「お、おじゃましま~す……」
隊首室へと招き入れたところ、織姫さんはおっかなびっくりといった感じで入室していまいました。
「別にそんな、かしこまらなくても大丈夫よ」
「で、でもやっぱり、偉い人の部屋って緊張するっていうか……校長室に入るときみたいな……」
「そんなに大したところじゃないわよ。隊首室って言っても、早い話が各隊長が好き勝手に使っている私室なんだから。お友達の部屋に遊びに行った、くらいの認識で大丈夫だって」
「は、はい……でも……」
リラックスさせるために軽い口調で説明しましたが、やはりそう簡単に緊張はとけないみたいですね。
織姫さんは部屋の中を視線だけでぐるーっと見回すと、感心したような声を上げました。
「わあぁ……凄い、なんだか書斎って感じがして……大人の部屋みたい……」
「そんなに良い物じゃないのよ」
本棚に色んな本が並んでいるので、一見すれば書斎のようにも見えるんですけどね。
でも中身はジャンルはバラバラです。
昔使っていた医術書とか、緋真さんの時に丸暗記するほど読んだ出産に関する本とか、色んな料理のレシピ本とか、雀部副隊長ための紅茶にあうお菓子のレシピとか、霊術院の講師をやっていたときの参考書とか、瀞霊廷通信のバックナンバーとか、伊勢さんにお薦めされた本とか、リサと情報交換しあったスケベ本とか……
ねっ? バラバラでしょう?
「さ、それよりもさっさと始めちゃいましょう。そこに寝てね」
「え……寝るんですか?」
「ええ。教える前にまずは体験してもらおうと思って。場所が私が普段使っている寝床なのは申し訳ないんだけど……」
「そそそそんなことないです! お邪魔します!!」
ぴょんとお布団の上に飛び乗るとぽふんと軽く音が鳴り、ペタンと座り込みました。
なにこの子? おとぎの国から来たの? 動作がいちいち可愛いじゃない!!
「あら? まだ緊張してるみたいね。駄目よ、身体をほぐすんだから弛緩させて? リラックスリラックス♪」
「……あっ……」
後ろに回り込みつつ優しくそう言うと、まずは彼女が纏っている死覇装をそっとはだけさせました。
うわぁ、うなじから背中が丸見え……これで白くて肌の質感がこの距離でもよく分かるわぁ……あ、ピンク色のブラジャーつけてる。でもそこから今にもはみ出そうなくらい、ボリュームたっぷりで……
一言でいうなら「窮屈そう」かしらね? 今すぐ救助してあげたくなるわ。
彼女の首筋から肩に掛けてを指先でそーっと軽くなぞって行けば、彼女は小さく声を上げました。
肌が敏感な証拠ですね。若い子の特権です。
「ああ、やっぱり。肩の筋肉が硬くなってるわね。まずはここから……」
「んんっ……!!」
両肩に手を当て、ゆっくりと揉んでいきます。
なにしろマッサージですからね。ちゃんと体験してもらわないと。
「織姫さん、肩凝ってるでしょう? こんなに胸が大きいんだから」
「え……あ、あの……は……はい……」
「恥ずかしがらなくていいのよ。私のところにも、似たような悩みの子は結構来るのよ?」
「そ、そうなんですか!?」
弾かれたように首だけ後ろを向けてきましたが、それを前へと向き直らせます。
「勿論。個人的なことだから誰だと名前は出せないけれど、結構な人数がいるのよ……」
「あ……そ、そういえば……死神のみなさんって、スタイルの良い人が……く……ううっ!」
肩を揉まれるだけで気持ち良い様で、あえぎ声を漏らしながら身じろぎをします。
「それに、私も同じような頃があったから」
「はわわ……ゆ、湯川さんも……そうなんですか……?」
「そうよ。だから、恥ずかしがってちゃだーめ♪」
「わ、私、別に恥ずかしがってなんて……きゃんっ!!」
油断したところで少し強めに力を込めると、口から大きな声が溢れ出ました。
「うんうん、良い感じよ。気持ちよかったら気持ちいいって言わないと施術してる側も不安になるんだから、我慢しちゃ駄目よ」
「そ、そうなんで……あんっ……ッ!」
自分の口から漏れた声に自分で驚いて、彼女は慌てて手で口を塞ぎました。
恥ずかしいんでしょうね、後ろから見ている私でも分かるくらい耳が真っ赤です。
「別に恥ずかしがらなくてもいいのに……そういうことすると、ちょっとだけ意地悪しちゃうわよ?」
「……っ! ……ぅぅっ! ……ぁっ! ~~~~ッッ!!」
声を抑えるのならばとそれはそれと、肩から背中、腰周りを重点的にマッサージしていきました。
織姫さんはその都度声にならない声を上げて、最後には無言で息を吐き出しながらぐったりとしてしまいました。
うん、実際に触ってみるとよく分かるわぁ……すべすべでプニプニなのよ!
