僕のヒーローアカデミア×Fate Grand Order 作:小野屋陽一
side立希
「「うわぁあああ!!」」
「うおっとぉ…」
密集工場地帯にて…現在かなりピンチだ。次々と建物をドミノのように連鎖的に破壊され道が潰される。今も出口に届く道がまた一つ塞がれる。
「上鳴~~~『放電』で何とかなんないの~!?」
「それは駄目だよ三奈さん。敵の場所がわからない上にコントロールが出来ない放電。自滅の危険性がある!」
「立希の言う通りだぜ!無駄打ちは駄目だ!!」
そんな事を言っている間にもまた近くの建物が壊される
「っ!三奈さん!『酸』を!」
「!うん!!そりゃぁああ!!」
崩れ落ちてくる瓦礫を三奈さんの『酸』で溶かしてもらい、小さくなった落下物から身を回避させる。
「助かった…ありがと!」
「うん!…でも結構強めの『酸』は私の皮膚にもダメージがあるから…そう何度も出来ないよ!」
汗をかきながら三奈さんがそう告げてくる。
「(くっ…このままだとゲートから遠くに行って詰んでしまう…そしてこの思考も校長の“個性”『ハイスペック』で知られているはず…) 考えろ…天才に一泡吹かせるだけでいいんだ…何か打開策を…っ」
崩れる瓦礫から逃げながら自分は思考を巡らす。
side三人称
「―と、君は考えるだろうね、藤丸君。だけど無駄さ。既に盤石は出来つつあるのさ!」
紅茶を飲みながら、『鉄球クレーン』を操作する校長。彼の“個性”『ハイスペック』は人並み以上の思考能力。そう簡単にはいかない。
「よっ!」
再びクレーンで建物を破壊。そして連鎖反応でさらに破壊被害を増やす。
「ハハハ!脱出ゲートへの道は着々と封鎖されつつある!頭脳派敵は高みの見物さ!HAHAHAHA!!!」
side立希
「や、やべぇ…このままだと校長も捕まえられねぇで脱出も出来ねぇ…」
「うわーん!林間合宿行けなくなるよー!!」
崩れるのが止んだ。多分緩急を付けて自分達を動揺させるためなのか…現に二人はいつもの思考じゃない。
「(放電…酸…工場…鉄…強酸…時間…) そして自分は個性禁止…ここから逆転する方法は……」
どうにかして二人のサポートに徹する為、自分は思考をフル回転させる。小さな廃材で地面に図や文字を描き、『作戦』を立てる。
「……二人とも…作戦があるんだ」
「「!」」
考えた『作戦』を頭の中で整理してから二人に告げる
「勝負は一度きり…そして時間もギリギリ…それでもやる?」
「お…おお!何もしないよりははるかにマシだぜ!!」
「やるやる!林間合宿行けるなら何でもするから!!」
ん?今なんでもするって―ってそんなアホな事言ってる場合じゃない…時間が無いから簡潔に教えると…二人の目が輝いた
「「―…おお!」」
「さぁ…ネズミ相手に人が負けないところを見せてやろう…っ!」
side立香
「―まぁ、合理的且つ想定の範囲内な結果だな」
「うぐぐぐ…」
イレイザーヘッドとの近接。相手は捕縛武器と格闘術の二つ同時使っての戦闘。当然カフスすら付けられず、現在電柱に括りつけられ、拘束された。無理に解いてもいいけど、私の周囲にはマキビシが敷かれ、完全に身動きできない。先生忍者ですか!?
