僕のヒーローアカデミア×Fate Grand Order 作:小野屋陽一
side立香
合宿2日目の夜。それは葉隠ちゃんが言いだした事で始まった。
「女子会しよー!女子会!折角だし!」
私達A組女子が使っている部屋にB組女子メンバーがやってきて『女子会』が始まった。部屋の真ん中にお菓子、ジュースを置き、布団をクッション代わりに車座になる。
「それでは!『第1回 A組B組合同女子会』を祝ってカンパーイ!」
『カンパーイ♪』
「二回目はあるのかしら?」
三奈ちゃんの号令で私達は乾杯する。すると、私の隣にいるヤオモモはわくわくしていた。
「私、女子会初めてなんですけど…どういう事をするのが女子会なんでしょうか?」
「えーと…女子が集まって飲み食いしながら話す…とか?」
私は曖昧に答えた。女子会はまぁ…カルデアの女子メンバーでした事はある。その時は…マリーちゃんとデオン君とアストルフォと玉藻…何か二人程女子じゃないな…
「ちっちっち…そうじゃないでしょ!立香ちゃん!」
見えないけど葉隠ちゃんは指を振った。そして―
「女子会と言えば……『恋バナ』でしょうがー!」
『!!』
その言葉に一部の女子がテンション上がる。
「そうだ!恋バナだ!女子会っぽい!」
「うわぁ~」
「恋ねぇ」
盛り上がる三奈ちゃんにほんのり顔を赤らめる麗日ちゃんに梅雨ちゃん。
「えー……」
「あー、そういうノリか」
「あはは…」
戸惑う耳郎ちゃんと苦笑する拳藤さん。そして苦笑するしかない私。
「こ、恋!?そんなっ結婚前ですのに……」
「その通りですわ。そもそも結婚というのは神の御前での約束で―」
戸惑いつつまんざらでもなさそうなヤオモモに慈愛満ちるシスターのような塩崎さん。
「鯉バナナ?」
「んーん?」
首をかしげて分かってなさそうな柳さんに小大さん。反応が色々だがとりあえずテーマは『恋バナ』に決まった。
「それじゃ、付き合ってる人がいる人ー!」
言い出しっぺの葉隠ちゃんがそう言う…が、私含め女子達は周囲に視線を送るだけで誰も手を上げなかった。
「……えっ誰もいないの!?」
「え!?恋バナこれで終わり!?」
驚愕した葉隠ちゃんと三奈ちゃん。
「中学の時は受験勉強でそれどころじゃなかったけど、雄英に入ったら入ったでそれどころじゃないもんなー」
拳道さんの言う通り。私達はうんうんと頷いた。私も人理修復で忙しかったし…
「ああー…でも恋バナしたい!キュンキュンしたいよー!ね、片思いでもいいから誰か好きな人いないのー?」
何度聞いてもだれも手を上げない。これで終わりかな…と思った時だった。
「まだだ!まだ終わらないよ!!ねぇ立香ちゃん!!」
「…え゛!?わ、私!?」
突然の葉隠ちゃんから使命された。この瞬間嫌な予感が来た。
「ふっふっふ…そろそろ聞きたかったんだよねぇ~…轟君との仲を!」
『え!?』
「っ!?」
その言葉に、全員が私を見て来た。
「あー…確かに、何か轟と仲よさげだよね、藤丸」
「職場体験後なんかお互い『名前呼び』してたし!」
『え!?そうなの!?』
「っ~~~ちゃ、ちゃうねん!」
柄に無く、私は動揺する。不意に焦凍君と電話した時の会話が蘇り、顔が赤くなる。それを見てか葉隠ちゃん達のテンションが上がった。
「え~!?じゃあ何でお互い『名前呼び』になってるの~?」
「そ、それはほらアレですよ。弟と被ってややこしくなるじゃないですか。」
「え?だったら立香ちゃんは別に『轟』でいいじゃん?」
「えーとそれは焦凍君が『それだと藤丸に失礼だ』と言われて『お互い名前呼びしよう』という結果になって―『『お互い名前呼びしよう』!?』―ち、ちゃうねん!!」
葉隠ちゃん、三奈ちゃんからのマシンガントークが来て、墓穴を掘ってしまった。もう勘弁してほしい…と思ったところで…
「…あ、そういえばウチ聞いたんだけど…立香ちゃん轟君の『許嫁』?になるん?」
静寂。からの―
『許嫁けぇ!?』
麗日ちゃんから爆弾が投下された。血の気が一気に冷えた。
「ど、どこからそれを…」
「へ?飯田君から……もしかしてこれいわへんかった事やった?」
飯田ぁ…お前ぇええ!!!そうだよ…焦凍君以外にも飯田君と緑谷君にも聞かれたぁ…
「え!?もはや『恋』吹っ飛ばして『許嫁』!?」
「A組のイケメントップをもう手駒に!?」
「待って下さい話を飛躍しないでください!」
「誰か電気スタンドとカツ丼持ってきて!事情聴取するから!」
マズイ…このままだと私が死ぬ!(精神的に!) ここは話題を切り替えるしか…っ!
