僕のヒーローアカデミア×Fate Grand Order 作:小野屋陽一
side立香
「『レフ・ライノール』…それが、そいつの名前か…へぇ…」
『レフ・ライノール』、真名『レフ・ライノール・フラウロス』。カルデア爆破事件の犯人であり、20XX年以降の人類史を焼却した張本人。そして―『ソロモン72柱の魔神』『序列64番の魔界の大侯爵』。つまり本物の『悪魔』という凶悪な人物!!
「何で…貴方はとっくに死んで…使役していたサーヴァントに殺されて…そして貴方は最後の特異点で……っ!」
「おっと、俺は別に『レフ・ライノール』じゃあない。俺は俺、『束』という存在だ。」
「じゃあどういう事なの!?」
「落ち着けって、まー俺の独断と偏見の結果でよ?その『レフ・ライノール』の『残留思念』つーの?それか『記憶』?が俺がこの世に生まれた時からあったんだよ。偶然の産物っつーわけだ。で、それが俺の”個性”と反応し俺の顔がその『レフ・ライノール』って奴の顔とくりそつ…何だろうな。」
「っ…でたらめ過ぎる…っありえない…」
馬鹿げた事を言ってる。
「ところがどっこい。ありえるんだよ。今!お前の前にいる俺の存在によって証明完了だ!!……っと、話が大分それた…か?いや、そうでもないな。その―名前なげぇからレフでいいか。レフのおかげで俺は『魔神柱』を作る『きっかけ』になったしよぉ!!」
「きっかけ…」
「ああ…俺はなぁ―」
彼―束は次の瞬間、呼吸を荒くし、涎をたらし、目と見開き、狂気的な笑みで言った。
「『憧れた』んだよぉ~~その『悪魔の力』を見てよぉ~記憶を探ってなぁ~~!!!ぐひゃひゃひゃひゃひゃ!!」
「っ…」
「お前らガキが『ヒーロー』を憧れたようによぉ…俺は『悪魔』に憧れたんだよ!!何だよあの力!おぞましすぎんだろ!!凶悪すぎんだろ!!本当に…本っっっ当にっ!!最高だぜぇえええ!!!!」
大声で。言い切った。荒い息を整え、涎を拭いて、さっきのような笑みになった。
「ふぅ…ま、そういうわけで、俺はそのレフの『悪魔の力』が欲しくて、敵連合と協力してんだよ。『オール・フォー・ワン』と『ドクター』の『助手』っていうくだらねぇ立場なんだが、『魔神柱』作るにはやっぱ金と時間と資源が必要だからなぁ…あの二人が興味もって助かったぜ。マジ。」
ニタニタと笑うレフ―束を睨みながら私は聞く
「その『魔神柱擬き』を作ってどうするの…」
「『擬き』…ちっ!あの時もあの角オンナに言われてマジイラついた…が、今から作る『魔神柱』は『擬き』じゃない。『真の魔神柱』なんだからなぁ!!藤丸姉!お前を『母体』としてな!そして!!その『魔神柱』に俺が入り!俺が『魔神』となって『悪魔の力』を手に入れる!!」
「!?そんな事できるわけがない!!」
「いいや!できるな!なんせ、俺の“個性”『配合(ミックス)』で『魔神柱』を作ってるからなぁ!!作り方教えてやろうかぁ!?何十体の『脳無』を俺が一か所に『配合』させて!遺伝子レベルで組み替えて!完成だ!」
「っ…それって…人を……」
脳無。USJ襲撃後、相澤先生が言っていた。その正体は他者に『いくつも個性を与えた結果』、ああなった存在だと
「文字通り、『人的資源』だ。意味違ぇか?どーでもいいか。なぁに、失敗しても成功の糧にするさ。実験には『当たり前』の肯定さ」
「い、イかれてる…」
話を聞いた私は心の底からゾッとする。
「何とでも言え!どうせお前も『実験材料』だ!そして…今から始める…」
そう言って…束は腕を私の方に伸ばし、ゆっくりと私に接近してくる。
「来ないで!!」
