某彼方の星を目指したいボクを何故かクラスメイトが止めてくる。 作:クレナイハルハ
原作:ハイスクールD×D
タグ:オリ主 神様転生 転生 クロスオーバー 転生者複数 ウルトラマン ネプテイトガンダム 原作は飾り 一発ネタ ギャグ Fate
神様にウルトラの星へ行く手段を貰った彼はウルトラの星を目指す……はずがクラスメイトや知り合いに止められてしまう!?
果たして、彼はウルトラの星へと飛び立てるのか?
お母さんに手を引かれて走る、息がきれて、身体が限界だと悲鳴を上げる。それでも走らないといけない。
「■■■!頑張って!」
お母さんから焦り、そしえ不安の感じられる叫び声が聴こえる。大きな声で返事して引かれる勢いのまま建物であったはずの破片が散らかる道を走り抜ける。
聞こえるのは、街のビルが崩れる落ちる音。
ドシンドシンと響き渡る大きな足音と、耳がつんざく程に響き渡る怪獣の遠吠え。
空を飛ぶ『CREW GUYS』の戦闘機の飛行音と同時に聞こえるのは発砲音。
「逃げてください!こっちです!!」
CREW GUYSの制服を来た人が手を振り大声で誘導している。優しそうな顔立ちな彼は必死な様子で仲間の隊員と共に避難民を誘導している。
「もう少し!もう少しで大丈夫だからね!」
自身に言い聞かせる様子で母さんは走る、ボクも走り続け、ふと気になり振り返る。
そこには口を明け、口内が光輝き此方へと顔を向けた怪獣の顔。
次の瞬間、怪獣の口からビームのような何かが放たれる。
まるで、時が止まったかのような感覚がした。
ドクドクと聞こえる心臓の鼓動、迫りくる怪獣の攻撃。
呆然としつつもボクを強く抱き締めるお母さんの姿、焦る隊員の声。
気が付けばボクは強く目を瞑っていた。
幼いながらも感じた、自身へと迫りくる死への恐怖に耐えられなかった。
「メビウゥゥゥスッ!!」
その時、人混みに紛れ誰かの叫びが聞こえた気がした。
目蓋を閉じたボクは、まるで太陽のような温かい光を感じ、目蓋を開いた。
迫っていたはずの怪獣の攻撃はボクの元へと届かなかった。
何故なら、目の前に光のバリアのような何かを展開する銀色の巨人が立っていたから。
「……ウルトラマン」
彼の登場に避難していた人達が一声に歓声を上げ、彼を応援するため大声を上げる。
昔から、ボク達の住む地球を怪獣や宇宙人の脅威から守り続けて来てくれた光の巨人。地球から遠くはなれたM78星雲、光の星からやって来るウルトラマン。
そして今、CREW GUYSと共にボクの住む街を護ってくれている彼の名は、ウルトラマンメビウス。
ニュースでも彼の活躍は多く報道され、沢山の記者が彼を取り上げている。
彼は救ってくれた、今まさに死にそうになったボクの母とボクの命を救ってくれた。
気のせいか、彼が怪獣に対してバリアを展開する中で一瞬だがボク達の事を見て頷いたような気がした。
ありがとう、そう伝えようと思った。でも次の瞬間、また走り出した母に引っ張られるようにしてその場から駆け出していた。
「まって、お母さん!まだ、お礼言ってない!」
その声を無視するように母は「もう大丈夫、あと少しで大丈夫だからね!?」と大声でボクを引っ張る。幼いボクにはそんな母さんの手を振り払う事は出来ず、そのままその場を離れた。
『
故に、母の考えるボクの未来。ボクが勉強して良い会社に入社させると言う未来に逆らい、ボクはGUYSへと入隊した。
ここに所属すれば、きっとまたあのウルトラマンに出会えて感謝を伝えられる。
そう思っていた、でもボクはあのウルトラマンに出会うことはなく人生の幕を下ろした。
