僕のヒーローアカデミア×Fate Grand Order 作:小野屋陽一
side立希
12月25日。今日は―
『Merry Christmas!!』
クリスマス。寮のロビーにて、盛大に祝う。全員サンタ服を身に纏う。帽子の先っぽがそれぞれ皆の特徴に合うデザインが施される。勿論、自分と姉もサンタ服を着ている。因みに帽子の先っぽのデザインはカルデアマーク。
「聖夜だー!」
『カンパーイ!』
ジュースを飲み
「祝えー!」
『イェーイ!』
大声で祝いの言葉を発し
「飯だー!」
『美味しー!』
料理を食べる。
「サンタ呼べー!「りょうかーい」え゛マジ!?」
『おお!?』
「祝え!『アーチャー』!」
自分は令呪を掲げ召喚する。
「―ふぉっふぉっふぉっ、サンタじゃぞ。マスター、メリークリスマス」
『おおおお!?』
アーチャー、『アルテラ・ザ・サン〔タ〕』。サンタ仕様のアルテラが羊に乗って現れる。
「ほんとにサンタ!?」
「いやぶっちゃけ、サンタコスしただけ。」
「む、失礼な奴だなマスター……空を見よ。聖夜に祈りを抱く者であれば見えるはずだ。夜空を駆ける一条の虹を。メーメー鳴く羊たちの群を。そして大胆な衣装に身を包んだ、ちょっと風邪気味の、麗しいサンタの姿を……その名はアルテラ・ザ・サン〔タ〕。西方大王、星の紋章を持つ剣姫が数奇な運命からサンタクロースとしての使命に目覚め、はじめての体調不良(微熱)にも負けず立ち上がった、頼もしきクリスマスの英霊である。」
「トナカイ…じゃなくて羊…」
「もう衣装が薄いのには触れねぇぞ…」
「ふぉっふぉっふぉっ、しかし丁度いいタイミングで呼んでくれたなマスター。サンタからのクリスマスプレゼントを贈呈しよう」
「え、ホント」
そう言ってアルテラは羊―チェルコのモコモコに手を入れ取り出す。
「エミヤ、ブーティカ、タマモキャットが作ったクリスマスケーキだ。皆で食べるとよい。」
「おお!ありがとう!」
『やったー!ありがとうございまーす!』
「子供に夢を与えるのがサンタの使命。今更感謝なんて……はくちゅ!」
「(あ、やっぱり我慢してた)」
ちゃんと礼してから返した。
side立香
カルデアからのクリスマスケーキが来て尚盛り上がる。私は麗日ちゃん達と話しながら食べて飲む。
「―インターン行けって…雄英史上最も忙しない1年生だよ…」
「麗日と梅雨ちゃんの二人はまたリューキュウだよね」
「そやねぇ、耳郎ちゃんは?」
「まだ考え中。」
「立香ちゃんは?」
「私?CDFの日本支部。立希と一緒。」
「そっか。いいなぁ~身内に社長さんがいて」
クリスマス前に、先生からインターン再会の連絡が来た。私含め、皆それぞれどこに行くか模索中だ。
「(そういえば、ゴールドさんと会うの久しぶりかも。職場体験以来だし)」
「―おおい!清しこの夜だぞ!!いつまでも学業に現抜かしてんじゃねーー!!」
「斬新な視点だなオイ。」
峰田君が机をたたいて言い放った。
「まぁまぁ、峰田の言い分も一理あるぜ。ご馳走楽しもうや!」
そう言って出来立ての丸焼きの七面鳥を運んでくる砂糖君。
『料理も出来るシュガーマン!!』
「(…ま、今は峰田君の言う通り、楽しむか…)」
side三人称
その後、相澤先生と壊理が寮にやって来た。
「とりっくぉあとりとー…?」
「違う、混ざった」
『サンタのエリちゃん!』
皆同様、エリちゃんもサンタ服を着ていた。
「かっ可愛~!」
「似合ってるねぇ!」
それからクリスマスパーティーは大いに盛り上がる。
『~♪』
皆で歌い、皆で食事をする。そして最大のイベントは全員でのクリスマスプレゼント交換。プレゼントボックスにロープを括りつけ、それを一人一本ずつ取る。
