは竜也から声を掛けられる。

 

「この案件が終わってからで良い。頼みがあってね」

 

「頼み?」

 

聞き返すシンに、竜也は一呼吸置いてから語り始める。

 

「…ガンプラビルダーの中には、2種類の人間がいる。自分が作ったガンプラを、元となった機体のパイロットに操って貰いたいと考える者。そして、自分が作ったガンプラで、本物のパイロットと戦ってみたいと考える者…しかし、そのどちらも本来なら叶う願いではない。再現された疑似人格のAIで戦わせる事しかできない」

 

其処まで聞いた所で、シンは漸く竜也の言いたい事を理解する。

 

仮面で隠し切れない程の闘志が彼の目に宿っているのが伝わって来る。

 

「…メイジンは、どっちなんですか?」

 

「…私は後者。君との戦いを所望する!」

 

そう言って竜也は、懐からシャア専用ザクのカスタム機と思しきガンプラ…【バリスティック・ザク】を取り出した。

 

「抜け駆けしてんじゃねーよ」

 

其処に水を差すかの様にレイジが口を挟む。

 

「戦いてぇのはお前だけじゃねぇ。な、セイ?」

 

「お願いします…結城先輩の後でも構いませんので、僕達のガンプラと戦って下さい!」

 

深々と頭を下げる聖と、竜也と同じく懐からガンプラを取り出すレイジ。

 

その手に握られているのは、ガンダムmarkⅡのカスタム機である【ビルドガンダムmarkⅡ】。

 

やれやれ、と言った様子で笑みを浮かべるシン。

 

「…まずは案件が終わってから、だな」

 

「「「!!」」」

 

「良いぜ…本物のガンダムパイロットの力、見せてやるよ!」

 

メイジン&世界チャンピオンVSリアル・ガンダムパイロット。

 

その夢のカードが、今まさに実現しようとしていた。




因みにビルドファイターズ組は一応ご本人達という設定です。

名前の当て字は完全にオリジナルです。

そして当然ながらCEOは別人です()
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