僕のヒーローアカデミア×Fate Grand Order   作:小野屋陽一

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劇場版書き始めました。そちらもよろしくお願いいたします。


第23話

side立希

「「………………」」

「oh……」

期末テストが終わって次の日。結局の所、演習試験に合格出来なかった砂糖君と鋭児郎君の二人ははっきり分かるぐらい落ち込み、絶望していた。これには何も言えなかった

「立希…土産話…楽しみにしてるぜ……」

悔し涙を我慢しながら言ってくる。

「まだわかんないよ…ちょっと演習試験に違和感持ってるから…」

そんな鋭児郎君に自分はほんの少し希望を持たせて、HRが始まった。

「おはよう。今回の期末テストだが…残念だが赤点が出た。したがって―」

相澤先生の冷酷は言葉に一瞬静寂になり―

「『林間合宿は全員行きます』!!」

「「どんでん返しだぁ!!」」

―相澤先生のカッと見開いた目にその言葉で一瞬にして歓喜が訪れた。

「筆記の方は赤点ゼロ。実技で切島・砂糖…そして芦戸、上鳴、瀬呂が赤点だ」

「「…え!?」」

そしてまさかの電気君と三奈さんも不合格。二人は呆然とする

「う…やっぱりかぁ…」

瀬呂君はどうやら心辺りがあったらしい。聞けば、試験中、ミッドナイトの“個性”で眠ってしまい、何も出来ずに峰田君一人での活躍で合格したとか…ああ、何もしてなかったという事か…そして

「やっぱり…『クリア』=『合格』じゃなかったんだ…」

姉の言葉に自分も納得する。『クリア=合格』じゃない事に…でもそれだと何で自分は合格なんだ?と思った時、相澤先生が配点内容を話す。

「今回の試験、我々敵側は生徒に勝ち筋を残しつつ、どう課題と向き合うかを見るよう動いた。でなければ課題云々の前に詰む奴ばかりだったろうからな。」

「え、えぇ!?じゃあ俺と芦戸が不合格って理由は…」

「お前ら二人、全部藤丸弟の采配に任せっきりだったじゃねぇか。もっと自分達で考えて行動しろ。逆に藤丸姉は作戦に『予備』を提案。そして『味方の士気回復』。それらが無かったらお前だけ不合格だった。」

『ガーン』という文字を背景に、ガックリと項垂れる電気君と三奈さん…ごめんね。二人の意見を聞けばよかった…

「ひぇ…あっぶなー…」

姉も姉で活躍してたんだ…流石姉!略して『さす姉』!

「えっと…本気で叩き潰すと仰っていたのは…」

瀬呂君がおそるおそる聞くと、相澤先生はハッキリ言う。

「追い込ませる為の『合理的虚偽』ってやつさ」

「「ゴウリテキキョギィイー!!」」

…まぁ結果はどうあれ、全員で林間合宿行く事になったからよかった。ただまぁ…赤点組は別途に補修時間が設けられ、そこはキッチリと宣告された。どんまい…

 

 

side立香

「―ってな感じでやってきました!『県内最多店舗数』を誇るナウでヤングな最先端!『木椰区ショッピングモール』!」

三奈ちゃんが大声で紹介してくる。

「へぇ…こんな場所あったんだ…」

「広…そして人多…」

テスト明けの休日。私達A組は林間合宿の準備で買い物にやって来た。A組全員…ではない。爆豪君はいつもの群れるの嫌いで拒否、焦凍君はお母さんのお見舞いでいない。

「で、どうするの?」

「ウチ大きめのキャリーバッグ買わなきゃ。」

「では一緒に回りましょうか」

「俺アウトドア系見に行くんだけど」

「あー!私も私も!」

早速買い物…と言いたいところだったが全員がバラバラと言い出し動こうとする。

「個性の差による多様な形態で数をカバーできる以外にもティーンからシニアまで幅広い世代にフィットするデザインが集まって―「緑谷、幼子が怖がるからよせ」」

「取り敢えず目的バラけてっし時間決めて自由行動すっか!」

最終的に、切島君の提案で集合場所と時間を決め、各々行動する事になった。

「姉、どこ行く?」

「ん。靴かな。昨日探したら色褪せてたから新品に替えるには丁度いいかなって、そっちは?」

「自分も靴。サイズが小さかった…はぁ、自分こういうファッション系は苦手だ……」

「あー、そうだったね。前に私がとっかえひっかえして私服選んだ事あったよね」

立希とそんな会話しながら、アウトドア系に行く。因みにメンバーは私達以外に上鳴君、飯田君、三奈ちゃん、葉隠ちゃんの計6人。店に入ると、色とりどりの靴…今の時期はサンダルも。大量にあった

