大震撼は強さを求めたい   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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大震撼は止まらない

「ハス太いきますよ」

 

「よしこい!」

 

 場所は私の異空間

 

 練習後にハス太を誘い、トーチカの練習をしている

 

「うぉぉぉぉ!! トーチカ」

 

 ボゴっとトーチカが姿を現すが、私のと比べると明らかに小さい

 

 ノーマルシュートを放ってみたが、トーチカは止めること無くく砕け、ボールはゴールに突き刺さった

 

「くっ! もう一回!」

 

「行きます」

 

 ハス太のトーチカはできてはいる

 

 ただ威力が足りていない

 

 筋肉だったり、体格だったりと私に比べると足りないものが多すぎるが、必殺ノートを読んだだけで弱々しいながらもトーチカができているハス太の才能は恐ろしい物がある

 

 私も負けてはいられない

 

「ハス太、次からは私も必殺技を使っていきます。頑張ってください」

 

「わかった!!」

 

「行きます……リアルインパクト!!」

 

 リトルインパクトに奥行きの衝撃が追加された一撃は今まで分身を使ってできていたが、遂に1人でも放つ事ができるようになった

 

 空間にベキベキとヒビが入る

 

 まるで硝子にハンマーを打ち付けたかのようなヒビがボールを中心に入る

 

 ヒビはゴールに向かって突き進み、ワンテンポ遅れて亀裂を沿うような感じでボールが突き進む

 

「トーチカ!! うわ!」

 

 ヒビがトーチカに触れた瞬間にトーチカは砕け散り、ボールは障害が消えたことで威力をそのままにゴールネットに突き刺さり、ギュルギュルとまだ回転している

 

「す、凄い! 凄いよ震撼!」

 

 リアルインパクトの良い所は衝撃が2段階になっているところだ

 

 初撃で相手の必殺技を粉砕し、それでもダメならば次撃のボールが襲いかかる

 

 恐らく帝国学園はライフルを止めてくる

 

 その前にライフルを超える必殺技を多く覚える必要がある

 

 インパクトシリーズができたのであれば、次はペンギンシリーズかライフルシリーズだ

 

 3系統に分裂したシュートは貫通力のライフルシリーズ、衝撃のインパクトシリーズ、制圧力のペンギンシリーズと役割がある

 

 ただ、ドリブル技の浸透、浸透戦術、分身フェイトやディフェンス技のトーチカ、分身ディフェンスなんかも強化しなければならない

 

 分身系は強力だが、分身を集めなければならないデメリットがあり、独自に動かせるのにディフェンスやフェイントに集中させるのは効率が悪い

 

 浸透戦術も分身を使う技なのでこれ以上の発展も厳しいので、浸透を進化させる必要がある

 

 浸透を進化させるとしたら突破力と防御力が欲しい

 

 浸透はボールを蹴りあげて複数に分裂させ、着弾と同時に爆発させることで目眩ましによる奇襲的意味合いが強く、面の制圧力はあるが、突破力としては物足りないし、防御力に至っては皆無に等しい

 

 氷や炎で包むとかをやれば良いのだが、いかんせん私には合っていない

 

 ふとゴール横に待機させているロボット円堂先輩を見た

 

「メカ……装甲……これでいきましょう」

 

「ん? 震撼何か思い付いた?」

 

「A.新しい必殺技を思い付きましたが、今はハス太のトーチカを強くしましょう」

 

「はい! よろしく!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ハス太との秘密の特訓の他にも全体でイナビカリ修練場で皆レベルアップするために地獄の様な特訓を続けていた

 

 皆ボロボロになりながらも必死に食らい付き、倒れるまで特訓を続けた

 

 土門先輩なんかは

 

「この練習……何の意味があるんだよ」

 

 と呟くほど変な練習も多々あっあが、私にとっては全てがサッカーに通じていると思えた

 

 円堂先輩はマジン・ザ・ハンドの特訓を続けており、私は基本円堂先輩のサポートをしながら皆の倍動き回っていた

 

