僕のヒーローアカデミア×Fate Grand Order   作:小野屋陽一

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自分の中の二次小説あるあるを書きたかった。


第74話

side三人称

冬休みまで残り数日。その前に立希と立香はサポート科に向かっていた。理由は戦闘衣装のメンテナンス。布とはいえ、細かな機械が埋め込まれ、それらに異常が無いかチェックする事にしたのだった。

「ダ・ヴィンチちゃんから説明書預かってたし、サポート科には機械弄りの得意な人達が豊富にいるから上手くメンテできるはずだよ」

「面倒だけど…自分の戦闘衣装だから…やるしかないか…」

多少機械いじりが出来る立希だが、立香は苦手な為、やる気が出て無かった。ぶつくさ言いながらも二人はサポート科のラボ室に入る。

「「失礼しま―「爆発するぞー!逃げろぉーー!!!」―へ?」」

カッ!

二人が入室すると同時、白衣や作業着を来たサポート科のメンバーが脱兎の如く出て行く。二人は逃げている面々に気を取られてしまい―

ボフン!!

背後―ラボからくる煙に襲われてしまう―

 

暫くして、そのラボ室の周囲に人だかりが出来上がる。なんだなんだ?という野次馬で来る人もいれば、何だ、またいつものか…と呆れながらも見に来た人もいた。

「また発目の失敗か?」

「いや、今回は違うっぽいぞ。」

「どっかのバカが個性実験を失敗したらしい」

「大丈夫なのかよ!?怪我人とか出てねぇのか!?」

「今それを調査中…あ、おい!人影が見えるぞ!」

『!』

今だラボから湧いてる煙の中から二つの人影が見えた。そして声も聞こえる。

「―げほっ!げほ!何?ここ何処?何でこんなに煙たいの?」

「―けほっ…今この体には悪影響すぎる…ここから出ないと…っ」

男性と女性の声。そして数秒後、煙たいラボから人が現れた。二つの人影の正体は―

「…ん?あれ?ここってもしかして…雄英高校!?うわーなつかしー」

それなりに高身長で黒髪。やや疲労感が見え隠れした、それなりにオシャレした男性と

「…てことは…あー、この日だったんだ…把握」

橙色の髪を降ろし、ゆったり目の普段着を着こなし、状況を把握した女性が現れる。

「…あれ?姉じゃん。久しぶり」

「そっちこそ。まぁゆうて数日ぶりだけど」

雰囲気からして大人。そして会話から姉弟と分かる。だがしかしその場にいた全員は二人の事を知らない為…

『どちら様ぁあああ!?!?!?』

全員の心が1つとなり、ツッコミした。

 

『10年後の藤丸姉弟ぃいい!?!?!?』

「うわー皆の10年前の姿なつかしー」

「そうだね…皆ちっさい」

突如として現れた二人の男女。駆け付けた先生達と話をすれば、男性は『藤丸立希』、女性は『藤丸立香』と答え驚愕。取り敢えずの処置として、1-Aの寮のリビングのソファに座ってもらい、A組全員と会合する。藤丸姉弟の近くに座っていた相澤先生がなぜこうなったか説明する。

「あー…数十分前、サポート科のとあるグループが『時間』に関する個性実験をしていた。が、実験は数日かけての徹夜で行われており、メンバーの一人が疲労によっての実験操作ミス。つまり実験失敗した。その時に偶然、藤丸姉弟が出くわしたといったところだ」

「一体何でそんな開発してたんだサポート科…」

「…開発発端者が『1日24時間なんて足りなすぎる。24時間以上に出来ないか。』という非合理的な思想をした結果がコレだ…本来なら『1日48時間』だったらしいがミスによって『10年』に変化。そして時間を保持できる機械を作ってなかったため暴発。その結果が…」

