先を知るだけの男   作:emiya halucon

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変なフィールドはさっさと(○・ω・)ノ----end-----


越えた試練、新たな絶望

この謎のマップに来てから二ヶ月が経とうとしていた。

 

俺は未だ、あの騎士に勝てず何度も再戦を挑んでいた。

二ヶ月前の再戦の後、一度撤退しようと思い来た道を戻ろうとしたが、ここに来た時の道は閉じられ、転移結晶も使えず、せめて連絡でも、と思い立つも連絡すら取れない状況だった。

 

(奴を倒す以外、ここから先へは進めない)

 

そう結論づけた俺は今日も騎士へと挑む。

 

円形のレンガの中央に立ち、短剣を抜く。この二ヶ月、何度も同じことをしては負けている。

流石にここまで負かされると心も疲弊しており、毎日惰性で挑んでいる所がある。

現れた騎士にもう何度目か分からない宣言をする。

 

「今回こそは勝つ!」

 

いつも通りの剣戟の応酬が始まった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

今回もいつものように()()()()()()まで削った。

ここからの戦いで毎度負けているのだ。

騎士がいつもの台詞をはく。

 

「……ここから本気だ」

 

強がりではなくこれは本当のことで、最後のゲージになると殺人的速度まで跳ね上がり、ソードスキル扱う暇すら無くなる程の圧倒的な連続攻撃を繰り出してくる。

俺はこれで毎度負けている。

 

(クソが……早すぎるんだよ)

 

目は()()()()。だが、体がついてこない。これが続くばかりで突破できていないのだ。

 

(どうすれば、対応しきれる)

 

その時、飛んできた攻撃を左手の短剣で防ぐ。

 

(くっ……相変わらず重い)

 

そこでようやく俺は気づいた。

 

(()()()()()()()()()())

 

思い返してみれば、毎度馬鹿正直に受け止めていたが、騎士道精神なんぞない俺にそうする必要はなかったのだ。

気づかなかったのは、相手がどこか清廉さを感じる白の騎士故か。

そこからは早いもので攻撃をいなし、その隙に攻撃を入れる。それを繰り返していると遂に相手の体力ゲージが底をつき、膝を着いてこう言った。

 

「……見事だ。試練を越えた汝にその短剣を与えよう。そして汝にさらなる試練を」

 

その言葉と同時に、視界に報酬画面が流れる。ソロで倒したからなのか、かなり多めのコルに経験値、そして二ヶ月間使い続けた短剣が手に入った。

 

ーーーーーカルンウェナン

 

それがこの短剣の名前らしい。原典は確か、アーサー王の武器だっただろうか。そう考えていると、視界が光に包まれた。

 

ーーーーーーーーーーー

 

光が収まると、見たことのない街並みが見えた。

 

ーーーーーまた違うマップ?

 

そう思ったが、周辺にプレイヤーらしき人々がいるのを見るに違うようだ。

 

近くにいるプレイヤーに話しかける。

 

「すいません」

 

「?」

 

「ここは何処ですか?」

 

怪しむような視線を向けられる。

 

(……しまった。記憶喪失のようなセリフだった)

 

気づいた俺は訂正する。

 

「すいません、ここは何層ですか?」

 

言い直すと、奇妙な顔をしながら答えてくれた。

 

「二十七層だよ、自分で転移してきたんじゃないのか?」

 

「あー、命からがら狩場から転移したもので」

 

それを聞いて、納得したようなしていないような顔をしながら彼は去っていった。

 

(二十七層か、俺があの場所にいる間に順調に攻略が進んでいるみたいだな)

 

俺は転移前、死んでしまった解放隊の人たちを思い出す。

 

(あれだけ死んだのに、二ヶ月で何とか立て直した上に攻略までしたのか)

 

復活した攻略組に内心で賞賛を送り、俺はなぜこの層に来たかを考える。

 

(でも、このタイミングならもっと進んでたはずだ。なんで俺は二十七層に飛ばされた?)

 

なんの意味も無いかもしれない事を考えながら、俺は記憶

を呼び起こす。

 

(確か二十五層攻略の後、キリトは前線から退き、月夜の黒猫団にーーーー)

 

そこまで考えてようやっと思い至る。

 

(彼らが壊滅したのはキリトが入ってから二ヶ月程だったはず。場所は確かーーー)

 

俺は大急ぎで、先程のプレイヤーにもう一度話しかける

 

「この層の迷宮区は何処だ!?」

 

 

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