お前は天に立て、私は頂をこの手に掴む   作:にせラビア

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第193話 斬魄刀異聞篇、始まるといいな

 現世での仕事を終えて、尸魂界(ソウルソサエティ)へと戻ってきました。

 大仕事だったけれど……でも、アレは実に有意義なお仕事だったわ……

 

『女子高生に合法的にセクハラし続ける仕事とか、無いでござるかねぇ……』

 

 そんなのあったら私が就いてるわよ!!

 

 一応、仮面の軍勢(ヴァイザード)の皆さんも「時々で良ければ、一護のついでのついでくらいで良ければ、見てやらないこともない」というツンデレな協力を取り付けました。

 多分一番の決め手になったのは「食事の差し入れ」という鼻薬(わいろ)でしょうね。

 

 というわけで、四番隊へと戻ってきて溜まった仕事を片付けているワケですが。

 

 なんだかちょっとだけ、妙な噂を耳にしました。

 なんでも斬魄刀の調子が悪い子が多いとかで……それまで仲が良かったのに、突然非協力的になった。

 なんて話を最近、良く耳にします。

 

 射干玉は……平気よね?

 

『……ナ、ナニがでござるか? 拙者はナニがナニで知らナイでござるヨ!!』

 

 ……実はまた、現世でマッサージしてくれないかって頼まれてるんだけ――

 

『今すぐいくでござるよ!! 今度こそ、今度こそたつき殿を乙女にするでござる!! 勝ち気なスポーツ少女が顔を真っ赤にしながら可愛らしくお強請りする姿を永久保存するでござる!! あ! "お強請り"って漢字を使うよりも"おねだり"って平仮名表記の方が可愛いでござるな!! おねだり!!』

 

 ……大丈夫そうね。というか、この子が不調になるところとか、考えられないわ。

 

 あと、マッサージの件は嘘なんだけど――

 

『なんということを!! どうして藍俚(あいり)殿は純情可憐な拙者の心を弄ぶでござるか!! 鬼! 悪魔! 死神!! アンタからは血の匂いがするわ! でござるよ!!』

 

 いや私、死神だし。

 午前中に急患の患者の治療したから、まだ血の匂いが残ってるのかしら?

 それに、四六時中私と一緒にいるんだから、そんな依頼受けてないことは分かっているでしょう?

 

『そういえばそうでござるな』

 

 ということで、お仕事を片付けるわよ。

 でも……もう夕日が沈み掛けてる……今日もまた、日が沈む……

 残業の時間が始まるのね……あ、そろそろ交代の時間だから引き継ぎのミーティングに顔を出さないと……

 

「隊長、失礼します!」

 

 腰を上げたところで、地獄蝶を片手に勇音が入室して来ました。

 

「総隊長から緊急招集の連絡が来ました!」

「緊急招集……? それも、こんな時間に?」

「はい。それと、どういうわけか場所も一番隊ではなく、別の場所で……」

「別の場所……? それってどこなの?」

「それが――」

 

 

 

 

 

 ――指定された場所は、なんと双殛の丘でした。

 集められたのは、各隊の隊長副隊長――それに加えてなんと、先遣隊のメンバーまで呼ばれています。

 

『メタな言い方をすると、名前のある死神ばっかり集めたというわけでござるな!!』

 

 わかりやすさ優先だと、その表現の通りなのよね。

 モブ死神以外は全員がここにいるっていうか……卯ノ花隊長と更木副隊長までここにいるのって、大丈夫なの?

 しかも先遣隊のメンバーまで呼ぶとか、総隊長は一体どうしたのかしら?

 穿界門(せんかいもん)で現世に戻るとしても、ちょっと時間が掛かるわよ? 緊急事態に対応できるのかしら……?

 

「しかし、どうしてこんな場所に……京楽隊長は何か聞いていませんか?」

「いや、全然。七緒ちゃんは知ってる?」

 

 集まった面々の話題は当然、此度の緊急招集についてでした。

 全員が思い思いに話し合っています。

 私も近くにいた京楽隊長に声を掛けてみましたが、やはり何も聞いていない様子。

 隣にいた伊勢さんも無言で首を横に振りました。

 

「いえ……どうやら誰も知らないようです」

「海燕さんたちまで呼び戻してるのも、不可解なのよね……まあ、桃と吉良君の顔を見られたのは嬉しいんだけど……」

「何だろうね、このメンツは……そういや山じい、中々来ないよねぇ……こんな時間に呼び出しておいて、何をやってるんだか……」

 