「だが俺が捨てた『捕縛武器』を使うのは、正直驚いた」
「…あらゆる状況下において、いろんな武器や格闘術を会得してるんですよ。」
即落ち二コマみたいに瞬殺されたけど…拘束される前、私の腕に巻き付いていた捕縛武器を使って一回だけイレイザーヘッドを転ばせた。けど捕縛武器を扱いなれているイレイザーヘッドに転ばし返しされ、今の状況になった。
「これでお前は何も出来ない。」
目薬を差して潤わせる相澤先生。私は不敵に笑いながら話す
「…そうでしょうか?少なくとも私達はイレイザーヘッドの『弱点』を知ってます。その目、USJ襲撃後、後遺症で『長時間の個性封じ』が出来ないですよね。」
「…………」
「それに『個性封じ』は必ず“瞬き”で隙が生じる。そこで焦凍君やヤオモモの『大技』で叩きつけられたら、厄介ですよね?」
「…………やけに喋るな。『時間稼ぎ』のつもりか?」
「っ…」
やっぱりバレた。私を置いて逃げて脱出して欲しい事、もしくは二人に助けて欲しい事、それか今の内に打開策でも出していて欲しいという願いだ。
「逃げの時間稼ぎは無駄だ。この道は視界が広く、そしてゴールに近い。あいつらがゴールに近づいたらすぐにでも行け―「藤丸さん!目を閉じて!」!んだこれ…っ!」
「!!」
私を呼んだ声。とっさに目を瞑る。何が起きたか分からない。けど瞼越しでも眩しい。もしかして閃光弾?
「立香!悪ぃ遅れた」
「その声…焦凍君?」
「お待たせしました!『相澤先生に勝利する』…とっておきのオペレーションがありますの!」
焦凍君が私の拘束を解除してくれる。目を開けると、そこにはさっきより自信に満ちた表情のヤオモモの姿。私は内心安堵する。
「…うん!二人とも頼むよ!!」
「ああ」
「はい!まず藤丸さん!コレを投げて下さい!先ほどの閃光弾ですわ!」
「OK!そりゃあ!!」
ヤオモモの指示の元、渡された『閃光弾』のピンを抜き、思いっきりイレイザーヘッドの方へ投げる。
「チィ…またか…っ!!」
再度眩しくなる。動こうとしたイレイザーヘッドは腕で光を防ぐ。
「轟さん!」
「分かった!……ぜぁっ!!」
「っ!」
「うわっ!!」
今度は焦凍君。体育祭で見せたあの『大氷壁』をイレイザーヘッドに放つ。これで凍りつけになってて欲しいけど、一瞬後ろに下がる仕草が見えたから無事なんだろうなぁ…
「そして…」
「ちょ!?」
ヤオモモの次の行動に私は焦った。
side三人称
相澤は大氷壁から避け、凍った捕縛布を切って屋根へと着地する
「(轟の最大出力…痛い所を突いて来たな…) そうだ、痛い所は突いていけ」
side立香
「…よしっ…八百万、今の内全容を…「焦凍君コッチ見ちゃダメ!!」っ!?」
無理やり焦凍君の顔を掴んで後ろを振り向かせる。何故って?そりゃ…ヤオモモが胸部分の服をオープンさせてドルドル音を鳴らしながら『創造』してるからだ。ヤオモモの発育の暴力をみせてはいけない!!
「…何を…してんだ」
見えない焦凍君に私はヤオモモが何をしてる教える。
「えーと。イレイザーヘッドの武器、『捕縛布』をヤオモモが『創造』してる!」
「正確には『ある素材』を織り込んだ私Ver.ですわ」
更に、『カタパルト』も『創造』して服を元に戻すヤオモモ。準備は出来たようだ。
「では説明いたしますわ―」
ヤオモモが考えた作戦。流石だ。私には考えられない。私と焦凍君はその作戦に賛同する。
「ああ…」
「成程…」
「よろしいですか?勝負は一瞬ですわ」
「文句なしだ」
「…ねぇ、ヤオモモ、『念の為』でさ―」
ヤオモモの完璧な作戦。それを成功させたい。だから私は念の為を作ってもらって…作戦開始だ。
side立希
自分、電気君、三奈さんは顔を見合わせ頷く。
「よし…行くよ!二人とも!」
「ああ!」
「うん!」
次の倒壊で、運命が決まる。そんな事思っていると揺れと轟音が来る
「来たよ!」
「作戦―開始!!」
side三人称
「さぁ…時間はまだまだあるけど、ゲームオーバーさ!」
校長は鉄球クレーンを作動させ建物を連鎖破壊。これで更に3人を脱出ゲートに遠ざけ、彼の脳内ビジョンには倒壊され、四方八方封鎖されて不合格を叩きつけられた3人の顔が浮かんでいた。
「…ん?」
が、ここで反応。鉄球クレーンで建物を破壊した音…ではない衝撃音が聞こえて来た。しかもクレーンの窓越しから白い煙も立っているのを確認する
「―ふむ、藤丸君かな?成程…『建物の倒壊を偽装』し、僕を混乱させようとしてるのかな?」
3人の持ち札は『酸』と『放電』と『知恵』。校長は考えを纏める。おそらく先ほどの倒壊と同時に付近の建物を『酸』で脆くし、倒壊。そして『酸』を『放電』させ『電気分解』し、その時発生する『煙』でよりリアリティを生み出す…という事だろう。
「無駄だよ。僕のこの『ハイスペック』で既に検討済み―」
―さ!と言いたかった。ドヤ顔をしたかった。でもそれは出来なかった。それは何故か…連続的に『轟音』と『煙』が発生していたのだった。そして煙が放つ先は―脱出ゲートに真っ直ぐ進んでいた!