特にこの腰回りは凄いわ! 実年齢と不釣り合いなくらい女らしさが満点!! 見てるだけで頭がおかしくなりそう!
しかもちょっと力を入れたら折れそうなくらい細いのに、そこからちょっとだけ移動するだけで上にも下にもムチムチでいっぱいです。なんて贅沢なのかしら!!
「あ、そろそろ下半身の施術もするからちょっとだけ腰を浮かせてね」
「ふぇ……え……っ? えええっっ!!」
腰を浮かせて、という言葉を理解するのに時間が掛かったのでしょう。
反応から数秒遅れて、小さく悲鳴を上げました。
「あ、あの……そ、そこまでするんですか……!?」
「勿論そうよ。腰や足なんて、特に疲れる部分でしょう? そっちもちゃんとやらないと」
「あう……ううぅぅ……っ……」
抗議の声に一切怯むことなく、淡々と冷静に諭していけば、織姫さんは口をぱくぱくとさせながらもやり込められてしまいました。
……私が言うのもなんだけれど、この子って本当に大丈夫かしら……? 悪い男に騙されたりしないか心配だわ……
「それに、ここからはこの特製の香油も使うの。汚れるといけないから下着も脱いでね」
懸念はどうあれ素直に頷いてくれた今がチャンスです。
ということで、特製のマッサージ用オイルも取り出し彼女へと見せつけます。
「し、下着もですかぁっ!? それって裸に……!! それに、その……お、オイルって……」
「あら? 現世にだって、似たようなマッサージがあるでしょう? エステとか、ローションオイルとか。それと同じ、普通のことよ」
「え……あの……あれ……?? あうぅ……」
逃がしませんよ。
一気に畳みかけて、絶対に押し切ります。
「(わ、私がおかしいのかな……? そう! これはマッサージ!! 普通のこと普通のこと! それに言われてみればテレビとかで見たことあるし、変に恥ずかしがることなんてないないっ! ないんだからっ!!)」
決意を固め直すように口の中で呟いているけど、全部聞こえてるのよね。
「わかりました! い、今から脱ぎますね……」
そう宣言すると織姫さんは死覇装を脱ぎ捨てて、続いて下着に手を掛け――
……あ! パンツも上とおそろいの色なのね。
どっちもデザインはちょっとだけ野暮ったい、飾り気が少ない感じなんだけど……でもそのマイナス補正を余裕で打ち消すくらい、実がたっぷり詰まってる。
どっちにしても、今にも弾け飛びそうなボリュームですね。
そんな爆発寸前の肉体を押さえつけていた下着が、ゆっくりと……
すごい、今絶対に音がした。マンガみたいな音が聞こえたわ。ぷるんって柔らかそうな音がしたかと思えば、続いてゆさって揺れる音も。
あ、でもちゃんと下着とかはまとめて畳んで一カ所に置いてる。こういう所はすごく良い子よね。
「そ、それじゃあお願いします……ぅぅっ……!」
そうしてお布団の上へ戻ると、大慌てでうつ伏せになって顔を隠してしまいました。
やっぱり恥ずかしいんでしょうね、さっきまでは耳までだったのに今では首筋まで真っ赤に染まっています。
あと見えないから隠していると思っているんでしょうけれど、うつ伏せなのでおっぱいが脇からはみ出してます。潰れてちょっと形を変えた柔らかそうなお肉が……
……これ、大丈夫かしら?