ウルトラマンに感謝を伝えたいと言う、生涯で唯一の無念を残して。
???side
朝、起きたボクはいつも通りランニングを始める。
清々しい朝日を浴びながら、GUYSで先輩に習ったあの誓いを近所迷惑にならない程度に叫ぶ。
「一つ、腹ペコのまま学校へ行かぬこと!」
これはボクの中で、夢への一歩を確実に進んでいる証明。
「一つ、天気のいい日に布団を干すこと!」
健康体で、頑張り続けてきた事の証。
「一つ、道を歩く時には車に気をつけること!」
ボクの感じている感謝を忘れないよう、胸に刻み付ける。
「一つ、他人の力を頼りにしないこと!」
周囲の人達がまた訳の分からない事を叫んでいると言われても仕方ない。気にならない
「一つ、土の上を裸足で走り回って遊ぶこと!」
そう叫びながら走り、近所の人や通勤中の人達に大きな声を意識し笑顔で挨拶する。
これがボクの日課であり、目の前まで近付いてきた目標の為の訓練。まぁ、高校生になると最後の誓いは難しいものの、こうて走ることで遊びとしている。
ボク、
死後、神様に出会いボクは転生特典と呼ばれる物を貰いこうしてこの世界で生を受けた。この世界はボクと同じ様に転生者が多いから気を付けるよう神様からは言われている。
今世、ボクの回りは個性が凄かった。
ゲームやアニメから飛び出してきたような整った容姿を持つ子が多く、同世代のボクは凄く浮いていたと思う。ボクの妹も結構個性が強い、幼いながらに部屋に引きこもり、イラストレーター兼配信者として活動している。
ボクはあまり機械に詳しくないので、素直に尊敬している。
「ほう、今日も怠らず走っておるなぁ雑種よ」
その声が聞こえ、地面を蹴って飛びながら振り返る。そこには保育園からずっと一緒の学校であり、今も同じ学校と言う凄い縁のある友人が豪邸とも言える部屋から僕を見下ろしていた。
「ギルくん、おはよう!」
「ふん……」
彼の名はギルガメッシュ・バビロニア。外国人で金髪に赤い瞳のイケメンだが、傲慢な性格と口調から周囲から避けられる事の多い。
ボクとのファーストコンタクトだって保育園の時に彼が「そこの雑種よ、命な惜しければ原作に関わらぬ事だなぁ!」と話しかけてきた事が始まりだ。原作ってなんだろう?「原作って?」と聞き返したらお前は知らなくて良いと突っぱねられ、こんな感じの知り合い以上友達未満な関係が続いている。
昔から褒められたりすると「我こそが真のオリ主、当然の事よ!」と大声で話し高笑いしたりして凄くて浮いていた。先生から何故か彼に渡すプリント等の配達は小中学校では何故かボクが任されていたのは可笑しな思い出だ。
「今日は一段と声に気合いが入っているようだが?」
「今日で、ずっと頑張ってきたトレーニングが終わるんだ!やっと目標が目の前に見えてきた、じゃあまた学校で!!」
そう言って走り家に帰る。そして朝食を食べてから通っている駒王学園の制服に着替えて学校へと登校する。
自身の教室へと入ると、いつも通り兵藤くん達三人がR指定の本を並べている。いつも通りだ、席が離れてて良かったと心から感じたのは秘密だ。
「あらヒイロ、相変わらず小さいわね!」
「小さくて悪かったね、彼方!!」
声をかけてきたのは赤い髪をツインテールにした美少女、彼女の名は
それにしても、まさかクラスのマドンナのような存在と一緒のクラスになるなんて、本当に今世は凄いなぁ。
「いや、あんたはそのままが似合ってるから。じゃあね……ぁぁ身長を気にするショタが尊いぃぃ」ボソ
今世のボクはチビである。
いやマジでチビである。身長なんと150cm、妹にギリギリ身長差で勝っているものの、学校の人達からしたらチビである。