「なっ―ま、まさか!!」
数秒かからず、校長の脳内ビジョンに3人が『何をしているか』が分かった。そして自分が『詰んでいた』事が分かったのだった。
side立希
今自分達は何をしてるか…それは…
「今度はここ!」
「うん!!」
まずは自分が指定した所に三奈さんが『酸』を放ち、デカい瓦礫の一部を溶かし、『傷』をつける
「電気君!」
「任せろぉ!」
そして次に『傷』がついた所の『酸』を『放電』で『電気分解』させる。煙が出るが関係ない!
「良いぜ!!!」
「ふぅー…マルタさん直伝―ハレルヤァ!!!」
そして…『魔力』で軽く『身体強化』した自分が思いっきり殴る!!『傷』が瓦礫の『ウィークポイント』となり、瓦礫は崩れ、道が出来る。殴る際、『酸』で拳を痛めないように『電気分解』で『酸を分解』!『最小限』のダメージで抑える!!
「走れ!走れ!!時間との勝負だ!!敵が新たな妨害をしてくる前に!!」
「おうよ!!」
「うん!!」
出来た道を3人で走る!!これが!自分が考えた作戦!!
「逆に考えるんだ…脱出する『道が無いなら』―『道を作ればいい』!!」
「すげぇよ!立希!!いつのまにそんな強くなったんだ!?」
走りながら電気君が聞いて来た。自分は走りながらぶっきらぼうに答える
「こちとら地獄の特訓で鍛えられたんだ!!今更『瓦礫』程度で痛める拳じゃない!オラァ!!」
走りながら周囲を見渡す三奈さんがある事に気付く
「そっか…もうこの辺りは『瓦礫』だからもう『倒壊される』ものが無い!」
「そう!そしてワザと破壊してもらえるように『自分達と脱出ゲートが真っ直ぐ離れた位置』まで誘導!!距離は遠いけどこれが『最短ルート』ダァアア!!!」
『酸』、『放電』、『拳』この順番で道を遮るデカい瓦礫を『破壊』し、脱出ゲートへ走る!!
「ラストぉ!」
「つぅ…これで…最後!」
「ウェ…ウオラァ!!」
もう脱出ゲート目の前。最後の瓦礫を破壊!!『脱出ゲート』が見えると、我先にという感じで電気君と三奈さんが走りだす…という所で問題が発生した
「「「!!」」」
最後の瓦礫を壊した時、その瓦礫で支えられていた巨大な鉄パイプが三奈さんの頭上に落下してきた。自分達の今の位置は、前に電気君。真ん中に三奈さん、後ろが自分…
「!三奈さん!!」
「っ!つぅ…!」
『酸』と出して防ごうとした三奈さん…だけど肝心の『酸』が出ず、掌を痛めたような仕草をした。
「!?(もう『酸』が出せないのか!?だったら…!!) フン!!」
「―え」
「うぉ!!立希!?」
鉄パイプが三奈さんに直撃する前に、パイプを殴ってパイプの落下速度を落とす!そのまま自分は三奈さんを抱き上げ―お姫様抱っこして全力で走る!!
