僕のヒーローアカデミア×Fate Grand Order 作:小野屋陽一
side立香
作戦通りに死柄木とAFOを分断に成功…!死柄木だけを捕らえる為、そして倒す為に造られた『天空の棺』に転送された私達ヒーロー達。だけどここでの重要人物であるデクがいなかった。
「OFA(デク)がいないだと!?どうなっている!?」
「知るか!!別んとこに引っ張られた!!」
ベストジーニストの問いかけにダイナマイトが吠える。
「まままマズいんじゃないか!?彼がいないと前提が崩れる!」
「皆に知らせなきゃ!」
サンイータは動揺し、ネジレチャンは冷静に判断。
「いーからやろーぜもう始まってんだ!」
「っ…そうですね…作戦変更とかもう言ってられない…!」
臨戦態勢のミルコ。それに私は賛同する。最凶の敵との戦いはもう始まっている!この『天空の棺』は雄英高校の土地を土台とし、天高く浮遊している。
「―」
死柄木が動く。地面に着地と同時に五指を触れ『崩壊』を発動させる。だがしかし―
「あ?」
『崩壊』が広がるよりも速く、死柄木が着地した地面の一部が勢いよく飛び上がり『崩壊』の伝播を阻止。そのまま死柄木は勢いよく『天空の棺』の壁に激突。すると死柄木の体に電流が走る
「―――――ッ゛」
「隙(ほつれ)だ!!」
『天空の棺』の周りは『電磁バリア』が張られている。電流によって硬直した死柄木にベストジーニストが周囲に展開していた『炭素繊維ケーブル』を『ファイバーマスター』で操作し拘束。地面に叩きつける。
「脳と筋肉で動いている以上身体に強力な電流が流れれば硬直する。どんな超人でも一瞬はな!」
「…『崩壊』の伝播を防ぐか…だが空に浮いてるんだろ?資材(じめん)をそう安売りしていたら大切なステージがすぐに無くなるぞ!!」
「(と、思うじゃん)」
私はほくそ笑む。先ほど飛び上がった地面は既に新しい地面が製造され修理される。『天空の棺』の動力源にはセメントス、パワーローダー筆頭にサポート科が常に『天空の棺』の修理、整備に着工。さらに足りないパーツはヤオモモが『創造』。死柄木を留める為のステージを発目さんが考案し、多くの人材、資材により実現。動力はチャージズマ達の”個性”によって維持している。
「これまでに積み上げたもの全てがこの棺を動かしている、名誉でもない栄光でもない、ただ来る明日を守らんとする者たちが動かしている!貴様の破壊を拒む者たちだ!!」
ベストジーニストが死柄木に言う。しかし彼は既に動き、掌をベストジーニストに向ける
「玩具自慢はそこまでだ。衝撃波で…っ」
「それも無駄!」
何も起こらない。死柄木が辺りを見ると、忌々しく睨む方向には―
「フィーフィフィフィ!『抹消』が嫌いなんだってねぇ!?ラスボスさん!!」
『天空の棺『の外側にある小さな土台。イレイザーヘッドによる個性の『抹消』。けど先の戦いで片目を潰され個性が使えなくなったそれをファントムシーフが『コピー』によってマニュアルの補助の元、『抹消』を発動させていた。そして―
「やれメイジ!!」
「ブッぱなせぇ!!」
隙を突く。ベストジーニストとダイナマイトに言われ、私はベストジーニストが操作した『炭素繊維ケーブル』の上に乗り走り、死柄木より上空へ跳ぶ。死柄木の真上に着くと同時、片腕に装填していた『小型装置』の一つを作動させる。
「『
「!」
死柄木が私の存在に気付くがもう遅い。小型装置から魔力が噴出。噴出された魔力は人の形へと変貌。花嫁姿となるその人物は―フランケンシュタイン。
「―『
拳を死柄木の方へ突き出し、半透明状態のフランケンシュタインを顕現させ特攻。彼女は樹の枝状の放電流を纏う戦槌、『乙女の貞節』から雷雲を形成させ一気に放電。彼女の『宝具』を死柄木に叩きつける!!
