僕のヒーローアカデミア×Fate Grand Order 作:小野屋陽一
side立香
P.M.4:00。ようやく特訓が終わる。その事にはA組もB組も全員疲労困憊していた。勿論それは私も。虎さんの『我ーズブートキャンプ(重り付き)』しながらの『英霊召喚3体』…3人返した時の魔力消費の疲労が一気に来て足に力が入らない。
「姉……立てる?」
「な、何とか……立希こそ大丈夫……なの?」
「地獄の特訓効果出て……疲労はしてるけどまぁ体育祭の時よりかは大丈夫……疲れてるけど」
「いざとなったらこのキャットがご主人の姉様を担げばいいんだワン♪」
「…あれ?キャットだけ返してないの?」
私の隣にタマモキャットがいた。良い笑顔だね…
「うん。キャット以外は返した」
「何で?何かあるの?」
「昨夜言われてたじゃん。『世話焼くのは今日だけ』って…」
「己で食う飯くらい己でつくれ!!カレー!!」
『イエッサー…』
「…でしょ?」
「納得…」
「フッ…料理ならこのキャットにお任せあれ♪」
立希の言ったとおり、食材はプッシシー・キャッツの人達が用意していた。だからタマモキャットを召喚したのだと理解出来た。その後は飯田君が皆を奮い立たせ、誰が何をするか決める。私は野菜を切る係になった。
side立希
「ほっ!てい!」
「流石キャット。常日頃料理してるから余裕だね」
「紅閻魔先生と創作料理地獄ツアーしに行ったからだワン!」
「うぉ…あのケモ耳女性…野菜を投げてまな板に落ちるころには皮剥かれて食べやすい大きさにカッティングしている!!」
「というかあの人?俺達が特訓してた時戦ってた人じゃね!?」
キャットの調理を見た皆がざわつく。自分は隣で普通に野菜をカットしている。
「その人?も藤丸が呼んだの?」
三奈さんが訊いて来た。火をつけるのはまだだから暇になってるらしい。
「我こそはタマモナインの一角、野生の狐タマモキャット!ご主人のご友人。よろしくだワン♪」
『犬なのか猫なのか狐なのかどれなんだ…』
「いつも姉や自分に昼食作ってるメンバーの一人。キャットに掛かればどんな料理だって美味しいよ」
「ご主人……そんな褒めても豪華な料理しか出せんぞ♪」
「出るんだ…」
頬染めモジモジしながらそう言うキャットに自分と三奈さんは苦笑する
「しかしご主人も中々の料理上手…増々キャットは精進しなくてはな…」
「立希って料理できるの?」
「人並みにね。一時期、姉と共に自炊できるくらい料理できるように扱かれたからね…おかげで助かってるよ」
エミヤのオカン魂すごかった。
「へぇ…「三奈さんは料理するの?」わ、私?う、うーん…あんまりしないかなぁ…やっぱりした方がいいのかな…ほら、女性って家事する仕事が多いイメージだし…」
そう悩む三奈さんに自分は答える。
「いやいや。『女性=料理できる』っていう考えはもう古いよ。今の時代、専業主夫だっているし、無理して作らなくてもいいんじゃない?……料理に興味あるの?」
「……うん。なんかしてみたくなってきた…かな?」
「そっか。頑張って。もし良かったら手伝う?」
「っ……うん!お願い♪」
ほんのりと、頬を染めつつグッドサインを出す三奈さん。ま、手伝うと言ってもそんな人に教える程、料理は上手くないと思うけど、一般常識程度ぐらいは大丈夫だろう…
「成程…成程…ご主人は罪なお人だワン♪」
「…はい?」
なぜかキャットから微笑ましそうな視線を送られた。
side立香
「(うーん……三奈ちゃん…弟に気があるのか?まだ分からないなぁ…) 仮にそうだったとしても、立希は気付いてない…間違いなく…」
「どうかしたか?」
少し離れた所で、野菜をの皮をむきつつ、立希と三奈ちゃんを眺めていた時、焦凍君が来た。
「ううん。何でも…って焦凍君!?あれ?『火をつける係』じゃなかったの?」
「まだ火の準備はいいって言われてな…その間暇だから手伝いに来た。」
「そ、そっか…じゃあ野菜の皮剥きをお願いしようかな?」
「分かった」
そう言って私の隣で野菜の皮を剥き始めた。いや近くない!?いや確かにそこ流し場だけどさ!?兎に角私は野菜を切る事に集中する。一言も話さず、ただ黙々と―
「…剥きにくいな…」
「…あー…そのジャガイモ歪だね…しかも芽があるし…これは私に任せて別なの剥いて」
「分かった。姉さん…」
「「…………………あれ?」」
んん?今さっきの会話何か変だった。姉?姉さん?