 全員が集まるまで時間が掛かったので、今はもうすっかり夜も更けました。

 今宵は満月、月光が周辺を青白く照らし出しています。

 

「ちっ……霧が出てきやがった……」

 

 阿散井君が呟きました。

 周囲がうっすらと霧に覆われ、視界が悪くなって……

 いかにも「これから何か出ますよ!」という感じです。

 

『サプライズ演出と言うヤツでござるな!! ……まさか、どなたかのお誕生日会!?』

 

 そんなことを考えていたら、気配が一つ増えていました。

 霧の向こうからうっすらと人影が見えます……でもこの霊圧、知ってるわね。

 

「雀部副隊長、ですよね? どうかしまし――」 

 

 声を掛けたと同時に気付きました。

 

「――いけない! これは!!」

「副隊長! どうしました!?」

「なに、どうしたの藍俚(あいり)ちゃん!?」

「隊長!?」

 

 気付いた瞬間、私は人影に向かって飛び出していました。

 京楽隊長や勇音の声が聞こえますが、反応している余裕はありません。

 この気配、この霊圧……間違いありません。

 

 一足飛びで近づけば、そこにいたのはやはり雀部副隊長でした。

 よろよろとした足取りの彼を急いで支え、患部に手を当ててダメ押しの確認をします。

 

「やっぱり、心肺停止状態! 勇音、手伝って!! 蘇生させるわよ!!」

「は、はいっ!!」

 

 勇音も大慌てで駆け寄ってきて、二人で蘇生術を始めます。

 とはいえ、これならすぐに息を吹き返せますね。後遺症の心配も不要でしょう。

 他の死神たちは、状況こそ分からないものの緊急事態だということは理解したようで。瞬時にして戦闘態勢を取りました。

 

「……ふっ。総隊長は、ここには来ない」

 

 蘇生を続けていると、耳慣れない声が聞こえました。

 風が吹き霧の晴れたそこには見慣れぬ男が一人、月光に照らされながら悠然と立っていました。

 

 赤銅色をした短髪に色白い肌をした冷たい印象の美形、といったところでしょうか。

 特徴的なアイシャドーをしており、純白のフェザーコートのポケットに両手を突っ込んでいます。

 

 誰……? 

 こんな洋風な格好している時点で、死神じゃないわよね。(ホロウ)……? 似てるけど、ちょっと違うような……

 

『なんというか、ビジュアル系のコスプレみたいでござるな……かー、ぺっぺっ!! 失せろ! でござるよ!!』

 

「誰だ、テメエ……?」

 

 近くにいた日番谷が思わず声を上げました。

 続けて数人の死神が警戒するように抜刀します。

 

「総隊長は来ない、と言ったな……貴様、元柳斎殿に何をした!?」

「隊長!!」

 

 ですが彼らに先んじるように、狛村隊長が進み出ました。

 謎の男の前へと立ち、今にも爆発しそうな様子で問いかけています。

 

 ……私の位置からだと、背中しか見えないんですけどね。

 狛村隊長の陰に隠れちゃって、相手の表情とか全然見えないの。

 

「……答えぬと言うのか。ならば、その身体に聞くまで!!」

 

 見えないんですが、相手の態度に苛立ったのでしょう。

 狛村隊長は斬魄刀に手を掛けると、即座に一閃させました。ですが相手はそれを宙返りで避けると、大きく距離を取りました。

 しかもポケットに手を突っ込んだままとか、舐めてるわね……あ、手を抜いた……ってコイツ、爪が長いわね! それってカギ爪みたいな武器なの!?

 そのまま手をこちらに向けたかと思えば、風が吹き付けてきました。

 

 とはいえ所詮はただの風。

 強風ではあるものの、何か影響があるわけでもないわね。精々髪型が崩れるくらい?

 

『んー……そんなことはないでござるよ?』

 

 え? これ、何かの特殊能力なの?

 確かに妙な霊圧は感じられるけれど、特に影響は……あら? 何かがおかしいような?

