禁書厨な俺氏、チート勘違い系オリキャラになる -とある科学の物質誘導-   作:村ショウ

6 / 32

 設定が間違えていないかビクビクしながら投稿してます()
 上条さんがやっと出てきました。


05.始まりの日①

 

 

 目が覚めると、セミが騒がしく鳴いていた。

 

 記憶が呼び覚まされるように、そして慣れた手つきで朝の支度を済ませる。

 

 朝食はトーストとベーコンエッグと牛乳という簡素なメニューで済ませる。

 

 まるで、いつも通っているようにバスを使い、日常を過ごすかの様に学校まで行く。

 

「よう、木原。この前は大丈夫だったか?」

 

 校門まで適当に歩いていると、この物語の主人公である上条 当麻が話しかけてきた。

 

「あぁ、大丈夫だったよ。助けてくれてありがとうな」

 

 昨日の事さえなければ、主人公である上条 当麻に会えた事に歓喜しただろうが、今はそれどころじゃなかった。だが、礼は言うべきだ。

 あと、上条さんとは同じ学年でクラスメイトだった。恋愛には鈍感だが、洞察力的には侮れないのでボロを出さないようにしなくては。

 

「そう言えば、なんで寮の前で倒れていたんだ?」

 

 続けて、上条は一昨日の件について訪ねてきた。

 

「俺にもわからなくてな。外傷や病気でもなかったし、疲れてただけかも知れないな」

 

 実際に原因不明だから困る。大体、異世界転移的なアレが理解不能な原理だし。何があっても可笑しくない。

 

「木原っち、何かあったぜよ?」

 

 後から金髪グラサンが声をかけてきた。魔術と科学の多角スパイの土御門 元春だ。土御門は上条さんよりも気をつけなくてはならない。雲川先輩にも容赦なかったし、普通に敵対したらまずい相手だ。

 

「いやー、何か倒れたみたいでな。それで上条に助けられたんだ」

 

「上やん、女の子以外も助けるんやな〜」

 

 そして、それに同調するように青髪ピアスが話に乗る。

 

「上条さんは男女平等主義ですよー。そんな、校内の男子全員を敵に回す様なことを言うんじゃありません」

 

 周りの男子に睨まれた上条は、慌てて弁明する。

 

「本当に、上やんの周りは女の子ばかりだからにゃー」

 

 そのまま、俺たちは男子高校生らしい会話をしながら教室へ向かう。

 というか、今思うと高校生として生活しないといけないんだよな。

 勉強なんかの記憶は勝手に思い浮かぶから、問題ないようだが。

 

 個人的にはリアルではまともに味わえなかった青春を味わいたい。

 ハーレムとは言わないがモテたい。今の所、会った女の子は那由他ちゃんしかいない…。

 断じて俺はロリコンではない。ロリは愛でる者なのだよ。

 

 さぁ、オリ主系のあるあるのオリキャラでも良いからヒロインこいよ。(メタ)

 そんなアホな考えをしている内に、今日は午前上がりの身体検査(システムスキャン)だったため、終業のチャイムがなり、学校が終わってしまった。

 

 俺はそそくさと帰り、約束をしていた那由他ちゃんを迎えにいく。「これ、青春逃してね?」と気づくが、後の祭りである。

 

 

 

 -先進教育局 特殊学校法人RFO-

 

 

 持っている研究所員としてのIDを使い、研究所に入る。中は近未来的な研究施設で、とても後暗い実験なんかが行われた場所とは思えない。

 

「那由他ちゃん、来たよ」

 

 那由他ちゃんに声をかける俺。(事案発生)

 

「誘導お兄ちゃん、話せる場所に移動しよう」

 

 那由他ちゃんがそう言うのも無理はない。実験自体が終わっている現状、ここにはほとんど人は残ってはいないが、まだ多少は研究員がいる為だ。

 

「誘導君、君がここに来るのは珍しいなぁ」

 

 後ろから声をかけてきたのは、一見温厚な老人だった。気づいているかもしれないが、あのマッドサイエンティストの木原 幻生である。いきなりボス戦とか、やめてくれよ……(絶望)

 

「那由他ちゃん、先に外で待っていてくれ」

 

 那由他ちゃんに外に出るように言って、幻生との会話に戻る。

 

「幻生先生、お久しぶりです。先生もこちらに来られてるとは、珍しいですね」

 

 形式的な挨拶を終えると、本題に入る。

 

「昨日、誘導君は実験に立ち入ったそうじゃないか。君には期待していたのだがね」

 

 聞かれたくない質問を最初から飛ばしてくるマッドサイエンティスト。木原幻生は俺に期待していた。『いた』という事は過去系だ。

 つまり、自分が実験の邪魔をしていると思われているという事。何とか言い逃れなければ、不味い事になりそうだ。

 

「いえ、こちらの実験体が関係ない所で壊されては用意するのが大変なので仲裁に入っただけですよ。それでですね、実は実験について折り入って相談が…」

 

 話が逸れるように、誘導する。木原幻生に通用すれば良いのだが。

 

「何かね?」

 

「これは、先生が進めているもう一つの『絶対能力進化計画』にも使える話なんですがね。

 と、その前にこの話の見返りに未元物質のサンプルを頂ければと考えています。私が今から話すこの計画自体にも未元物質を使いますが、こちらの実験でも使いたいので」

 

 未元物質をくれるなら、有益な情報と実験に協力する的な感じの話でごまかす。微妙にオタク特有の早口になりながら。

 

「ふむ。君がその計画を知っているとは思わなかったが。君ほど優秀な『木原』が言うのなら『絶対能力進化計画』に未元物質が使える事は真実なのだろう。だが、君なら態々私に協力しなくとも未元物質程度なら交渉する事も奪う事も出来ただろうに。なぜかね?」

 

 え? まじで? 