「うっわ…どれ買えばいいかわからん…姉…「やだよ。自分で決めろ」ういっす…」

早速立希が私に頼ろうとしてきたから拒否する。それくらい自分で何とかしろ。

「何々?立希ファッションに自信無いの?」

そんな時、三奈ちゃんが割って入って来た。立希はため息つきながら話す。

「三奈さん…正直そうだね…全く自信がない…新しい靴買いたいけど本当にこれでいいのか…とか自分に似合っているか…分からなくてずっと同じもの履いてる自分が今ここにいる…」

「アハハ!ダメだよ!今の時代!男も女もファッションは大事だよ!……じゃ、じゃあさ!私が見てあげようか?」

と、三奈ちゃんは立希に提案してきた。立希は驚いていた

「…え?いいの?三奈さんは三奈さんで自分の事「いいの!いいの!それに、期末テストで助けてもらったお礼まだしてないし!これで貸し借りは無しって奴だよ!」…じゃあお願いします…」

「それじゃ、し立香ちゃん立希借りるよ~♪」

「あ、うん。どうぞ」

そう言って立希の腕を引っ張って男子の靴がある方へ行く二人。気のせいか、いつもより笑顔な感じの三奈ちゃんだった。

「(…お?これは…?) 「Loveの匂いがするね!立香ちゃん!」葉隠ちゃん…いやどうかな…弟そんなイケメンじゃないし、本当にその期末テストのお礼だけかもしれないよ?」

後ろからぬっと出てきた葉隠ちゃん。透明で分かんないけど絶対イイ笑顔してる…

「どうかな~…そして私はまだ聞いて無いよ~立香ちゃんと、轟君の関係♪「だから…違うよ…」 ふっふっふ~♪」

まだ諦めてなかったか葉隠ちゃん……言えるわけがない…保須市での出来事を……ふと靴が並んである棚が視界に入った。

「(…あ、コレ焦凍君に似合いそう………って何でいきなり彼の事考えた!?ああもう!葉隠ちゃんのせいで意識しないようにしてたのが意識しちゃったじゃん!はぁ…) もうヤダ…」

「藤丸クン、どうしたのかね!?どこか具合が悪いのかい?」

「ナンデモナイデス。ハイ…」

項垂れながらも私は靴を買う…

 

 

side立希

三奈さんの提案で色とりどりで何種類もある靴を見る。

「これなんてどう!?ピンク!」

「正直、派手系は自分に似合わないと自負してます。「そっかー…うーん…じゃあ……青!」あ…いいかも…もう少し暗い色で「ダメダメ!折角夏なんだよ!明るく行かないと!」う、うーん…じゃあ思い切って明るい青にしてみるよ…ありがとう、三奈さん」

「いいよいいよー!これくらい!それに私こういうファッション好きだし!」

三奈さんのおかげでスムーズに靴が買える。少し押し切られた感があったけど…でも無事に買えてとても気分が良い。これも彼女のおかげだ。感謝。

「……立希はさ…こう……人外系の女子って…どう…思っちゃう?」

三奈さんも自身の物を買い終え皆の所に戻る時、ふとそう聞かれた。

「うん?どういう事?」

「あー…ほら、私さ!こう、皆と違って肌とか髪ピンクだし、黒目で触覚生えてるじゃん?どうかなーって…」

いきなり言われ、少し困惑した。…もしかして皆と見た目が違ってコンプレックスがあるとか?それを元気と明るい性格で補って隠してるとか…?うーん…深刻な悩みだったら簡単な事は言えないぞ…

「うーん……自分の意見。としては、三奈さんっぽくていい…と思うよ。」

「…えっと?」

少し恥ずかしいけど…これで三奈さんの悩みが解決するならいいか…さっきの事も感謝して…よし

「んと…何て言えばいいのかな…そう思い詰めて考えなくてもいい。って事だよ。その…綺麗な桃色の髪と肌…えーと、宝石見たいな黒目。そしてそのー…小さくて可愛い触覚とか、そういうの含めて、芦戸三奈っていう“個性”で―「あああああ!ストップ!ストォップ!ありがとう!!」ア、ハイ」

褒めながら説明したら止められた。ま、まぁ感謝されたからいいのかな?それ以降の会話はあまりなく、皆と合流するのだった…

 

 

side三人称

芦戸は隣で一緒に歩いている立希を見ながらほんのりと頬を朱に染める

「(あー…もー……なんでそういう浮いた事ポンポン言えるの!?……でも…綺麗…か……) エヘヘ…「?どうかした?」~~っ!何でも無いよ!うん!早く行こ!」

「そうだね。ありがとう三奈さん」

「う、うん…(あー………何かこれからどう接すれがいいか分かんなくなる……)」

悶々とする芦戸…そんな彼女を後ろから葉隠は隠れながら眺めてるのだった。

「(ほほう…三奈ちゃん…まさか立希君の事……フッフッフ~♪)」

「(透明だけど浮いてる服装で隠れてるの見えてんだよねぇ葉隠さん。どうしたんだろ?)」

因みに葉隠の行動は立希にバレバレだった

 

