今日も駄菓子屋行ってデュエルしようぜ!!!!   作:SOD

9 / 22
無限のライフにどう対処するのか?

大会勢が辛うじて出せる解答はただ一つ。耐えてデッキを狙う。
マジでこれしか無い。

ガエルスプライトだろうが、烙印だろうが、ふぁんだりぃずだろうが他に手は無い。

が、無限ライフなんてやるやつは大概タイムアウト狙うので、結局削りきれない。  

エクゾディアでも揃えれば話は別だが、やはり可能性的には低いだろう。

………だって言うのに全然誰もやらないのは、やっぱり単純に時間かかりすぎてライフ無限にする前に時間くるからなのよね〜

二次創作以外で無限ライフは無理。架空の産物。ゆえに、対抗するのは対極の架空。




さあ、清純を捧げろ。






駄菓子屋に来た敵が無敵になった!!!! 後編

デュエルの前日。

くじ引きで出場メンバーと順番が決まり、リュウが不貞腐れコタロウが慰めている横で、チョーはメル、ゲキ、アイに頭を下げていた。

 

「待てチョーよ。何故カードを交換してくれというだけの話で頭を下げるのだ!そのような必要は無いだろう!?」

 

「そうだよチョーくん!?私たちがカードを交換するなんていつもの事じゃない!」

 

「まあ、そうなんだがよ……今回はちょっと毛色が違うんだよ。

 

裕介のアニキの言う【チェーンバーン】のデッキを強化したいんだ」

 

「「【チェーンバーン】……かぁ…………」」

 

その言葉を聞いたゲキとメルは、途端に尻込みした。

 

「やっぱそういう反応になるだろ!?

 

けどさぁ…今回、オレが先鋒が決まった時に思ったんだ。『こいつしかない』って。」

 

 

「どうして?裕介さん

 

【チェーンバーン】はあらゆるデッキに対して勝利の可能性を持つけど、それでも負ける可能性の方が高い

 

って言ってたよね?」

 

「ああ。しかも弾丸は一発切り。相手を仕留め切った後に、二度目を撃つだけの力は無い。

 

団体戦に置いて、不向きと言わざるを得ないのではないか?」

 

「ああ。分かってるよ。他の誰でもない、オレ自身が作ったデッキなんだ。実際、コタロウにも何も出来ずに負けたし、2人倒し切るのは難しいと思う。」

 

「………だったら、別に【チェーンバーン】じゃなくてもいーんじゃないのか?」

 

 

 

 

 

 

「…………それでも、オレは……」

 

 

葉山メイカ LP∞

手札2

ギガンテック・ファイターATK2800

ヴァイロン・プリズム(天威の龍鬼神装備)

 

矢吹チョー LP8000

手札0

天威の龍鬼神(ヴァイロン・プリズム装備{数値上書き効果無効}) ATK4300

伏せ1

 

「これでもう、下民(おまえたち)に勝ちは無いですわ!!」

 

勝ち誇るメイカ。

奥歯を噛むチョー。

もはや、自身の勝敗の問題ではない。

 

 

これだけライフが膨らめば、ライフによる敗北はない。

成せばライフによる敗北は無いとされる、絶対の守護。

『無限ライフ』

 

無限のライフを削り切ったデュエリストが--世界に、否、デュエルモンスターズの歴史上に何人いたのだろうか。

成せばそれだけで歴史的偉業と呼んでも過言ではない。

『無限ライフ削り』

 

故に、無限のライフを獲得した葉山メイカが、勝ち誇るのも無理のないこと。

まして……

 

 

「チョーのガキのデッキは【チェーンバーン】に近いオリジナルカスタム。だが、根本はライフを効果ダメージで削り切るデッキだ。

そこに無限ライフを持って来られちまうとな……。

 

もう相性は最悪。いや、グーに対してチョキで挑むってぐらい勝敗が見えてる勝負だな……」

 

(それに、シンクロデッキで無限ライフなんて持ち出して来やがった以上……当然、あのモンスターが入っているはず。

そうなれば、《一撃で三人分のライフが消し飛ぶ》。

いや、世界中のデュエリストが控えていたって根こそぎ掻っ攫うことだって出来る。)

 

「ターンエンドですわ。さぁ、無駄な足掻きをしてさっさとサレンダーしなさいな!」

 

「…………………。」

 

チョーは目を閉じ、動かず、ドローもしないまま。立ち尽くしている。

 

