「塚本さん。電話が鳴っとるぞ?」
「……室長かぁ。」
阿笠邸にコナンを連れて帰り、治療を終えた頃。それも、どこから見てたのかと言いたくなるほど、素晴らしいタイミングで電話が室長からかかってきた。
「さっさと出ろよ。」
「一応、命の恩人なんだけど?オレ?」
ともかく電話に出ないわけにはいかない。出勤や出動なら無視したら大問題になる。開幕怒号を備えて音量を最低にして通話ボタンを押す。
『大馬鹿者!!!』
(お、音量最低なのに、耳鳴りがするって、どんな声量よ。)
『明日の8時ピッタリに仕事場に来い!』
ソレだけ告げると電話が切れ、続けざまに電話が来た。
「次は将也かぁ。」
次は音量をゼロにして通話ボタンを押す。これなら開幕怒号は回避できる。ゆっくり5秒経過するのを確認して、音量をゼロから最低にする。
『仕事増やすな!馬鹿野郎!!』
あ、うん。予測してたよね。さすがの付き合いだよ。
『明日の9時。市ヶ谷駅前の喫茶店。必ず来いよ。』
こちらも話すだけ話して電話が切れ……ることはなく、
『あなた。イイトコないわね。』
おまけの一言。いや、コッチのほうがダメージがデカい言葉を告げて今度は電話が切れた。
「おめー。やることなすことが滅茶苦茶なうえに、アホだな。」
「ははは。否定できないし、自覚してるよ。」
最近、乾いた笑いしかしてない気がする。ともかく、明日は気を引き締めるしかないか。
「それにしても新一。無茶しすぎじゃぞ?シャンデリアだけなら推理と警察の捜査で、どうにかなるかも知れん。じゃが、万が一にも、その呑口議員の口を封じるだけで、ビルを爆破するヤツラ相手に丸腰とワシのアイテムだけじゃと最悪無駄死にじゃぞ?」
高校生の時でも、そういう修羅場の経験は殆ど無いじゃろ?と、阿笠博士が続けるとコナンは心底悔しそうに顔を歪めた。
いや、阿笠博士?そのアイテムほしいですよ?裏表関係なく。
「護身と言うには過剰戦力ではあるが、この人たちなら足手まといにならんじゃろ。」
「博士。なんか、やたらコイツらの肩を持つな。」
「前も言ったじゃろ?悪人には見えんし、下手な漫才する人間が悪党に見ることはできんのぉ。」
「博士。もしかして、ダジャレ好きだから、仲間意識感じてるんじゃねぇよな。」
そ、そういうわけじゃないんじゃよ?とカミカミの博士。
「ともかく、毛利くんには連絡するから明日は大人しくしておくんじゃぞ?」
「それじゃ、私は帰りますんで。」
「忘れてた。おい。オッサン。」
阿笠邸から失礼しようとした為綱にコナンが丸められたハンカチを投げ渡した。
「本当なら博士に解析してほしいんだが、オメェんとこの白衣の女。薬のことを知ってるようだし、俺を小さくした薬かどうか調べてくれ。」
「そんなに嫌な顔するなよ。嫌なら阿笠さんに頼めば…」
「専門家に任せたほうがいいんだよ。」
フン!と、鼻息荒く布団に潜り込んだコナンに挨拶をして、玄関を出るが、後ろから阿笠博士が追いかけてきた。
「新一がすまんのぉ。態度は悪いが少しだけでも歩み寄ってるんじゃ。」
「原因は十割私なんで、気にしないでください。」
「今回の一件も内心感謝してるはずじゃから。」
もしシャンデリアを防いだせいで爆破事件になったんなら、大量の死人の原因は俺なんだよな。この借りはちょっとデカいよ?黒の組織とやら。
とりあえず、敵には認定。
え?見合いとかなんとかでフラフラと付き合ったのはどうなのか?すいません。……いや、誰に謝ってるんだろう?
「つ、塚本さん?か、顔が怖いですぞ?」
ははは。ともかく、罪のない人間ってのはいないだろうけど、民間人無関係でぶっ殺すテロリストは即殺なんでね。
と言っても、中身のわからない組織相手に皆殺しは難しい。ノコノコやってくる外国のテロリストが何倍もマシだ。
ようやくだけど、組織の怖さってのが少しわかった気がする。本で読んでたときはガバガバかと思ったんだけど。
「いえ、自重しますので。それでは改めて失礼します。」
深々と頭を下げて為綱は帰宅した。……将也が怖いので自宅の方に帰るあたり、どうにも締まらない男ではある。
時計じかけの摩天楼は手元にあるプロットどおりにやる流れですね。アンケートは。………読んでてかなり壊れてるから、怖いっすわ。
時計じかけの摩天楼の方向性(プロット自体は何故か手元に届いてる。)
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どうせ壊れるなら突き抜ける
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せめて時計じかけの摩天楼の原型は残して。
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チョイ役でもいいじゃん。オリ主。