とポポとコップに飲み物を注ぎ、それらをダンと自分の前に置いて座る。真面目な顔をして話を切り出すタイミングを伺っている少年はちらちらとイコを何度も見る。
「言いたいことは何だ。さっさと言え」
ギロリと向かい側を睨み、彼女にとって言われたくない言葉を、喋り出すのではないかと少女はずっと怯えている。それに気づいているのか彼は一瞬開けた口を閉じ、悩むそぶりを見せた後、イコの予想外の事を話し始めた。
「俺、大きくなったら銀河パトロールに入りたい!」
真剣な顔を崩さずダンは語り始めた。ジャコに憧れている。ヒーローポーズがカッコいい。色んな惑星に行きたい。放心状態の少女が拾えたのはこの三つの言葉だけだった。
思い返すと彼はテレビでヒーロー物をよく見ていたし、そういう系統の雑誌も持っていた。それがコイツの将来なりたい物に影響する程とは思ってもいなかった。
しかしなりたい自分が明確にイメージできるのはいい事だ。ついにニーアマルについて聞かれるかと身構えていたが、ダンは相変わらず過去の記憶に興味がないようで安心した。
… 本当によかった
「…ではお前専用の必殺技がいるんじゃないか?」
「確かに。どんな奴がいいかな?ラディッツさんのダブルサンデーみたいなエネルギー波タイプにしようかな」
やはり相手を攻撃する技を考えたな。新しい技を実用できるまでには、どれほどの時間がいるかわからないが、まずはやってみるべきだろう。
私も何か一つ技を作った方が生き残りやすそうだ。しかし、思いつかない。まずは何を目的とした技かを考えてからの方ができやすそうだ。
仕事と修行しながらでも思いつく可能性はあるから、今日の残り時間を修行に回すとしよう。落ち着いたからか腹が減ってきた。
ダンの腹も恐竜の鳴き声のように大きな音を出している。それを聞いて少女は笑い、肉を焼き始めた。全てが焼き切った頃にラディッツが帰ってきてご飯を食べ始めた。
「んまぃ、んまい」 「ガツガツガツ、ゴクン」
ちゃんとご飯を食べ終わり、最後に水を飲み干したダンがラディッツに必殺技のコツを聞いた。
「ラディッツさんはどうしてダブルサンデーを作ったの?」
「オレが何故ダブルサンデーを作ったか?そうだな…基本的に地上げは集団戦だ。少しでも早く掃除をするには一回で二つ仕留めた方がいい。それでダブルサンデーを作った」
「そうなんだ」
使いやすさを求めてできた技もあるんだ。けど俺はカッコいい技を作りたい。ヒーローの映画とかカウボーイの映画カッコいいし、そこから俺なりに技を作ろうかな。
「じゃあ早く外いこーよ!俺試したい事あるからクミテしようねラディッツさん!」
そう考えたらワクワクしてきた。昔母さんが教えてくれた戦い方がどこまで実戦に使えるかもワクワクする!これからやばい奴が来るのに面白いが一番大きな気持ちだ。
家から飛び出して荒野の中一人で叫び願った
「絶対強くなる!あいつも、青い奴らにも負けない!勝ち続けて最強のヒーローになる!…勝って、イコのヒーローになれたらいいな」