「あら?もうカードを引くことすらままならないようですわねぇ〜」

 

「よくやりましわね、メイカ。これでワタクシ達の勝利ですわ!」

 

「当然ですわお姉様〜!羽衣山に連なる者として、この勝利は当然なのです〜!」

 

「畜生……傷んだ脳みそめ…あんな膨大なライフ抱え込みやがって……!」

 

「これでは、どれだけ強力なモンスターを従えても……ライフを削りきれないでゴザル……」

 

「………げ、ゲキくん。あのライフ削りきれる……?」

 

「………否。削り切る前に、小さく不確かなこちら側のライフが先に尽きよう。

 

それだけ、圧倒的な力とは抗い難いものだ……戦略が間に合わぬ。」

 

「くっそぉー!頑張れチョーー!!ファイトだチョー!!!」

 

「「「「「がんばれー!!!!」」」」」

 

みんなの声援が背中に響く。

論理的にはなんの意味もない。この状況を打破することもない。取るに足らぬもの。そんなものに……

 

「オレのターンだ。ドロー。」

 

「ふふふっ無様に足掻け…!わたしに屈辱を与えたこと、一生後悔させて上げますわ!!」

 

「……天威の龍鬼神を守備表示。モンスターセット。

ターンエンド。」

 

「わたしのターン!ドロー。ヂェミナイ・エルフを召喚!」

 

ヂェミナイ・エルフ ATK1900

 

「もはや、あなた達に勝利はありませんわよ!お猿さん達!」

 

「バトル!ヂェミナイ・エルフで天威の龍鬼神に攻撃!

 

さらに、ギガンテック・ファイターでセットモンスターに攻撃!」

 

 

ヂェミナイ・エルフ ATK1900 天威の龍鬼神 DEF0

 

 

(これで、最後の砦は崩れた…!!手札も0。お前たちのライフは次のターンで尽きる…!!)

 

 

ギガンテック・ファイター ATK2800 ???

 

 

「まだ、諦められねえよな。……メル。」

 

 

「なんですって?」

 

 

表側になったカードは『メタモルポット』だ。

 

 

「メタモルポットねぇ…下民の割に運の良いことですわね。関係ありませんけど。

 

一枚捨てて、5枚ドロー。」

 

「手札は0。5枚ドロー。」

 

「ターンエンドですわ。」

 

「ドロー。」

 

(ふふふ……何をしようと無駄。私の勝ちは揺るがない)

 

「ふふふふふふふふふふ。」

 

勝利を確信し笑うメイカ。

そして、チョーは……

 

「……………駄目、だ……どうにも…ならねえ……」

 

ポツリ。チョーの口から諦めの言葉が漏れ出た。

 

「おーっほっほっほっほっほっほ!!!!!ついに身の程を理解しましたわね下民!!さあ、さっさとサレンダーしなさい!!」

 

「まあ、せっかく来たんだ。ゆっくりしてけや。

アメーバを召喚。」

 

チョーのアメーバ攻撃表示召喚に、仲間もみんな、ここまでだとあきらめムードが漂った。

 

「カードを4枚伏せて、ターンエンドだ。」

 

「わたしのターン!!ドロー!!

あくまでサレンダーを拒んだその愚かさを悔やみなさい?」

 

(それでもお前は……オレに勝てねえよ……)

 

「もう声も出ませんか。フフフッ。

レベル3チューナーモンスター、ヴァイロン・ステラを召喚。」

 

「遂にお出ましか。真の切り札。」

 

「さあ、行きますわよ!!ヂェミナイ・エルフに、ヴァイロン・ステラをチューニング!!

 

生命の躍動、金色の流髮を翻し、精霊の裁きを示したまえ!!!

シンクロ召喚、レベル7 エンシェント・ホーリー・ワイバーン!!!!」

 

 

エンシェント・ホーリー・ワイバーン ATK(∞-8000)+2100

 

 

「なんだあのモンスター!?」

「攻撃力……無限!??」

「そのようなモンスターがいるのか!??」

「そんなの……勝てないよ……」

「うう…チョー……」

 

(相手のライフを上回る攻撃力……魔法の筒でもあれば勝て………いや、待てよ?)

 

「エンシェント・ホーリー・ワイバーンは、相手のライフを上回った自分のライフ分攻撃力を上げる生命の精霊ですわ。

逆にライフが低いと攻撃力が下がるので、狙ってみてはいかが?」

 

(ライフ………上回る………………………おいちょっと唸れ、オレの灰色の脳細胞。)

 

チョーは頭の中で何かを急速に計算し始めた。

 

「さあ!!仲良くまとめて消し飛びなさい!!愚民共!!!