 私じゃなくて、周りが変な感じね。

 そういえばこれ、知ってる気がする……昔どこかで……なんだったかしら――

 

「卍解! 黒縄天譴明王!!」

 

 悩んでいる間に、狛村隊長は卍解を発動させました。

 自身と連動して動く巨大な鎧武者が姿を現し、月明かりを遮ります。

 

「元柳斎殿の行方、話して貰うぞ!」

「……貴様の攻撃は、私には届かん」

「ほざくな! うおおおおおおぉぉっ!!」

 

 明王は刀を大きく振りかぶると、そのまま――

 

「危ない!!」

 

 ――狛村隊長目掛けて振り下ろしました。

 

 幸い浮竹隊長の声が届いたおかげで間一髪身を躱すことに成功しましたが、もしも直撃していたら……

 ……治療が大変ね。ちゃんとした設備が欲しいわ。

 

『治せないとは言っていない! でござるな!!』

 

「隊長! ご無事ですか!?」

「なんだ、今のは……」

「斬魄刀が主を襲った、だと……」

「一体どうなってやがる……!?」

「……面白いじゃないか」

 

 周囲は口々に叫んでいますね。

 ……約一名、楽しそうな声が聞こえましたが。一体どこの十二番隊隊長なのかしら?

 

 というか思い出しました。

 斬魄刀が裏切るこの現象、私は心当たりがあります。

 

「まさかこれ、朽木響河(こうが)村正(むらまさ)の能力!?」

「……ッ!!」

 

 あ、相手の顔が目に見えて歪みました。

 ということは、どうやら間違いなさそうね。

 

「あれ、藍俚(あいり)ちゃんコレ知ってるの?」

「湯川、なんだそれは!? 教えてくれ!!」

 

 浮竹隊長と京楽隊長が揃って反応しました。

 いや、ちょっと……なんで二人とも知らないの!?

 

「覚えてませんか? ほら、三百年くらい前に――狛村隊長!! 気をつけて!!」

 

 説明をしようとしたところで、明王が爆発しました。

 周囲一体に一際強烈な風が吹き荒れ、それが止むと――

 

「なんだ、貴様は!?」

 

 ――赤鬼か、はたまた不動明王を思わせる大男がそこには立っていました。

 

 上背は狛村隊長が見上げるほど。

 返事の代わりに口の端から炎を漏らしつつ、鋭い目つきで見下ろしています。

 

 まあ、普通に考えればこの男は……

 

「……もしや、天譴!? ぐっ!!」

 

 ですよね、斬魄刀の中の人ですよね。

 天譴は無言のまま刀を振り下ろしましたが、狛村隊長は戸惑いつつもそれを受け止めました。

 

「やっぱり! ということはまさかこれ、卍解の能力なの!? 卍解まで覚えてたなんて話、聞いたことないわよ!?」

藍俚(あいり)、何の話ですか? 説明をしなさい」

 

 ええっ!? 卯ノ花隊長も気付いてないの!?

 ちゃんと時事ネタ覚えておいてよ!! 当時結構な話題になったのに!!

 

「だからあれは多分、朽木響河の斬魄刀の能力です!! 始解すると相手の斬魄刀を意のままに操っていて、かなり有名でしたよ!! 昔のことですけど、本当に覚えてないんですか!?」

「ああ、そういえば……」

「ありましたね、そんなこと……」

 

 京楽隊長と卯ノ花隊長が、のほほんと言ってますが……

 

 狛村隊長を助けてあげて!!

 天譴が攻撃を続けているから!! なんだか縄みたいのを投げて、狛村隊長の動きを封じてるから! しかもその縄、燃え上がってるから!! ちょっとピンチになってるから!!

 

 ああ、もうっ!! 気持ちは分かるけれど全員ボーッとしすぎでしょう!!

 

「破道の三十二! 黄火閃!!」

「――ッ!!」

 

 破道を放ち天譴を攻撃しますが、あっさり躱されました。

 とはいえ横槍を入れたおかげで狛村隊長は拘束から抜け出せました。

 

「す、すまぬ……助かった……」

「隊長……すんません! 泡ぁ喰っちまいまして……湯川隊長も、えらいすんません!!」

 

 射場副隊長が謝ってます。

 本当ならあなたが手助けしなきゃ駄目なのよ?

 

「待て湯川……朽木、だと……!? つまり、白哉の!!」

「兄様の……まさか、お父様……!?」

 

 浮竹隊長がなんだかシリアスな表情をしていますが、それ勘違いです。

 ルキアさんも、なんだか変な勘違いをしています。

 

 ああもう! 揃いも揃って!! 当時は大スキャンダルだったんですよ!! 浮竹隊長も全然覚えてないの!?

 

「ルキアさん、それは違うわよ。朽木隊長のお父様は蒼純さんって言うの。響河は入り婿で、蒼純さんのお姉さんと婚約する予定だった。ただ、謀反を起こして封印されたの。当然、婚約も破談になってて、当時の朽木家は色々と大変だったみたい」

「い、入り婿……!?」

 

 ある意味で阿散井君は他人事じゃないわよね。

 

「ほう……覚えている者がいたか……」

「けっ! 詳しい話は後だ! 今はコイツを叩く! 蒼天に坐せ! 氷輪丸!!」

 

 しかし なにもおこらなかった。

 

「始解、出来ねえ……!?」

 

 ……シロちゃん、私の話聞いてた?