「嫌だね。俺の個性は人、物、個性―ありとあらゆるものを集束させる。が、その為には集める場所に『触れない』と発動しねんだよ。悪いな♪」
「嫌っ!『セイバー』!『アーチャー』!『ランサー』!」
体を動かす。手錠にも力を入れる。けど全く壊れない。『英霊召喚』したいけど個性が発動しない。何も出来ない……っ
「いいねぇ…その悲鳴…そそる―」
笑みを浮かべたまま束の指が私の体に触れる寸前―
「―ってね!!」
私は不敵に笑う
「―ぜ?」
「―嬰童無畏心、抱かれませ」
「なっ!?がぁぁああああ!?!?」
危機一髪。束の立ってた地面から『巨大な白い手』が現れる。そしてその手は束を掴み、拘束した。
「はぁ…はぁ…あっっっっっぶなぁ!!遅いです…遅すぎです!『キアラさん』!!」
「申し訳ありません。マスター。ですが、二日も放置される私の身にもなってください。」
「え、そんな時間経ってるの!?」
そんなやり取りを、私の隣に現れた女性―『殺生院キアラ』と会話する。キアラさんは細い白い手を出し、私の拘束を解除してくれる。
「キアラさん気を付けて、あいつに触れさせたら危ないから」
「先ほどの会話を聞いて承知してます。」
「うぐぁ!?」
一瞬、拘束を解除し、今度は『何本も細い手』で束を宙に十字架のように拘束。その隙に私は机に置いてあった、彼が見せびらかしていた『血清』を手に入れた。
「後でロマニに注射してもらお…「何故だ!?何で『召喚』できるんだよ!?まだ使えねぇだろ!!」うん?絶賛使えてないよ。簡単な事だよ…『林間合宿の時』からずっと『出しっぱ』なんだから」
「はぁ!?」
「貴方は私達の“個性”を理解してなかった。ただそれだけだよ。」
個性『英霊召喚』は文字通り『召喚』。つまり…『出して終わり』。後は何もしない。私や立希はまず召喚したい人物に『呼びかけ』をする。そして呼びかけられた相手が『許可』したら無事『召喚完了』だ。
「…っ!て、てめぇ!嘘つきやがったな!!」
「嘘?何の事?貴方は私に『消せ』って言って、私は『消した』よ。ま、『霊体』にさせただけだけど」
舌を出して、彼を苛立たせる。というか私は『了承』していない。『キアラさん、お願い。』と言っただけだ。
「長時間『霊体』にさせると『実体』には時間かかるって事が分かったよ…でもキアラさんありがとう。何も言ってないのに察してくれて」
「ふふふ♪マスターと私の仲じゃないですか♪」
笑みを浮かべるキアラさんに私は苦笑で答える。
「うーんなんだかその縁、切りたくなってきた…」
「クソ!クソ!あと一歩で俺は悪魔になれたのによぉ!!放しやがれぇ!!」
「無駄です。その程度の力で振りほどくほど、軟じゃありませんわ…それと、マスターに手を出そうとした時点で、逃しはしませんわ。」
束は拘束を解こうと暴れるが、キアラさんが出した大量の白い手が束を押さえつけ、それを阻止する。束はただ大声を出すだけだった。
「貴方みたいな存在…本当はキアラさんの『宝具』で存在事無くしたい…けどそれは『ヒーロー』じゃない。だから…刑務所で罪を償え。懺悔して、後悔しろ」
「っっっっ!!っざけんな!罪?後悔?はっ!そんな文字、俺の辞書に載ってるわけぇねぇだろぉおおおおお!!!―お゛ぉ゛!?」
「「!!」」
その時、異変が起きた。いきなり束の口から黒い水が噴き出された。その勢いは止まらない。むしろ溢れ出てき、彼を覆うように波打っていた。
「逃げる―ぎぃ!?」
「マスターっ゛!?」
そしてそれは束だけじゃない。私とキアラさんにも同様な現象が起こった。気持ち悪い。