 

エンシェント・ホーリー・ワイバーンで、アメーバに攻撃!!!!」

 

 

------最後に手札のモンスター。

 

計算完了。

 

「--はっ…はは……マジかよ………………………ありえねえ………ははは………」

 

その絶望的な、あるいは莫迦としか言いようのない攻撃力に、チョーは乾いた笑いを発して……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「--勝ったああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああーーーー!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

「ビクッ--!???」

 

 

「「「「「「「「--!!??????」」」」」」」」

 

 

 

絶叫の勝利宣言をしたのだった。

 

 

「な、なにを世迷言を!???」

 

「さあ行くぜ!!

攻撃宣言時、罠カード発動!『ホーリージャベリン』!!」

 

「ホーリー…ジャベリン……??」

 

チョーが発動した罠カードに対して、まるで聞き覚えがないような反応を返すメイカ。

 

「ホーリージャベリンは、俺のライフを相手の攻撃モンスターの攻撃力分回復するカードだ!!!」

 

「そ、それは…つまり……」

 

「俺のライフは、無限(おまえ)を超える!!」

 

チョー LP ∞+2100

 

「おおー!今度はチョーのライフが無限になったぞ!!」

 

「ちょっと待て!っつーことは、エンシェント・ホーリー・ワイバーンの攻撃力は!」

 

エンシェント・ホーリー・ワイバーン ATK0

 

「わ、わたしのエンシェント・ホーリー・ワイバーンの攻撃力が…!?」

 

「言ってたよな。俺のライフが多いと逆にさがるってよ?

お望み通りしてやったぜ〜?オラオラ〜」

 

「くっ…だからどうした!!エンシェント・ホーリー・ワイバーンで攻撃したあとにギガンテック・ファイターで攻撃すれば、ライフアドバンテージははわたしの側に還る!!効果ダメージばかり狙うチェーンバーンと、恒久的にモンスターで攻撃出来るわたしとではまるでライフアドバンテージの意味合いが違う!所詮無駄な足掻きだ!何も変わらない!!」

 

「変わるんだよ!お前が今、オレにひれ伏すほどに。

 

 

 

ひとつ!オレがお前のライフを上回ること。

 

ふたつ!互いのモンスターが攻撃表示であること。

 

みっつ!!お前のモンスターの攻撃力が、オレのライフを上回らない範疇でアメーバの攻撃力を超えること。

 

これが、オレの唯一無二の勝利条件だった!!!!」

 

「な……何を言って……??」

 

「巻いていくぜ!!バトルステップ時、リバースカード、オープン!『ブレイクスルー・スキル』!!

エンシェント・ホーリー・ワイバーンを対象に発動!!」

 

「なんだと!??」

 

エンシェント・ホーリー・ワイバーンATK2100 アメーバATK300

 

「何やってんだよチョー!!そんなことしちまったら、せっかく下げた攻撃力が戻っちまうじゃねえか!!」

 

「ふあぁ!??ちょ、チョーはいったい何を考えているのでごじゃるかぁ〜〜!??」

 

「っっ……!!?」

 

これまで散々チョーを見下し、こき下ろし、馬鹿にしてきたメイカは、ここに来て閉口している。

ここまで自分の予想を超えてきたデュエリストを、警戒するように。

 

「さあ、死刑宣告だ!行くぞゲキ!!

ダメージ計算時、速攻魔法発動。『ぶつかり合う魂』!!!!」

 

ぶつかり合う魂

速攻魔法

 

①自分の攻撃表示モンスターが、そのモンスターより攻撃力が高い 相手の攻撃表示モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に発動できる。 その戦闘を行うモンスターの内、攻撃力が低いモンスターのコントローラーは、 500LPを払ってそのモンスターの攻撃力をダメージ計算時のみ500アップする事ができる。 その後、お互いがLPを払わなくなるまでこの効果を繰り返す。 その戦闘で発生するお互いの戦闘ダメージは0になり、 ダメージ計算後にその戦闘でモンスターが破壊された プレイヤーのフィールドのカードは全て墓地へ送られる。

 

 

「これが、お前に対しての死神の鎌だ!

