【IS×DARKSOULS】佐々木潤という男【オマケ】   作:エーブリス

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えーどうも、エーブリスですわ。
この度はこんな小説まで見ようとしてくれて、本当に感謝感激でございまする。

なんとなーく、あらすじの注意書きから察してくれた方もいるとは思いますが本作、どうにか少ねー脳味噌を使って(大体投げっぱの)伏線とか考えてた前作とは違い、高確率で私本来のチョー適当な展開と文章で構成された確信犯的クソ回が多く含まれることと思われます。

後、この小説は本編最終回前に執筆していますが45話投稿前の完全非公開設定(公開後は除外設定に変更)を設けていますので、URLを貼ってある(予定の)本編最終回つまり45話から飛ばない限りここにたどり着けないかと思います。
最終回掲載前にたどり着けた人は運が良いか天災ハッカーか何かでしょう、後者の人は私にネットを使ってイラつく奴を100%バレずに貶める方法を教えてください、そうでなかったらFEifのベルカちゃんの薄い本下さい。下さい(目力)。それかゲルミアの英雄墓後略手伝ってください。



んじゃ本編どうぞー。


◇第一話

 

6万…いいやダメだ、下ろし過ぎだ。浪費癖もいい加減直さなければ。

毎日コンビニのホットスナックを買うために3万程度か。

いや、そもそも食費なんてあって無いようなものだ…せいぜい2万で十分だろう。

 

 

日々、この程度の事しか考えない生活を始めてもう大分経つ。それが気楽なだけじゃなく、なんと清々しいことか。刹那の中にある危険に気を張り巡らす必要も無ければ壮大な使命のために為すべき全てを己が頭に叩き込み続ける必要も無い。ただ、長くて1週間程度先の事だけ考えていればいい。

 

…天と地ほどの差の学友たちと同じような事を考えていればいい。

やれ、課題が難しいだとか。やれ、あのイベントやこのイベントが近いだとか。見たい映画の公開日を記憶していたり、友人や兄妹間の約束の日を忘れずメモしたり。これは人には言えないが…酒の隠し場所なんかに頭を費やすのも悪くない。

 

精神(センス)まで子供じゃないんだ…誰にも見られない限りは酒の1杯は許されないものか。

 

 

…そういえば、このガマ財布もいい加減変えるべきだろうか?コンパクトで良いのだが、クラスメイトに言わせれば「絶妙にダサい」の一点張りだ。そう言われると周囲の眼も気になって来る。ああ、あの生娘はまさかガマ財布を嗤っているんじゃないのだろうか?あのスーツ男も、そこの妙齢の銀行員も…そう考えると急に面倒くさくなり、財布を買い替えようなんて考えは何処かに引っ込む。

 

俺は俺だ、佐々木潤という一人の男だ。それ以上でも以下でもない。

 

「ガマ財布、最高…っと」

 

すっかり現代社会人の所作が板についてきた、と…自分でも考える。

しかし――――今でも戦士に戻らなければいけない時が少しはある。それは状況が戦士を求む時だ。

 

例えば…そうだな。

銀行強盗がたった今、己の後ろでマスクを被り銃を抜き、天井に3発威嚇射撃をした時だったりする。

 

 

「誰も動くんじゃねえ!その場で手を頭に四つん這いにぶげッ!?

 

戻る時は一瞬だ、レジ袋に入れていたオリーブオイルの瓶で強盗を昏睡するパワーで殴るのに躊躇はない。瓶が割れない事だけは想定外だったが。

 

 

 

所で妙に銀行が騒がし………ああ、いかん。目立ち過ぎた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇――――――――――――――――――――――◇

 【1話:やんごとなきレインボートラウト(前編)】

 ◇――――――――――――――――――――――◇

 

 

とぅるるるるる…と、一夏の携帯端末に電話が入った。

画面に表示された、発信元の名前は“佐々木”。つまり佐々木潤(不死人)である。

 

「ああもしもし、佐々木?」

 

『ああそうだ佐々木だ。

一夏、今どうだ?暇か?ついでに何も食ってないか?』

 

「うん、まあ特に予定はないし、まだ昼前だけど…どうしたんだ?」

 

『…すまんが、少し処理してもらいたいブツが――――』

 