「それじゃ、準備も出来たようだから続きをやるわよ」
「…………」
返事はありませんでしたが、その代わり僅かに首肯で反応してくれました。
「じゃあまずは、腰回りからお尻に掛けてね。香油を塗るから、ちょっとだけ我慢してね」
「……ひゃううぅっ……っ!!」
ゆっくりとオイルを垂らせば、驚いて身体がビクンと震えます。おかげで大きなお尻もぷるんっと波打つように揺れました。
うわぁ、柔らかいって今のを見ただけで分かるわぁ……
「じゃあ、腰からお尻。あと太腿の辺りのマッサージをするわよ。この辺は座ることが多いから、集中してよく覚えておいてね」
「ふあ……っ! んんっ……ううっ……や、ぁ……っ!」
オイルを手に絡め、ねっとりと塗り広げながら揉んでいきます。
やわらかなお尻は手に掴んでも余るくらいボリュームがたっぷりで、しかもずっしりとした重さを感じます。
これは中身がいっぱい詰まっている証拠かしらね。
しかも少し強めに指を食い込ませても、瑞々しい弾力ですぐに元の形へと戻ります。うっすらと付いた指の後が、すーっと消えていきます。
そしてお尻全体に塗り広げられたオイルが光を反射して、ぬらぬらといやらしい輝きを放ちます。
お尻の膨らみに沿ってじっとりと滴り落ちていくオイルが、続いて太腿に塗れていきます。こちらはほどよくお肉が詰まっていて、真っ白な肌が少しずつ汚れていく……
嗚呼、なんて欲望を刺激する光景なのかしら!
なのに当の織姫さんは私の事を信じて、身じろぎするのを必死で我慢しています。小さなあえぎ声を何度も漏らしながら、少しずつ少しずつ吐息を大きく吐き出しながらも懸命に我慢しています。
……これ、もう私の物にしちゃってもいいわよね!? もう後のこと全部忘れて、私のものにしちゃっても……いいわよね……!?
大丈夫! ちゃんと責任取るか――
「きゃあぁぁっ!?」
「え……? どうかしたの!?」
危ないところでした。彼女の叫び声がなければ、どうなっていたことか。
……いえ、私じゃないですよ? 私は
普通にお尻から腰、そして太腿をマッサージしていただけです。
むちむちの若い身体を楽しんで――もとい、揉みほぐしていただけです。
「な、なんだか……オイルに身体を掴まれたみたいな感触が……んっ、さっ、さわっちゃ……だめぇ……! そこは、ダメなのぉ……っ!!」
うつ伏せのまま、誘うように腰をくねらせています。
なんとか逃げようとしてはいるものの、身体に力が入らなくて上手く行かない――そんな感じでしょうか?
うーん、これは……射干玉が軽く暴走しているわね……
我慢しきれなくなっちゃったかぁ……いつもはちゃんとオイルの役目を果たしてくれるんだけど、この織姫さんを相手にしたら……ねぇ……?
でも逆に考えれば、御馳走を前にして今までしっかり我慢出来たってことよね。
偉いわよ! こんな美味しそうなのを前にして良くココまで我慢したわ!
じゃあ、ここからのフォローは私の役目ね!!
「ああ、それはね。体温に応じて――つまり熱によって、粘性が少し変化するの。だから今の織姫さんの身体は血流が良くなってる証拠なのよ」
「そ、そう……なん、です……かぁ……?」
「そう。血の巡りが良くなって身体がどんどん元気になるし、黒ずみや老廃物なんかも排出していくの。肌の感覚も赤ちゃんみたいに敏感になってるから、きっと勘違いしたのね」
このくらい言っておけば信じて貰えるわよね?
