僕のヒーローアカデミア×Fate Grand Order   作:小野屋陽一

94 / 107
第94話

side立希

偽聖杯の回収…の前にまだ避難し終えていないヒーロー達を救助しに向かう。既にシャドウサーヴァント達を排除し終えた。

「まずは治療…なら…『解除』。『投影:ナイチンゲール』」

―診察します。マスター、少し借ります―

自分はクリミアの天使へ憑依に切り替える。赤い軍服を羽織り、腰に小銃と医療器具が入ったバッグを装備。そして体の主導権をナイチンゲールに委ねる。

「(本当なら本人呼べばいいけどこれ以上魔力消費はしたくないし…)『本格治療を開始します!覚悟は、宜しいでしょうか』」

「なぜ藤丸君らがここに―「『失礼、治療の邪魔です。』」おわぁ!?」

「ちょっとマギ!?乱暴はダメ「『いいえ、治療です。』」ベッドォ!?」

飯田君とルミリオンを押しのけ、重症で気絶している緑谷君、爆豪君、エンデヴァーを呼び出したベッドに寝かせる。そしてバッグの医療器具を取り出し応急処置。更にはスキル『鋼の看護』を使用し止血する。

「何と綺麗な縫合…!医療知識共に経験豊富というわけか!「『そこの貴方も治療です。その吐血量から病み上がりだと分かります。』」い、いや…私はまだ大丈夫だ。私より優先すべき者達が「『いいから治療です』」強引はほつれる!!」

まぁ…何となく分かってた。流石バーサーカー…問答無用に、手当たり次第に怪我をしているヒーロー達を治療しに動き回る…ベストジーニストにも躊躇無し。

「『貴方も、貴女も、貴方達も!全員私が診察、治療します。殺菌!滅菌!排除!』」

治療していると、背後からシャドウサーヴァントが襲いかかって来た。

「マギ!後「『邪魔です』」…わぁ…」

ネジレチャンに言われるよりも早く、ナイチンゲールが見ないで裏拳で殴り飛ばしプロヒーロー達の治療を再開する。怖…でも暫くは治療に専念するとしよう。シャドウサーヴァントは姉達に任せる。

「『次、怪我人はどこです?』」

 

side立香

偽聖杯回収前に、ヒーロー達の救助。まぁそれは立希に任せて私は避難路を作る。

「ティアマト。」

「LaAAAAAAAAAAA!!!!!!!」

ティアマトの咆哮。地面を抉るその威力はシャドウサーヴァント達ごと吹き飛ばし、道が出来る。ただまっすぐ、遠くまで響き渡る。

「治療終えたヒーロー達は直ぐに退去してください!黒い人間らは私達が対処しますので!!」

ここに私達がくる前に、キリシュタリアが通信で退去命令出しているから動いてくれる。

「対処って…あの敵の事知ってるのか「いいから早く!」っ!!」

プロヒーローが話かけてくる…けど今は対応は出来ない。シャドウサーヴァント達は待ってくれない。現に私はいまだ偽聖杯の泥から出てきているシャドウサーヴァント達に向けて矢で射続けている。背後から襲いかかってくるシャドウサーヴァント達の脳天に矢が刺さる。

「立香!!」

「!」

シャドウサーヴァント達を相手している時、ショート君が来た。丁度いいから手伝ってもらおう。

「ショート君、さっき私が作った避難路。『氷結』で壁作ってくれない?少しは足止めできるし…ってすごい包帯!?」

ショート君の方を振り向いたら顔のほとんどが包帯で覆われていた。よく見れば両腕にもがっちりまかれている。

「立希が問答無用で巻いてきてな…なんか普段の性格と違くて戸惑った…ってそうじゃねぇ。あの黒い人間は何者なんだ?それにさっきの通信は…」

「…ごめん。今それ説明できる時間は無い。けどこれだけは言える―(『解除』『降霊:佐々木小次郎』)」

「立香…!」

騎馬で襲撃してくるシャドウサーヴァント達を、私は憑依を切り替え、紺色の陣羽織を羽織り、長大な太刀を抜刀する。

―落としがいのある首よ―

騎馬と交差。私は手ごたえのあった太刀を横に振り払うと同時、騎馬は崩れ散る。

「―助けに来たよ。」

「フハハハハハ!!余の行く手は阻めぬ!!」

遠くではドラコーが存分に暴れている。あのまま思う存分に動いて少しでも多くシャドウサーヴァント達の注意を引いて欲しい。

「ティアマト。ヒーロー達の避難が終わるまではここで防衛戦だよ。あの黒い液体何とかできない?」

「ん、母、何とかしてみる。ここまで、届かせない。」

ティアマトにも動いてもらう。さて、こうして話している間にもシャドウサーヴァント達がやって来る。

「っ「ショート君も避難して。」…神野の時と同じなのか?」

「そうかもね…ふっ!!」

―参る―

ショート君の背後に一足で移動した私は再度抜刀し、シャドウサーヴァント達を切り伏せる。切り伏せたシャドウサーヴァント達の背後から更にシャドウサーヴァント達がやって来る。剣、槍、ナイフ等の矛先が私に向かってくる。