この瞬間、一夏が「待て待て待て」と慌てだした。

…無理も無い、佐々木の声は(ある意味当然だが)他の同級生と比べても格段にドスの聞いた渋い声であり、そんな声で「処理」だとか「ブツ」だとか言われたら反社会的なアレコレを想像するのも無理は無かった…現に少しアウトローな行動の目立つ男である。

 

「大丈夫だよな!?ちゃんと法に触れてないんだよな?」

 

『ああ、悪かった。

ブツってのは魚だ、切り身の』

 

「そういえば川に行ったって言ってたよな。

大物釣りあげたのか?」

 

『まさしくその通りだ、俺一人じゃ食いきれん。

ラウラとシャルロットにも手伝ってもらっているが…正直人手が足りない』

 

「足りないって…」

 

この時一夏が思い浮かべていたのは、大体1メートル手前程度の、良く成長した鮭…のような川魚だ。一応その類を捌いた経験のある一夏もまた、確かに自分の家だけでは処理しきれずにご近所へとおすそ分けした記憶がある。

 

 

しかし…佐々木の他にシャルロットとラウラ、合計3人もいて処理しきれない、という事があるのか?とも疑問が過る。確かに魚類は足が早い(腐りやすい)のだが…。

 

『…まあ、ともかく俺の住所を写メで送る。

早めに頼むぞ』

 

「ああ、分かった」

 

一夏は電話を切った。

そして間を置かずして宣言通りにメールが届いた…送り主は勿論、佐々木。そして添付された写真には住所に関する情報と詳しい地図3枚、そして…

 

「…え”?」

 

ラウラと、約3メートルはあろうという巨大なニジマスの写真だった。

 

 

 

  ~で、少し時が経ち…~

 

 

 

「意外と近かったな…」

 

最寄り駅から乗り継ぎ無しで2駅で降り、そこから約30分ほど歩いた所にある郊外…というか、半ば森の中にある平屋が目的地だ。そして何故か周囲には主に魚介類を焼いた時に漂う香ばしい匂いが立ち込めており、一夏はなんとなく自分が呼ばれた理由を察した。

 

「そ、そういう事か…」

 

「む…一夏?」

 

「え?」

 

突然名前を呼ばれた彼が振り向くと、そこには幼馴染の箒がいた。

 

「箒?

もしかして…お前もか?」

 

「ああ、ラウラから「私達だけでは限界だ」と…コレを送られてきてな」

 

彼女は一夏に、自分の携帯端末を用いてある一枚の写真を見せた。

それは…冷蔵庫いっぱいに敷き詰められた、魚の切り身(各々ジップロック入り)の写真であった。心なしか…左端に映るラウラの顔が息苦しそうである。

 

「う、うわぁ…」

 

「全く…こんなになるまで釣りを続けるバカがいるか」

 

「いや、これ多分1匹だぞ…ほら」

 

今度は一夏が、例のニジマスの写真を見せた。案の定というべきか、箒はぞっとした表情を見せてくれた。

 

「何なのだ…これは…」

 

「俺もわかんねぇよ…何食ったらこうなるんだっての」

 

「…まあいい、状況として少々不本意な所はあるが…兎も角入るぞ!」

 

そうして二人は同時に1歩進んだ、その瞬間扉が開き、佐々木が出てきた。

何故か「犬あるいは亀」とプリントされた灰色のTシャツを着ているが、誰も気にしていない。

 

 

「ようやく来たか。

早く上がってこい、鈴音はもう来ている」

 

セシリアは意図的に省いてあった…まあお題目が食材なので当然と言えば当然である。

 

「何だと!?」

 

「どうしたんだ箒?あの量なんだから他の皆も呼ばないと大変だろ」

 

「そうではない!

…何故だ、話を聞いてから直ぐ支度したと言うのに…

 

どうやら佐々木が呼んでいたのは一夏と箒だけでは無かったようであり、更にはその裏で“熾烈な争奪戦”が静かに繰り広げられていたようである。一歩出し抜かれていたかと、箒は慟哭する――――が、最初に一夏と出会ったのは自分であると、負けてはいない事を強く言い聞かせてどうにか気を保った。

 

まあ、何であれ食材を腐らせずに済んだわけだ…二人が扉を通り過ぎて、玄関で靴を脱ぎ始めたのを確認した佐々木は多少の安堵が漏れ出した表情のまま扉を閉めようとした、その時だった。

 

 

 

扉が閉まるまで後僅か――――その狭い隙間に、小さな靴が滑り込むように入って来た。ちょっと高級なブランド物の靴だ。一体誰だ…そんな疑問を持つまでも無く佐々木はその脳裏に「危」の字を思い浮かべた。何かとてつもない視線を感じる…非常にマズい、状況も不味いし飯も不味い。

 

ゆっくり、ゆっくりと目線を上げ、恐る恐る…その視線の正体を確かめた。

 

 

 

 

 

 

 

 

さ、さ、き、さーん?