「え……やんっ! で、でも……んっ……! だめぇぇ……っ……!!」
「ほらほら、今私は触っていないわよ。なにより、香油が勝手に動くなんてありえないでしょう?」
「……っ! そ、それは……」
織姫さんから見えてはいませんが私は一度両手を離して、刺激をストップさせます。
あ、今オイルがちょっとだけ動いたわ。きゅうっ、って感じでお尻に吸い付いてる。
もっと上手くやりなさい!
「はぁ……はぁ……これは気のせい……これは気のせい…………んっ……!」
小声で、必死で自分に言い聞かせていますね。
「落ち着いた? それじゃあ次は、股関節周辺を行くわよ」
「あっ……やぁ……ッ!」
うつ伏せのままの太腿、その間に手を突っ込みます。
あら凄い、指先が両側からみっちりとした感触でいっぱいね。潤滑油もあるし、このまま指を奥まで突っ込んだらすっごいことになっちゃいそう。
「はい、少し足を開けるわよ」
それはそれで嬉しいんだけど、でもやり過ぎちゃダメだからね。
潰れた蛙か平泳ぎのように両脚をがに股気味に割り開かせると、そのまま股の付け根を指先でマッサージしていきます。
「こうすると、股関節が柔らかくなるの。血流も良くなって、脚が綺麗になるのよ。黒崎君が放っておかなくなるんじゃないかしらね?」
「え……っ! あ……ん……ッッッ!!」
指先でさらに付け根から下腹辺りを、円を描くように刺激を与えていきます。
よっぽど気持ちが良いようで、両足に思い切り力が入っていますね。ほら、太腿がびくびくと小刻みに震えていますし、爪先なんてピンッと張っています。
ところで、何故か彼女は下腹の辺りをしきりに床に押しつけようとしているんだけど、なんでかしら? もぞもぞとイモムシみたいに身体をくねらせて、まるで何かから逃げようとしているみたい。
まさか、気持ちよさから逃げようとしてる――なんてことはないわよね、うん。
あとなんだか布団のシーツにいっぱいシミが出来ているけれど、これはオイルが垂れたからね。間違いないわ。
「お腹周りのお肉とかは……うーん、織姫さんにはまだまだ早いかしら? でも、今からでもやっておくと将来スラッとするから、損はないわよ」
今度は両脇側から手を突っ込み、お腹周りを揉みます。
胸やお尻にはこれでもか! ってくらいあるのに、この辺には無駄なお肉は全然ありません。スラッとしてて、でも薄く脂肪が乗ってて適度に柔らかいです。
簡単にいうと「抱きしめたときに丁度良い感触になる」ってことです。
「下腹周りは油断するとすぐお肉がついちゃうから、ちょっとだけ念入りにするわよ」
「んん~~~~ッッ! あ……ぁっ……は、ぁ……っ……ふぅ……っ……」
お腹の下の方……うん、この辺ね。
その周辺を、ちゃんと安産になるように祈りながらマッサージします。
なんだか声にならない悲鳴が聞こえたような気がします。
「それじゃあ最後に――」
「あ、あ……っ! や、やだぁ……っ!!」
仰向けにひっくり返すと、慌てて手で顔を隠しました。
ですが、私は見逃してませんよ?