「石火春雷、一刀にて証を示す…」

スキル『心眼(偽)』を使用。焦らず、最小の動きで回避し、複数の刃を太刀で受け止め流す。そのままカウンターで素早くシャドウサーヴァント達の首を薙ぎ落とす。

「ふぅー…憑依してるけどやっぱり太刀重い…小次郎はよく扱えるよねコレ…」

―日がな一日、刀を振るっていれば慣れる。―

あらかた斬り終え、納刀する。その時、ロマニから通信が入る。

『偽聖杯に魔力反応!何かが起こるよ!!』

「!」

私は偽聖杯がある方向を見る。遠くで絶え間なく黒い液体を精製し続けている偽聖杯の姿。その液体が突如勢いよく溢れ出て、そのまま偽聖杯を覆い尽くした。

「…マジか」

『―オオオオオオ!!!!』

偽聖杯を覆い尽くした液体は徐々に人の姿へと形成。上半身が地面から生えたような黒い巨人となる。頭部には赤く光る何かが見える。

『オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!』

黒い巨人は動きだす。

 

side立希

「今度は巨人が現れたぞ!!」

「マズい!逃げろ!!」

ロマニから通信が入り、見れば偽聖杯が黒い巨人になり、暴れ始める。

「皆さん!早く避難を!!!」

丁度治療し終えた自分はナイチンゲールから体の主導権を戻してもらい、黒い巨人の方へと走りながら避難誘導をする。

『アアアアアアアアア!!!!!』

「うわぁああああ!!!こっちくるなぁああああ!!!」

巨人は近くにいたプロヒーローに向けて腕を振るいあげる。攻撃が通じないと分かっているヒーローは腰を抜かして動けていない。マズい!!

「殺菌!!」

戦車用手榴弾のピンを抜き、ハンマーのように巨人の腕に叩きつけ、腕を吹き飛ばす。黒い液体が周囲に飛び散った。

「た、助かった…す、すまない。ありが「今の内に…強引でごめんなさい!」とおわぁあああ!?!?」

腰を抜かしていたヒーローを呼び出したベッドの上に乗せ、姉が作った避難路の方向に蹴り飛ばし避難させる。

『オオオオオオ……!』

「!」

飛び散った黒い液体からシャドウサーヴァントが出現する。当然、自分に襲い掛かってくる。

「こなくそ!!」

スキル『天使の叫び』を使用。肉体強化した手刀で斬り落とし、サマーソルトキックで蹴り飛ばす。

『!!!』

「!!」

シャドウサーヴァント達を片付け、巨人を見た時、頭部の赤い部分が一瞬輝く。まさかの遠距離攻撃。レーザーが射出された。完全に自分を捕らえて―

「油断するな!!」

「姉!ごめんありがと!」

―いつの間にかこっちに来ていた姉。持っていた太刀でレーザーを斬り防いでもらった。姿から佐々木小次郎と憑依してると分かる。

「レーザーって斬れるんだ…」

「『必中』にしてたのもあるし、小次郎なら水を斬るのと変わらない…まぁ水を斬るって何?って思うけど…いきなりベッドがこっちに来てビックリしたんだけど。保護しといたけど乗ってたヒーローちょっと泣いてたよ?」

「必死だったもんで…こっちに来たって事はヒーロー達の避難は?」

「当然。避難路はショート君が壁作って丈夫にしたし、今ドラコーとティアマトが守ってくれてるからシャドウサーヴァント達に邪魔されないで避難してもらってる。だから…」

「やっと回収に専念できる!!」

『オオオオオオ…!!』

自分と姉は巨人を見据える。巨人は両腕を振るい、黒い液体を飛び散らせまたシャドウサーヴァントを呼び出す。

「姉!ここが踏ん張りどころだよ!『投影―』」

「分かってる。コンビネーションで片を付ける!『降霊―』」

「「『ディオスクロイ』!!」」

―ヒトよ、空を仰げ―

―ヒトよ、空を仰ぎなさい。そして兄様の輝きを目にするのです―

 

side三人称

ギリシャ神話に登場する双子の英雄。二者で一個の英霊故、藤丸姉弟は同じ英霊に憑依が可能。立香は『ポルクス』に憑依。金髪と化し頭部に青い装飾を纏い、黄金の剣を装備。立希は『カストロ』に憑依。同じく金髪と化し頭部に青い装飾を纏い、浮遊する円盤型の盾を呼び出す。二人は白い衣をはためかせる。