「これだと…うん…」

『(アホすぎるだろ…サポート科…)』

「くだらねぇ」

A組全員そう思った。爆豪に至っては吐き捨てる。

「何で二人はサポート科に…?」

「えーと…確か戦闘衣装のメンテナンスをするって立香ちゃん言ってた!」

「あ、それ俺も聞いたぜ。立希が分厚い資料持って出掛けてたな」

緑谷の疑問に麗日と切島が答える。

「二人の証言通り、ラボには藤丸姉弟の戦闘衣装とその衣装の説明書が落ちていた。」

「ふ、二人は元に戻れないんですか!?」

上鳴がそう聞くと、相澤は頭を掻きながら微妙な表情をする。

「どうだろうな…前例が全くないからどうにも言えない…」

「あ、ちゃんと戻りますよ。相澤先生」

ここで、10年後の立希が挙手して答える。全員が立希を見る

「今は大体お昼過ぎなので…夜の7時ぐらいには10年前の自分と姉に戻れますよ。ね、姉」

「まぁ…そうですね。私らの記憶だと…うん」

『記憶?』

今度は皆立香の方を見る

「私と立希にとって、この体験は『10年前に経験済み』って事。大人の私達…というよりは10年前の私達が今まさに経験してる…って言えばいいかな?」

「…!そうか!この時代の藤丸姉弟は今『10年後の世界』に入るって事か!」

「正解。相変わらず頭の回転早いねー」

緑谷の答えに立香は頷く。

「えっと…じゃあつまり、入れ替わってるって事なのか?俺達の知ってる藤丸姉弟は10年後の世界にいるって事なのか!?」

『ええええ!?!?』

瀬呂の言った事に皆驚愕する。

「あー…うん。だろ……実は『10年後の自分と入れ替わった』って事は覚えてるけど…『10年後の世界に行った』中身は全然覚えてないんだよね。」

『え!?』

「未来の私と入れ替わってたって皆から聞いたし…まぁ過去で大丈夫だったなら問題ないでしょ」

「楽観視してないか!?」

「大人の余裕と言って。」

「…ま、まぁそういうわけで。相澤先生、10年前の自分達は問題無く戻ってくるので何も心配ありません。」

「…わかった。大人になったお前らがいうんだ。信用しておこう…さて、俺はまだ仕事がある。後はお前ら好きに話でもしてろ」

「お疲れさまでーす」

「…10年経っても変わらんな。お前ら姉弟…」

そう言って、寮から出て行く相澤…その姿が見えなくなった瞬間

「おおー…10年後の立希か!」

「何かかっこよくなってねー!?」

「そうかな?ありがとね」

「10年後の立香ちゃんきれー!」

「何かこう…如何にも大人の女性って感じ!」

「んー?それは褒めてるの?」

一気にA組全員が二人を囲むように集う。

「はいはーい!10年後って事は、俺達の10年後も知ってるって事だよな!」

『おお!!』

上鳴の発言に皆は沸く。が、藤丸姉弟は少し困った表情をする。

「あー…うん。知ってるよ。知ってるけどー…詳しくは教えられないかな?」

『え!?』

立希の言葉に全員ショックを受けた。折角己の未来がどうなってるか知れるのに…と考えていた人達がいた

「『パラレルワールド』。未来は不確定要素のが多いからね。私達が言った事がこれからさき本当に起こるか分からない。仮にここで未来の技術を教えて、本当にこの時代で出来ちゃったら私達の未来で何らかの影響が及ぼされる…だから言えない。」