「っ―」
刹那、天空の棺から大樹のシルエットのような雷撃が聳え立つ。その威力、衝撃は天空の棺の高度が少し落ちるほどだ。黒い煙が死柄木の姿を覆う。
「やりすぎだ!!ここブッ壊すつもりか!!」
「ぶっぱなせって言ったじゃん!!」
「限度があんだろーが!!」
「ヤベーな!!」
ダイナマイトにキレられ、ミルコから賞賛される。兎も角、初撃を当てることは出来た。そして魔力が空になった小型装置は空薬莢の様に装備から取り外される。既にフランケンシュタインの姿は無い。
「『最初の一撃』を任せて欲しいと言われたが凄まじい…メイジ、あえて言うが大切に使え」
「了解です。」
着地し、エッジショットからそう言われる。この日の為に立希と共に備えたとっておき。今までの戦闘において『宝具』は有効打だが、そう何度も体現する事は出来ない。故にこの『小型装置』。瞬間火力だが契約している英霊一人分の『宝具』を発現する事が可能!全部で7つ。残り6つだ。
「死柄木はどうなった?この煙で『抹消』は発動しているのか?」
「(イレイザーヘッドが常にファントムシーフと触れている状態だから制限時間は無い…本来ならデク君中心に有利を取るのが前提…けど今デク君はいない…)!!」
死柄木がいるであろう煙の中から突如、肥大する腕が現れる。更にそこから大量の手が生え、鞭のようにうねり襲いかかってくる。
「ダイナマありゃ何だ!!情報を!」
「わかんね初け―」
「お前はカッコイイ奴だと思ってた……本当がっかりだぜ、イレイザーヘッド…」
ダイナマイトが言いきる前に、大量に生えた腕の鞭はミルコを襲う。『宝具』を喰らっても、死柄木は健在だった。死柄木の腕はそのまま大量に生え周囲を破壊。雄英高校が半壊する。
「やっば…!『降霊:哪吒』!!」
―状況開始―
もはや手の津波。当然こっちにも襲いかかってくる。直ぐに英霊―天界きっての精鋭武将、中壇元帥・『哪吒』と憑依。炎を纏った槍『火尖槍』を持って斬り払いながら脚に装備した『風火輪』の加速で空に駆け死柄木の腕から逃げる。他の皆も各々で回避している。
「”個性”じゃないのか…!?」
『紙肢』で体を細くしながら回避しているエッジショットが呟く。それに反応したのか、死柄木は語る。
「これは、成長。ただの肉体。髪が伸びる事と同じ。爪が伸びる事と同じ。深化していく”個性”に身体を対応させるべく。人が獲得した新たな形―」
「(ただの成長って…そんな二文字で解決する勢いじゃないでしょ!?)」
轟音をうならせながら、死柄木は今なお生え続けている自身の腕の上に着地する。
「―蓋をし…来るべく未来から目を背けてきたお前達には分からないさ」
「ちっ…ダイナマぁ!チーム組んでまで戦ってんだしっかりしろ!!」
吹き飛ばされたミルコが不時着し、壊れた義手・義足を直ぐに交換し復活する。
「大・爆・殺・神ダイナマイトと呼べ!!てめーこそまっすぐつっこんでんじゃねー!「あぁ!?いいなテメェ生意気だな!」おお!?なんだやんのかウサギやろー!」
「はいはい!喧嘩しない!」
「集中しろ!「「あ!?」」返事はシュア!!」
私とベストジーニストで2人を宥めつつ、現状から思考する。通信からどうやらデク君はトガヒミコによって奥渡島の方に転送されてしまった。ファントムシーフで『ワープ』させようにも今発動している『抹消』が消えてしまう。同時発動が出来ない。
「(今ここで『抹消』が消えたら…この無数に膨れ上がった手…もしこれら全てが『崩壊』を発動できるのなら…)詰みになる…っ」
戦闘衣装に備わっている通信機を使う……兎も角、デク君には悪いけど自力でここまで来てもらうしかない。それまでに…
「OFAがいなくとも!我々で勝てやろうじゃないか!!!」
「シュアベス―『おう!!!』おう…」
まだまだ戦いは始まったばかり…