 私言ったよね? 斬魄刀を操る能力があるって、言ったよね!? しかも狛村隊長の天譴が反旗を翻してたのも見てたよね!?

 なんで自分だけは違うって思ったの!?

 

「尽敵螫殺、雀蜂……やはりこちらも同じか」

 

 砕蜂は試すように口にしましたが、やはり何も起きませんでした。

 

「どうなってやがる……!? 斬魄刀に霊圧が感じられねえ!」

「なんで……飛梅!?」

「侘助!?」

「君たちの斬魄刀は、既に君たちと共にない。私が、死神共から解放したんだ」

 

 他のみんなも同じ様に斬魄刀を始解させようとしていますが、一向に反応しません。

 村正はその様子を眺めながら、自己陶酔するかのように前髪を掻き上げると自信たっぷりに言い放ちました。

 ですがその言葉に、ニヤリと笑って反応した死神がいたのを私は見逃しませんでした。

 

「へえ……そいつぁ、どうかな? 卍解! 雷火(らいか)業炎殻(ごうえんかく)!!」

「呑め! 野晒!!」

「あ、ちょっと……!! 卍解! 射干玉(ぬばたま)三科(さんか)!!」

「なにッ!?」

 

 天貝隊長と更木副隊長が弾かれたように動きました。

 

 天貝隊長の卍解ですが、柄が巨大な貝殻を模したような盾へと変化しました。刀身は形状こそ雷火のままですが、こちらも巨大な刃へと変じています。

 全体的には盾と剣が一体化したそうな形状、とでも呼べば良いのでしょうか?

 

 更木副隊長は……いまさら言うまでもありませんよね。

 巨大な斧を片手に、村正目掛けて襲いかかります。

 

 そして肝心の村正ですが、私たちが斬魄刀を使ったことに驚き目を丸くしています。

 

業炎龍牙(ごうえんりゅうが)!!」

「ぐあああぁっ!?」

 

 雷火を操ると同時に炎が吹き上がり、村正――とついでに天譴も――を取り囲みました。炎の壁に囲まれ、苦悶の声が上がります。

 

「おらああぁぁっ!!」

金剛壁(こんごうへき)玉鋼(たまはがね)!!」

 

 そこへ更木副隊長が切り込みましたが、私が壁を生み出して守ります。

 いえ、ちょっと語弊がありますね。

 村正そのものを埋め込むようにして壁を生み出して、相手を拘束するのが目的の行動でした。守ったのはあくまで結果論にすぎません。

 

 しかし、相当な霊圧を込めて強固な壁を作ったのにもうヒビが……いや、これは逆に一撃耐えたことを褒めるべきかしら……?

 

「ぐ……っ……う、動けん……」

「チッ! 藍俚(あいり)! 斬り合いの邪魔すんじゃねえ!」

「だから! それは待って下さいって! アレは斬魄刀が実体化した存在です! それもおそらくは卍解の能力! 斬魄刀の本体を実体化させて操る能力です!」

「だからどうした!? 斬っちまえばいいだろうが!」

「この能力を解除させて、全員の斬魄刀を元に戻す必要があるんですよ!! それまでは迂闊に手出しできません!! 卍解も出来ない相手と斬り合いなんて、つまらないでしょう!?」

「あー……なるほど。そりゃ、つまんねえな」

「剣ちゃん、えらいえらい」

 

 いつのまにか草鹿三席が背中に現れて、頭を撫でてます。

 

 と、とにかくこれで一安心よね?

 迂闊に倒すとずーっと斬魄刀が空っぽのまま、みたいなことにはならないわよね?

 

「ホホウ。検体を捕獲しておいてくれるとは、中々気が利いてるじゃないか」

「く、涅隊長……!?」

 

 落ち着いたかと思ったら、今度はマッドサイエンティストが来た!?

 

「だが、まだ足りないネ。厄介な動きをせぬよう、モルモットはしっかり拘束せなばならんヨ……疋殺地蔵」

 

 斬魄刀を始解させて……って、あら?

 今更だけどなんで? 天貝隊長たちもだけれど、斬魄刀を使ってるの?

 

藍俚(あいり)殿も大変でござるな?』

 

 射干玉もなんでいるの?

