僕のヒーローアカデミア×Fate Grand Order 作:小野屋陽一
side三人称
デクが何とかトガヒミコから脱し、急ぎ天空の棺へと海上を移動している頃。ヒーロー側に吉報が伝達される。
「―止まってくれ」
「―」
神野区、グラウンド・ゼロ。そこでは魔王すら見放した偏執狂の死炎を纏う荼毘が『赫灼熱拳』で周囲の建物ごとヒーロー達を焼き払う。対峙するのは実弟であるショート。新たな『赫灼熱拳・燐』による『大氷海嘯』にて荼毘によって焼かれた区画ごと冷却され、荼毘を確保する。
【荼毘確保ォ!!】
「ショートに続け!!」
これによりヒーロー達に勢いが増す。敵側も負けじと数で対抗する。この報告は指令部へと届き、各戦場に伝達される。
仮説要塞トロイア近辺
セントラル病院前
蛇腔病院跡
奥渡島
多古場競技場
雄英(天空の棺)
そして―
群訝山荘跡。そこにはNo.1、No.2のヒーロー、AFOが対峙している。
「………」
「その顔は何だ?愛(かな)しみか悲しみか」
上空にて、荼毘確保の情報がエンデヴァーに届く。そしてAFOが狡猾に語り始める。
「聞いちゃダメですからねエンデヴァーさん!(来る…!口撃が始まった!)」
「橙矢くんを見ず焦凍くんに押し付けた!君の選択だろう!?どうせこうやって正当化しているんだろう!?”ヒーローは守るモノが多い”って!」
AFOは五指に様々な”個性”を発現させながらエンデヴァーに言い放つ
「だから負けるんだぜNo.1!」
side立希
AFOには明確に弱点がある。それは彼の顔を覆う『生命維持装置(マスク)』。情報で脱獄時でも装置ごと移動していた事から外したままで活動する事は出来ない。数で攻めるのが定石だけど個性を奪われる恐れがある。故に―
「(最初はホークスとエンデヴァーの少数最高戦力の連携で叩く…自分はまず彼らのサポート!隙が出来たら一気に加勢して叩く!!)」
転送され着地後、共に転送された大量の敵に囲まれる。魔術で身体強化し、体術でいなし、躱しながら上空にいるホークス、エンデヴァー、AFOの戦況を見続ける。エンデヴァーが『拳の炎』でAFOに接敵し、反撃の隙をホークスが伺っている…けど…
「(マズいな…AFOが何かエンデヴァーに語りかけている…気のせいかエンデヴァーの動きが鈍い…ホークスと微妙にタイミングが合ってない…!)」
常に最悪なパターンを考えろ!自分が出来る事をしろ!
「2人とも!協力して!!」
最適解であろうと考えた自分はヒーロー2人に声をかけ、急ぎ動いてもらう
「―ここだ♪」
再び上空を見るとエンデヴァーに危機が迫っていた。AFOが『異形の腕』でエンデヴァーの胴体の一部を抉り、落下する。そしてAFOは続けてホークスに両手を向けていた。直ぐに自分は戦闘衣装に備わっている通信機で伝える。
「今!」
「ホークス!」
「『心音壁(ハートビートウォール)』!」
「常…ツクヨミ!とA組の…!」
AFOの放った『広範囲の衝撃波』。ホークスが直撃する前に『黒の堕天使』で飛翔するツクヨミに乗ったイヤホンジャックが大出力の爆音で『音の壁』を作りホークスを守る。そして自分は…
「『投影:ヘクトール』!キャッチィ!!」
「ぐっ…貴様…は…っ」
―マスターも人使いが荒いねぇ。いやいや、仕事はキッチリやりますよぉ?―
かのトロイア戦争において兜輝くヘクトールと謳われたトロイア側最高の英雄、『ヘクトール』と憑依し、名槍『ドゥリンダナ』の爆発的な推進力で負傷したエンデヴァーを空中で受け止める。
「マギ!まだ君の出番じゃ「そう言ってる場合じゃないでしょ!!『
ホークスの言葉を遮り、着地と同時に片腕に装填していた『小型装置』の一つを作動させる。小型装置から魔力が噴出。噴出された魔力は人の形へと変貌。その人物は―天の衣を纏ったアイリスフィール
「―『
掌を上空へと翳し、半透明状態のアイリスフィールが聖杯を具現化して召喚しその光を以て全てを癒す。エンデヴァー、ホークス、そして広範囲故、群訝山荘跡にいるヒーロー達を癒す。
「ぐっ…何を…やってるんだ…俺はっ…!「しっかりして下さいエンデヴァー!AFOに何言われたのか知りませんがここが踏ん張りどころですよ!!」マ…ギ…っ」
「本来の治癒力より劣りますが止血は出来てます。少し自分が動くので後頼みますよ!!」
ドゥリンダナを上空に構え急上昇。先程ホークスのサポートを頼んだ2人―ツクヨミとイヤホンジャックの所まで飛ぶ。何か言い争ってる?
「―こらえろイヤホンジャック!!お尻を動かさないでドギマギする!」
「バカじゃん!!「どうかしたの?」何でもない!」
「君らの出る幕じゃない!!死ぬぞ!!」
ホークスからそう言われるが、ここで引く自分らじゃない。
「エンデヴァーの代わりにはなれんが!!あなたとの連携なら俺が取れる!」
「!」
ツクヨミがホークスにそう訴えると、今まで静かだったAFOが動いた
「…OFAに集る羽虫…そうでないのも…いや同じか…昔読んだコミックにあったな。魔王の引き立て役に充てられる脇役の話」
「大分古いコミックだ。最近はなろう系が流行ってんだよおじいさん」
「そーゆーの、倒してから言った方がよくない?AFO」
それを聞いた自分…とイヤホンジャックは笑みを浮かばせながら答える