 勿論100kgのユニホームを着用して

 

「ライフルV3」

 

「よし! マジン・ザ・ハンド!!」

 

 一瞬マジンは出るものの円堂先輩の気の溜め方や筋力不足で私のシュートを一瞬の拮抗の後離散してしまう

 

「だぁぁもう一度だ!!」

 

「円堂先輩、次は私のシュートもライフルではなく別のに致します」

 

「よし! わかった!! 来い!!」

 

 ピー

 

 指笛を吹き、ペンギンを召喚する

 

「皇帝ペンギン……1号」

 

 ペンギンが私の脚に噛みついてくるが、そんなのは私にとって何の負荷にもならない

 

「マジン・ザ・ハンド!! ぐぉ!」

 

 円堂先輩が吹き飛ばされる

 

「震撼スゲーシュートだな! ライフルよりも強いんじゃないか!」

 

「分身ペンギンには劣りますがなかなかだと思われます。この技のレベルをドンドン上げようと思います」

 

「よーし! じゃあ特訓再開だ!!」

 

 扉の隙間からその様子を見ている者が1人……

 

「あれは! 皇帝ペンギン1号……なぜ禁断の技をアイツが……」

 

「あれれ? 土門先輩何してるんですか?」

 

 そこにハス太が通りかかる

 

「あ、いやー、ハス太か……通りかかったら震撼と円堂の特訓に見惚れてな」

 

「禁断の技とか言ってませんでしたか? 詳しく聞きたいなぁ」

 

「ぐっ……黙ってろよ。俺が元帝国学園出身なのは知ってるな」

 

「えぇ、まあ必殺技を見ればわかりますよね。キラースライドなんか帝国学園の人しか使いませんし」

 

「帝国には強力だが使えば使うほど体を壊す禁断の技が存在する……その1つが皇帝ペンギン1号なんだ」

 

「なるほど……でも震撼普通に使ってませんか?」

 

「あぁ、わからねぇ……普通なら3回も使えば使用者は再起不能になるんだが」

 

「とりあえず頭の隅っこに記憶しておきます。土門先輩、戻って一緒に特訓しましょうねー」

 

「いやー俺もう疲れたかなって……」

 

「死ねば諸ともですよ」

 

「ハス太顔怖いって! かわいい感じのお前がしちゃいけない顔してるって!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 御影専農との試合前日

 

 ニャル、ハス太の3人でなんとか完成させたハス太のトーチカ

 

 私のがコンクリート色なのに対してハス太のは黄緑色をしているが大きさ、強度はとりあえず進化前といったところか

 

「トーチカの合体技の理論は私が考えておきました……これを見てください」

 

 必殺ノートバージョン1に新しいページが追加されていた

 

 そこにはニャルの字で【防衛線】と書かれていた

 

「トーチカを複数出すことにより点から線にする技よ。これが完成すれば鉄壁の防衛ラインができて、これ以上先には進ませないわ」

 

「……分身も使って4人でやれば更に強くなりそうですね」

 

「えぇ、人数が増えれば増えるほど防御力は増すわね」

 

「では分身2人とハス太でやってみましょう。私はシュートをしてみます」

 

「よし! 守っちゃうからね!」

 

「[俺の出番かな? ]」

 

「{ハーッハッハッハ! 例え本体といえども完璧に守ってみせるさ! }」

 

 ハス太を真ん中に、両サイドに私の分身が立ち、各々がトーチカを発動させる

 

 そこに私がリアルインパクトをぶつけるが防衛線は破壊されてしまった

 

「……線になってないわ。防御力の共有ができてない。タイミングを合わせる必要が有るかもしれないわね」

 

「もう一度お願いします」

 

 その後何度も挑戦したのだが、防衛線は完成しないまま試合当日となった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『さぁ始まりました御影専農中対我らが雷門中との一戦はここ御影専農のフィールドにて行われます!! 実況は私角馬圭太がお送り致します』

