僕のヒーローアカデミア×Fate Grand Order   作:小野屋陽一

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第35話

side立希

昨夜はちょっとした休日だった。でもこれから自分達はいつもの日常―ヒーローを目指し、切磋琢磨する日常へと戻る。

「では、まず“仮免”取得が当面の目標だ。」

『はい!』

ヒーロー免許。これが無ければヒーロー活動が出来ない。これは人命に直接係わる責任重大な資格。当然試験は難しく、仮免でも合格率は例年5割を切るという。

「頑張らないと…」

「そうだね。」

皆も気合十分。

「そこで、今日から君らには―」

ここで相澤先生が指で合図を送った。すると教室にミッドナイト先生、エクトプラズム先生、セメントス先生が入って来た。

「―『必殺技』を作ってもらう!!」

『学校っぽくてヒーローっぽいのキタァア!!』

 

 

side立香

必殺技。これに皆大盛り上がり。私も心を震わせる。

「必殺!コレスナワチ必勝ノ型・技ノコトナリ!」

「その身に染みつかせた技。型は他の追随を許さない。戦闘とはいかに自分の得意を押し付けるか!」

「技は己を象徴する!今日日必殺技を持たないプロヒーローなど絶滅危惧種よ!」

「詳しい話は後だ。全員、戦闘衣装に着替えと体育館γに集合しろ。」

言われた通り、私達は戦闘衣装に着替え、体育館γに集まる。そこは巨大な体育館。

「通称―(T)トレーニングの(D)台所(L)ランド。略して『TDL』」

『(TDLはまずそうだ…)』

むしろアウト。考案者はセメントス先生らしく、生徒一人一人に合わせた地形や物を用意できるとの事。確かに体育館の地面はコンクリートだから先生の“個性”が大いに発揮する。

「質問お許しください!何故仮免取得に必殺技が必要なんですか!」

挙手しながら飯田君が聞く。すると先生らが答える。

「ヒーローとは事件・事故・天災・人災…あらゆるトラブルから人々を救い出すのが仕事だ。取得試験では当然その適性を見られる事になる。」

「その適性の中で、戦闘力は極めて重視される項目となります。技の有無は合否に大きく影響する!」

「状況に左右されることなく安定行動を取れればそれは高い戦闘力を有している事になるんだよ。」

成程…『これさえやれば有利で勝てる』っていう型があればいいんだ…

「つまりこれから後期始業まで…“個性”を伸ばしつつ必殺技を編み出す…圧縮訓練となる!」

セメントス先生が“個性”で体育館内に『コンクリート状の山』を作り、エクトプラズム先生が“個性”で『分身』を配置する。

「プルスウルトラの精神で乗り越えろ。準備はいいか?」

『!!』

「ワクワクしてきたぁ!」

皆やる気満々。けど私は…

「(やっべ…全然思いつかない…)」

技が思いつかず、焦っていた

 

 

side立希

「「うーん……「「何ヲ悩ンデイル。体ヲ動カセ」」アダァ!」」

現状、自分は姉と悩んでいた。皆必殺技作りで個性を連発しているのを見ているとエクトプラズム先生に蹴られ膝カックンされる。

「そう言いましても…先生。自分と姉の個性…正直『必殺技』が無いんですよ…」

「フム…確カ、君ラ姉弟ノ“個性”ハ『召喚者を使役する』ダッタナ」

「はい。私と弟は『召喚』する『だけ』なんです。」

姉の言う通りだ。自分達がカルデアの英霊達を召喚すれば後、自分達は何も出来ないんだ。まぁ強いてサポート?

「ナラ…ソノ『召喚』スル行為ヲ『技』トスルカ?」

「それはそれで…何か空しい…」

「…別ニ今日決メロトハ言ワナイ。一先ズ今日ハ個性伸バシニ専念ダ。」

「「…はい」」

 

そんなこんなで…時間はあっという間に過ぎていく。何と3日。その間…全く技が思いつかなかった。/(^o^)\ナンテコッタイ

「マズい…非常にやばいっ!」

「どうしよう…何か皆技っぽいの出来上がってるし…」

姉と冷や汗をかく。流石に姉も焦っていた。お互い何とか案を出そうと個性を見直すが…何の成果も無かった。

「…一応『個性伸ばし』でお互いの『魔力量』は底上げされたよね…まぁ召喚数は3体で変わらないんだけど…」

「そうなんだよねぇ…魔力使用は『召喚』以外何あるっけ?」

「……『令呪』を使う」

「でも令呪は3回しか使えないし、一画回復するのに1日かかるし…効率が悪い」

「…あ!だったらさ!戦闘衣装を魔術礼装にしない?」

「あーそれいいかも。ダ・ヴィンチちゃんに頼めばあっという間に出来上がるね。」

姉の戦闘衣装には『応急手当』『瞬間強化』『緊急回避』。自分の戦闘衣装には『浄化回復』『幻想強化』『予測回避』の各々スキルを使用できるのは戦闘とかで大いに活用できる。