 

『拙者と藍俚(あいり)殿は永遠のぱーとなーでござるよ!! 幾久しく、というやつでござる!!』

 

「斬魄刀のその感覚……涅隊長、あんたやっぱり……」

「フン、新参の隊長が偉そうに吼えるんじゃないヨ。この私のような天才の手に掛かれば、あんな欠陥品も多少は使える様になるからネ」

「貴様……!!」

 

 天貝隊長が歯ぎしりしつつ睨みました。

 

獏爻刀(ばっこうとう)を! その力を、俺の前でよくも……!!」

「私を恨むのは筋違いというものだヨ。これだから野蛮人は」

 

 あ……あー……

 研究、しちゃったのね……そりゃあ、するわよね……

 涅隊長だもの……研究しないわけがないわ。

 

 ……でもこれで大体分かったわね。

 

 私は(ホロウ)化。

 この二人は獏爻刀(ばっこうとう)

 斬魄刀に不純物が混ざっていると、村正の能力は発揮出来ないってところかしら。

 

『では更木殿は?』

 

 ……あれはもう、存在そのものが規格外だから……

 

「天貝隊長、落ち着いて下さい。腹立たしいでしょうが、どうやらその獏爻刀(ばっこうとう)のおかげで、能力から逃れられたみたいですから」

「……分かりました。今は引きましょう……」

「安心したまえ、あんな不細工なモノはもう産まれんヨ。この私がもっと有効活用してやるからネ」

 

 喧嘩売らないで、頼むから……

 

「んで、コイツはどーすんだ?」

「ぐっ……!」

 

 頭だけ出した状態で拘束されている村正ですが、その顔を更木副隊長が軽く叩きつつ聞いてきました。

 

「……涅隊長に任せましょうか? 能力の解明と解除方法の模索、あと総隊長の居場所を聞き出すのまでお願いしていいですか?」

「ホホウ! いいとも、任せておきたまえ!!」

「待て!」

 

 悲鳴にも似た懇願の声と共に、無数の人影が姿を現しました。

 純白の着物を纏った女性、鎖によって互いに繋がった男女、甲冑を纏った鎧武者、妖精のような小さな少女……等々、バリエーションに富んだ面々です。

 

「……誰?」

 

 新たな乱入者の出現に、場は一層混乱しました。

 




始まりました(なお半分くらい既に終わってる)
……どーせ、斬魄刀とキャッキャウフフする方がメインだから。

●斬魄刀異聞篇ってなに?
天貝編同様に、こちらもアニオリ話。
ただ、放映タイミングが天貝編よりも無茶でして。
なんと「一護とウルキオラが戦う ⇒ アニオリ放映 ⇒ 戦いの続き」という豪快さ。
(次回予告で「戦いはちょっと休憩。終わったら続きやるぞ」とネタにするくらい)

大雑把なあらすじとしては――
・斬魄刀(の中の人)が突然実体化して、持ち主たちに反乱を起こす。
・事件の首謀者は、村正という斬魄刀(コイツも実体化してる)
 この事件を起こした目的を「斬魄刀による死神の支配」だと語る。
・斬魄刀が反乱してるので始解すら出来ない。かといって自分たちの相棒である斬魄刀を倒すことも出来ずで苦戦する死神たち。
・斬魄刀たちは大暴れして、瀞霊廷を破壊し死神も害していく。どうする死神たち!?

――みたいな感じで展開する物語です。

普段は描かれない斬魄刀の中の人たちが出てくるので、その辺はワクワクします。
(流石に剣八の斬魄刀の中の人は描写されませんでしたが)

(このエピソードは「小説 BLEACH Can't Fear Your Own World」を見るに、実際に起きた事件として認識してよさそうですね)

●なんでネタにしたの?
斬魄刀をマッサージする機会を見過ごすなんてありえない。

●村正(むらまさ)
斬魄刀の中の人。
赤髪にクール系の容貌。白いコートを着ている。

能力は「他者の持つ斬魄刀を操る」という死神キラーな斬魄刀。
始解で斬魄刀を操り、卍解で中の人を実体化させて操る。

村正の名前は始解。
卍解は「無鉤条誅村正(むこうじょうちゅうむらまさ)」

●四人が平気だった理由
天貝:獏爻刀(ばっこうとう)の影響で斬魄刀がちょいと特殊なので。
マユリ:同上。自分の斬魄刀で実験してたため。
剣八:やちるが剣ちゃん以外の言うこと聞くわけないだろ。
藍俚:まずおっぱいを持ってこい。話はそれからだ。

●鼻薬(はなぐすり)
鼻薬を嗅がせる(ワイロを送る)って意味の言葉があってぇ・・・
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