 

 試合開始前に私はフィールドをぐるりと1周

 

 ニャルの話によれば御影専のは帝国学園と繋がっている

 

 帝国学園と繋がっているとなれば影山との繋がりが必ずある

 

 巨大なアンテナやレーダー群、彼らはデータによりサッカーを行うというのは音無マネージャーから情報を得ていたし、ニャルからも注意するように言われていた

 

「震撼……」

 

「大丈夫です。まだ私は負けるわけにはいきません。必ず勝ちます」

 

「そうだよね! そうこなくっちゃ」

 

 ハス太に心配されながらも試合が始まる

 

「よし皆! 力を合わせれば破れない壁はない! ガンガン攻めていくぞ!!」

 

「「「おう!」」」

 

 円堂先輩の激励で皆の士気が上がる

 

 フォーメーションはベーシック

 

 

【挿絵表示】

 

 

 前回とは栗松とハス太の位置が入れ替わっている

 

 

 

 

 

 

 

『さあ審判が開始のホイッスルを今鳴らしました! 試合開始です』

 

 雷門からの攻撃が始まる……目の前に下鶴が居たがスルー

 

「な!?」

 

 染岡先輩がビックリするが、そのまま攻め上がっていく

 

 その後豪炎寺先輩にボールが渡るが、いつの間にか6人にマークされていた

 

 フリーの染岡先輩に再びボールが渡り、ドラゴンクラッシュが放たれるが、4人居たディフェンダー達によるブロックでシュートの威力が消され、キーパーの杉森が軽くキャッチする

 

「なんだ今のは!?」

 

 円堂先輩含め皆おどろいているが、私とハス太は冷静だ

 

 私とハス太は更に凄いロボット達を見ているので動揺は全く無い

 

「ハス太」

 

「わかってるよ震撼」

 

 横に居るハス太に声をかけるとハス太もわかっているようだ

 

 この試合、たぶん鍵は私になるだろう

 

 ファイヤートルネードがコピーされた以上ドラゴントルネード等も対処されてしまっているだろう

 

「システム構築……これより起動します」

 

『出た!! 大選手の分身だぁ!!』

 

「分身ディフェンス」

 

『大選手御影の山岸からボールを奪った!!』

 

「ライフルV3」

 

 キュィィィィィィンとけたたましい機械音と共にボールが発射される

 

「ダブルロケット」

 

 杉森の両腕からゴッドハンドの様な大きな腕が出現し、それがボールめがけて発射された

 

 空中でせめぎ合った後、ライフルは吹き飛ばされた

 

「な!?」

 

「ライフルが……止められた!?」

 

『ここで今まで止められてこなかったライフルが杉森のナイスセーブによって弾かれてしまった!!』

 

「……理解しました」

 

 私は杉森に指差してこう言う

 

「貴方はこれ以降私を止めることは不可能と理解しました。これより破壊を開始します」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 御影専農の猛攻が始まるがそれを他のメンバーもがっちり守っていく展開となる

 

 カウンターで攻めた染岡先輩と豪炎寺先輩のドラゴントルネードをシュートポケットで杉森が守るが弾き、それをディフェンスから上がってきた壁山とのイナズマ落としが炸裂するが、これはロケットこぶしでクリアされてしまう

 

 ボールは御影専農へと移り、攻め上がってくる

 

「やらせないよ! 強制SANチェック1D100!!」

 

「スーパースキャン」

 

 御影の藤丸がハス太を突破

 

 が

 

「{ハーッハッハッハ! 行かせはしないさ! }」

 

 すかさず覇王がカバーに入る

 

 下鶴は私が、山岸は皇帝がブロックし、完全にパスコースを潰した

 

「オフェンスフォーメーション∂8!」

 

 杉森が指示をし、藤丸は大部にバックパス

 

 大部はそのままシュートを放つが、円堂先輩ががっちりキャッチ

 

「震撼!」

 

