僕のヒーローアカデミア×Fate Grand Order   作:小野屋陽一

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第36話

side三人称

「―それじゃ、技名で、自分は『投影(トレース)』。姉は『降霊(ユニゾン)』で決まり。」

「うん。やっと形に出来た。ホントありがと」

立希と立香は技名を決め合う。

「先に完成したのは姉で、コツとか教えてもらったし、お互い様だよ……仮免合格できるよう頑張ろう」

訓練の日々はあっという間に終わり、遂にこの日が来る。ヒーロー仮免許取得試験当日

 

side立香

バスで会場まで移動し終え、私達A組は全員降りる。試験会場は国立多古場競技場。

「緊張してきたぁ…」

「仮免取れっかなぁ…」

皆、緊張した感じを出している。私も少し不安がある。

「この試験に合格し、仮免許を取得できればお前ら志望者(タマゴ) は晴れてヒヨッ子…頑張って来い」

『―はい!』

相澤先生からの激励(?) で気合が入る。

「うっし!それじゃあいつもの一発決めて行こーぜ!」

「おお!いいなぁ!」

気合が入ったのか、クラス盛り上げ組がアレを提案して来た。

「せーの!“Plus―「―Ultraァ!!」」

『!?』

その時、切島君の後ろから学帽を被った大柄でガタイが良い男子学生が大声で叫んだ。

「勝手に他所様の円陣へ加わるのは良く無いよ。イナサ」

「ああ!しまった!!どうも大変!!失礼!!!致しましたぁ!!!!」

「…おぉう」

典型的な体育会系といった感じの男子。思いっ切り地面に頭ぶつけて謝罪して来た…え、血出てない?大丈夫なの?何か同じ学校の生徒は彼を見てやれやれといった感じなんだけど…

「なんだこのテンションだけで乗り切る感じの人は!?」

「飯田と切島を足して二乗したような…」

「待って…あの制服…もしかして…」

少し周りがざわついた。そう言えば彼らの制服、見た事がある…

「東の雄英。西の士傑」

爆豪君がそう呟いた。

「何それ?」

「知らない?『士傑高校』だよ。まぁ私もさっき思い出したけど…」

知らなかった立希に教える。数あるヒーロー科の中でも雄英に匹敵する程の難関校だ。

「一度言ってみたかったっス!!プルスウルトラ!!自分雄英高校大好きっス!!!雄英の皆さんと競えるなんて光栄の極みっス!よろしくお願いします!!」

何ともTHE・男子高校生。というかやっぱり血が流れてる…

「…ああいうタイプ苦手だ…」

立希が顔を青くしている。ああいうのは苦手だって前言ってたね。

「夜嵐イナサ…お前らの年の推薦入試。トップの成績で合格したにも拘わらず…『何故か入学を辞退した男』だ。」

相澤先生が静かにそう言った。その事に私は驚く。

「え…」

「じゃあ1年…というか推薦トップの成績って…」

「…………………」

緑谷君と同じ気持ちだ。あの夜嵐という男性はつまり…実力は焦凍君以上ってこと!?

「雄英好きって言って推薦蹴るってイミフ。」

「……そうだね。」

その後、特に何事もなかったかのように士傑高校生たちは去っていった。と、同時にまた新しい人がやって来た。プロヒーローの『Ms.ジョーク』だった。どうやら相澤先生の知り合いらしい。というか出会って即告白って…そして相澤先生もしないと即答…嫌な顔してるし。

「何だお前の高校もか」

「そうそう!おいで皆!雄英だよ!」

「おお!本物じゃないか!」

Ms.ジョークの号令に私達と同じ学生達がやって来る。

「すごいよすごいよ!TVで見た人ばっかり!」

「1年で仮免?へぇーずいぶんハイペースなんだね。」

「私の受け持ちの『傑物学園高校』2年!よろしくな」

傑物学園の生徒の一人、真堂という男子が一人ずつ握手しながら自己紹介して来た。ドストレートに爽やかイケメン。けど…

「(ああいう人程、何か裏あるんだよなぁ…)「よろしくね!」 えっと…はい。」

「ねぇねぇ!轟君!藤丸君!サイン頂戴!体育祭かっこよかったんだぁ!」

「はぁ…」

「かっこよかったかなぁ…」

「ミーハーやめなよ」

「オイラのサインもあげますよ」

こうして他の高校の人達と接する機会なかったけど…やっぱり雄英生は有名なんだなぁ…ともあれ、説明会が初めにあるため、急いで戦闘衣装に着替え、私達は移動する。

 

説明会場には既に大勢の受験者がいた。というか多すぎ

『えー…ではアレ、仮免を……やります…あー…』

眠そうで疲れを一切隠してない人が説明を始める。大丈夫なのあの人…

『えー…ずばりこの場にいる受験者1540人一斉に勝ち抜けの演習を行ってもらいます。』

まずは第一試験。試されるのは『スピード』。条件達成者は『先着100名』という5割以上脱落するという…うっそでしょ!?

『まぁ社会で色々あったんで…運がアレだったと思ってアレして下さい』

「マジかよ…」

『ではー…ルールを説明します…』

そう言って私達に見せてきたのはボールと小型機械。

『受験者はこの『ターゲット』3つを体の好きな場所に着けてください。ただし常に晒されている部分にです。そしてこのボールを6つ携帯します。ターゲットはこのボールに当たると発光する仕組みです。3つ発光した時点で脱落といたします。3つ目のターゲットにボールを当てた人が“倒した”事とします。そして“二人”以上倒した者から勝ち抜きです。』

入学試験と似ているけど…相手はロボではなく、人。動きが違う。それにボールの数が合格ライン同じ。持っているボールが無くなったら相手からボールを取らなければならない…

「姉…これ結構きついルールじゃない?」

「うん…」

立希も私と同じ考えっぽいようだ。

『えー…では展開後、ターゲットとボール配るんで…全員行き渡って1分後にスタートとします』

「うん?展開後?」

次の瞬間。説明会場が言われた通り『展開』した。そして私達の周りには様々なフィールドが現れた。工場地帯、山、高層ビル街、住宅街、湖…

『(無駄に大掛かり!!)』

そんな事を心の中でツッコミしつつ、ボールとターゲットが配布され。ターゲット3つを体に取り付ける。私は左胸、右腰、左腕にターゲットを取り付ける。

「先着で合格なら…同校で潰し合いは無い。寧ろ手の内を知った中でチームアップが勝ち筋…皆!あまり離れず一塊で動こう!」

「あ、ああ!」

「緑谷の言う通りだぜ!」

「そうだね。」

緑谷君の意見に賛成だ。一先ず団体行動を―

「フザけろ遠足じゃねえんだよ。」

「待てよ爆豪!」

「バッカ待て待て!」

「3人ともどこ行くの?」

「え」

爆豪君が私達から抜けた。まぁ性格上知ってた。で、切島君と上鳴君。そして意外にも立希が爆豪君に付いて行った。

「俺も大所帯じゃかえって力が発揮出来ねぇ」

「轟君!?」

焦凍君も抜けた。広範囲の個性だとね…

「時間が無い!行こうぜ!」

私含め、残りのメンバーで行動することになった。

「単独で動くの良くないんだけど……」

兎も角、仮免取得試験第一次選考が始まった。

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