 

side立香

その後、緑谷君が敵と遭遇したとの事、それを麗日さんが警察に通報したことにより、一時ショッピングモールを閉鎖。周囲を警察が捜索するも結局見つからなかった。

「―とまぁ、そんな事があって敵の動きを警戒し、例年使わせて頂いている合宿先を急遽キャンセル。行き先は当日まで明かさない運びとなった。」

次の日、HRにて相澤先生はそう告げる。

「…大丈夫…だよね?」

心配顔になる立希。私は深く考えない事にした

「まぁ、いいんじゃない?林間合宿事態無くならなくて。(それにいざとなれば英霊達が何とかするでしょ。)」

こうして、濃密だった前期が幕を閉じて、夏休み―林間合宿が始まった。

 

林間合宿当日。A組B組各々バスに乗って移動する。一体何処に行くのか全く分からない。ただ風景が山ばかりだから海では無いと分かる。そしてバス内では…

「音楽流そうぜ!夏っぽいの!」

「ポッキーちょうだい!」

「しりとりの~り!」

「席は立つべからず!」

まぁ騒がしい。これ相澤先生に怒られない?因みに隣の席は立希だが…

「スゥー…スゥー…」

寝てるし。車酔いしやすいからという理由もあるけど…よくこんな騒がしい中寝れると思うよ。

「藤丸さん…」

「ん?何ヤオモモ?」

「その…期末テスト時、私を励ましてくれて、ありがとうございますわ…藤丸さんがいなかったら私はずっと自分に自信がありませんでした…」

向かい座席に座っていたヤオモモに突然、感謝された。

「いやいや。期末はほとんどヤオモモのおかげで、私と焦凍君が合格出来たんだから。感謝するのはむしろ私だよ…ありがとう」

「…ふふ、ではお互い感謝という事で……ところでその『ヤオモモ』何ですが…」

「あー……ずっと言ってた…八百万さんに戻す?」

「いえいえ!むしろそれでいいですわ…その…初めて同級生に“アダナ”というものが付けられて…私、うれしくて…」

「(カワイイ…) そっか、じゃあそっちも名前で呼んでよ。『藤丸』だなんて堅苦しいでしょ?」

「え!いいんですの!?そ、それでは……コホン……り、立香……?」

「うん。これからもよろしく、ヤオモモ」

「はい…!」

改めて仲良くなった私とヤオモモ。お互い微笑んでると

「女子の友情……グッジョブ!」

ヤオモモの座席の後ろから出てくる葉隠ちゃん…最近、葉隠ちゃんが神出鬼没だ。

 

一時間後、休憩でバスが止まる。全員バスから外に出る。私も立希を起こしてから外に出る。

「あー……良く寝た……ん?ここどこ?」

「さぁ…というかパーキングすらないって…」

「お、おしっこ…」

さっきから峰田君がバタバタと忙しなく動いている…ああ、トイレ…か

「B組何処だ?」

周囲を見渡す。まぁ何もない。止まった場所から広い森を見下ろせる…

「…何の目的もなくでは意味が薄いからな…」

「目的…?」

相澤先生の言い方が引っかかる。その時、プロヒーローが決めセリフと決めポーズをして現れた。緑谷君の説明から、プロヒーロー『プッシーキャッツ』と分かる。山岳救助を得意とした12年のキャリアを持ったベテラン4人1チームらしい…なんか金髪の女性は「心は18!」って緑谷君に猫パンチしてたけど…あと…

「………………ふん」

その帽子の子は誰?機嫌悪そうだし…

「ここら一帯は私らの所有地なんだけどね。あんたらの宿泊施設はあの山の麓ね」

『遠っ!!』

山の方向に指さした赤茶髪の女性…んん?じゃあ何でこんな遠い所にバスを?

「(あ、嫌な予感して来た…)」

「………あー………」

なんか立希が察したような顔になった。あ、これはマズい。と私は感じた。

「いやいや…」

「バス…戻ろうか…な?早く…」

「今は『A.M.9:30』早ければ12時前後かしらん?」

皆も薄々気付き、バスへと戻ろうと動く人もいる。そんな中、プロヒーローは話しを続ける

「ダメだ…おい…」

「戻ろう!」

「バスに戻れ!早く!!」

これから何が起こるか。容易に想像できた。私も直ぐにバスへと向かい―時、立希に肩を掴まれた。

「…諦め」

「ちょ―」

「12時半までに辿り着けなかったキティはお昼抜きね」

「悪いね諸君―」

金髪の女性がしゃがみ、地面に手を着くと、地響きが始まる。そして―

「合宿はもう―」

『うわああああああああああああああああ!!!!!』

地面がめくりあがり、『土の津波』が私達を飲み込んで崖から突き落とした…

「―始まっている」




次から第三期で切りがいいので、劇場版の方を多めに投稿します。
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