 ボールは皇帝に渡る

 

「皇帝!」

 

「おう!」

 

 皇帝は私にパスを出し、私は覇王、皇帝と3人でパスを回しながら御影専農の中腹まで攻め込む

 

「ディフェンスフォーメーションγ2」

 

「皇帝、覇王」

 

「{[おう! ]}」

 

 私はピーっと口笛を吹く

 

 ペンギンが召喚され、それがミサイルの様に飛び始める

 

「{[分身ペンギンV2!! ]}」

 

 ペンギンがボールを囲むように遊泳しながら御影ゴールに突き進む

 

 それを御影のディフェンダーが身を呈して守るが突破されてしまう

 

「ダブルロケット!!」

 

 空中でこぶしとペンギンが衝突する

 

 こぶしにペンギンが突き刺さるとペンギン達の目の色が黒から赤に変化し、大きなこぶしを粉砕する

 

「な!? 馬鹿な」

 

『ゴール!! 杉森無失点記録ここで終わる! 更に強力となった分身ペンギンが杉森の技を粉砕した!!』

 

「データ以上だぞ……なぜだ」

 

「A.まだ私は底を見せていないということですよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

『監督いかが致しましょう』

 

「大震撼のシュートがお前の守りを突破する可能性が高かった以上これも考慮されている。ただ、奴は本体がシュートの起点となっている為、本体を封じればシュートはうてない。本体のデータはこちらで演算後直ぐに送る。藤丸、本体を徹底的にマークしろ」

 

『は!』

 

「杉森、オフェンスフォーメーションα9だ」

 

『了解しました』

 

 御影専農監督の富山は影山からの言葉を思い出す

 

「大震撼、奴を潰せ」

 

「理由を伺っても宜しいでしょうか」

 

「なに、雷門に勝つためには奴を潰せば勝率が上がる。簡単な事だ」

 

「わかりました。選手達にも伝えておきます」

 

「期待している」

 

(影山総帥の言葉を信じるのであれば、大震撼を潰せれば確かに御影の勝率ははね上がる。しかし、奴を潰すには藤丸だけでは不可能……分身を出してくる以上奴を倒さなくては11対13の勝負になる。フットボールフロンティアのルールに分身を禁ずる等は書かれていないからな。だが、本体を潰せれば……勝てる)

 

 

 

 

 

 

 

『さぁ御影専農のキックで試合再開だ! おおっとディフェンスを含め全員が攻め上がっていく』

 

「エリア5からサイド1、∂7からα4へ」

 

「「「おう!」」」

 

『杉森全体を指示してパスが繋がる繋がる!! 雷門のディフェンスラインにすぐに到達!!』

 

「サイコショット」

 

 シュートコースにハス太が走り込み

 

「トーチカ」

 

 地面からトーチカを出現させてシュートをブロックする

 

「な!?」 

 

「馬鹿な! それは大震撼の必殺技」

 

「凄いぞハス太!」

 

 御影は明らかに動揺し、円堂先輩はハス太の必殺技に喜ぶ

 

「えへへ、ピースピース! からのー風丸先輩!」

 

「おう!」

 

『ハス太から風丸にパス!』

 

「豪炎寺!」

 

『ああっと花岡がカット、すぐさま前線にパス』

 

「下鶴!」

 

「ファイヤートルネード」

 

「させるか!! ゴッドハンド」

 

 下鶴のファイヤートルネードを円堂先輩はがっちりキャッチ

 

「どうだ!」

 

「くっ」

 

「攻め続けろオフェンスフォーメーションβ3」

 

「震撼!」

 

「[任せろ]」

 

 皇帝に円堂先輩からボールを受け取る

 

「行かせるか! スーパースキャン」

 

「[ふん]」

 

『おおっと誰も居ないところにパス? いや! ボールが回転してるぞ!!』

 

「[ひとりワンツー]」

 

「御影専農の防衛ラインを突破!! そのままシュートか!?」

 