まぁ、これはボクの転生特典の影響……ではなく幼い頃から筋トレや走り込みで筋肉を着けた結果である。幼い頃に筋トレをして筋肉をつけてしまうと、身長が伸びにくいらしい。
まぁ、そこまで気にしてないから良いんだけどね。
机の上に夢を叶えるため、頑張って考え練ってきた計画の書かれたノートを広げる。ノートの表紙には綺麗な文字で『Project:M78』と書かれている。
ボクの夢、それは今世で絶対に叶えたいもの。
幼いながらに鍛えてきた理由。
「いよいよ、今日だ……」
ボクは教室の窓から見える空を眺める。
M78星雲、光の国。
地球からはるか彼方300万光年離れており、ウルトラマン達の故郷が存在する。
今まで地球を守り続けてきたウルトラマン達が帰っていった場所。
ボクは、そこへ行きたい。
光の星に言って、ウルトラマンにメビウスに感謝を伝えたい。
あの日、ボクと母さんを護ってくれたお陰で今のボクが存在している。あの日言えなかったお礼を言うために、ボクはウルトラの星に行くんだ。
そのためにボクはあの特典を、特別な鎧を貰った。
特典はボクの身体に纏うよう大きさを調整され『ネプテイトガンダム』というガンダムだ。
『ガンダムビルドダイバーズRe:RISE』と言う作品に出来た主人公の使うガンプラ、コアガンダムIIの派生形態の一つ。
主人公の製作した約束のアーマーを纏ったコアガンダム。
『コアガンダムII』と『ネプチューンアーマー』がプラネッツシステムによりドッキングしたガンダム。特殊巡航仕様であり光圧を推進力に変換する惑星間推進システム『ヴォワチュール・リュミエール』を稼働することが可能だ。
神様がこの機体を少し弄り大気圏離脱を単体で可能に調整してくれた。この機体なら僕をウルトラの星に連れていってくれる。
ノートを開けば、ある程度の広さがあり人気につかない場所のリスト。これまでの天気と風速、集めてきた情報達が正しければ、今日がベストのタイミングだ。
もし、夢がかなったら学校は今日で最後になるかもしれないな。
ネプテイトガンダムでもウルトラの星へと向かうのに一体何時間、何日、何年かかるか分からない。
教室を見渡しながらそう考え、ボクは最後の学校を楽しんだ。いつもならつまらない数学も頑張って、先生の手伝いも進んでやった。
そして放課後、ボクは家で手紙を書いていた。
妹への手紙だ、父さんと母さんは放任主義で海外で仕事しているため家には妹しかいない。一応妹は引きこもっているものの、家事は出来るので、ボクがいなくても問題ないはずだ。
一応、妹の部屋をノックする。
「あー、
そう話すとノックが帰ってきた。
了承の返事だ、手紙を妹の部屋の前に起き、ボクは制服のまま家を出る。
「行ってきます!」
コアガンダムを展開してもバレないであろう学校の近くへと走る。決行は夕方、森の近くにある公園のベンチに座り時間が過ぎ去るのを待つ。
ふと足元に猫が数匹歩み寄ってきている事に気付いた。
「ごめん、餌は無いんだ。」
そういいながら、猫達を順番に撫でる。三毛猫、虎猫、黒猫が揃っているのはなんだが新鮮だ。
すると気が済んだのか、それとも餌が無くてがっかりしたのか虎猫と三毛猫は何処かへ歩いていった。だが黒猫だけはボクの座るベンチの隣に座っていた。
そういえば、こうして公園に来ると何度かこの猫にあったことがあるような気がする。
「キミとも暫くお別れだな……」
そう言い撫でると、黒猫は何に反応したのかボクの方を見詰めてきた。何処か驚いて見えるのはボクの気のせいかな?