閉じもせず開きもせず、だらしなく中途半端に開けたままの口元と、そこから止めどなく流れ出る吐息は、靄のように色づいています。
頬は真っ赤に染まり切っていて、流れ出た汗は織姫さんの顔にほんのりと淫蕩な化粧で彩っています。
眉尻は下がっていて、半開きでとろんと蕩けた瞳からは、快感とほんの少しだけの物足りなさが入り混じったような感情が見え隠れしていました。
こんなの、男が見れば一瞬で理性が吹き飛びますね。
「――胸回りを整えるから、もうちょっとだけ我慢してね」
「い、いいですっ! もういいですからぁ……っ!!」
遠慮の声を無視して、香油に塗れた両手で胸を掴みます。
……うわぁ……なにこれ、うわぁ……
重いわね、すっごく。ずっしりしてる。片手じゃ――ううん、両手でも掴みきれないくらいのボリューム。
むちむちで柔らかくって、なのに指を掛けるとすごい弾力で跳ね返してくる。
しかも人肌の温度だから……こう、温もりがほんのりと指先から伝わってきます。
「少し恥ずかしいかもしれないけれど、左右の形を整える効果があるのよ。それに血行も良くなって、間接的に胸筋を鍛えられるから肩凝りも楽になるのよ。だから、ちょっとだけ我慢我慢」
「ふ……あっ! ああ……っ!」
胸全体をゆっくりと揉みほぐします。
どんな風に触ってもむにゅむにゅと形を変えていき、かと思えばすぐに元のハリのあるおっぱいへと戻っていきます。
「やだ……っ! また、オイルが……オイルがぁっ……! やんっ、ダメ……ダメな、のおおおっ!!」
あら、またね。
我慢しきれなかったみたいで、オイルがねっとりと絡みついて……うわぁ、すごい。
二つのお山の間に、粘液の橋が出来てる。
ちょっとダマになったオイルがまた良い感じに肌をテカらせて……
これは、私も負けていられないわね。
なので指先ですりすりと、ほんのりと赤く充血したお山の頂を転がします。
「ひぐぅ……ッ!! はや……終わ……終わってぇ……っ!! はやく、終わってぇ……っ……!!」
すると今日一番、感情を揺さぶる悲鳴が上がりました。
ふぅ……良い仕事したわ。
このびっちょりと体液で濡れたお布団は、きちんと保管して家宝にしましょう。
えーっと、時間停止の鬼道は……っと……
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
「あ、あの……湯川さん……」
「あら、お疲れ様」
マッサージも無事に終わり、フラついた織姫さんに肩を貸しながらお風呂へと連れて行きました。
その後、隊首室の掃除をしていたところ、どうやら戻ってきたようです。
湯上がりということもあって髪がほんのりと湿っており、微かに火照った身体からは湯気とも色気とも付かない何かがうっすらと醸し出されています。
「それとごめんなさい。織姫さん美人だから、ちょっとやり過ぎちゃったの」
「わっ! あわわわ……あ、頭を上げて下さい! 大丈夫です、大丈夫ですから!!」
即座に頭を下げれば、彼女は慌てて大丈夫だと言ってくれました。
ホント、この子ってば良い子よねぇ……良い子過ぎて心配になるわ……
「そ、それに……あの、その……き、気持ち……よかった、です……から……」
かと思えば、続けてそんなことを言われました。
視線を外して目を泳がせ、頬を真っ赤に染めて遠慮がちにそんなことを言うとか……この子、天然よねぇ……どれだけ心を擽ってくるのよ!!
「その……今回だけじゃ、よくわからなかったので……もう一度……」
「え……?」
「ダメ、ですか……?」
「大丈夫! ちゃんと時間も日付も都合をつけるわ! 任せて!!」
上目遣いでお願いされたら断れるわけがありません。
即答しちゃいました。
スケジュール調整……上手く行くかしら……? 明日また別の予定があるのよねぇ……
さて、これはほんの少しだけ未来のお話。
マッサージも無事に終了し、さらに日は流れて全員が無事に現世へと帰った後。
お風呂上がりのとある一場面である。
「え……? 嘘! やだ! ブラのサイズが合わないよぉ! もしかして……ふ、太ったのかな……?」
慌てて体重計を取り出し、恐る恐る足を掛ける。
数秒後、メーターに表示された数値を確認した彼女はしきりに首を傾げていた。
「あれぇ!? でも体重は変わって……ううん、減ってるのに……なんでぇ!?」
――数日後。
ブラウスのボタンを止める時にも同じ疑問にぶつかることを、彼女はまだ知らない。
多分、ワンサイズくらい上になってる。