「[本体]」

 

「させない」

 

『ああっと藤丸がボールを奪ってない!! 奪ってないぞ』

 

「なに!?」

 

『ボールにスピンをかけてトラップミスを誘発した! なんて技量なんだ!!』

 

「ディフェンスフォーメーションΨ1」

 

『ああっと大選手3人に囲まれたぞ』

 

「こっちだ」

 

『豪炎寺にパスが繋がる!』

 

「ファイヤートルネード」

 

「シュートポケット」

 

『杉森シュートを止めきれてない!! 弾いた先には大が走り込んでいる!!』

 

「リトルイン」

 

「「「させるか!!」」」

 

 私が蹴る瞬間に3名の御影専農の選手がボールめがけてオーバーヘッドキックでブロックしようとする

 

「ふん」

 

「「「うわぁ!」」」

 

 技は不発に終わったものの御影の選手達は吹き飛ばされた

 

「稲田、室伏、花岡!!」

 

 シュートはゴールポストに当たって外に出る

 

「大丈夫か」

 

「キャプテン、問題ありません」

 

「監督」

 

「続行だ」

 

「「「はっ!!」」」

 

 ボールは御影からのゴールキック

 

「オフェンスフォーメーションΔ3」

 

 再び御影の猛攻

 

 私は藤丸という選手にきっちりマークされて動きにくいが、ゴールは円堂先輩のゴッドハンドがあるかぎり奴らには破れない

 

 それにハス太も居るため、私はディフェンスゾーンよりやや前ですぐにシュートに移れるようにしていた

 

「山岸!」

 

『ボールはフォワードの山岸に渡った!』

 

「行かせない! トーチカ!!」

 

「サイコショット」

 

「なに!?」

 

 ボールはトーチカのはるか上を通過する

 

 そこに走り込んできた下鶴が回転を始める

 

「それはパスだ!!」

 

 豪炎寺先輩が叫ぶがもう遅い

 

「ファイヤートルネード」

 

 下鶴のファイヤートルネードが炸裂する

 

「ゴッドハンド」

 

 円堂先輩はゴッドハンドをしたが、ボールは明後日の方向に飛んでいく

 

「円堂先輩! 罠だ!!」

 

「な!?」

 

 ファイヤートルネードだがサイコショットも生きている

 

 念力の力と下鶴がかけた回転でボールは大きく半円を描きカーブする

 

 そう、ゴッドハンドをすり抜けるように

 

 慌てた円堂先輩は熱血パンチで対応するが、受け止めきれずに入ってしまう

 

『ご、ゴール!! 奇策の前に円堂破れる! 御影専農1点をもぎ取り同点です』

 

 

 

 

 

 

 

 

「敵もなかなかやるわね……二夜さん何を書いてらっしゃるの?」

 

 野生中との試合後に新たにマネージャーとなった夏未先輩がニャルに話しかける

 

「いえ、この状況を打開する方法を考えていまして」

 

「できるの?」

 

「えぇ、御影の人達は震撼の身体能力を測りきれてないわ。震撼が出力を上げれば済む簡単な話よ」

 

「でも大さんはマークが厳しいんじゃなくて?」

 

「マークを粉砕するのは容易いわ。現に彼、まだ浸透ってドリブルの必殺技を使ってないじゃない」

 

「確かにそうね」

 

「……さて、そろそろ震撼が動き始めるわよ。雷門先輩見逃してはダメですよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『さぁ雷門からキックオフです! ボールは豪炎寺から染岡へ、そこから後ろのマックスに移ります。マックスから風丸、風丸から大にボールが渡るぞ』

 

「ライフル」

 

「トルネード」

 

『出た大と豪炎寺の連携必殺技ライフルトルネード!! 遠距離から発射される必殺技に豪炎寺のファイヤートルネードで威力が上がってるぞ』

 

「タブルロケット」

 

『おおっと杉森ナイスセーブ! ライフルトルネードを弾き飛ばした!? いや! 大が走り込んできている!!』

 