「コスチューム改良も良いって言われてるし、許可取ればいいね…必殺技には関連ないけど」

「…うん」

「「はぁ………」」

 

4日目。着々とクラスの皆、必殺技が出来上がっていた。後、電気君や鋭児郎君等、戦闘衣装が変わっているのに気付く。

「二人ともかっこよくなったね」

「はは!まぁな!」

「立希は…全然変わってねぇな。ま、十分それでもカッコイイけど」

「見た目は変わってないけど、中身は変わってるよ。召喚した人達を強化・回復させる効果付けたよ。あと、この戦闘衣装に『GPS機能』が内蔵されてて直ぐに位置が分かるよ。」

後、ダ・ヴィンチちゃんのお遊び心で『電脳システム』を入れた。これがスゴイ。指で輪っかを作ってそこから覗けば『双眼鏡』。倍率調節可。指二本を真っ直ぐにして耳元に添えれば『通信』。口元に手を添えれば『拡声器』等…CDFの技術力は世界一ィイイ!!姉の戦闘衣装も同様だ。まぁ通信とGPSに関しては姉と自分のみだけど

「へー…技の方はどーよ?」

「う゛実は全然…個性伸ばし止まりで何も浮かばない…」

そう言うと2人は苦笑する。

「おいおい…大丈夫かよ!?」

「何とかするよ…絶対に…うん…」

この日も全然思いつかなかった……

「はぁ………」

「どうした。藤丸弟」

「常闇君……実は必殺技が全然できなくて焦ってるんだ…どーしよ……」

寮のリビングにて、深い溜息をついていると風呂上りの常闇君に出会う。

「どう?常闇君は必殺技出来た?」

「ああ。技名は―『深淵闇躯(しんえんあんく)』。『黒影(ダークシャドウ)』を纏い、弱点のフィジカル。近接をカバー出来る。技名は言いやすくするように改良する。」

「おー…名前カッコイイ…いいなー…自分もそんな技が出来ればなー…」

「ふっ…なら纏って見たらどうだ?」

「あはは。英霊と合体何て無理―」

その時、自分の脳に閃きが走った。

「そうか…そうだよ!!その案頂くよ!!」

「ふ、藤丸弟?」

いきなり元気になった自分に驚く常闇君をしり目に自分は立ち上がって行動に移す。

「ありがとう!常闇君!!常闇君の言った通り、自分も纏ってみるよ!!」

「あ、ああ…」

自分の考えを早速明日の訓練で実行してみる。勿論、姉にもだ。

 

早速特訓開始。エクトプラズム先生には席を外してもらい、姉と二人で特訓する事にする

「それで?どんな技思い付いたの?」

「えっと、説明…するよりは見てもらったほうがいいかな?来て―『ライダー』」

「―ひっさしぶりね!マス―コホン。お久しぶりです。マスター」

いつも通りのマルタさんが出てくれる。

「うん。久しぶりマルタさん。早速だけど手を貸して頂戴。」

「?分かりました」

「一体何を…」

自分はマルタさんと手を握る。そして、

「マルタさん…難しいけど、自分と『魔力』を馴染ませてみて。」

「…魔力を馴染ませる……こうでしょうか?」

「?」

目を閉じ、集中する。そして手をつないだ所から魔術回路経由でゆっくり、徐々に霊体化マルタさんの魔力を受け入れ、自分の魔力をマルタさんに馴染ませる。すると―

「これは―!」

「うっそ…」

「いけ…る…っ!」

徐々に霊体化し始めるマルタさん。そのまま自分に纏わりつき始める。そしてわずかに、自分の頭にマルタさんの衣装が実体化し始め、手には十字架の杖が現れ始める。

『成程…わかって来たわ!!』

「い…っ……けぇええ!!」

 

結果…自分の案は成功した。姉も早速ソレを試し、お互い『必殺技』が出来た。しっかり名前も決めて、何とかなった。後は仮免で使える様に、残りは調整に費やす!!

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