僕のヒーローアカデミア×Fate Grand Order   作:小野屋陽一

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第20話

side立香

職場体験が終わって次の日。学校にて

「アッハッハッハ!マジか!」

「マジか爆豪!!」

「……ブッフ…」

登校してきた爆豪君の髪型を見てついツボってしまう。なぜなら…

「笑うな…クセついちまって洗っても直んねぇんだ…おい笑うな…ブッ殺すぞ…」

「「やってみろよ『8:2』坊や!!アッハハハハハハハ!!!!」」

髪型が綺麗に『8:2』になっていたからだ。職場体験先で何があったのやら…他の皆の話を聞くと、私と同じ、トレーニングとパトロールばっかりだったらしい。それでも一部の人はすごい事をしていた。梅雨ちゃんは隣国の密航者を捕らえたとか…すごくない?後麗日ちゃんは……太極拳をしていた…何かに目覚めたの?

「はー…笑った笑った…なぁ立希はどうだ―って立希ぃ!?ど、どうしたぁ!?」

「……………」

「こ、こいつ…死んでいるっ!!」

「燃え尽きている…真っ白に…」

妙に立希が静かだなと思っていたら席に着いて某ボクサー選手みたいになっていた。ああ…次は私がこうなるのかぁ…嫌だ…

「死んで……ないよ…」

白かった立希に動き、色が付き始める…心なしかまだ薄いけど

「生きてた!!でも瀕死寸前!!」

「職場体験先で何があったんだ!?」

「地獄の……特訓……だったのさ……」

切島君、瀬呂君が問い詰めるが立希の反応は遅い。私はほっとくように促す。

「えーと、まぁ疲れてるから放っておいて。少しすれば元気になるから」

「お、おう…藤丸姉が言うなら、そうしておくか…」

「…おはよう」

「お、おはよう…」

「皆!おはよう!」

そこに焦凍君、緑谷君、飯田君が入って来た。

「お!例の3人がやっと来たぜ!」

「うんうん!『ヒーロー殺し』!」

「…心配しましたわ」

3人にワッと皆が詰め寄る。まぁ職場体験で一番の出来事で、その件の中心人物だから当然だ。

「あれ?そういえば立香ちゃんもそこにいなかった?」

麗日ちゃんがそう聞いて来た。私はさらっと答える。

「うん。でも私は市民を避難誘導してたから…3人の所に行ったらもう終わってた。」

「まぁ命あって何よりだぜ」

数人が3人に近寄って、色々と話す…が、一人だけ、私の所に来た。その人物は勿論―

「おはよう…立香」

轟―焦凍君である。

『……え?』

クラスがざわつく。

「お、おはよう……焦凍君…」

『!?』

更にざわついた。

「轟君…今姉の事」

「お、藤丸弟が復活した。」

いきなり動き出すな。そしてその眼力は何なの?

「ああ…藤丸っていうとどっち呼んだかわからねぇからな」

焦凍君はそんな立希の質問に答えた。

「そっかそっか…じゃあ次からは自分の事は『立希』でいいよ。自分もこれからは轟君の事は『焦凍く―「ふん!」ぐえ!?」

私は思いっきり立希の肘を入れる。

「(余計な事を言うな…っ!)」

「(はぁ?何言ってんだ…っ!)」

目でお互い訴える。

「立香…すまねぇ。また親父が…」

「!う、ううん!大丈夫!気にしてないから…」

焦凍君が謝罪してくる。当然『許嫁』についてだ。私はあの時言った通り、反対した。でもエンデヴァーは諦めていない。日本支部からエンデヴァーにそういう『手紙』が来ており、何とも手が付ける事が出来なかった。一先ずは何もしない。という事になった。手紙も受け取ったままで内容は読んでいない。

「何かあったら。すぐに言ってくれ」

「うん。わかった。」

一言二言話して、焦凍君は席に移動した……と同時に三奈ちゃんと葉隠ちゃんがやってくる

「ねぇねぇ!どういう事!?どういう事!?」

「前まではお互い『名字』呼びだったよね!もしかして―」

「はいはい!そろそろ始業だから席に着こうねー!」

何とか私はうやむやにするのだった。後ちゃっかり立希が焦凍君呼びになってた。なんかイラっとしたからデコピンした。

 

 

side立希

ようやく復活した自分。気付けばもう午後の授業。

「はい。私が来た。ってな感じでやっていくわけだけどもね。ハイ、ヒーロー基礎学ね!久しぶりだ少年少女!元気か!?」

「ヌルっと入ったな」

「パターン尽きたのかしら?」

午前はいつも通り普通授業。そして午後はヒーロー基礎学。今日はゴールデンエイジ姿のオールマイトが授業を行う。授業内容は職場体験直後という事で、遊び要素を含んだ『救助訓練レース』をする事になった。内容としては、今いる『運動場γ』―密集工場地帯で5~6人の4組に分かれ、1組ずつ訓練をする。オールマイトがどこかで救難信号を出したらエリア外から一斉にスタート。誰が一番オールマイトの所につくか競争するのだった。