「「ドラゴンインパクト」」

 

『出た! 今度は染岡と大の連携技ドラゴンインパクトだぁ!! 杉森逆をつかれたが!?』

 

「ダブルロケット」

 

『これも防いだ!! が、ボールは大の足元だぁ』

 

 ピーと指笛を吹く

 

「分身ペンギンV2」

 

「ダブルロケット……ぐわぁ!!」

 

『ゴール!! 分身ペンギンが杉森のガードを粉砕! 2-1で前半戦はここでホイッスル。前半終了です』

 

 

 

 

 

 

「杉森」

 

 円堂先輩はトイレの前で御影の選手達がたくさん居る前で相手キャプテンの杉森と話し始める

 

「サッカー楽しいか?」

 

「楽しい? 理解不能だ」

 

「サッカーは楽しいものだろ! 敵も味方も一丸となってボールを追いかけシュートを決める! お前らのサッカーはもっと楽しく強くなるはずだ」

 

「……」

 

「後半はもっと楽しめよサッカーを!」

 

 円堂先輩は杉森にそう言うと去っていった

 

「理解……不能……なぜ負けている我々を励ますような事を言うのだ? ……なぜだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「総帥誠に申し訳ありません。前半はこの様な無様な様を見せてしまい」

 

『後半、雷門を潰せ』

 

「はい、しかし、大震撼を潰すとなると3人以上必要でして……」

 

『私は雷門を潰せと言ったのだ。意味はわかるな』

 

「……はい」

 

『よろしい。後半は期待している』

 

 

 

 

 

 

 

 後半が始まる前に監督が我々を集めて話を始めた

 

「総帥より指示だ。これより雷門を潰す」

 

「しかし監督。大震撼は我々の数値以上の選手です。我々の方が潰されてしまいます」

 

「大震撼ではない。他のメンバーを潰せ」

 

「その様なプレイはデータにありません」

 

「柔軟に対応しろお前ら。総帥に逆らったらどうなるか……わかっているよな」

 

「しかし監督」

 

「くどい! これは勝つための命令だ。指示に従え杉森!」

 

「くっ……」

 

 監督より厳命された

 

 雷門潰しの開始

 

 しかし、我々にはその様なデータは無い

 

 監督は勝利のためと言っているが、データに無いことをいきなりやればチームのリズムが狂ってしまう

 

 我々は精密機械のごときサッカーをしている

 

 歯車が狂えば修正は困難……どうすれば

 

『もっと楽しめよサッカーを!』

 

 ふと円堂守の言葉を思い出す

 

「サッカーを楽しむ……か」

 

 私は決断を下す

 

「オフェンスフォーメーションβ2」

 

「な!? 指示違反だぞ杉森!!」

 

「お言葉ですが監督。我々はこちらの方が勝率が高いと判断しました」

 

「な!?」

 

 監督の顔色はみるみる真っ青になっていく

 

 そして監督はヘッドギアを放り投げてベンチから出ていってしまった

 

「監督!?」

 

 監督からの情報が切断されたことにより私以外の皆は戦意を喪失してしまう

 

「終わりだ」

 

「終わりだ」

 

「終わりだ」

 

「勝てない終わりだ」

 

 戦意を失った皆は棒立ちとなり、雷門に深く切り込まれてしまう

 

「終わり……負けるのか……我々が!?」

 

「ファイヤートルネード」

 

 豪炎寺のファイヤートルネードが襲い掛かる

 

「まだだ! まだ負けていない!! うぉぉぉぉぉ!! ロケットこぶし!!」

 

「何!?」

 

「目を覚ませ皆!! 監督が居なくても我々が培ってきた努力は無駄にはならない!! 諦めるな!!」

 

 その言葉にメンバーは顔を上げる

 

「御影専農の底力! 雷門に見せてやろうぜ!!」

 

「「「おう!!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「御影は立ち直りましたか」

 