 

「せ、セシリア…っ!?」

 

まさか、そんなはずがない。

しかしそれは事実…!圧倒的、事実…!

 

 

どうせ不味い飯を量産されるし、何なら調理器具も壊される可能性もある。

そんな理由で敢えて呼ばなかったハズのセシリアが…何故ここに?

 

、していらっしゃいますの…」

 

「…何もしていない。ただちょっと飯の準備をしていただけだ」

 

「そぉおおお、ですかぁ。

――――実はわたくし…ここに一夏さんが入っていくのを見たのですわぁ。しかも箒さんと

 

おほほほ、と笑ってはいるが明らかに目が笑っていないセシリア。

そんな映画のシャイニングみたいな状況に流石の佐々木も少々ビビってきていた。

 

「いや居ない、多分見間違いだ」

 

彼がそう言った途端、セシリアはまだ16の小娘とは思えぬ力で佐々木宅の扉を思いっきり開いた。よく見りゃブルーティアーズを腕のみ展開している。

 

噓おっしゃい!

全てお見通しですわ!諜報機関の国イギリスを舐めないでくださいまし!!」

 

響く、そして轟く怒号。ちなみに祖国の諜報能力を引っ張り出しているセシリアだが、この一件に気が付けたのはただ単に出先へ行く道の途中で一夏をたまたま見かけただけである。

さらに言えば出先と言うのは一夏の家であり、もし気が付かなければ危うく間抜けを晒すところだった事をここに記して置く。

 

 

しかしそれでも佐々木はシラを切り続ける。

それはそうだろう

 

「いや、当方ほんとうに何のことか存じ上げて「お、セシリアも来てたのか!」おぉい…」

 

「さーさーきーさーん?」

 

当の一夏がセシリアの前に出てきてしまい、佐々木は眉間を抑え顔を落とす。

セシリアはそれを覗き込むように睨みつける。傍から見れば煽っているようにしか見えないがこれは間違いなく追い詰めているのである。

 

 

それを見かねて、いつの間にか佐々木の後ろまで来ていたシャルロットが彼の肩に手をポンと置く。

 

「諦めよう、潤。

やっぱり仲間外れは良くないよ」

 

いや…お前も見てたろ、アイツの料理食った一夏の顔

 

「うん、まあ…何とかなるよ。

ほら立って」

 

結局佐々木は折れることになり、「情報開示を請求しますわ!」と叫ぶセシリアに事の顛末を一から詳しく説明する羽目になった。

 

 

…細かい所まで尋問された苛立ちか、事情を知って腕によりをかけてと張り切るセシリアに「ふざけんじゃねえこの馬鹿野郎!」という罵声を浴びせそうになったりしたが、とりあえず飲み込めた。もうしょうがない、と佐々木は一夏を呼んで、彼の耳元で囁くように会話をした。

 

「おい一夏、分かってるな?

絶対にセシリアに料理させるんじゃないぞ?ええ?」

 

「いや分かってるけど…セシリアって意外と我が強くて…」

 

「御託はいいから止めろ、絶対止めろよ?な?」

 

「わ、分かった…」

 

「?。

どうかしましたの?」

 

「いいや何でもない…ともかく俺達は少し出掛ける。妙な事をしない限り好きにしていてくれ。

――――ラウラいるかー?」

 

「兄さん、そろそろか?」

 

佐々木に呼ばれて、ラウラが()()()()と駆け寄ってきた。

 

「ああ、もう出るぞ。

…一夏あとは頼むぞマジで

 

「あ、あぁ…」

 

佐々木は「本当に大丈夫か?」と呟きながら、シャルロットとラウラの二人と共に出掛けた。

 

 

 

 

☆後半へ続く。




後半でセシリアが何かしてくれます。オルコッ党諸君なんか期待しててください。
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