「成程…もしかしたら藤丸姉弟の生死に関わる事になる…という事ですわね」

「そゆこと。相変わらず博識だね。ヤオモモ」

「り、立香…?」

立香は八百万の頬なでる。

「詳しくは言えないけど…その頭のよさでヤオモモは多くの人を救ってたよ。勿論、私もその一人。そのままいっぱい知識を蓄えて。けっして無駄じゃないから」

「…ひゃ、ひゃい……」

立香の褒め言葉に八百万は頬そめ、その場に膝を付いた

「モモちゃんが堕ちた!?」

「大丈夫!?ヤオモモ!?」

葉隠と耳郎が八百万を支える。当の本人は顔が真っ赤になっていた。

「な、何ですのこの胸の高鳴り…お母様に褒めらた時と全く違うのですわ…」

「おい何か危ない世界に入る寸前じゃね!?」

「これが大人の女性の魅力なのか!?」

ざわっとなるA組。一先ず八百万は別のソファに寝かせる。

「アハハ…でも詳しくは言えないけど、ざっくりとなら言えるよ。例えば…ミリオ先輩。無事復帰して、立派なヒーローになってるよ。」

「え!そうなの!?藤丸君!」

立希が言った事に緑谷は強く反応する。

「うん。ナイトアイさんの『予言』通りだったよ。それに…デクもいっぱい人を助けてるよ」

「ぼ、ぼぼ、僕も!?」

「すごいじゃんデク君!」

顔真っ赤になる緑谷。麗日がそう褒めると…

「ああ…!?デクが人をいっぱい助けてるだぁ!?クソありえねぇだろ!」

爆豪が否定して来た。

「おいバクゴー、否定は良くねぇぜ」

「そうだよー!というか10年経ってるんだし、皆ヒーローになってるなら人助けは当たり前でしょ?」

「うるせー!だったら俺の未来教えろやぁ…オールマイトを超えた№1ヒーローになってんだろぉ?ああ!?」

爆豪がそう言い吠えると…藤丸姉弟は顔をそらす

「あー…うん…爆豪君…ねー…」

「まー…うん…確かにスゴイヒーローにはなってたよ…うん。なってた」

「何だそのビミョーな反応!!」

曖昧な答えに爆豪はブチ切れる

「や、だってまさか…あーなるとは思わなかったし…」

「だよね…ああなって…まさかそーなるなんて本人も思ってなかったでしょ…アレ…」

『(未来の爆豪どうなってんの!?)』

全員がそう思った。

「い・い・か・ら教えろこのモブ姉弟!!!」

結局のらりくらりと躱され、分からずじまい。爆豪は不貞腐れ部屋へと戻って行った

「未来かー…そういや藤丸姉弟は10年後何してんだ?」

切島の質問に全員興味深々

「無事に自分らはヒーローになって、活動してるよ。10年も経ってるから、個性もかなり上達したし」

「まぁ、このくらいは大丈夫か…そうだね。召喚も『3人が限度』だったのも、今じゃ『6人』で増えたし」

「すごい強くなってる…」

「あ、けど姉は今、活動休止してるんだよね。」

「まぁねー…流石にこの状態でヒーロー活動なんて無理だし…」

「え?何かあったの?」

「ケロ、何処か怪我でも?」

芦戸と蛙吹が立香を心配するが、立香は首を横に振って否定する。

「怪我とかしてないよ。産休。」

『…………え?』

「…何?」

一瞬、静かになる。よくよく見れば、立香の腹部には…少しだけ膨らんでいた。立香はそのお腹を愛おしそうに撫でる。そんな立香に立希は訊く。

「判明してどのくらい経ったっけ?」

「5ヵ月。やーっと安定期に入って少しは楽になったー…」

『授かってらっしゃるぅううううう!?!?!?!?』

衝撃の新事実に全員大声を上げる。

「え、嘘、ちょ、まって…えーと…つまり…10年後の立香って…」

「この通り」

立香は今まで付けてた薄い生地の手袋を外し、皆に見せる。薬指には光輝く指輪が嵌っていた

『ええええええええ!?!?!?!?』

『きゃああああああ!!!!!!』

クラスメイトが結婚していた事にA組の男子達は驚き、女子達は歓声を上げる

「誰!?相手は誰なの!?」

「イケメン!?イケメンの旦那さん!?」

「さてどんな人でしょーねー?」

過剰反応する芦戸と葉隠に立香はやんわり受け流す。

「さ、触っていいですか!?」

「いいよ。まぁまだ動きはしないけど」

「わぁー…生命の神秘やー…」

「ケロ。めでたい事だわ♪」

立香のお腹を恐る恐る触れながら感嘆する麗日と蛙吹。

「一体誰と契りを交わしたのだろうか…藤丸姉…」

「………さぁな」

常闇の疑問に轟は反応する…が、どこか顔が険しかった。

「む、どうかしたのかい轟君。顔が怖いぞ?」

「……………さぁな…」

飯田にそう指摘され、轟は顔を伏せる。轟自身、何故か胸あたりがモヤモヤし、自然と拳を握っていた。

「………………」

そんな轟の姿を、立香は皆に気付かれないように見た。

「いやぁーホント、まさか姉が結婚するなんて思わなかったよ。人生何が起こるか分かんないねぇ…」