当然オレは2000ライフを払う。これでオレのライフは∞+100」

 

「ふん……どんなカードかと思えば……。」

 

勝利を確信したチョーに対して、メイカは呆れ顔で嘲笑した。

 

「例えわたしの場が全滅したところで、それがなんだと言うの?

わたしには無限のライフがある。場が壊滅しようとも関係無いんですの。これで勝利宣言?お粗末にも程が…、」

 

 

(さえず)るな、『傷んだ脳みそ』」

 

 

「下民がわたしの脳みそを傷んでいると……?

そこまで言うなら聞かせてもらいましょうか?一体どこに貴様の勝利がある!?」

 

手札(ここ)だよ。」

 

チョーは自身の手札を開示した。メタモルポットと、ドローフェイズにドローしたカード、2枚のうちの一枚

 

『死者蘇生』

 

 

を。

 

 

「死者蘇生………き、貴様…………」

 

 

「エンシェント・ホーリー・ワイバーンは、プレイヤーのライフポイントを参照して、攻撃を上げるんだったな。

 

つまり…今ライフを上回っているオレが……ライフダメージを与えるカードを大量に採用しているデッキを使っているオレが、エンシェント・ホーリー・ワイバーンを使えば…時間はかかるだろうが、最終的にどうなると思う?

 

いや、聞くまでもないよな?他でもない、お前が。お前自身がやろうとしていたことなんだからよ?」

 

「………背後に控える…お姉様のライフごと……エンドゲーム級のダメージを……与える……ッッ!!」

 

「ついでに言えば、お前のデッキ大分枚数減らしてる。

デッキ切れを待つのでもいい。

そうすりゃ、もっと楽にお前の主様も狩り取れる。お前一人がサレンダーしたところで、無限の暴力は背後を狩り取る!!」

 

 

「き……貴様……貴様ァァー!!!!!」

 

 

このままぶつかり合う魂の効果でライフを減らさなければ、エンシェント・ホーリー・ワイバーンを奪われ、メイカだけでなく、背後に控える2人も共倒れになる。

 

ライフを減らせば、エンシェント・ホーリー・ワイバーンのキル圏内、或いはバーンダメージの射程圏内に入ることになる。

 

どちらにしても、メイカは既にチョーの掌の上だ。

 

「下民が……下民風情が……ッッッ!赦さん……赦さん………貴様だけはァ!!絶対に赦さんッッッ!!!!!」

 

憎悪の表情、憤怒の感情、それらの全てがチョーに向けられる。

憎しみが殺傷能力を持つのなら、それは核兵器にも足るだろう。

そんな殺気を向けられたチョーの反応は

 

 

 

「………さあ、オレに清純(プライド)を捧げな。」

 

 

 

その一言のみだった。

 

 

「ぐうう…っっ…!ぐううううううーー!!!!!!」

 

 

エンシェント・ホーリー・ワイバーンの莫大な攻撃力を下げる為に、結局メイカはぶつかり合う魂のライフ支払いの応酬に応じざるを得ず、自身の敗北が確定したがゆえに、味方の被害を最大限抑えるしかなかった。

 

それは、自身の尊厳(ライフ)を自ら捧げさせ、強者の矜持(ちから)を没収される、陵辱に等しい屈辱だった。

 

メイカ LP500 チョー LP600

 

 

「お、おぼ…えていろ……っっ!!!こ、の屈辱…いずれ必ず……ッッッ必ず!!!!!--ターンエンドだ!!!!!」

 

叫ぶように、犯された心を庇うように、自らのカラダを抱き、全力の、絶叫の、ターンエンドが宣言された。

 

「オレのターン。ドロー。

カードを伏せる。

 

 

ラストだ。決めてこいアイ。

ファイヤー・トルーパーを召喚。召喚時、このカードを墓地へ送り、効果を発動。相手に1000ポイントのダメージを与える。

 

削りきったぜ、無限(ライフ)。」

 

ファイヤー・トルーパー EFダメージ1000

 

メイカ LP-500

 

 

 

火炎の一撃で散らされたライフと、少女の涙が舞い、今、激闘の第一戦が、完了したのだった。

 

 

 

 




実は何度もロジックエラー起こして、直して、別のエラー起こしてって繰り返して行った結果、びっくりするほど美しく纏まった。

褒め(高評価し)褒め(感想書い)てー

改めて好きなキャラクターに入れて下さい。

  • 臥竜リュウ
  • 森園メル
  • 矢吹チョー
  • 日向アイ
  • 阿修羅ゲキ
  • 風間コタロウ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。