「戦意喪失のまま試合が決まるかなと思ったけどなかなか上手くはいかないか……震撼どうする?」

 

「……円堂先輩」

 

「なんだ震撼」

 

「ゴールは私とハス太で守ります。楽しんできてくださいよ先輩」

 

「震撼……わかった。行ってくる!!」

 

『御影と雷門前半とはうって変わって中段にて激しいボールの取り合いが発生しております!! おおっとなんと! 円堂がゴールから飛び出してきているぞ!!』

 

「少林こっちだ!!」

 

「キャプテン!!」

 

『少林から円堂と豪炎寺の真ん中にパスが繋がる!』

 

「豪炎寺」

 

「円堂」

 

「「イナズマ1号」」

 

『出た!! 円堂と豪炎寺の新必殺技だ』

 

「キーパーがシュートをうつなど……理解不能だ……が

 負けるわけにはいかん!! ダブルロケット」

 

 イナズマ1号はダブルロケットと拮抗状態になる

 

「いっけぇぇぇ! 染岡!」

 

「なに!?」

 

「ドラゴンクラッシュ」

 

 空中でドラゴンクラッシュが炸裂する

 

 ダブルロケットを押し退けてそのままゴールに押し込む

 

『ゴール!! 円堂、豪炎寺のシュートを染岡が更に押し込んだ!! 3-1』

 

「やったっす! キャプテン! 豪炎寺さん! 染岡さん! 最高っす!」

 

「やったでやんす!」

 

「ナイス円堂!」

 

 

 

 

 

 

 

「まだだ! まだ我々は負けていない!」

 

 御影が逆襲を開始しようとドリブルで上がってくる

 

「もう勝敗は着きました。真トーチカ!!」

 

「ぐわぁ!!」

 

『出た!! 鉄壁を誇る大のトーチカだぁ!! 御影専農の猛攻に大と黄衣のダブルトーチカでシャットアウト』

 

「馬鹿な! これ程までに強いというのか雷門は!?」

 

『ここで試合終了のホイッスル!! 3-1で雷門勝利です』

 

 

 

 

 

 

 

 

「負けた……完敗だ。円堂、負けてしまったがお前達とのサッカー楽しかったぞ」

 

「あぁ! 杉森! こっちも楽しい試合だったまたやろうぜ!」

 

「また……か、機会が有ればまたやろう」

 

 円堂先輩は杉森と会話をしているが、私は御影専農のエースストライカーの下鶴に声をかけた

 

「何か様か?」

 

「どうやってファイヤートルネードをコピーしたのですか?」

 

「映像を何度も見てイメージを固め、反復練習で身につけましたが?」

 

 普通の人であればただ他の選手の必殺技をコピーした者だとか、自力で技を開発できない奴だとかの評価を受けるだろうが、私は彼をこう評価した

 

 彼は見ただけで技をコピーできる才能を持った選手だと

 

 私は下鶴をいたく気に入り、帝国と繋がっている嫌な奴から環境さえあればどこまでもコピーできる可能性を秘めた選手と感じた

 

 私は彼に頼み込んで連絡先を教えてもらい、彼もハス太との特訓に参加させようと画策した

 

 この事をハス太に何で下鶴を誘うのか聞かれた時に

 

「帝国を倒すことが目的ですが、私の人生は高校大学、プロと続いていくでしょう。そしたら彼のような選手を教えるのはとても楽しい。私は技の開発が上手いですが、コピーするのも才能だと思っています。今のうちに将来のチームメイトを確保するのは悪いことではないと思うのですがね」

 

 と言った

 

 後日下鶴も私の空間に招待する事となる




・ライフルV3
・真トーチカ
・浸透V3
・浸透戦術
・真リトルインパクト
・リアルインパクト
・ひとりワンツーV3
・皇帝ペンギン1号G2
・分身ペンギンV2
・???
・??? 
・分身フェイント
・分身シュート
・分身ディフェンス
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