「……あー…フフ、何か間違えてた。前にこういう会話、立希としてた。」
「…俺も冬姉と同じ会話したな……こういうのはアレか?デジャブって奴か…」
「なんか、今焦凍君が弟だと思っちゃった。ごめんね?」
「…俺も立香の事冬姉だと思った…悪い」
「フフ…」
「フッ…」
何か…こういうのっていいよね…
side立希
「(いや自分!自分だからね!?姉の弟は!!)」
「(ご主人、ドンマイだワン…)」
遠くで、無言で姉に目で訴えたが…タマモキャットに肩をポンと叩かれ落ち着かせられた。その後、皆で上手にカレーを作る事が出来た。この状況も相まってか美味しかった。
side三人称
合宿場を見渡せるぐらいの高さの場所に、数人の人影があった…
「疼く…疼くぞ…早く行こうぜ…!」
ローブを深く被る巨体。
「早く始めたいねぇ…俺が作った『コレ』の実験がしたいからなぁ……くくく…」
ペストマスクを被った人物は高揚していた。
「まだ尚早。それに派手な事はいいって言ってなかったっけ?」
仮面、シルクハットを被った人物。
「ああ…急にボス面始めやがってな…今回は『あくまで狼煙』だ…―」
継ぎはぎだらけの肌の男性が言いこぼす。
「―虚の塗れた英雄たちが地に堕ちる。その輝かしい未来の為のな…」
―やるなら11人集まってから―
不穏な影が動き始める……
side立希
三日目。引き続き”個性伸ばし”今回の『召喚』は一人だけと言われた。流石に6人はやり過ぎだと注意されたから…まぁ今日も皆で夕飯作りだから自分は『タマモキャット』、姉は『ペンテシレイア』を召喚する。そして夕飯を作って食べ終え……あっという間に夜。そして今夜、『肝試し』というイベントがあるのだった。
「腹もふくれた。皿も洗った!お次は…」
「肝を試す時間だー!「その前に、大変心苦しいが……補習連中は…これから俺と補習授業だ。」ウソだろ!?」
「すまんな。日中の訓練が思ったより疎かになってたので『こっち』を削る。」
「うわあああ!!堪忍してくれぇ!試させてくれぇ!」
補習組全員、相澤先生に捕縛武器で連行された。三奈さん…ドンマイ…
という事で肝試しが始まった。脅かす側がB組。A組の自分たちが肝を試す側になった。ルールは二人一組で3分置きに出発してルート通り歩く。中間にお札があるからそれを持って、一周する事だ。
「創意工夫でより多くの人数を失禁させたクラスが勝者だ!」
「失禁て…」
「汚い…」
因みに、ペア決めはくじ。結果…姉とだった。順番は二番目。緑谷君が一人余っていた。まぁ…どんまい
「姉は焦凍君とペアになりたかったんじゃない?」
「うっさい……ならそっちは三奈ちゃんとペアになればよかったじゃん。」
「何でそこで三奈さん?…補習でいないよ?「ちっ、にぶちんめ」え、何で舌打ち!?」
姉に舌打ちされた事に疑問に思う中、肝を試しが始まった。
side立香
私達の番が来て、暫く歩いた。その間、色々と怖がらせる仕掛けが降り注いだ
「あー…びっくりしたぁ…霊感とかないけど、いきなり来るのは苦手だ…」
「私は立希が驚いた事に驚いた……ものスゴイ『ビクッ』てなってたね…」
B組の3人に驚かされた。まさか足元から生首がヌッと出てくるなんて…私はそんな驚かなかったけど隣に歩いていた立希が「うお!?」ってビクッとしたのに驚いた。そして更に中間にある札を取った時、近くの茂みからラグドールさんが出てきてまたビクッとなる。
「アンタってお化け屋敷とか無理だっけ?」
「いや大丈夫なはずなんだけど……アレかな?何もないと見せかけて不意の突かれたドッキリにビクッてなる」
「へー………うん?なんか焦げ臭くない?」
「え?」
不意に、私の鼻孔が嫌な臭いに反応した。
「スン……確かに……もしかして山火事ぃ!?」
その時だった。一気に森が青く光る。そして地震が起きた。これは私や立希は感じる。これは只事ではない事に!!