「それじゃあ!初めの組は位置について!!」

 

皆工夫しながら我先にと動き始める。特に変わったなと思ったのは緑谷君。体全体にヒビのような模様が現れると工場の建物の壁やパイプを蹴って縦横無尽に動き回った。ただまぁレース自体は足を滑らせて最下位だったけど、その動きはアイエエ、ニンジャだった。

「さぁ!次の組だ!位置について!」

っと、自分の番が回って来た。相手は…八百万さん、峰田君、砂糖君、梅雨さん、そして姉だ。

 

 

side三人称

「今度の組は誰が一位だろうなー」

「八百万じゃね?何か空飛ぶもん『創造』するとか」

「梅雨ちゃんも意外にこういう所は得意そうだよな!」

「峰田ー!頑張れー!砂糖もファイトー!」

「藤丸姉弟は…まぁ速い奴ら召喚するんだろうな」

「何気に俺、二人がどんな奴を呼ぶのか楽しみなんだよなー」

『わっかる。』

一体誰が一位になるか、皆が画面を見てワクワクしていた。そして…救難信号が鳴り響く。つまり、スタートだ。

『『創造』!』

『ケロォ!』

『おりゃー!』

『うぉおおお!!』

『出てきて!『アベンジャー』!』

『来い!『フォーリナー』!』

スタートと同時に6人は動き出す。八百万は『鉄柱』を『創造』して高い建物まで伸ばし、そして更に『グライダー』を『創造』して空を滑空する。蛙吹は“個性”『蛙』で壁に張り付いて跳びまわり、舌を伸ばしてターザンのようにして移動。峰田は『もぎもぎ』を投げ、その上に乗って飛び跳ねて移動。砂糖は『シュガードープ』により砂糖を食べ、肉体強化しダッシュする。そして皆が楽しみにしていた藤丸姉弟の『英霊召喚』は―

『アゥオォーーーーーーーン!!!』

『狼ぃーーー!?』

『エネルギー、フルチャーッジ!』

『ロボットォオーーー!?』

当然の如く、皆は驚く。立香はアベンジャー、『ヘシアン・ロボ』を召喚。青い毛並みの巨大な狼が目立つが、狼―ロボの背には首の無い騎士―ヘシアンが乗っている。その後ろに立香が乗る。

『GO!!』

『アオオーーーーーーン!!!』

ロボは一蹴りで八百万より高く跳んだ。

「人じゃねぇのかよ!?」

「いや人いる!!けど首が無ぇ!!」

「つか狼ってあんな跳ぶのか!?」

「なんなのアリかよ!?」

「一位は立香ちゃんかな!?」

「いや…立希の方を見ろよ!!」

『!!』

一方、立希はフォーリナー、『謎のヒロインXX』を召喚。全身をSFチックな機械製の鎧で覆っている。そんな彼女は下半身に付いているロケットブースターで空を飛び、その背に立希はボードに乗る感じで立っていた

『行くぞ!アーヴァロン!』

『ひゃっほー!!』

「ロボじゃねぇ!人だよ!!」

「はっや…あれ命綱無しであの速度かよ…」

「人の背に立つって…えぇ…」

結果は…同着1位の藤丸姉弟だった。

 

 

side立希

同着。ま、それでも1位には変わり無いし、良い事だ。まぁオールマイトはめっちゃ驚いてたけど。狼に機械…そりゃビビるわ。今はもう授業が終わって、更衣室で着替えている。

「なぁ立希、さっき呼んだ奴は誰なんだ?」

「んー『謎のヒロインXX』だよ。で、見た目のアレは鎧。結構ハイテクで本人曰く、宇宙を飛べるとか…」

「な、謎?変わった名前してんなー…って女子かよ!?お前女子の背中に立ってたのかよ…やべぇよ…」

電気君(最近名前呼びしてもいいと言われた) に話すと色々とツッコミしてきた。まぁパージした姿だったら絵面危ないけど、フルスキンならいいかなって思って…それにえっちゃん気にしないし、本人だってそうやった使い方してたし…

