僕のヒーローアカデミア×Fate Grand Order   作:小野屋陽一

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第31話

side立香

「―悪いね。二人とも」

「あ!!!?」

「っ!!!」

いきなり外に飛ばされたと思ったら、隣には爆豪君。目の前には黒いスーツ姿で、パイプのついた黒い仮面をかぶった男性がいて困惑する。

「―げえぇ…」

「「!?」」

更に人が増えた。しかも死柄木もいる。全員敵連合だと私は理解する。そしてこの黒いスーツの人物がボス核だと察する。それくらい怖く、ヤバいと感じるからだ。横にいる爆豪君も冷や汗かいてるし。黒いスーツは死柄木と会話…いや、何か言い聞かすように、赤子をあやすように言った。

「―全ては君の為にある」

「先生…」

「(―ってキアラさんと束は何処に―)「ひゃははは!助かったぜぇ!AFO!!」!!」

「ああ…そういえば君も一緒にここに飛ばしたんだったね。束」

「マスター。申し訳ありません先の状況で逃がしてしまいました…」

「ううん。大丈夫…気にしないで…」

兎に角だ。ここから逃げた方がいい。私は今“個性”が使えない。キアラさんに守ってもらいながら逃げた方がいい!!

「―やはり来ているな…」

「「?」」

黒いスーツがそう呟くと、上空を見上げた。それと同時に黒いスーツに何かが降って来た!

「―全て返してもらうぞ!オール・フォー・ワン!!」

「また僕を殺すか。オールマイト」

拳を黒いスーツに振りかざす、オールマイトだった

「随分と遅いじゃないか」

「うおお!!?」

「きゃ―」

「マスター!」

二人がぶつかった衝撃によりその場にいた全員が軽く吹っ飛ばされた。私はキアラさんに受け止めてもらう。

「いたた…黒いスーツ…オール・フォー・ワン…だからAFO…」

「―ここまで来るのに30秒…大分衰えたんじゃないか?オールマイト」

「貴様こそ!何だそのマスクは!!無理してるんじゃないか!?」

というかオールマイトの拳を素手で防ぐってどれだけ強いの!?

「む!!藤丸少女!そこにいたのかね!!いや…爆豪少年と同じくここに飛ばされたか……5年前と同じ過ちは犯さん!オール・フォー・ワン!」

そう言ってオールマイトは再度AFOに殴りかかった。けどその拳は届かなかった。AFOの片腕が一瞬に丸太のように太くなると、その腕でオールマイトに『触れずに』吹き飛ばした。

「『空気を押し出す』+『筋骨発条化』『瞬発力』×4『膂力増強』×3…この組み合わせは楽しいな…増強系をもう少し足すか…」

「オールマイトォ!!」

「やばい…本当に逃げ―「逃がすかぁあああ!!」!!ああもう!シツコイ!!」

「させません」

「クソ!またその手かよ!!あと一歩なんだよぉおおお!!!」

ここで束が私に触れようと近づいて来た。けどまたキアラさんのおかげで拘束する。

「―ここは逃げろ弔。その子を連れて」

「!」

束を拘束した時、AFOが遠くで倒れている黒霧に指から黒い枝を伸ばして突き刺した。すると勢いよく黒い霧の『ゲート』が現れる

「『個性強制発動』さぁ行け―ああ…あともう一人“個性”を発動させないとな―」

「―え」

そう言うと私のほうに指をさして来た。そしてまたあの黒い枝が伸びる。けどそれは私とキアラさんを突き刺さなかった。突き刺したのは―

「―ガッ!?」

拘束していた束だった。

「て、てめぇ…何の真似っ「僕やドクターが、君の考えに気付いていなかったとでも思ってなかったのかい?束。」っ!!」

その言葉にビクリと束が反応する。

「『魔神柱』―まぁ『おもちゃ』にしてはいいなとは思ったさ。けどまさか僕等を利用していただなんて心外だよ。でも僕は寛大だ…『その場で魔神柱を作ってみなよ』。君が追い求めていた『力』を見せてくれたら許してあげよう。ああ…材料は僕が持ってるから安心してなってくれ」

「―逃がさん!!」

「常に考えろ弔。君はまだまだ成長出来るんだ」

再びオールマイトとAFOがぶつかり合う。だけど今はそれどころじゃない。

「キアラさん逃げ―「ガァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」っ!!」

逃げるよりも、束の“個性”が発動した。すると彼に周囲の瓦礫が集まり始める。更に何もない空中からさっきの黒い水が噴き出され、何体も『脳無』が大量に出され、集まる。そして最悪な事に―

「マスター―」

一番彼の距離が近いキアラさんと―

「っ!―」

私が―

「ガァアアアアアアアアアアッ!!!?!!?―」

吸い込まれてしまった―

 