「(体…がっ……飲ま…れっ―)」
口からあふれ出る黒い液体。その液体は私を飲み込むのだった…
「―ゲホッ!ぎ、ぎぼちわるい…「―ゲッホ!!くっせぇ…」―ってここどこ!?そして何で爆豪君もいるの!?」
「あ゛…!何でお前がここにいんだ!?モブ女!!」
「モブて…え、爆豪君も誘拐されたの?」
「てめなんもしらねーのかよ…クソがっ…」
黒い液体が消えると、景色が変わっていた。そこは外。夜空が見える。けど周りは瓦礫だらけ。キアラさんと束は何処に―
「―悪いね。二人とも」
「あ!!!?」
「っ!!!」
私と爆豪君の前に人がいた。その人物は…黒いスーツ姿で、パイプのついた黒い仮面をかぶった男性だった。
side三人称
「「「「「……………………っ」」」」」
緑谷、轟、切島、飯田、八百万。このメンバーで爆豪・立香を救出しに、発信の元へとたどり、廃倉庫にたどり着く。そこは『脳無精製所』として扱われていた。二人の手がかりがここにある…そう思い行動に移ろうとした時、プロヒーロー『Mt.レディ』の“個性”『巨大化』により破壊される。他にも『ギャングオルカ』、『ベストジーニスト』。警察も突入して来た。5人よりも早く行動していた。もうするべきが無いと飯田、八百万が皆にそう言った時だった。
「―折角弔が自身で考え、自身で導き始めたんだ。出来れば邪魔はよして欲しかったな」
圧倒。一瞬にしてプロヒーロー全員が突如現れた黒スーツの敵一人に倒される。5人はバレないよう必死に息を潜めた。
「(振り向くことすら出来なかった!!何が起きたのか全く分からなかった!!それでも…あの男性の気迫はっ!!)」
緑谷はその敵が何者なのか、直感で分かった。以前オールマイトが話していた。『巨悪の存在。』
「(なんだよ…ウソだろオールマイト…あれが…まさかあれが!!)」
「―さて、やるか」
敵名、『オール・フォー・ワン』。オールマイトと最も敵対する人物。緑谷以外の4人は名前や何者かは分かっていない。だが彼の存在から放たれる圧倒的恐怖に体が動かせなかった。そんな時だった
「―ゲホッ!ぎ、ぎぼちわるい…「―ゲッホ!!くっせぇ…」―ってここどこ!?そして何で爆豪君もいるの!?」
「あ゛…!何でお前がここにいんだ!?モブ女!!」
「モブて…え、爆豪君も誘拐されたの?」
「てめなんもしらねーのかよ…クソがっ…」
立香と爆豪だった。
「(爆豪!?)」
「(かっちゃん!)」
「「(立香!?)」」
「(まずいぞ!何故いきなり二人がここに…!!)」
これには緑谷達は驚愕した。
「―悪いね。二人とも」
「あ!!!?」
「っ!!!」
更にそこに二人だけでなく、死柄木を含めた敵連合のメンバーが何も無かったところから黒い水を吹き出しながら現れる。このままではマズイ。そう思った緑谷は恐怖で動けなくなった体を無理に動かそうと行動に移ろうとする。緑谷だけじゃない。轟と切島もだ。だが…
「(だめだ…だめだ二人とも!)」
「「っ!」」
飯田がそれを阻止する。八百万も切島を抑え阻止。危険だという事を知らせる。
「―やはり来ているな…」
「「「「「!!」」」」」
バレた。5人はそう思った。しかし、彼―オール・フォー・ワンは5人がいる壁ではなく…上空を見上げた。そこに現れたのは―
「―全て返してもらうぞ!オール・フォー・ワン!!」
「また僕を殺すか。オールマイト」
拳をオール・フォー・ワンに振りかざす、オールマイトだった。
レフでは無いです。レフの力に魅入られた狂信者…的な人物です。
個性は…『アレら』と『コレら』をレッツ・ラ・まぜまぜ!的な能力です。