(ちけぇ……。初対面なのに何か距離が近ぇ。なんというか。女の色気とかフェロモンとか言うやつがあるなら……)
右を向くと見合い相手のクリスなにがしが真横にいる。長身にサングラス、華麗な服。
(こんな相手を指すんだろうな。何着ても着こなせる相手。)
普通ならコロッと色気や態度に勘違いしそうなところだが、結婚する気もないうえに、
「つきあいなんて女の機嫌を取るのが面倒。腹の中もわからん。」
と、職場で公言してる為綱からすれば、戸惑うばかり。ちょっと前に後輩たちが、
「戦闘中の外見は女っ気どころか、獣も寄り付かないっすわ。」
「突然変異のバケモンだよね。先輩はー。」
「なるほど!ですが、そう考えるなら種馬として使えば、国家安全に量産型が出来ますね。」
「「その考えは年頃の女性としてどうなの?」」
「いや、人としてどうなの?」
などと話してたことまで思い出した。余計なことでも考えないとやってられん。別に見合い相手がどうこうなどではなく、
(遠巻きに見てるな。あの通訳。)
つかず離れずにコチラを見ている通訳に辟易してるのだ、
(姿は見えないし、うまく気を逸してる・・・逸してるつもりなんだけど。)
梨本 洋と名乗った護衛兼通訳の身のこなしや、足さばき、目の付け方は中々に腕が立ちそうだ。姿が見えないがなんで分かる?『特典』でも使ってるのかって?
『強靭な身体』の無意識に発動してるのもあるんだが、後ろを付けている相手の不機嫌さによって首筋がむず痒い。いっそ気絶させてやろうか?
(こっちは慣れない相手してる合間に別の気を使わされて、鬱陶しくなってきたんだよなぁ。)
え?通訳が居ないのにどうやって相手をしてるって?
『どうかされましたか?上の空ですが?』
『女性の扱いが苦手でして、ご覧の通り格闘技や体力には自信がありますがね。』
『まぁ、頼もしい。数日後もご一緒してよろしいでしょうか?』
彼女の右手には掌大の機械があった。なんでもその機械が言葉を翻訳してくれるとか。二人の距離は近くなってしまうが、それにしても便利な道具があるもんだ。
『数日後ですか?4日後から仕事ですが、それまでなら予定はありませんよ。』
相手がどんな素性かはハッキリしないが、借りが返せてない。と、将也に仕事を押し付けられるよりもマシだわな。母親かこの女か知らんが、どっちかわかったらぶっ殺せばいいか。いや、コナン君に連絡したほうがいいか。
(鬱陶しいを通り越して頭に血が上ってるな。有名人は軍隊のやり方で殺すと後々面倒だ。)
・・・はぁ。抑え役がいないと、また派手にやっちまうな。前世はココまで考えなしというか。脳筋では無かったんだけどな。
『迷っているのでしたら、ファストフードなどいかが?』
『はぁ、よろしくお願いします。』
血の匂いがしないと落ち着かなくなってるのは、この体になってからだからなぁ。
また方向性の分からない考えに陥った為綱はファストフード屋で腹いっぱい食べることにした。
《ベルモット視点》
『では明後日。よろしくね。』
手を振って、面白みのある彼を見送った。
(まさか街の男にニ度会いたくなるなんてね。まだ若いのかしら?)
たくさん食べる男の人は見たことあるけど、アレはブラックホールね。日本のハンバーガーとはいってもビッグサイズのモノを30個も食べるなんて驚きよ。さらにファストフードのハシゴなんてね。
『ベルモット。カルバドスのヤツ。お前への熱がまた上がったんじゃないのか?怒りが漏れ出てたから次の仕事は荒くなるぞ?』
「あら?調べが終わったの?ジン?」
彼がバスに乗り込んだのを見計らってジンから電話がきた。悪趣味な男ね。遠くから見て笑ってのね。
『面白い男。とは、思えない男だな。資料を防衛省へ入ったネズミが調べた結果。真っ白だ。』
「見込み違いだったかしら?」
『と、思ったんだが平和な国には似つかわしくない男なのは確かだ。』
ジンから送られてきた公式の資料を見ると、『面白みのない仕事だけの男』を絵に書いた男。だけど、ジンが調べさせた資料を見ると・・
『その男の情報は「S」で止まったまま。それにカルバドスの圧力を気にしない男だ。表に残るか。裏に入るか。お前の好きにしても良いらしいが?』
どうでも良い人間というわけね。明後日のピスコのバックアップのついでに遊びましょうか。
ようやく次の話で真っ当にコナン君と交流します。・・・事件で交流というのもおかしいですけど。
オリ主が参加する映画 第一弾は?(名作ほど改悪可能性大)
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時計じかけの摩天楼
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世紀末の魔術師
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天国へのカウントダウン
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迷宮の十字路
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漆黒の追跡者
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沈黙の15分
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絶海の探偵
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異次元の狙撃手
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漆黒の悪夢
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ゼロの執行人
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から紅の恋歌
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紺青の拳