「このまま行こう!」
「お、おう…!」
「え…え?」
遂に……自分達は脱出ゲートを通過したのだった。
side三人称
「(脱出ゲートは俺の背後。なら下手に追撃するより出方をじっくり伺おう)」
イレイザーヘッドは家の天井に中腰で座りながら『大氷壁』を見る。そして八百万が言っていた『オペレーション』が何なのか思考する…と、ここで向こうが動き出したのを確認した。
「―布かよ…」
イレイザーヘッドが見た物。それは『黒い布で覆われて脱出ゲートへ向かう3人の姿。』確かに見えないとイレイザーヘッドの“個性”は発動しない。だか…
「デメリットのがデカいだろソレ」
「「「!」」」
そう呟いて3人の後ろに飛び、『捕縛武器』で3人の頭部を拘束する。
「って」
「った!」
「…!」
轟と藤丸の痛みを訴える声が聞こえるが。八百万の声が聞こえなかった。その理由…『本人は屈み』、頭部の部分はマネキンで『創造』していたのだった。
「マネキンかい」
黒い布で覆われていた姿が現れる。そこには八百万と…
「(『カタパルト』…)」
「っ!!「何するつもりか分からんがさせん!」―あっ…」
八百万がカタパルトの射出レバーを作動させる寸前。イレイザーヘッドは捕縛武器でそれを阻止した。
「……!」
作戦失敗…そう思ったイレイザーヘッド。しかしそれは直ぐに否定する。それは何故か―
「―藤丸さん!」
「了解!」
―八百万の表情はまだ、『勝つ』と言っていたからだ。
「そぉい!!」
八百万の合図で藤丸が投げたのは、カタパルトにセットしていた同様の『偽物の捕縛武器の束』だった。
「―攪乱か?」
一旦距離を置こうと後ろに飛ぶイレイザーヘッド。彼の周囲にはばら撒かれた『偽物の捕縛武器』
「今です!轟さん!」
「ああ!」
「『地を這う炎熱』を!」
「!(当てに来ない…一体何を…)っ!」
轟から放たれた炎はイレイザーヘッドの下を舞う。すると同時に『偽物の捕縛武器』が変化し始める。ギシギシと軋む音が響く。八百万は不敵に笑う。
「先生相手に“個性”での攻撃を決めてにするのは極めて不安…ですから!『ニチノール合金』ご存知ですか?加熱によって瞬時に元の形状を復元する……『形状記憶合金』ですわ!!」
「っ!…………大したもんじゃないか…」
『偽物の捕縛武器』はイレイザーヘッドの体中にがんじがらめに巻き付き、拘束した。そこを轟が持っていた『カフス』で捕まえたのだった…
side立香
「はぁ……何とかなった…」
「こんなすんなりいくか…」
ヤオモモの作戦が上手くいき、無事イレイザーヘッドを拘束する事が出来た。緊張が解け、どっと疲れが来た。
「…ええ……本当は私がカタパルトを作動させた時点で私達の『勝利』でしたわ…藤丸さんの『念の為』があって正解でしたわ…」
「…最後の『偽物の捕縛武器』を投げる案は藤丸が提案したのか?」
拘束されたまま、イレイザーヘッド…相澤先生が訊いて来た。
「あ、はい。でもこの作戦は全部ヤオモモが提案しました。私はその作戦が失敗しないよう、『もしも』の事を言っただけです。『もし、カタパルトの射出を妨害されたら、もう一組作っていた偽物の捕縛武器を私が相澤先生に投げる』と。」
私はそう言う。まぁ金属だからそれなりに重かった…『魔力』で軽く『身体強化』しといてよかった…
「…藤丸さんのおかげで成功しましたわ…やっぱり私は…「いや何でそこで弱気になるのヤオモモ…これスゴイ事だよ!ね、焦凍君」…え」
「ああ。こんな『作戦』、俺は考えた事がねぇ…こんな事出来るのは八百万だけだ。だから自信持て」
「………っ……はい…っ!」
私と焦凍君がヤオモモを褒めると、ヤオモモはうれし涙…を我慢しつつ笑みを浮かべていた。
