「あの室長?なんでオレ。…ゴホン。私はこんな場所にいるんです?」
3人での会議を行われた日。電話で『緊急』と呼び出され『防衛5部』に戻ったはずの為綱。しかし、半日後にはタキシードを着てお偉方のパーティに参加していた。
「すまん。休暇中。さらに言えば精神的休養なのに呼び出して。本当に緊急時には呼ばない予定だったのだが…」
ズバズバ会話をする近藤室長が、どうにも言いにくそうに首筋をさする。脂汗が顔と首筋に浮いているのがわかり、「厄介事かぁ。」と、納得ではなく諦めることにした。
(近藤室長が慌てる状況になる相手は知ってる限り一人。)
華やかな洋館の一室で大きく、本当に大きなため息を吐いた上司と部下。
二人の耳にドスドスドスと、華やかさとは無縁な足音が外から聞こえてきた。いや、聞こえるわけはない。
聞こえているのはやって来る人間に対するイメージからだろう。壁の向こう側にいるのに、ここまで存在感がある。
「おお!二人共。よく来てくれた。この老体の招待を受けてくれたこと感謝するぞ。」
バァン!と、扉を開ける。というより、強引に押し入るに近い。2人を見て喜ぶ相手は、背は高いが丸メガネに細い体をした高齢の男性だった。
(ドアベルが「カラン」じゃなくて、「ガッシャン!」だったな音。)
「お久しぶりです。前竹原大臣。」
「アッハッハッハ。元大臣だよ。代議士も今年の春に引退した。これからは、ただの道楽ジジイのMr.マエタケハラだよ〜ん。」
このバイタリティあふれる爺さん。信じられるか?90歳超えてるんだぜ?あとただの道楽爺が一声で大臣変えれるか?
そんな人間を道楽爺は無理がある。
「あの、前竹原さん?今日は一体?」
そうそう。近藤室長。よく聞いてくれました。さすが頼りになる上司。助かります。
「いやいや、単なる昔馴染の仕事仲間とパーチィをやろうと呼ばれてな。ボディガードを頼もうとしてな。上と話したら喜んで受けてくれたよ。」
(絶対にソレって喜んでないですよね?)
チラリと近藤室長を見ると、心を読んだのか。目が泳ぎつつうなずく。なるほど。当たりですね。
「さささ、タダ飯だと思って気楽にするがいいぞ。」
もう諦めよう。さっさと終わってくれれば帰れる。と、考えていた為綱と近藤室長の考えは見事に吹き飛ぶことになった。
「さあさあ、そのガタイだ。ドンドン食いたまえ。」
「くぅ。有名さではウチが勝ちだが、たくましさでは前竹原さんの勝ちですね。」
「まさかのまさか。自衛官を連れてくるとは。ボディガードも出来る逸材ですな。」
食えねぇよ!世間をあんまり知らないオレでも見たことあるお偉方。元大臣や知事。現職の各官僚。
……ヤッパリ食えねぇよ!助けを求めるため周囲を確認すると、ピッタリな人物を見つけた。
「あ!あそこに居るのは名探偵の毛利小五郎さんでは?!」
旨そうに高い酒を飲んでいたのか。ベロベロになっているので押し付けるのは楽だった。
バイタリティの塊の爺さんたちは流れるように毛利探偵に事件の話をせがんだ。
前竹原の爺さん。気づいてたのかな?移動するときに音頭を取ってたし。
「はぁあああ……」
現場の人間に接待させないでくれよ。と、椅子に座って大きくため息をついた。手に持った皿の食事を口に入れると、先程とは違い旨味が口の中に広がった。
「近藤室長は、あそこか。相手のオジサン。見たことあるな。だれだっけか?」
あの糸目のおっさん。どっかで見覚えあるんだけど。ホントに誰だったかなぁ。
悩んでいると、古い記憶の中でも忘れようのない物語の主役が部屋に入ってきた。
(実際に見ると花があるというか。大所帯だな。主人公たち)
隣には美人さんが3人。色黒の青年1人。子供が3人。爺さんが1人。流石にアレだけ集まると目立つな。
(なんと言うか。俺たちのようなモブとは違うな。なんと言うか。存在感がある。そして、コナン君?その態度で小学生はヤッパリ無理があるよね?)
色黒の少年とコソコソ話してるが、五分五分で話しすぎだよ。隠す気ないの?いや、周りは気づけよ。博士は隠せよ。
(将也なら、もうちょい頭を使って接触するだろうけど。どうやって話をすればいいのか。灰原は…あ。あったわ。いい方法。)
珍しく考えがまとまったのか。パーティ会場をあとにしたのだった。
オリ主が参加する映画 第一弾は?(名作ほど改悪可能性大)
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時計じかけの摩天楼
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世紀末の魔術師
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天国へのカウントダウン
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迷宮の十字路
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漆黒の追跡者
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沈黙の15分
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絶海の探偵
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異次元の狙撃手
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漆黒の悪夢
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ゼロの執行人
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から紅の恋歌
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紺青の拳