公僕は無駄飯を食いたい。   作:強力イソジン

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 どこまで続くのか。どうやって続くのかもイマイチです。読んでくれる人がいるなら、のんびりと書いていきます。


序 防衛5部隊員・塚本為綱
1(修)


 

 異世界転生というものがある。いや、この私、現世では『塚本 為綱』と名乗る自分も転生者と呼ばれる人間だ。正直言って、自分自身が経験してなければ「あったら良いな。」「あるなら次こそ。」程度に考えていたのだが、転生してしまったモンは信じるしかない。

 

 

 

 

 「どうも神です。キミは面白そうだから次の人生のスタートぐらいは選ばせてあげるね。」

 

 と、言い放った輪郭もハッキリしない影に思わず殴りかかった私は悪くない。イキナリの暴力は悪いと思うが、こんな理由で呼びつけた相手に対して頭に来るのは理解してくれ。

 

 「異世界チートって知ってる?」

 

 「名前だけなら。」

 

 「漫画やアニメとか見ないの?」

 

 「見てたけど、若い世代のジャンルだし。」

 

 「間違えたかな?蘇らせる相手。」

 

 「別に前の人生に未練ないし。理由がムカつくから変えてもらってもいいっすよ。」

 

 私の反応がツマらないからか。それとも私の態度に意地になったのか。神とやらは、チェンジ要求には応える気はないようだ。

 

 「何か欲しい能力を言いなさい!なんか与えて、送らないと負けた気がする。神の挟持的に。」

 

 「場所は?送られる場所。前情報ぐらいほしいんだけど。」

 

 「君。神様だよ?少しぐらい敬意を払いなさい。・・・場所はわかんない。上の存在が決めるから。」

 

 ああ、つまり面白そうとか言ってるけど、能力を決めさせてくれるだけの中間管理職みたいなもんか。神様の世界も大変なんだろうな。私は少しばかり態度を改めることにした。

 

 「じゃあ・・・・」

 

 「おっと!全知全能とかダメだぞ?だからよく考えなさい。私は太っ腹だからシェン○ン先輩の様に3つ選んでいいよ。」

 

 「そんな変なこと頼みませんよ。では、改めて・・・」

 

 そうこの時の私は、どこでも当たりだろうと思う能力を選んだつもりだった。選んだつもりだったんだけど・・

 

 

 

 

 

 

 「塚本さん。アナタが『茂部茂雄』さんを殺した犯人だ。」

 

 

 

 ミステリーだか推理モノの世界だとは予想できなかったわ。今は私は、『毛利小五郎』に犯人として指名されている。

 そうだよ。『名探偵コナン』だよ。この世界は。いや、勘弁してくれ。この迷探偵に捕まって人生終わりとか止めてくれよ。

 

 「塚本さん。アナタは被害者に昔、かなりイジメられたようですね?」

 

 「いや、新人のときのシゴキなら全然気にしてないっすよ?」

   

 「回りの方から聞いてますよ。毎日毎日怒声を浴びせられたとか。」

 

 「いや、その時は、新兵でしたし。職業柄仕方ないんですけど?」

 

 さらに言えば、殺害された被害者。『茂部茂雄』は失礼ながら、昭和気質、昔気質の人間だ。目にかけた人間に厳しくするのはわかってくれよ。

 おい。周囲の奴ら、距離を取るな。嫌な目で見るな。そもそも、殺すなら見つからないようにするわい。

 

 「今回の結婚式に呼ばれたことにアナタは昔の恨みを果たすべく、参加した。」

 

 「待たんかい。参加したって、呼ばれたのはコッチだぞ?」

 

 「さらにこの殺害場所から痕跡を残せるのは、職業と経験を鑑み、アナタ以外不可能だ。」

 

 毛利探偵の言葉にカチンときた俺は思わず拳を壁に叩きつけた。鉄筋コンクリートとタイルで強固に建てられた壁を自分の拳はベニヤを割るように砕けた。

 

 「あ゛?!流石に今の言葉は取り消してもらいたい。タダでさえ犯人扱いされてる上に、仕事まで貶されたらたまらないね。第一、茂部さんを殺すなら、今見たように五体で十分。そもそも殺るなら死体すら残さない。なら今の拳を打ち込んでやろうか?冤罪だったら名誉毀損など訴える代わりにな。」

 

 と、言ってからハッとした。若い身体とあふれる力で頭に血が上ってしまった。さらに周囲は疑いの目を向けた。大きく頭を振って息を吐くと冷静さを取り戻す。

 毛利探偵を見ると・・・

 

 

 「大変失礼しました。実は今までの言葉は塚本さんの心根を聞いたのです。それに犯人がココまで他人に罪をなすりつける卑劣漢だとわかりました。では、これからこの事件の真相を・・・」

 

 グッタリしながら推理を披露し始めた。

 

 (どっからどう見ても意識ないよなぁ。声もチョット聞こえる場所違うし。)

 

 驚愕する周囲の関係者を他所に、ゲッソリしながら推理を聞いていた自分だった。

 

 

 

 

 「大変!申し訳!ありませんでした!!」

 

 地面に座り、両手に手をついて頭を地面に擦り付ける毛利探偵。顔が真っ青でガクガクと震えているのは見間違いではないだろう。頭を下げている相手は拳を握り構えている俺。・・ゴホン。私が立っている。軽く拳を振るたびパァン!と空気が鳴る。

 

 「さて、お約束どおり一発お見舞いしてあげますので、お立ちを。」

 

 アニメや漫画では「小五郎のおっちゃんだし。」と思っていたが、正直怒りはおさまらない。もし、隠れたナニカが真相を語ってくれなかったら、ポンコツ推理と毛利探偵というネームバリューと警察によって冤罪で人生アウトだった。

 しかも、新人時代にお世話になった上司殺害なんて不名誉この上ない罪状で刑務所送りになっていただろう。

 それだけでも、思い出すだけで頭に血がのぼる。・・・いや、落ち着け。さっきも血が上って不味かっただろう。

 

 「どうか!どうか!お許しを。」

 

 「はぁああああ・・・。わかりました。今回は良いですけど、もう少し確証をもって行動してください。」

 

 再度、大きく息を吸って心と頭を落ち着かせると、にこやかに笑い。毛利探偵を許すと、ペコペコしながら、現場に戻っていった。恰幅の良い刑事もあたまを下げ後に続いた。

 

 (よくバレないもんだ。)

 

 チラリと物陰を見ると、コソコソ部屋を出ていく小学生ぐらいの男の子を見て一度ため息を吐いた。

 

 

 

 

 




 2023年4月22日、修正。

塚本為綱(オリ主)の原作関係者は?

  • 工藤新一(江戸川コナン)
  • 毛利蘭
  • 服部平次
  • 怪盗キッド
  • 鈴木園子
  • 宮野明美(広田雅美)
  • 灰原哀(宮野志保)
  • 赤井秀一(FBI)
  • 降谷零(公安)
  • 阿笠博士(工藤家)
  • 警視庁
  • 一触即発だったけど、毛利小五郎
  • ジン・ウォッカ(黒の組織)
  • そんなん知らねぇ。(防衛省及び官公庁)
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