「どうした八百万…気持ち悪いのか?吐き気には足の甲にあるツボが…」
「な、何でもありませんわ!!」
「よかったね、ヤオモモ」
演習試験、これにて終了。
side三人称
「(3人での支え合い……二重の作戦……そして今回で八百万は自信回復………合格だ。)」
和気あいあいとした3人を見ながら、イレイザーヘッドはそう思うのだった。
side立希
無事脱出。久々に全力で動いた。荒くなった呼吸を整える。後ろでは電気君と三奈さんはその場でへたり込んでいた。そんな自分達を校長先生が出迎えてくれる。
「いやぁ…完全に失念していたよ…藤丸君。君は個性を頼らないで動く人だった…という事だったんだね」
「まぁ…姉みたいに『ゴリ押し戦法』はあんまりしませんし…でも校長に一泡吹かせたのは嬉しいですよ。」
自分の言葉に校長先生は大いに笑った。
「ハハハ!そうだね!悔しいけど一本取られた!ともあれおめでとう!君達は『クリア』だ!」
「うっしゃー!脱出出来たー!!立希あんがとな!!マジで!な!芦度!」
「…え…あー……う、うん!そうだね!」
「二人が喜んでくれると、自分も嬉しいよ。」
何はともあれ合格した。あ~疲れた…本当に疲れた…
「それじゃあ試験の結果は後日!今はゆっくり休みなさい。特に藤丸君はその拳はリカバリーガールに治してもらわないと」
「あー……そうですね」
校長先生に言われ今気付いた。自分の拳は、グローブは破け、皮膚も剥がれ、血だらけだった。瓦礫とパイプを殴ってる時はアドレナリンで痛みを感じていなかったけど、だんだんと痛みを感じて来た…
「グッロ!?え!?そんなんなるまでオモックソ殴ってたのかよ!?」
自分の拳を見た電気君が顔真っ青になった。それと同時、三奈さんが申し訳なさそうに謝って来た
「っ…ご、ごめん!私の『酸』でも傷ついたよね……それに……最後も私が足引っ張ったから…」
そんな二人に自分は気にしてないことを話す。
「んー…平気平気。いっつも特訓で怪我しては傷が無いくらい回復してもらってるから……もうこういうのは慣れちゃったんだよねぇ…」
「いやぁ…まさか最後!パイプが落ちてきた時はマジビビったぜ…」
「で、でもさ…どうして立希は私を助けたの?助けなくても先に走ってた上鳴が脱出ゲート行けばクリアしてたじゃん。」
三奈さんがそう言うが、自分は首を横に振って答える。
「ううん。違うよ。自分の目の前で助けられるのに助けないなんて…そんなの『ヒーロー』じゃないじゃん。それに…折角最後まで3人で行動したからさ!笑ってクリアしたいじゃん!」
サムズアップして二人に言う。エゴを押し付けてる感あるけどこの際別にいい。終わり良ければ総て良し!!
「……~~~~~~っ!そ、そうだね!!や、やったぁーーー!クリアだぁーー!!」
一瞬呆けた三奈さんだったが、次は顔を赤くしながら試験クリアを喜んだ。
「うお!いきなり芦戸元気になったな!?そうだよな!嬉しいよな!林間合宿だぁーー!!」
それにつられ電気君も喜ぶ。うんうん。頑張った甲斐があった…って、ちょっと待てよ?
「(確かに…『クリア』したけど『合格』って言われ―んー?……)」
考えすぎ…か?…まぁともあれ、演習試験が終わった。
side三人称
「(ふふ…さて、それはどうか…な?)」
3人の前で笑顔を浮かべる校長先生…だがしかし、内心では黒い笑みを浮かべてるのだった。
試験が終わり、芦戸は立希と上鳴と別れる。そして誰もいなくなった時…
「あー……もーー……ずるいじゃん…ずるいじゃん!私の事をフォローしてさ!カッコイイ事いってさーー!初めてお姫様抱っこされたー!あーもー!………はー……心臓バクバクしてる………顔暑い………うぅ……」
芦戸は先程の立希の行動と会話を思い出し、悶々とするのだった。