「おい緑谷!ヤベェ事が発覚した!!こっちゃ来い!」

「ん?」

峰田君が何やら興奮している。彼の近くには……『壁の一部に空いた穴』があった。その穴の先は―『女子更衣室』だ。

「峰田君止めたまえ!ノゾキは立派な犯罪行為だ!」

「止めろ。姉の体を見たら…俺はお前の目を潰す」

飯田君と一緒に自分は峰田君の行為を説得。というか自分は二本指を構える。

「立希がガチで怒ってやがる!?」

「そりゃ怒るわ…一人称が“俺”になってるしな…峰田止めろ。お前の生命が危機だぞ」

「オイラのリトルネタはもう立派なバンザイ行為なんだよぉ!!八百万のヤオロッパイ!芦度の腰つき!!葉隠の浮かぶ下着!!!藤丸の隠れナイスボディ!!!麗日のうららかボディに蛙吹の意外おっぱァアアア!!!」

マジで覗く気だ。自分はツーフィンガーを峰田の目に刺そうと動いた時、その穴から『イヤホンジャック』が飛び出し、峰田の目に突き刺さった。そして爆音が響く。

「あああ!!!」

「耳郎さんの『イヤホンジャック』…正確さと不意打ちの凶悪コンボが強み!!」

「ありがとう耳郎さん…」

壁越しに自分は耳郎さんに対してお礼した。

 

 

side立香

「ありがと響香ちゃん。」

「何て卑劣…!!すぐにふさいでしまいましょう!」

「………………」

「峰田マジ最悪」

「女子の敵だね…」

女子更衣室にて、耳郎ちゃんのおかげで覗かれずにすんだ。けど耳郎ちゃんだけ言われてない事に本人はガッカリしていた。胸とか大きいだけ無駄だよ?肩とかこるし…何より重い

「今なんか、ウチ…藤丸にとてつもない怒りを感じるんだけど…」

「…何の事かな?」

す、鋭い…耳郎ちゃんの前で胸の話はしないようにしよう…

 

なんやかんやで数日後、HRにて

「えー…夏休みも近いがもちろん君らが30日間一ケ月休める道理はない。」

ズパっと相澤先生が告げる

「まさか…」

「夏休み林間合宿やるぞ」

『知ってたよーーーやったーーーー!!!!』

うん。知ってた。肝試し、花火、カレー…色々と皆が言う。峰田君。風呂とか湯あみとか大声で言わない。

「但し!その前に期末テストで合格点に満たさなかった奴は…『学校で補修地獄だ』」

「みんな頑張ろーぜ!!」

切島君が必至の形相で同意を求めた。

「(期末テストかー……)…はぁ…」

 

 

side立希

時は流れ六月最終週。つまり期末テストまで残す所一週間切っていた。

「全く勉強してねぇーーー!!」

電気君の嘆きが教室に響いた。三奈さんに至ってはオワタの顔をしている。

「体育祭やら職場体験やれで全く勉強してねー!」

「確かに」

珍しく冷や汗をかいている常闇君。

「中間はまー…入学したてで範囲狭いし特に苦労なかったんだけどなー…行事が重なったのもあるけどやっぱ期末は中間と違って…」

「演習試験もあるのが辛れとこだよな」

砂糖君の言葉に続いたのは…ふんぞり返る峰田君。何気に成績良いよね。

「あ、芦度さん、上鳴君!が、頑張ろうよ!やっぱ全員で林間合宿行きたいもん!ね!」

「うむ!」

「普通に授業うけてりゃ赤点は出ねぇだろ」

「言葉には気を付けろ!!」

「うっぐぅ…」

「うぐ…」

路地裏組の言葉が電気君以外に自分と姉にも被弾する。流石中間順位1ケタ台…

「そういや藤丸姉弟はどうなんだ?」

「二人の中間順位って確か―」

「姉と自分はタイ10位だよ」

「うん…私は文系が得意で理系が苦手」

「で、自分は理系が得意で文系が苦手」

「「お互い真逆の教科が得意で、どっちの教科も出る内容量が同じくらいだから同点。」」

「足して二で割ればいい具合だな…」

全く持って電気君の言う通りだ。まぁ期末に向けてお互い苦手科目を教え合えばいいし…最悪英霊達に聞けばいい。

 

その後、B組の拳道さんの情報で『仮想敵を倒す事』が演習試験という事が分かり、これで筆記試験に集中できる。とそこで、爆豪君が緑谷君に宣戦布告まがいな事を言っていた。

「体育祭みてぇなハンパな結果はいらねぇ…完膚なきまでに差ァ付けててめぇをぶち殺してやる!」

「かっちゃん…っ!」

「轟ィ…!藤丸ゥ…!てめぇらもなァ!」

「……」

何故か自分も目にを付けられた

「え、自分も?」

「ほら体育祭、焦凍君みたいに中途半端に負けを認めたじゃん…」

姉にそう言われた。でも自分、体育祭の決勝戦見てないからわからん…ともあれ、期末が始まる! 

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