『せーの!!』
そして一斉に引っ張り手繰りよせる。
「んだ…?メガネ……」
「バスケットボール!」
「おお…金塊……」
「ダンベル~~!」
「この服のデザインいいね!」
「蛙の鏡!サンキュー!」
「『水戸納豆カレー』!?箱だけで情報量が多すぎる!?」
「クロッキーノートと水彩色鉛筆!大事に使いますわ!」
「わっ!わ!お、お餅!」
「あ…あ!オールマイト…」
皆様々なプレゼントを見て色んな反応し、思う存分、クリスマスを楽しんだ…
side立香
「―ふわぁ…んー…疲れたぁ」
無事クリスマスパーティーが終わって、皆で片付け。それも今終わってもうやることはない。
「(はー…渡しそびれちゃったなー)」
実はもう一つクリスマスプレゼントを持っている。皆で交換するプレゼント用じゃない。私個人であげたいプレゼント。
「(いやまぁ、理由とすれば色々と、色々と!迷惑というかお世話?になったし?そのお詫び?お礼?感謝?ま、まぁそいういう感じであげたいなーって思っての事だったんだけど結局渡せる時間なかったし…) しょうがないか…」
綺麗にラッピングしたプレゼントボックス。これは部屋のオブジェクトにするとし―
「立香」
「っ!しょ、焦凍君!ど、どうかしたの!?」
いきなり後ろから呼ばれてびっくりした。反射的にプレゼントを後ろに隠してしまう。
「いや、廊下で何ブツブツ言ってるんだって思ってな…」
「ちょっと考え事してて…えーとそう!インターンの事!焦凍君は何処に…ってまぁエンデヴァーの事務所だよね?」
「…ああ。けど今回は俺一人じゃない。爆豪と緑谷も誘った。そっちはどうなんだ?」
「私?立希と一緒にCDFの日本支部だよ。ほら、職場体験で私の担当してたヒーロー」
「ああ…」
他愛無い会話…けど、これはチャンスだ。
「えっと…焦凍君はプレゼント交換。何だった?」
「砂糖が作ったキャンディーだった…かなり甘いやつだった…立香は?」
「私は口田君が厳選した動物動画のDVD。後で視てみる………焦凍君」
「何だ?」
廊下には誰もいない。一呼吸して…
「メリークリスマス。私から、焦凍君へのプレゼント…です」
背中に隠してたプレゼントを焦凍君に渡す。
「…………俺に」
目を見開いて驚いてる。普段見ない焦凍君の顔だ。
「…開けていいか?」
「いいよ。別に豪華な物じゃないし。」
綺麗にラッピングを剥がし、箱のフタを開ける。中から、スノードームが出てきた。
「それね、態々振らなくても底についてる機械が自動で振動起こしていつでも雪を降らせられるんだよ。」
「…………」
「えっと、これはその、焦凍だけのプレゼントというか…特別って言えばいい…かな?と、兎に角!普段お世話になってる焦凍君の為の!贈り物です!」
ちょっと自分でも何言ってるのかわけわかんなくなった。多分私の顔が赤い。
「(気に入ってくれるといいんだけど…) 「―とう」 うん?」
「ありがとう。すげぇ、嬉しい」
少し顔を俯かせた焦凍君。そして絞り出すかのような声で言ってくる。そしてその表情は…嬉しそうな顔だった。
「っ……どう、いたしまして!それじゃあお休み!」
「ああ…」
私はもどかしくなって直ぐに部屋に戻る。直ぐにドアを閉めてカギをかける。
「っ~~~はぁ~~~~~~……」
一気に緊張が解け、その場にへたりこむ。心臓がバクバクする。
「きんっっっっちょ~~~したぁ~~~~………でも、渡せてよかったぁ~~~~……ふふ」
ちゃんとプレゼントを渡せる事が出来た。安心したのか、この日の夜は直ぐに寝つけた…
side轟
「……立香」
立香から貰ったスノードームを見る。
―焦凍君だけの―
―特別って言えば―
「…………?」
この日だけ、少し寝つけなかった。