しみじみ立希がそういうと立香は呆れた顔で言う

「んな事いって、そっちだって交際して何年経ってるの?」

『え!?』

全員、今度は立希を見る。

「あ、あはは…2年…かな?」

「彼女さん待ってるんでしょ?そろそろ覚悟決めたら?」

「や、覚悟は決めて、今日答えようとしたら…こうなったんだよ…こうして指輪も用意したし…あ、やべ」

立希は懐から指輪の入った箱を取り出し、立香に見せたが、周囲にA組メンバーがいた事に気付き直ぐに隠したが時すでに遅し

『おおおおおおおお!?!?!?!?』

『きゃああああああ!!!!!!』

また男子達は驚き、女子達は歓声を上げる

「何だこのクソリア充姉弟ぃいいいい!!!!」

峰田が怒り散らす。

「あー…未来の峰田君にも言われたよそのセリフ」

「お前10年経っても変わんねぇのな」

「因みに私の知ってる限り、交際情報無し」

『oh…』

「何してんだよ未来のオレェええええええええ!!!!!」

慈悲の無い情報に峰田は嘆く。

「それより、相手は誰!?☆」

「流石に教えられないよ。恥ずかしいし。」

青山の問いに立希は苦笑しながら答える

「けど告白すんだろ!?頑張れよ立希!!彼女さんに漢気見せてやれ!」

「うん。未来の鋭児郎君にもそう応援されたよ…うん……戻ったら言う。」

『おおー!!!!』

立希の言葉に大いに盛り上がる。

「………………むぅ」

ただ一人、芦戸だけが不満顔になっていた。恋愛話に興味があるはずなのに、今だけは賛同できない自分がいた。

「………………」

そんな芦戸を立希は皆に気付かれないように見たのだった…

 

それからずっと10年後の藤丸姉弟と会話をする。何か記念に残そうと写真を撮るが二人の存在だけが映らない。食べる事ならよかったが、アクセサリー類は全て二人から透過し持ち運べなかった。よって二人が戻る時間までずっと談笑する…そして…

「19時まで…後2分…そろそろ戻る時間だ。」

「あー、楽しかったー。10年前の皆と会話出来たって10年後の皆に伝えておくね」

「立香!今日の事は絶対に忘れませんわ!」

「うん!お腹の子は大事にね!」

「ありがとー」

「ガンバレよ!立希!」

「フラれても、未来の俺達が励ますからよ!」

「うん。いい返事が来るように頑張ってみる。」

最後は皆に別れの言葉を言われる。残り1分。

「それじゃあ…最後に自分らも何か言っておく?」

「そだね…」

『おお!!』

「コホン…えーここにいるA組は、将来、立派なヒーローになってます。多くの人を助け、多くの笑顔を作ってます。」

「けど、その未来に辿り着くには…これから先、数多くの困難が待っている。もしかしたらその困難に絶望するかもしれない…けど」

「その困難を突破すれば、未来は皆が想像してる以上に明るく、光輝いてる!その証拠が自分と姉。」

二人の言葉を皆は聞き逃すまいと静聴する。

「…私は最愛の人と結ばれ、そして…新しい生命を身に宿せた…」

「…?」

立香は一人の男子に一瞬だけ笑みを送り、

「自分は愛する人…守るべき人を見つける事が出来た。」

「…ぇ?」

立希もまた、一人の女子に視線を一瞬だけ送る。のこり十秒。

「「だから。皆にはこの言葉を送る……希望ある未来に、更に、向こうへ!」」

『Plus ultra!!!』

全員、拳を天高く上げる。と、同時に19時ジャスト。藤丸姉弟から煙が放たれ、包まれる。

『!!』

「「……………」」

煙が晴れた頃には、そこには10年前の姿、つまり今の時代の藤丸姉弟が立っていたのだった。

「おー戻って来た!」

「良かった~じゃあ向こうも無事戻ったんだね!」

「お前ら姉弟凄かったぜー!」

ワラワラと姉弟に集まって各々言う。が、何故か姉弟の反応は無かった。

「立希?どうしたの?」

「…立香?何かあったのか?」

芦戸と轟がそう声をかけたとき、ようやくフリーズしてた姉弟が動きだす…

「「っ~~~~~~~!!!!!」」

というより、一瞬にして顔を真っ赤にし、顔を覆ってその場に蹲る。突然の行動に皆は困惑する。

「どうした藤丸姉弟!?」

「え、何!?未来で何があったの!?」

「…ナンデモアリマセン」

「…ナニモイイタクアリマセン」

『ええ!?』

その後、どんなに皆が質問攻めをしても…姉弟は頑なに未来の事は言わず、終始顔が真っ赤だった。

「(な、なんかわかんないけど…今は焦凍君を見るともの凄く恥ずかしい…!何で!?)」

「(言えるわけないじゃん!!三奈見たら鼓動が早くなって…何この気分!?感情!?)」

立希と立香はずっと悶えて続けるのだった…未来で何が起きたのか…




ifなので、確証はないです。
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