遊戯王UNDERPASS   作:アライズ

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自分パートです


第7話『全能のパラドックス』

遊戯王UNDERPASS

第7話

全能のパラドックス

 

シャルロット:剣岳雄盾が居ない……!?

 

アオイ:いえ、彼はいずれ来る。

 

シャルロット:あなたは……アオイ?

 

アオイ:私はあなたを付けていた。知りたいことの答えを見つけるために。

 

シャルロット:曲がりなりにも『カミサマ』を名乗るから全知全能だと思ったけど。

 

アオイ:そもそもそのような存在自体矛盾している。全能のパラドックスという言葉は知ってるかしら?

 

シャルロット:神は重すぎて何者にも持ち上げられない石を作れるか、という問いね。

 

アオイ:だけどそんなことは論理的に不可能、という結論になるわ。

 

剣岳雄盾:まあそんな話できるのはここが日本だからだな、『カミサマ』とやら。

 

アオイ:来たわね。

 

剣岳雄盾:実際君が『カミサマ』じゃないなら何なんだ?

 

アオイ:私のことを『カミサマ』と呼ぶかは定義によるのよ。カミサマじゃない、とまではいえないはず。

 

剣岳雄盾:そこんとこどうなんだ、遊炎。いや、川尻ホムラ。

 

シャルロットがリアルソリッドビジョンを解くと、そこには少女のような見た目の少年が居た。

 

川尻ホムラ:じゃあ聞くけど、君はゲームはプレイしないのかな?

 

剣岳雄盾:たまにプレイするが、それがどうかしたのか。

 

川尻ホムラ:ゲームにおいてプレイヤーはキャラクターを操作する。キャラクターにとって、自分を導くプレイヤーはまさに『神様』みたいな物だろう。

 

アオイ:だけど実際は、ゲームシステムという『制約』がある。全知全能の存在を『神様』と定義するなら、プレイヤーは神様じゃないことになる。

 

剣岳雄盾:分かるようで分からない理屈だ。そんなことよりお前は何がしたいんだ。

 

アオイ:私は『プレイヤー』として『ゲームのヒロイン』を操作してきた。『ヒロインの無意識集合体』といってもいい存在。

 

剣岳雄盾:無駄にスケールがデカいな。伊達に『カミサマ』を名乗ってないわけか。

 

アオイ:そんな中一人のヒロイン……私が今名前を借りている彼女が突如としてイレギュラーを引き起こした。

 

川尻ホムラ:イレギュラー……?

 

アオイ:ざっくりいってしまえばバグみたいな物よ。

 

川尻ホムラ:その『バグ』とデュエルに何の関係があるの?

 

アオイ:私が知りたいことは『感情』に起因する……デュエルという感情が力となる行為を通じて知ることが出来るかもしれないと思った。

 

川尻ホムラ:なるほど。それじゃあ……

 

剣岳雄盾:いや、相手は曲がりなりにも『カミサマ』だ。ここは手を組むべきだろう。

 

川尻ホムラ:分かったよ。

 

アオイ:先攻は譲るわ。デュエル!

 

川尻ホムラ:まずは僕のターン。星因子ベガを手札から通常召喚。

 

アオイ:効果をどうぞ。

 

川尻ホムラ:ベガの効果により星因子デネブを手札から特殊召喚する。デネブの効果発動。

 

アオイ:問題ないわ。

 

川尻ホムラ:デネブの効果発動。竜星因士-セフィラツバーンを手札に加える。

 

アオイ:なるほど。

 

川尻ホムラ:セフィラの神意の効果を発動。

 

アオイ:誘発は無いわ。

 

川尻ホムラ:宝竜星-セフィラフウシを手札に加え、セフィラの神意を発動。

 

アオイ:グラマトンね。

 

川尻ホムラ:智天の神星龍をPゾーンにセットし、効果発動。秘竜星-セフィラシウゴをEXデッキに送る。そしてフウシをセット。

 

アオイ:ツバーンじゃなくて?

 

川尻ホムラ:まあ、見れば分かるよ。ペンデュラムスケールは1-7、揺れ動け生命のペンデュラム!

 

アオイ:シウゴとフウシだけ……ツバーンを召喚しないのね。

 

川尻ホムラ:シウゴでセフィラの神撃をサーチ、フウシの効果は使用する。

 

アオイ:ハリファイバー!?

 

川尻ホムラ:まずはPモンスター2体で、サーキットコンバイン。揺れる天秤を繋ぐ、大いなる炎!リンク2、ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム!

 

アオイ:わざわざデッキに戻したってこと?