「ふふふ…逃がさないよ~!「そ、そういう三奈ちゃんだってどうなの?」へ?私?」
「私の弟……立希の事気になってる仕草を私はちょいちょい見てたよ?」
「―へ!?」
私が指摘すると、三奈ちゃんは激しく動揺する。
「おやおやぁ~これまたLOVEの香りが~?」
「べ、べべべ別にそうじゃないよ!?ほらアレ!期末試験の時助けてくれたからそのお礼で…」
「でもでも~皆でショッピングした時、嬉しそうな顔してたの私は見たな~」
よし!うまい具合に変化球で話題を変えれた!!
「そう言えば…立希、言ってたっけ…『三奈さんのおかげで買い物楽しかったし感謝してる』…って」
「うぐぐぐ……」
追いうちすると、更に三奈ちゃんは顔を赤らめる。
「顔が赤いわね、三奈ちゃん。」
「藤丸かー、まぁいいんじゃない?」
『え?』
ここで拳道さんが入って来た。
「ん?ああ、そう意味じゃないよ。ほら、体育祭のトーナメントでさ、彼色々考えて戦ってたし。体育祭始まる前は何か覇気が無いなぁって感じてたけど戦闘姿見て結構やる時はやるんだなって話」
「私も同意見です。」
「ん。ガッツある」
「優しそうだよね」
以外に知らない所で弟の好感度が良かった事に驚いた。
「……「顔がむくれてますよ三奈ちゃん。あれれ?嫉妬?」っちがうよ!あ~も~!それを言うなら皆はどうなの!?好きな人―じゃなくて!『気になってる人』!」
「気になってる…… っ!」
「あら?どうしたのお茶子ちゃん」
「あー!もしかして好きな人いるの!?」
三奈ちゃんの質問に顔が赤くなった麗日ちゃんを注目する。
「お、おらんよ!?おるわけないしっ」
「その焦りはあやしいな~?」
「誰、誰っ?秘密にするから!」
「いやっ、これはその、そういうんと違くてっ!」
色々と混乱していく麗日ちゃん。遂には“個性”『無重力』で自身と周囲を浮かし始める
「ちょ!?麗日落ち着いて!!」
「ちゃうんよ!それはちゃうねん!」
「お茶子ちゃん落ち着いて!私が悪かったから!!」
麗日ちゃんを落ち着かせた後も、私達の女子会はまだまだ終わらない…
side立希
「なぁなぁ!A組の女子で一番カワイイ奴って誰だと思う?」
『は?』
林間合宿2日目の夜。唐突に電気君が自分達に聞いて来た。B組のメンバーが来る前の時間潰し…だろうけどそのテーマに皆戸惑った。
「いきなりだな上鳴…」
「まぁこういう合宿で話すってなるとそういうのが多いよな…」
苦笑する鋭児郎君と瀬呂君。
「はいはいはい!オイラは八百万!なんてったってヤオロッパイが―「いやそれカワイイじゃねぇだろ!!」」
相変わらずブレないなぁ峰田君は…
「はっくだらねぇ…「んな事いうなよ爆豪~お前は誰なんだ~?」うっせぇ!!いるわけねぇだろ!!」
「んだよ連れねぇ…藤丸はどうなんだ?」
「え、自分?」
まさか自分に話題が来た。A組の女子でカワイイ人……
「……姉?」
『えぇ…』
露骨に引かれた
「いやいやいや、違うよ。家族愛」
そう言うと電気君は頭を抱える仕草をした。
「それも違う!何でこうも解答が違うんだよ!!次!緑谷!」
「!?ぼ、僕は―「あーお前は…麗日か。いつも飯田と飯食ってるし」っ!?べ、べべべ別にそうじゃないよ!?いやでも麗日さんはカワイイというか入学試験の時も彼女に助けてもらってその時の会話でも笑顔で話題振ってくるしその…」
「落ち着くんだ緑谷君!」
顔真っ赤にしてブツブツを言い始める緑谷君を必死にとめる飯田君。
「カワイイ…かどうか知らんけど…八百万じゃね?」
「ああー頭いいし、運動神経も抜群だよな。あと金持ち」
「庶民感覚が無くてもこー天然ボケ?が入ってるのもいいよな。あと金持ち」
「お前ら…」
身も蓋も無い回答が続出する。
「そういう上鳴はどうなんだよ!」
だんだん盛り上がってきたような気がする
「俺?俺かー…うーん…蛙吹とか?」
「意外だな。てっきり耳郎だと思ってたぜ」
「いやまぁあいつとは確かに話し盛り上がって楽しいけどよー…」
「体が貧相だよな」
「峰田、お前は何も言うな」
本当にブレないね。
「轟、お前はどうだ?」
「…………」
クラストップのイケメン。果たして誰を選ぶのか…
「…全員カワイイと俺は思う」
「かーー!でたよ!その答え!」
「くそ…イケメンが言うと何も言えねぇ…っ」
「何かワリィ…」
「いや謝る事じゃないよ…」
イケメンは何を言って許される…それで終わるかと思ったら、少し考える仕草をする焦凍君。そして―
「……………フッ」
微笑んでいた。まるで何か思い出してるようで…
「お、轟!なんだその笑みは!!」
「誰だ!?誰思い浮かんだんだ!?」
「……何でもねぇ」
「(…姉かなぁ)」
何となくそう思った。当たってるか外れてるか…聞かないでおこう…
この後、B組のメンバーが来て、腕相撲して、枕投げ(個性あり) で大騒ぎを起して相澤先生とブラド先生に怒られた…
こんな本編と関係ない、ちょっとした話が好きです。わかる人いるかなぁ…