「―私らは星!」

「―空にて輝くもの!」

『魔力放出』にて自身ら強化し、空を駆ける姉弟。巨人の前に出現したシャドウサーヴァント達に特攻。

「ふっ!」

立希はシャドウサーヴァントの一体に盾を回転させ斬り飛ばし突破口を開く、

「やぁ!」

そして立希との位置を切り替え立香は剣で数体のシャドウサーヴァントを斬り飛ばす。シャドウサーヴァント達は直ぐに二人を取り囲み己の持つ武器を二人に向ける。

「「ハァアアアアア!!!」」

二人は互いの手を握り、大回転。盾と剣の全方位攻撃にてシャドウサーヴァント達を吹き飛ばす。

「巨人は一部吹っ飛ばしても直ぐに再生するよ!!」

「だったら再生されるよりも早く…叩く!!合わせて!!」

―ふん、さっさと倒せ!―

―ええ!やりましょう!―

憑依している双子の喝に気合を入れなおす立香と立希。シャドウサーヴァント達を突破し、巨人と会合。

『オオ!!』

「っ!」

すばやく立香が巨人の背後を取る。巨人は立香に向けてレーザーを放とうとした時、立希が動く。

「こっちだ!!」

『オア!!?』

巨人の体に回転させた盾を叩きつける。巨人の体がグラつき、あらぬ方向にレーザーが放たれる。

「行くよ!」

「うん!」

―兄様!―

―ああ!―

二人の体が淡く光る。

「光よ、ここに!」

「罪を、ここに!」

同時攻撃。剣と盾の軌跡が交差し巨人の体宙に舞う。

『アアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!』

「「!!」」

しかし巨人は止まらない。吹き飛ばされた体から黒い液体の塊を二人の方へと叩きつけて来た。最後の攻撃。そう直観した姉弟は肉体に魔力を充填させる。

「「―『令呪よ。我が肉体に応えよ』!!」」

―ならば讃えよ!我らの星を!―

―いいでしょう、対象を粉砕する―

より一層姉弟の体が輝き、宙に舞う巨人へ向けて跳躍する。

「畏れよ!」

円盤型の盾を有する立希と

「崇めよ!」

剣技の達人となった立香による

「天にて輝くもの、導きの星!」

一糸乱れぬコンビネーション絶技。交互に切り替わる動きで二人は剣と盾で叩きつける。

「「我らは此処に降り立たん!」」

物理的・魔術的防御の一切を貫く事が可能となる宝具は黒い液体の塊を吹き飛ばし、そのまま巨人へ

「「『双神賛歌(ディオスクレス・テュンダリダイ)』!!」」

二人の一撃は巨人に象っていた液体を全て吹き飛ばした。

「「よし!回収―」」

宙に舞う偽聖杯。立香と立希二人で同時に偽聖杯を掴もうとした時だった。ピシリ。という音が響く

「「え?」」

その音の正体は今まさに目の前にある偽聖杯から発せられた。偽聖杯に触れるかどうかの所で突如として罅割れ始める。

「「ちょ、ま―」」

二人は直ぐに偽聖杯を掴もうとしたが時すでに遅し。甲高い割れる音と共に偽聖杯がバラバラに、勢いよく四方八方へ欠片が飛び散る。

「嘘でしょ!?」

「何でぇ!?」

空を掴んだ姉弟。そのまま落下するが何とか着地する。今回二度目の『宝具』発動。いくら活性アンプル剤で回復したとはいえ、英霊召喚に連続憑依。もう一歩も動けない。英霊憑依は解除され、遠くではティアマトとドラコーが退却していた。

「はぁ、はぁ、っ…カドックっ!」

『既に確認している!偽聖杯は7つに分裂した!!場所は…はぁ!?何でロストする!!?』

「っ…!」

カドックの焦る声が通信される。既に消えている偽聖杯。しかし立香は何もない空に手を伸ばしてしまう。

『藤丸姉弟。聞こえるか?』

「キリシュタリア…っ」

突然カドックからキリシュタリアに通信が切り替わる。

『状況は既に分かっている。分裂した偽聖杯の欠片はロストしたが映像から上空に拡散した欠片のそれぞれ方向、角度、速度から既にそのエリアには存在していない。』

「つまり…」

『撤退だ。現時点を持って、偽聖杯の欠片回収へと移行する。一先ずは体を癒せ。以上だ』

「了…解…っ」

通信終了。命令通り、二人は今いる場所に転移魔術を発動。

「魔力ギリギリだよ…ああもう…しばらく皆の所に戻れないなぁ…っ」

隣で嘆いている立希。その気持ちは立香も同じだ。

「ごめん皆…」

二人はカルデアへと戻る―

 

瓦礫と化した都市。敵対ヒーローの全面戦争は静かに終わった。




とりま6部前半終わり。後半に続く。

次はどの姉弟物語がいいかな…(未定)

  • ジョジョ(第3部かな)
  • RWBY(姉弟+オリキャラ2人)
  • イナズマイレブン(無印、エイリア編から)
  • BLEACH(設定は書いた)
  • HUNTER×HUNTER(念は考えた)
  • 呪術廻戦(設定は書いた)
  • ハリポタ(4部まではざっくり書いた)
  • NARUTO(姉弟じゃないけど)
  • 暗殺教室(設定は書いた)
  • オーバーロード(自信ない)
  • 家庭教師ヒットマンリボーン(未来編かな)
  • ヒロアカ(もう一回。別なつよつよ姉弟。)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。