僕のヒーローアカデミア×Fate Grand Order 作:小野屋陽一
side立希
色々あったけど皆と再会して、打倒AFOと死柄木を掲げ行動を開始する。
「…と言っても大半は特訓だよね!」
―なかなか頑張ってるニャー、マスター。ご褒美に、ジャガースタンプをペタリ!ニャ―
「つ、つえぇ…」
「ふ、ふざけた姿のくせに…」
「反則過ぎるぅ…」
今自分は電気君、鋭児郎君、三奈の多対戦をし終えた所だった。
「『投影:ジャガーマン』。こんななりでも古き神霊の一柱何だよ。こんななりでも」
―ちょちょーい。マスター?何で二回同じ事言ったニャ?不満か?私に何か不満なのかにゃ?―
ランサー、『ジャガーマン』。中南米に伝わる古き神霊の一柱、戦いと死を象徴し、各時代の中南米文明で永く崇められている存在という。先古典期のオルメカ文明ではジャガー神、人間とジャガーの混血。そんなジャガーマンとの憑依姿は虎の様な着ぐるみパジャマ的な衣装に身を包み、持っている獲物は先端に猫―もといジャガーの手が付いた恐るべき棍棒『デスクロー』を地面に刺す。
「何で『放電』喰らっても普通に動けてんだよぉ…」
「『アシッドショット』が全然当たらなかった…」
「その武器なんだよ立希ぃ…『硬化』してもめっちゃ身体に響くぜぇ…!?つーか何か強くね!?」
3人に色々言われるがその通り。
「まぁぶっちゃけると強くなってるよ。なんせシャドウサーヴァント…基、影達とのほぼ毎日戦闘。おかげで英霊との憑依は一日以上維持できるぐらい動けるようになったし…ふふふ、調子良い事言うけどこれぐらいなら余裕があるね♪」
「「「ぐぬぬ…」」」
サムズアップで意気揚々と語ると悔しがる3人。そんな時、肩を数回叩かれた。
「ん?」
思わず振り向くとそこには―
「ふふふ」
―良い笑みを浮かべた姉がいた。あ、なんか嫌な予感する!!というかその憑依姿はヤバい!!
「っ!ジャガー!!」
―了解ニャ!!ジャガーも死にとうない!!―
スキル『ジャガー・キック』で自身を強化!姉の腕をはらい落とし跳躍。デスクローを連続で叩く。
「ふっ!」
―オーレ!―
緑の瞳に金髪と化した姉は自分が繰り出した攻撃を容易く拳一つで弾きいなす。
「まだぁ!!」
次に自分はデスクローを横に薙ぎ払う。が、姉はそれを跳んで回避。
「ふん!!」
しかも自分の方に向かって。姉から蹴りが来る。
「なんのぉ!!」
ギリ躱して背後からカウンターでデスクローで突く!
「ほい。」
「うぇ!?ぐぼぉ!?」
けどあっさり躱され、デスクローを掴まれた。そのまま引き寄せられ肘撃ちされる。
「そーれ!」
「あがぁ!?」
更に追撃の蹴りが腹に来る。地面に一回バウンドし宙に舞う自分。それだけで終わらなかった。いつの間にか自分の元に跳んできた姉が自分の顔を両腿で挟んで両腕で体を掴まれ固定される。そしてそのまま地面に―
「調子…乗んな!!」
「『ア、コレ死ヌ―』」
気付いたら世界は真っ暗になった。
side立香
―3(トレス)!2(ドス)!1(ウノ)!私達の勝ちね!グラシアス!―
「全く、浮かれすぎ何だから」
「\スケキヨデス/」
愚弟を地面に叩きつけ折檻。轟音と衝撃、土煙が舞う。土煙が晴れるとそこには上半身を地面に埋まらせた立希の姿…うん。まぁ確かに私自身も強くなったなぁ…
「『降霊:ケツァル・コアトル』。前だったらここまで動けなかったし、強くなかったかな?」
―ヤー!いい感じデース!ルチャドーラは受け身が全て!ガンガン鍛えるわよマスター!―
ライダー、『ケツァル・コアトル』。中南米、アステカ神話における最高存在の一柱にして蛇の神の力を存分に振るった…ちょっと振るい過ぎたか…
「立希ぃいい!!」
「生きてる!?生きてるよなコレぇ!!」
「大丈夫大丈夫。これくらい日常茶飯事だから」
「嘘だろ怖すぎだろお前らのとこぉ!!」
さっき立希と模擬戦していた3人が救助活動をしてるのを見送りながら憑依を解き、近くのベンチに座る。周囲を見れば各々個性強化や模擬戦をしている。中でも爆豪君と緑谷君の2人の戦闘が激しい。情報だと2人とも和解?したんだっけか。というか緑谷君の個性…『OFA』ね…しかも個性複数持ち。今は見えるのは『黒鞭』に『浮遊』…あと『危機感知』に『煙幕』だっけか…あ、爆豪君の『爆破』が緑谷君に決まった。アフロヘヤーになって戦闘終了した。