 

side三人称

ぐちゅぐちゅと。肉が混ざり合う音が鳴り響く。そして天高く聳え立つ。

『―不要!不要!不要!!我が力を知れ!何故持て余すっ!!身も心も絶望し!虚無となれっ!!』

「!藤丸少女!?」

「モブ女…っ!?」

「ほぉ、これが束の言っていた『真の魔神柱』。これは何とも悍ましいな…束が憧れたのもよくわかる…ふふ」

そこに現れたのは林間合宿の『魔神柱』ではない。濁った金色の触手のような体に規則正しい配置に裂け目のようなものが幾多も走った不気味な肉塊の柱。そこから無数の赤黒い目が点在するというなんともおぞましい外見の束の言う、『真の魔神柱』となっていた。

「藤丸少女…っAFO!貴様何をした!!」

オールマイトは怒りの形相でAFOに吠える。AFOは仮面越しに笑みを浮かばせる。

「僕じゃない。元・助手がしたのさ。彼は『魔神柱』というおもちゃ…いや、兵器を作り上げ、『悪魔の力』とやらを得ようとした。結果は成功かな?…ふふ、素晴らしいじゃないか!」

『フハハハハハ!!!!我が力を思い知れ!ひれ伏せ!頭を垂れろぉおおお!!!』

「!!クソが!!モブ女!!」

「爆豪少年!!?くっ!今助け―「させないさ。その為の僕がいる」ぐっ!!Shit!!」

動き出した魔神柱。その力を存分に発揮する。巨大な目玉から光弾が放たれ、元々破壊されていた場所を更に崩壊に導かせる。敵味方関係無く。大いに暴走する。

「こいつぁ…や、やべぇ!!死柄木行くぞ!ここはマジでやべぇ!!はやく爆豪つれて逃げるぞ!!」

「めんっドクセーっ!」

敵連合も魔神柱からの攻撃を回避しながらも、爆豪を連れ去ろうと動く。対して爆豪は応戦しつつ、どうにか退避しようと思考を巡らすのだった。

「爆豪少ね―「余所見してていいのかね?オールマイト!!」ぐっ!」

オールマイトは直ぐに爆豪の元へ動こうとするが、AFOによって遮られるのだった…

 

「オールマイト…」

今の今までずっと壁に隠れていた緑谷達。AFOが邪魔をしてオールマイトは爆豪を救出できない。何とかこの窮地を脱出しようと思考をめぐらせる。

「(一瞬…どこでもいいんだ!かっちゃんを助ける道は……)」

本当なら立香も助けたい。だが彼女は今どうなっているのかが『分からない』。謎の男性の“個性”によって吸い込まれ、悍ましい『化物』が生まれた。ここにいても巻き込まれる…

「―飯田君。皆!」

「だめだぞ!緑谷君!」

「違うよ!あるんだ!決して戦闘行為にはならない!僕等もこの場から去れる!それでかっちゃんを助け出せる方法が!」

 

緑谷の作戦。結果的に成功した。緑谷の『フルカウル』と飯田の『レシプロバースト』の推進力。そして切島の『硬化』で壁をぶち抜く。そして直ぐに轟の『氷結』で高く跳べるような道を形成し、戦場を横断。そして最後に切島の―

「『来い』!!」

「!!―…馬鹿かよ」

『呼びかけ』。入学してから今まで爆豪と『対等』な関係を築いてきた切島。爆豪は『爆破』で上空に飛び、その呼びかけに応じてがっちりと握ったのだった。

 

 

side轟

「―緑谷さんの言った通りですわ!向こうがクギ付けになってる隙に私達も!」

「ああ…」

緑谷の作戦が成功した。爆豪を連れて3人は上空へ逃げる。そして俺と八百万もその場から逃げる―

『素晴らしい!生まれ変わった我の力がこれほどとはっ!!!』

―が視界の隅に奴が写る。立香を取り込んだ『化物』が…

―自分の大事な家族を…姉を―『助けよう』―

立香希の言葉を思い出し、俺は踏みとどまる。

「っ」

「轟さん!?「先に行ってくれ!俺はまだやる事がある!」そんな!待ってくだ―」

八百万の静止の言葉は俺の耳に入らなかった。すると俺と八百万を離すかのように、間に瓦礫が落ちてきた。

「っ………約束は破らねぇ…っ!」

『…なんだ?我に歯向かうのか?』

気付けば、周囲には敵連合、オールマイト、あの黒スーツの姿が見えなかった。この場にいるのは今―俺と化物だけだ

「当然だ…立香を…返しやがれっ!」

俺は『氷』と『炎』を体に纏わす…




戦闘許可は解除されてるんですけどね…許してつかぁさい…
『戦闘』ではなく、『救助』行為なんや…という言い訳。
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