 幻生先生、俺に対する評価高くないですか? 

 

「確かに私ならそうすることも難しくありません。ですが、幻生先生。貴方は研究になると危険でも止めない。これは木原として当然なので、悪いとは思いません。ですが、先生の場合はそれが顕著で未知があると没頭しすぎて、そのまま実験自体をぶち壊しかねない。

 だからこそ、先生の代わりに私が保険となるプランを作ろうと思いましてね。保険をかける理由は先生の実験の成功が私の実験への道、つまり役に立つ為ですが。

 もちろん、未元物質との直接交渉もする予定です。しかし、それまでの間、私としては研究する素体が欲しい。

 さらに、先生の実験が成功すれば、私の研究に一部代用できる。つまり、何度も言いますが、先生の実験の成果次第では私の実験も短縮できる訳ですよ。それに先生の実験成果による利益を享受するには、最初から先生に協力するのが一番でしょう? 

 それに、先生のお力なら今私が必要な未元物質を用意出来るでしょ?

 つまり、先生と私はWin-Winな関係なんですよ」

 

 一様、長ったらしく訳の分からない厨二病な説明をすれば、禁書世界では通じて納得してくれる説を推してみる。説明は思い出せる限りの誘導のキャラとしての意味記憶を元にした適当なものではあるが、筋は通っている筈だ。

 要約すれば、こちらも多少成果が欲しいから協力しますよ。というシンプルで中身がない話に過ぎない。

 実際は、ていとくんとの直接交渉は怖すぎるし、原作ブレイクだ。

 よく良く考えれてみれば、直接交渉してもいいかも知れないが、それは原作ブレイクに対する幾らかの対策を立ててから行わないといけない。

 木原 幻生との交流と協力自体が原作ブレイクだと思うが、出会ったのは故意ではないし仕方がない。

 さらに、わざわざ原作ブレイクの可能性があるのに幻生に関わったのは、木原として疑われずに力を手に入れる為で、原作の木原達がやった事や原作に出てきた科学技術を先行して研究し使えれば、この世界で確実に力を手に入れられるのではないかという安易な発想が浮かんだからだ。魔神なんかには対抗できなくても、自分の周りを守れるくらいの力が欲しい。

 それを実行するためには、幻生などの本物の木原が必要だったのである。さらには、幻生に近づく事で闇の情報を知っていても疑われなくなるし。

 

 因みに、幻生先生は熟考しているようだ。めちゃくちゃ、緊張する。相手は何をするか分からないマッドサイエンティストだし。

 

「なるほど。君は研究を短縮して、私は保険を得るという事か。して、未元物質をどう使うのかね?」

 

「詳しい方法論については契約後といたしますが、未元物質を使えば、出力の強化と避雷針のような効果を持たせられると考えています。

 この避雷針としての効果では強すぎる出力を受けた場合にエネルギーを一時的に退避させることが可能です。退避後の再起動時も蓄電池やコンデンサーの様な役割にして、徐々に出力を戻すシステムを作れるので、レベル6になる前に壊れてしまうのを防げるかと。これはあくまでブレイカーに近い安全システムにしか過ぎませんが、この点は問題ありません。

 私の見解では邪魔が入らなければ、この実験は成功するでしょうから。その為、私自身がこの保険のシステム以外に実験自体に何かをする訳じゃありません。多少実験データなどは収集しますがね。

 さらに、今なら私も実験が成功するように邪魔者の露払いを請け負いますよ」

 

 木原としての脳と原作知識が作り出した案に、テレビショッピングのように露払いという特典をつける。

 

「ふむ、誘導君。君が直接的に働いてくれるとなれば悪くは無い提案だ。こちらでも防衛設備はあるが心もとないからね。だが、あまり数を増やすと心理掌握にやられかねないが。どう考えるかね?」

 

「そちらについては少数精鋭であたり、さらに加えて超電磁砲相手には厳しいですがAI式の駆動鎧を使えばいいだけです。心理掌握の身体能力は高くないですからね。ですが、この程度のことは幻生先生なら分らないはずはない。幻生先生が仰りたいのはそこではない。外装代脳(エクステリア)に攻め入るときも含めてですよね?」

 

 あえて、聞かれてもいない情報を出し、一方通行との件を完全に頭から消す。

 

「誘導君、君はそっちについても知っているのかね。まぁ、そちらについては君に任せなくても問題はないと思っていたが、使える手は多いに越したことはない。君に案があるなら聞かせてもらえるかね?」

 

 幻生先生もこれには多少だが、驚いているようだ。

 

「いえいえ、私はそちらの研究所の設備は知らないので、まだ具体的な案は立っていませんよ」

 

 ここで何かしら言うと原作崩壊の可能性が高まるので、これ以上情報は与えない。

 

「それでは、またお会いしましょう」

 

 これ以上聞かれたくないので、話を切り上げる。

 

「誘導君、では後で詳細を送っておこう」

 

 俺は研究所を後にして、那由他ちゃんの方へ向かう。

 

 

 


 

 

「いいんですか幻生先生、彼を野放しにして」

 

 一人の研究員が木原 幻生に尋ねる。

 

「彼は使えるから問題ないよ。それに駒はあったほうがいいだろう?」

 

 マッドサイエンティストは不気味な笑みを浮かべていた。

 

 





本作の原作崩壊の火種、木原のやべーおじいちゃんの一人、幻生先生です。

追記
日間ランキング入り出来ました!
ありがとうございます!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。