「(後は…)」
「ふー…右と左…体は一つ…ケホ、ゴホ…」
遠くで焦凍君は新技らしきものを開発している。右手の『半冷』左手の『半熱』を組み合わせて調整?している。頑張れ…
「あー効いたぁ…姉酷いよぉ」
「調子乗ったバツだな。」
「どんまい」
私の所に無事救助された立希、上鳴君、そして峰田君が休憩しに来る。
「アンタが悪い。総力戦になるだから気合入るのは分かるけど油断大敵。相手はそんじゃそこらのチンピラじゃないんだから。そのままだと足元をすくわれるよ。」
「はぁい…反省しまーす」
「けどさぁ、総力戦つってたけどさ。敵大将2人は今弱ってるんじゃね?」
上鳴君が疑問を持つ
「ギガントマキアも拘束して眠らせ続けてんだろ?見つかりゃ今度こそいけそーじゃね?」
「甘いね」
「ざっくり3点あめぇ」
そこに爆豪君含め、休憩しに集うA組メンバーそこから上鳴君の疑問を解く。1つは捜索しても見つからない事。オールマイト敗北後、AFO自身の所在は見つかっていないから今更探しても無意味だ。2つ目は戦力。スターアンドストライプの戦果があったとしても甚大な戦力減に変わりない。五分と見るべきか…3つ目はタイミング。総力戦の開戦合図は敵の動き次第。完全に後手。
「―だからこその今のヤケクソ人海戦術なんだよ」
「だからせめて出方を…動きを誘導できるように…僕も捜索に出る」
「僕たち。だろ?」
アフロ髪になった緑谷君に飯田君が叩く。無茶をしない。させない。緑谷君は笑みで応える。
「でも…結局。追いつめても追いつめてもAFOは笑ってんのな…」
上鳴君がそう言いこぼす…それでもやれる事はやらないとね。さて訓練再会。適当にA組の数人を誘い、模擬戦をしている時。私が着けていた通信機に連絡が入る。ロマニからだ。
「立香?どうかしましたか?」
「ヤオモモごめん。通信入った。はいはいどうしたのロマニ?」
「あれ、こっちも入った。ロマニどうしたの?」
どうやら立希の方にもだ。
『…2人とも。落ち着いて聞いて欲しい…率直に言おう。内通者が見つかった。名前は―』
「「……は?」」
青山君…?
side三人称
雄英高校の一室。そこでは青山と両親。三人が椅子に拘束されていた。武装した塚内含めた警察が監視する。
「…成程。”個性”を与えてもらい…支配されるに至ったと…」
USJの時も、林間合宿の時も、全て青山が情報を敵連合に提供したものだった。青山は”無個性”だった。青山の両親は彼に幸せをつかんで欲しくべく…AFOに頼ってしまった。青山に”個性”を与えた事により関わってしまった。AFOから逃げられず、恐怖によって支配された。内通者の正体は…青山優雅だった。
「っ…………」
この事にオールマイトは顔を歪ませてしまう。
「できれば…君達は下がっていなさい」
根津がA組メンバーに言うが、それを良しとしない。
「下がってられる…」
「道理がねぇよ…!!」
信じられない。全員が思う。中には泣き崩れかける生徒もいる。
「「っ…」」
藤丸姉弟も顔を歪ませる。嘘だと思いたいが、ロマニから伝えらえた情報に嘘はない…
「青山…!!嘘だって言えよ…!!」
切島が吠える。しかし青山は静かに涙を流し反応せず…塚内が青山の両親にAFOについて訊くが何も知らないと答える。その表情は恐怖に満ちていた。裏切ったら殺される。ただそれだけだった。
「―自分が殺していたかもしれない人達と僕は仲間の顔して笑い合った…笑い合えてしまったんだよ…」
青山は涙を流しながら語る。
「AFOと戦う重圧を背負った彼を知って自分の惨めさに絶望した…彼の心配より先に絶望した自分に…絶望したんだ…性根が…腐ってたんだよ…青山優雅は、根っからの敵だったんだよ」
「…じゃあ何で、合宿でかっちゃんと常闇君を助けようとしたんだよ…っ」
緑谷は言う。合宿時、敵連合が去る際、青山は敵連合に向けてネビルレーザーを放っていた。緑谷は涙を零しながら否定する。青山に対し、敵ではないと。AFOに心を利用されても全ては明け渡されなかったヒーローを緑谷は知っていた。緑谷は青山に手を伸ばす。
「この手を握ってくれ青山くん!君は!まだ!ヒーローになれるんだから!!」
緑谷は青山に訴えかけた