機動戦士ガンダムSEED 気づいたらニュータイプ? 作:ボートマン
宇宙空間に存在する巨大な物体。
人工的に作られた居住地“コロニー”。
その一つである資源衛星コロニー“ヘリオポリス”に一隻の輸送艦が入港していた。
「ふぅ~これでこの船の最後の任務もこれで無事終了だ。貴様達も護衛の任務ご苦労だったな、フラガ大尉、レイ中尉」
そう言いながら艦長席に座る男は帽子を脱ぐ。
「いえ、航路何もなく幸いでありました」
「ええ、そうですね。ちなみにザフト艦の動きは?」
「2隻トレースしておるが、な~に問題はないよ」
「それは……港に入っているからですか?」
レイと呼ばれた青髪の青年は尋ねる。
「そうだ。何故ならここは……」
「中立国……だからですか?」
男の言葉を引き継ぐようにフラガと呼ばれた金髪の青年が答える。
「その通りだよ。中立国と言っても地球の一国ということさ」
「では、艦長」
5人の青年は男に敬礼すると、艦橋を出る。
「では艦長、自分も失礼します」
5人の後にレイも艦橋を出る。
「やっと……ここまできた」
先程艦橋を出た男“ネム・レイ”には前世の記憶がある。
ネムは何処にでもいる会社の事務員だった。
「(本当に……今思い返しても信じられねえな。自分がガンダムの世界に転生とか……)」
そんなネムは好きなガンダム作品の一つである、SEEDの世界に転生していたのだ。
「(だけど、記憶を思い出したタイミングは最悪だったけど)」
ネムが前世の記憶を思い出したのは、グリマルディ戦線と呼ばれるSEEDの世界では有名な戦いの一つ。
「(気づいたらガンダムの世界で驚いたけど、それよりも自分に向けられてる銃口がやばかったよ)」
あの時は本当に怖かった。
ネムが搭乗する“メビウス・ゼロ”と呼ばれるMAに、銃口を向ける一つ目のMS“ジン”。
ガンダムの世界がどうとかではなく、死ぬかもしれない恐怖が襲ってきたよ。
それからは一心不乱に生き残ろうと、がむしゃらに攻撃を回避していた。
その上、ガンバレルを操作してジンを4機撃破した。
「(まあ、その後のアレも怖かったな~)」
アレとは戦況が劣勢とわかるや、上層部は基地を破棄。
破棄するだけではなく、採掘場に設置していたサイクロプスという装置を起動。
発生したマイクロ波に連合軍は全滅し、ザフトも大損害を被った。
サイクロプスが起動したとき、ネムは全力で範囲内から逃げた。
機体が壊れようと構わないと言わんばかりに、スラスター全開で逃げた。
そうして生き延びたネムはある人物と一緒に救援に来た友軍に回収された。
「(しかし、やっぱり格好いいよな……ムウさん)」
一緒に回収された人物、SEEDで有名なキャラ“ムウ・ラ・フラガ”。
そして、あの戦いを生き延びたネムとムウは連合軍内で、英雄のように祭り上げられた。
ムウは“エンデュミオンの鷹”と原作通りの二つ名。
一方のネムは乗機のメビウス・ゼロの装甲が、戦闘によって若干赤くなっていたことから“赤い彗星”という二つ名だった。
「(あの時はちょっと待てい!って叫びそうになった)」
自分の名前がネム・レイと、アムロ・レイに似ている名前で二つ名が“赤い彗星”。
見た目もGジェネシスのマイキャラの姿。
しかも、モデルがアムロなので妙な違和感を感じていた。
「(まあ、Gジェネシスのマイキャラだから、どうにかガンバレルを操作できたんだろうな)」
生前にプレイしていたGジェネシスで作成したマイキャラは覚醒値を高くしていた。
「(だけど、GジェネシスでSEEDの世界って妙な感じだったな)」
こうして、ネムは今に至る。
「(ここからのことを考えると、こっちも動いたほうがよさそうだ)」
ネムはこれから始まる物語に対し動き始める。