小説書くのって難しいですね。
他にも色々な技法とか使っていきたいです。
それでは、本編をどうぞ。
今日は本当に晴れ晴れとした空だ。
雲一つない晴天を仰ぎ見る。
思えば、こうして落ち着きをもって空を眺めたのなんていつぶりだろうか、なんてふと思った。
いつだって心が休まる時間などなかった。
常に何かと戦っていた日々が蘇る。
今だってそうだ。僕はチヨを勝たせるために戦っている。
しかし、今の夜神月には今までの重苦しい感情はなかった。
それは彼が戦っている理由にある。
彼は今まで、デスノートを使い『世の中』のために戦っていた。
世界を良くする為に。
間違いを正す為に。
彼はその事に対して一切の悔いはないだろう。
しかし、世の中の為、正義の為の戦いは真の意味で充実した戦いとは言えなかった。
何故ならそれは自分の為の戦いではなく、誰かの為の戦いだったからだ。
彼は今、初めて自分の為に戦っている。
純粋に『Lというライバルに勝つ』為に戦っているのだ。
だからこそ純粋に、この戦いが楽しいと思えている。
「トレーナーさん!アップ、終わりました!」
チヨの声が、物思いにふける月を現実に引き戻した。
「よし、じゃあ行っておいで。」
そういうと、チヨは元気に返事をして、コースへと走っていった。
その後、チヨたちはお互いに入念なアップを行った後、併走が始まった。
とはいえ、あくまで併走。目的は順位ではない。
今回の目標はタイムを縮めることだ。
併走は、複数人で走ることにより、生物の闘争本能…『勝ちたいという気持ち』を掻き立て、競り合うことによって、一人で走るときよりも良いタイムが出やすい。
「今回はアグネスタキオンに外を回ってもらう。それでいいな?」
「まぁ、妥当な判断だろうね。了解した。」
これにももちろん理由がある。
併走の目的はあくまでお互いの成長。
一般的な併走では強いウマ娘には外を回ってもらい、遠心力などがかかる負担を大きくしてもらう。そうすると、大きく実力が離れていなければある程度勝負にはなるからだ。
アグネスタキオンは今シニア級で活躍している。
彼女には既にトレーナーがついており、二年以上レースに出てきた実績がある。
よって、今回は外側を回ってもらう。
そして、併走が始まる。
淀みなく進んでいき、芝を駆けていく軽快な音がする。
お互いがお互いを先には行かせまいとして速度を上げている。
これこそ併走の本懐だ。
そして、各々コースを一周して戻ってきた。
チヨのタイムは7秒ほど縮まっていた。
実際のレースだとさらに多く競り合う機会があるだろう。
さらなるタイムの短縮の可能性は十分にある。
ハッピーミークとエルコンドルパサーも、普段より良いタイムが出ていた。
一方アグネスタキオンは、実際に走って得たデータを自分のパソコンに入力している。
彼女の性格上、あのデータが流出するような情報の管理はしていないだろう。
良い記録も取れたし、僕としては今日はこれでお開きでも構わないが…
そう思っていると、Lが口を開いた。
「月くん。併走も終わったことですし、私の担当とそちらの担当ウマ娘で一度レースをしてみませんか?」
一瞬辺りが静寂に包まれる。
まだデビュー戦まではかなりの時間がある。
ここで無理に戦う必要は無いはずだ。
何を考えているんだ、こいつは…
「どうしたんですか?もしや、自分の担当ウマ娘を信じていないんですか?」
こいつ…!言わせておけば…!
「いや、そういうわけじゃないが、まだお互い担当がデビューもしていない状況だ。どうせレースをするなら、お互いがデビューした後でも遅くはないんじゃないか?」
すると、エルコンドルパサーが食い気味に話に入ってきた。
「トレーナーさん!私もレースしたいデス!
ぜひやりまショウ!レース!」
いつになくやる気だ。
しかしこれ以上こちらの情報を与えたくはない。
やはり断ろう。
「いや、今日じゃなくてもいいんじゃないか?また日を改めてでも…」
と、断ろうとしたとき。
「トレーナーさん、私もレースがしたいです!
大丈夫です、きっと勝ってみせますので!」
チヨがそう答えた。
いや、僕が心配してるのは勝ち負けじゃなく…
しかし、3対1だ。これ以上粘っても押し切られるだろう。
「分かった。レースをしよう。ただしチヨ、それにエルも。
ケガには十分に気をつけてくれ。
ここで全力を出して何かあったらそれこそ本末転倒だからな?
というわけで桐生院さん、どうします?レースをしますが、ハッピーミークは出れそうですか?」
「お誘いは嬉しいのですが、ミークが疲れちゃっているので今回は休ませてもらってもいいでしょうか?」
「いえ、構いませんよ。こちらが勝手に決めた事ですし。」
一応ケガへの注意勧告はしておいた。
エルコンドルパサーはLの担当ウマ娘だからライバルではあるのだが、彼女たちにも自分の人生がある。
僕はLに勝ちたいが、そのせいでエルコンドルパサーの人生を台無しにしてしまうようなことは避けたい。
「トレーナーさん、ありがとうございます!
私、頑張りますね!」
まぁ勝負になった以上、頑張ってほしいものだ。
全力で戦ってここで勝てば、彼女は自信を手にすることが出来るだろうし、負けてもそれをバネにしてトレーニングに精を出すだろう。
そして、僕らはコースのスタート地点まで移動した。その間にチヨとエルは二人とも準備が完了した。
なお、不正がないようにスターターは桐生院さんにお願いした。
「それじゃあ、私がスターターをさせてもらいます。」
「よーい………ドン!」
こうして、僕とLのトレーナーとしての最初の対決は幕を開けた。
ちなみに月くんは煽り耐性がゼロです。
原作の『DEATH NOTE』ではその性格のせいで致命的なミスをいくつか犯していますし。
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