僕のヒーローアカデミア×Fate Grand Order 作:小野屋陽一
side敵
私―『女郎ヤマメ』は虐めの対象だった。“個性”が発動し、姿が変わる。皆と違う―異形だから気味がられた…
―こいつ腕細長いぜ!気持ち悪い!―
―肌も紫…毒でもありそうでこわ…―
―だれか殺虫剤もってこいよ!―
辛かった。嫌だった…だから家に引きこもるなるなんて簡単だった…両親に相談しても知らん顔…
―それくらいで頼るな!―
―そうね。別に問題無いわ―
うんざりした。だから家出した。辿り着いた所は親友―相場愛美の家…彼女だけが私と会っても普通に接してくれた。そしてその彼女もまた、引きこもり。勇気出して書いた恋文を好きだった人に嘲笑されたらしい…私も親友も…何もかも信じられなくなった…そんな時、出会った、一つの動画―
「ヤマメ、見て」
「何、愛美…?」
『―初めまして諸君―』
「「…………」」
『―そう!私はジェントル!!『ジェントル・クリミナル』!!今を嘆く者達よ私を信じてついて来い!!私が!!世界を変えてやる!!』
「「っ!」」
―貴方という…光に…
「―きゃーーーー!!!」
「ラブラバ、アップデートは済んだかい?そしてアラネアは起きたかい?」
「ええ…ラブラバの悲鳴というアラームでさっき…ね」
懐かしい夢を見たきがする…ソファで寝ていた私はぼやけた視界で確認する。椅子に座ったまま倒れているラブラバ…そしてティーポットを高く上げ盛大にこぼしながらティーカップに紅茶をそそぐジェントル…いつも通りね…
「さぁ、行こう二人共。今日の撮影に行こうじゃないか!この一杯を優雅に済ませてね」
「ほぼ入ってないじゃない…」
今日も私達な紳士で淑女に、この世に制裁を与える…
side立香
文化祭間近。中々演奏が良くなってきた。今は休憩中。
「てめぇ走ってんだよ!俺に続けや!」
「いやお前が勝手にアレンジすっから混乱すんだよ!」
うん…何とかなる……よね?
「アマデウスさんのご指導は流石ですわ。勿論、耳郎さんのご指導も本職さながらです。素人の上鳴さんが一週間でコード進行まで辿り着くだなんて」
「私も素人同然なのにここまで弾けるようになったのも、耳郎ちゃんのおかげ」
「別にそんな……ってか今日のお茶いい香り…」
「確かに…もしかして結構高級?」
ふと紅茶の事が気になると、ヤオモモは目を輝かせる。
「分かりますの!?お母様から仕送りで戴いた幻の紅茶!『ゴールドティップスインペリアル』ですの!皆さん召し上がって下さいまし!」
嬉しそうに話すヤオモモ。うん、高級紅茶。マリーちゃんも飲んでた。
「よく分かんないけどいつもありがとー!!」
「よく分かんないけどブルジョワー!」
ヤオモモカワイイ空気が広がる中、立希がスマホを眺めていた。
「何見てるの?」
「んーBBチャンネル。結構面白いよ。姉も見る?」
「…いや、いい……というかいいの?」
「いいんじゃない?おっきーだって偶にゲーム実況してるし。あ、ヤベ。変な所押しちゃった…」
立希が間違えてタップした動画が再生される。それは零しまくった紅茶を優雅に飲む男性の姿。
『―次に出す動画。諸君だけでなく、社会全体に警鐘を鳴らす事になる。心して待っていただきたい!』
『きゃーーーー!!』
『…カメラ止めるわ(プッ』
動画に映らなかったけど女性の声が2つ程聞こえて動画終了。
「短い動画…なにこれ?悪戯?」
「さぁ?評価は…最悪だ……コメント見ると、どうやら迷惑行為で一部じゃ有名な敵らしい」
「敵…なのに動画出してるの?発生元とかバレない?」
「バレてないから動画出してるんでしょ…パソコンに強いのか、仲間がいるのか…もしかしたら電子系の“個性”?けど…次は何する気なんだか…」
少し空気が変わる…けど今は私達にとって、文化祭の方が大事だ。
「…まぁ聞いた限りヤバイ事をするって言ってたけど…それはプロヒーローに任せて私達な文化祭に集中。紅茶飲むでしょ。」
「砂糖は?「入れてる」パーフェクトだ、姉」
「はいはい、感謝の極みー」
「受け答え雑ぅ…今回はなんて紅茶?」
「『ゴールドティップスインペリアル』っていう高級紅茶。美味しいよ」
「へぇー……あ、そういやそのゴールドなんちゃらで思いだしたけど、学校から少し離れた所にそのゴールドなんちゃらを出してる喫茶店があるって知ってた?」
「へー…何で知ってるの?」
「知らない先輩達の話を耳にした。そもそも喫茶店って言ったけど見た目が店じゃないから隠れた名店らしい……えーとはい。画像」
スマホの検索画像を見ると…確かにこれは喫茶店に見えない。草木まみれの二階建ての家だ。
「文化祭終わったら振替休日あるし、行って見たら?」
「んー…ま、いつかね…」
side敵
動画を投稿してから私達は作戦会議を開く。
「―開店は午前7時から90分のティータイムだ。その後森に囲まれた山を越えると雄英だ。」
「…多分索敵に長けた『ハウンドドッグ』を警備にあてるわね……私が足止めするわ。森の中なら私の“個性”は充分に発揮するし」
「うむ任せたアラネア。だが次は肝心の校内。広大な敷地全てに張り巡らされたセキュリティは厄介…」
「そこで私の出番ね!ジェントル!雄英の内部ネットワークに侵入してこっそりセンサーを無効化する!私はハッキングのプロなのだから!」
親友のハッキングはスゴイ。そのおかげでジェントルの住所を割って今ここにいるのだから…
―気持ちが抑えられなくて…住所割っちゃいました―
―私達…貴方のファンです!だから…お手伝いします―
―歴史に名を刻む為の…お仕事を!―
「―世の為人の為私の夢の為、そして…君達の想いに応える為に!」
「ジェントル!」
「ラブラバ!」
…気付けば二人は抱き合って床に倒れている。親友のその行動力が羨ましいわ……
「好きよ…!ジェントル・クリミナル!!」
「私もさ…ほらアラネア!君も!」
「え、遠慮するわ…でも…私も好きよ…ジェントル……」
作戦実行まであと数日……
書いてて思った事。ジェントルハーレムやん