「本日はお日柄夜よく。若い二人の門出の一助になれば……。」
依頼を受けて2日後。2週間もらった休暇も少なくなった時期に為綱は仕事と言う名のボランティアを受けて見事な日本庭園がある屋敷にいた。
(勘弁してくれよ。俺は結婚する気も無ければ、こういう席に来るのも嫌なのに。)
なんか頭も痛くなってきた。まぁ、この体になってから風邪のひとつも引いたことがないので気のせいに違いない。
「いやいや、先日のパーティに続き、よく来てくれましたな。お節介だとは思いましたが、主人から独身と聞き居ても立っても……」
多分、今の顔は苦虫を噛むよりはマシな顔をしているが嫌な顔をしてるだろうな。
座った為綱の右手から老婆がペラペラ事情を話すが半分ぐらいしか耳に入ってない。
正面には同年代に見えない金髪美女が1名。向こうもどことなく。いや、見るからに居心地の悪そうな顔をしてる。余計に勘弁してくれよ。
「丁度良い年齢の方が居なかったのですが、ちょうど主人が……」
どこの馬鹿だ。その主人。切った張ったの方が気が楽だよ。え?変だって?現世はともかく、前世も女と上手く付き合った記憶がない。
(恨むぞ。ホント。)
事件の発端は、為綱が書類を引いた時間に戻るが…
「お仕事は、お見合いでーす。」
四つ折りになった書類を開き、為綱に見せる将也。
「おみ……あい……?」
「ソレって仕事?」
そう。よく突っ込んでくれた灰原。そうだよ。これは間諜の仕事か?すまん。最近同じこと言ってる気がする。
「実は、さる御婦人の趣味がお見合いでな。」
「仕事じゃねぇだろ!これならさっきの議員の暗殺したほうがいいわ!」
思わず言葉を返したが、数分前に「マーダーライセンスがどうこう」と言ったのは俺です。
「それはどうなのよ。」
確かにこの反応はアカンわ。でも、よく考えろ?灰原?例えばお前が後ろ暗いことやってるのに結婚しろって言われたらどう思う?嫌だろ?
とは言いたいが無理だ。この女、そう返したらグウの音も出ないぐらい返しそう。
「さる御婦人の趣味がお見合いでな。海外からやって来る女性が天涯孤独で同情なさったようでね。お節介と分かりながら準備を…」
「海外でお見合いの文化ねぇだろ。」
「御婦人が、ただの御婦人なら仕事は回ってこないんだ!」
「逆ギレか!」
三十路間際の大の大人がバンバンと食卓を叩いて喧嘩をはじめた。間に挟まれた灰原はウンザリした顔をして別室に移動した。
「ともかく約束は約束だからな!2日後の杯戸美術館近くの料亭『御木』だ。絶対来いよ。」
本当に断れない。逃げられないなら受けるしかない。でも受けたくない。ならば、逃げる。
「覚えてやがれ!」
扉から情けないセリフを吐いて逃げ出した。
《将也視点》
「あなた。仕組んだわね。」
「まさか?ほら、書類は全部違う種類だろ?」
一枚だけ見合いの紙が入っていた以外は、血生臭いか、裏側の仕事だった。
「朝河さんと塚本さんは長い付き合いでしょ。そして頭はアナタの方が少し、いえ、かなり上。ちょっとばかりの予測でコロッと引っかかった。そんなところかしら?」
「全部は見せずに、嫌な仕事を見せる。アイツは他も同じように思うだろうな。そこで運任せのように選ばせる。直感や肌で一番真っ当だと思うはず。これだけが大ハズレとは分からず選ぶ。3割ぐらい運だったかな。」
それってイカサマって言うのよ?と灰原は返すが、残念。種も仕掛けもわからないからね。仕掛けられた方は。
「良かった。これでオレも肩の荷が下りたよ。」
「その反応。実はお見合いの相手はアナタだったわね?まったく、親友を売るなんて、恐ろしい関係ね。」
すまんが、オレも仕事変えたくないんだよ。アイツなら上手くぶち壊すはず。………1割も無いとは思うけど上手く行ったらどうしよう。
日曜日に映画版のアンケートを締め切って、仲間と話し合いになります。どこまで変わるんだろうか。
オリ主が参加する映画 第一弾は?(名作ほど改悪可能性大)
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時計じかけの摩天楼
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世紀末の魔術師
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天国へのカウントダウン
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迷宮の十字路
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漆黒の追跡者
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沈黙の15分
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絶海の探偵
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異次元の狙撃手
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漆黒の悪夢
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ゼロの執行人
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から紅の恋歌
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紺青の拳