「ボクさ、空を飛んで宇宙へ行くんだ」
撫でながらボクは暗くなり始めた空を見つめる。
「彼に、感謝を伝えるために。ボクは行かないといけないんだ。そろそろ良い時間だ、じゃあね」
そう言ってボクはベンチから立ち上がり公園を出て森に入る。暫く歩き続けると、開けた場所に付いた。
場所は問題ないし、近くに人気はない。
ボクはゆっくりと深呼吸しながら胸に手を当てる。覚悟を決めコアへと変わる言葉を紡いだ。
「来い、コアガンダムII!」
ボクの身体が変わっていく、その感覚に身を任せ目蓋を閉じる。変化していく感覚が止まり目蓋を開く、そこには先ほどと変わらない光景が広がっている。だが自身の手を見れば、紛れもなく真っ白な装甲、ロボットらしい腕て指。
拳を握って開いてを繰り返し、背中のブースターで飛ぶ想像をすると背中のブースターから火が吹きボクは宙へと浮かび上がった。
「よし、機体の調子は良さそうだ」
そう呟きながらボクは両手を目の前に付き出して空へと舞い上がりながら、コアからネプテイトへと変身する合言葉を叫ぶ。
「コアチェンジ、ネプチューンアーマー。ドッキング・ゴー!」
そう叫ぶと空中にネプチューンアーマーの装備が光の粒子から生成されていく。ライトグリーンの。空の彼方、宇宙へと飛ぶ約束の力。
脚部から頭部へとアーマーを装着していき、やがてボクは身長180cmぐらいのネプテイトガンダムとなっていた。
バックパックが展開されるようイメージすると、即座にバックパックの装甲が繋がりそこにボクの両手を横に水平に広げ、円環を作りだす。
「ヴォワチュール・リュミエール、問題なし」
機体の所々の装甲が光を放ち、輝く。バックパックのブースターが光り周囲の木々がざわざわと揺れる。
「行きます!」
その声と共にバックパックのバーニアが火を吹き宙へと浮かび上がる。そして勢いよく真上へと飛翔────。
「うわっ!?あぁぁぁぁぁ!?」
飛び上がった瞬間、脚部に何かが巻き付きそのまま真下に叩き付けられた。
「痛たい。一体何が………鎖?」
脚に巻き付いていたのは金色の鎖だった。
「なぁにこれぇ?」
思わず某ヒトデ頭の迷言が口から漏れていた。
「おい雑種、何をしている?」
聞き覚えのある声の聞こえてきた方向を見ると、そこにはギルガメッシュくんが立っており背後の黄金の波?からでた鎖がボクの脚へ絡み付いている。
「ギ、ギル!?何でここに!?」
「良いから質問に答えろ、何をしている?」
何故かギルくんが怒っている様に見える、ボク何かしたかな?
「ボクは今から、ウルトラの星に行くんだ!」
「は?」
ボクがそう言うとギルガメッシュくんは口をぽかんと開ける。そのまま沈黙が続き、口を閉じたギルガメッシュくんは、何処か気まずそうに口を開いた。
「あー、雑種?そのな……ウルトラの星はな?空想の産物で、本当はないんだ」
そう何処か子供に諭す様に優しく話すギルガメッシュくんに凄く違和感を感じる。いつもの俺様キャラどこ行ったの!?
「何言ってるの、ギルくん。ウルトラの星はあるんだよ?ボクは子供の頃、ウルトラマンに助けて貰った事があるんだ!」
「はぁ……あのなぁ!あれは空想の産物だ!現実にはない!!」
「ウルトラマンいるもん!助けて貰ったもん!本当だもんって力強!?」
話すままギルくんの持つ?鎖で引っ張られボクはその場から強制的に家に送還された。
くそ、今度は別の場所でバレないようチャレンジだ!!
特典が王の財宝の転生者だった場合
飛行中に天の鎖で拘束。
「な”ん”で行か”ぜでぐれ”な”い”の”ー!?」
「えぇい諦めろ雑種!あれは空想なのだぞ!?気付け!」
一年のマスコットだった場合
飛ぼうとブースターをチャージしていたところを力任せにドナドナされる。
「う”わ”ーん”!あど少じでチャージじだら行げだの”に”ー!?」
「……緋色くん、現実と空想の見分けはしっかりしましょう?」
こんな事があるかもしれないお話。
ご愛読ありがとうございました
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