「姉…これってもしかして―【皆!】!!」
今度は頭に声が響いた。これは…
「マンダレイさんの『テレパス』!」
【敵二名襲来!他にも複数いる可能性アリ!動ける者は直ちに施設へ!会敵しても決して交戦せず撤退を!!】
敵が襲撃!?
「姉…どうする…?」
「さっきの指示通りだよ。直ぐに施設に戻―『オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛!!!』―なっ…」
「―は!?……何で『アレ』がここにっ!?」
右奥から見える。燃え広がる青い炎…より、左奥の森に現れた存在に、私達は驚愕する。それもそのはず…アレは私達が滅ぼした『存在』なのだから―
『オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛!!!!!』
それは…裂け目のようなものが幾多も走った不気味な肉塊の柱。無数の赤黒い目が点在するというなんともおぞましい外見…見間違えるはずが無かった。
「「…『七十二柱の魔神』―『魔神柱』!?」」
side立希
『魔神柱』。その正体は人理焼却の黒幕の使い魔であるソロモン72柱そのもの。伝承と異なる姿であるのはソロモンの計画のために受肉・新生した結果であり、人理焼却のため各特異点に投錨され、時空を超えて地球の自転を静止させている模様。
「―何でここにあるんだ…人理修復で完全に滅ぼしたはずなのに…っ!」
「もしかして…その生き残りが…?でも何でこのタイミング……もしかして敵が…」
何故?どうして?と思考が巡る…落ち着け、ここで悩んでも意味が無い。深呼吸…
「すぅー…ふぅー…………落ち着こう姉。今はどう動くかだよ……普通なら敵と会敵しても逃げて施設に戻る事が大事…だけど…」
自分は魔神柱を眺める。姉も同じ考えのようだ。
「魔神柱…アレがここで放置したらもっとヤバくなる…アレは…私達魔術師…そして『サーヴァント』が倒すべき『標的』…見逃すわけには行かない……っ」
逃げるか、退治するか…ここで足を止めていたら時間が無くなる…
「―そうだ!キアラさん!!キアラさんなら何か知ってるはず!『アルターエゴ』!」
「!成程…」
咄嗟の機転。姉が『殺生院キアラ』を呼ぶ。キアラさんは自信の体内に魔神柱使役してたっけ……よくそんなラスボス級の英霊を使役出来たよなぁ…姉よ…
「―お呼びでしょうか?あら?随分と懐かしいものがあそこに…」
『オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛』
「キアラさん!あれって魔神柱かな!?」
「……………アレは……」
ジッとキアラさんが魔神柱を見る。そして口にする
「魔神柱―ではありませんね。似て非なる者…いうなれば『魔神柱擬き』…と言えばいいでしょうか?私が使役してある魔神柱とは格が違いますね…明らかに彼方が劣等種…」
魔神柱ではなく、『擬き』。そうキアラさんが決定済つけた。生き残りじゃないならよかった…
「けど…危険な事には変わり無い…姉、『逃げる』か『倒す』…どっちにする?」
「……一先ず、様子見で近づく。もしかしたら『魔神柱擬き』を使役してる本体がいるかもしれないし…仮に見つかったとしても、逃げればいいしね!」
姉の指示に自分は頷く。
「同行いたします…あのような不可解なモノ…見ていて憎たらしい…」
そして何やら苛立ちを浮かべているキアラさん。ちょっと怖い…
「了解…じゃあ自分も呼びますか…『シールダー』!」
「―武装完了。いつでも行けます!先輩!!」
シールダー、『マシュ・キリエライト』。自分と姉の自慢で頼れるカワイイ後輩。今回は武装してあり、大盾も装備している。
「マシュ!」
「マシュ。仕事だよ。よろしく頼む!」
「はい!先輩達を守るのが私の使命ですから!」
この後、まさか自分達に『危機』が迫る事になるとは…まだ知るよしもなかった…
ちょこっとオリジナル話を…まぁ駄作気味ですけどね