 

川尻ホムラ:僕のデッキにはフウシが二枚しかないからね。そしてエレクトラムでアストログラフ・マジシャンをサーチ、グラマトンを破壊して特殊召喚。

 

アオイ:グラマトンをデッキからサーチして一ドロー……隙がないわね。

 

川尻ホムラ:そして、ベガとデネブでリンク召喚。現れろ、聖騎士の追想 イゾルデ!イゾルデの効果で、星因子アルタイルを手札に加える。

 

アオイ:次の自分のターンに布石を打っておくということね。

 

川尻ホムラ:そしてイゾルデの更なる効果、デッキから『焔聖剣-デュランダル』を墓地へ送る。そしてデッキからリナルドを特殊召喚する!

 

アオイ:イゾルデとチューナーリナルドでハリファイバーかしら?

 

川尻ホムラ:持ってくるのは当然、ジェットシンクロン。ジェットシンクロンとリナルドでシンクロ召喚、フォーミュラ・シンクロン!

 

アオイ:ラドンの効果のためにスペースが必要だものね。

 

川尻ホムラ:そういうことだよ。フォーミュラも機械族、よってラドンを特殊召喚できる。

 

アオイ:トークン三枚……来るのね。

 

川尻ホムラ:ラドンとアストラルマジシャンを破壊し、幻獣機オライオンを特殊召喚。

 

アオイ:ボウテンコウ→竜星の九支→ヴァレル・S、フウシ、トークン二体というとこね。

 

川尻ホムラ:そしてジェットシンクロンの効果、手札からカードを一枚捨て特殊召喚。

 

アオイ:捨てたカードは亡龍の戦慄-デストルドー……アドしかない。

 

川尻ホムラ:華麗なる花園に踏み入る者よ、威厳ある爵位の元にひれ伏すが良い。シンクロ召喚、レベル10。切り札の一枚、フルールドバロネス!

 

アオイ:魔法・罠ゾーンにカードを二枚伏せたわね。ターンエンドでいいかしら?

 

川尻ホムラ:勿論だよ。

 

剣岳雄盾:一ターンに四妨害……中々イカれた動きをするな。それでいて損耗も少ない。

 

アオイ:そうね。だけど、私には『神』が居る。

 

川尻ホムラ:神のカードはモンスターが三体居ないとアドバンス召喚できないよ。

 

アオイ:エム イシュア ネウ アンフ セフチェ ヘヌア ウンヌ エフ ヘヌア ウレル ラー エル ネヘフ エン ネフ ジュトゥ イウ アーク イル フェスィ セトゥ ネプ ケティ……

 

川尻ホムラ:僕の三体のモンスターがリリースされた!?

 

アオイ:三体のモンスターを召喚したのを、後悔することね。ラーの翼神竜-球体形を召喚!

 

川尻ホムラ:だけどまだ、後二妨害残っているよ。

 

アオイ:私はマジシャンズ・サルベーションを発動。

 

川尻ホムラ:竜星の九支の効果を発動、フウシの破壊を指定。セフィラの神意を除外し、破壊を防ぐ。

 

アオイ:イリュージョン・オブ・カオスを発動。

 

川尻ホムラ:セフィラの神撃を発動。そのカードを止めるんだよ、グラマトン!

 

グラマトンは除外され、イリュージョン・オブ・カオスは無効となり破壊される。

 

アオイ:これで条件は整った。マジシャンズ・ソウルズの効果でブラックマジシャンを墓地へ送り、召喚。

 

アオイはそういうと、スマホをおもむろに取り出した。

 

アオイ:交信、確認。エクストラデッキの枚数……15枚未満。『私の存在』を代価として、世界のルールはねじ曲がる。

 

アオイLP:8000→7000

 

川尻ホムラ:君のデュエルスキルだね。

 

デュエルフィールドは赤く染まっていく。

フィールドその物も、バグが起きたかのようにノイズ混じりの様相と化していた。

 

アオイ:『超魔導改変術』、実行。エクストラにドラグーンオブレッドアイズを加え、さらに真紅眼の黒竜を手札に加える。

 

川尻ホムラ:出せるってこと?

 

アオイ:黒の魔導陣発動。黒魔術師の秘儀を使用し、手札の真紅眼の黒竜とフィールドのブラックマジシャンで融合召喚!

 

川尻ホムラ:……ドラグーンを出せるかは賭けだった、というわけだね。

 

アオイ:更に真実の名を発動。永遠の魂!

 

川尻ホムラ:魔導陣で確定だね。

 

アオイ:天を揺るがすは大いなる巨神。現出せよ、オベリスクの巨神兵。

 

川尻ホムラ:ラー珠があるとダイレクトアタックは不可能だけど。

 

アオイ:ラー珠はドラグーンの効果によって破壊する。

 

川尻ホムラ:選択して破壊するからラー珠も破壊できる、というわけだね。

 

アオイ:二体のモンスターで、ダイレクトアタック。

 

二人のLP:8000→1000

 

アオイ:そして永遠の魂を置き、オベリスクは墓地へ送られる。

 

続く

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