シドの国   作:×90

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139話 内側から

〜爆弾牧場 まほらまタウン西区 王宮内部〜

 

「おーい。交代だぞ〜」

 

 王宮の東門を警備している衛兵に、別の衛兵が近寄って兜を小突く。

 

「む。もうそんな時間か」

「そんな時間かって……ああ、お前新入りか。昼の鐘が聞こえただろ? もう今から食堂行っても(ろく)なもの残ってないぞ」

「ああ、それなら心配ない」

 

 衛兵が(ふところ)から丸まった紙ゴミを取り出す。

 

「さっき菓子パンを食べた。夜までなら保つ」

「おまっ……何警部中にパン食ってんだ!! レピエン国王に見つかったら裸吊の刑だぞ……!?」

「大丈夫だ。これはさっきハピネス様に頂いた物だ」

「ハピネス様が!? 何でまた!?」

「朝飯を食べたかと聞かれて、食べてないと言ったらくれた」

「マジかよ……。いいなぁ……」

「なあ、正直どっちがいいと思う?」

 

 紙ゴミをしまい、彼はどこか遠くを見ながら呟くように問いかける。

 

「何が?」

「レピエン国王とハピネス様だ。王として、どっちが相応しいか」

「ばっ……!!! お前なんてことを言うんだ……!! 他の奴に聞かれたらどうする……!!」

「別に構わない。みんな心の中では思ってることだろう。俺は断然ハピネス様を選ぶ。俺みたいな新入りの衛兵にも優しくしてくれるし、近衛の連中なんか訓練後と就寝前で2回も風呂に入らせてもらったそうだぞ?」

「マジか!?」

「巡回警備隊のミスも帳消しにしてもらったらしいし、給仕隊は来週から1週間特別休暇だそうだ。それと、今月限りだそうだが結構な額の臨時給金も出るらしい」

「うっはぁ……。そりゃお前……選択肢がないじゃん……」

「もしこれが俺たちを油断させる策だったとしても、釣られずにはいられないよな……」

「そりゃあそうよ……。マジかぁ……。臨時給金かぁ……取り敢えず今期の税金の心配はしなくていいなぁ……」

 

 2人とも呆けて空を眺め、そのうちに先にいた衛兵が休憩の為に王宮の中に入って行く。そして無造作に兜を脱ぎとり、掃除用具が閉まってある倉庫へと身を隠した。

 

「お疲れ様、ラデック」

 

 そこには、先回りしていたナハルが色の違う鎧を持って待っていた。

 

「次は近衛兵だ。彼等は規律が厳格で溶け込むのは容易じゃない。4階の休憩室で無口な反抗期を気取っていけ」

 

 ラデックは脱いだ衛兵の兜をナハルに手渡すと、鎧を着替えながらぼやく。

 

「これ、本当に意味あるのか? 臨時給金だの休暇だの、すぐに嘘だとバレてしまうぞ?」

「嘘は少しくらい過剰でも魅力的な方がいい。どうせ兵隊の殆どは激務に辟易(へきえき)している。ああいう状態の人間は疑うよりも信じたい気持ちの方が強いんだ。それに、ハピネスの行動が私の推測通りなら、奴が裏切るまであと数時間もない」

「昨日の今日でもう裏切るのか……。手が早いと言うかせっかちと言うか……」

「無駄なことをしたくない……と言うのもあるだろうが、一番はラルバに横取りされない為だろう。あの暴君がいつ温泉旅行に飽きてこっちに来るか分からないからな」

「……弱いものイジメが趣味の人間が仲間に2人もいるのは居心地が悪いな」

「じゃあせめてラルバだけでも改心させろ。お前が一番信頼されているんだから」

「それが出来たら苦労しない」

「苦労してないだろう」

「したくない」

「しろ」

「やだ」

 

 ラデックが着替え終わると、洗い場の蛇口からひとりでに水が噴き出した。それは(たちま)ちゾウラの姿となって、2人の前に着地する。

 

「戻りましたー! 今日の警備巡回表見つけました! 今からだと、4階の銃火器倉庫が2時間近く警備から外れます!」

「おかえりゾウラ。ありがとう」

「それと、親衛隊のお洋服持ってきました! あと金庫からお金も!」

 

 ナハルがゾウラから鎧と札束の入った袋を受け取り、彼の頭を撫でる。

 

「ああ、ありがとうゾウラ。……意外と多いな。そしたらこのお金をハピネスかカガチに渡してきてもらえるか?」

「分かりました! いってきまーす!」

 

 ゾウラが蛇口に触れると、全身が一瞬で水に変化して蛇口に吸い込まれた。

 

「じゃあラデックも行ってきてくれ。私は4階の銃火器倉庫に移動する」

「ん。あんまり期待するなよ」

 

 

 

 

 

「な、な、無い〜!!! 俺の金がぁ〜!!!」

 

 レピエンは空になった金庫を見て絶叫する。そして、怒りに我を忘れて王宮内にいた兵隊全員をエントランスホールに集結させた。

 

「お前らの中にぃ……俺の金を盗んだ奴がいるっ!!! 誰だ!!! 協力者がいるはずだ……!!! 怪しい奴を知っている奴は名乗り出ろ!!!」

 

 レピエンは宝石が散りばめられた散弾銃を振り回して、手当たり次第に兵隊を殴りつける。

 

「お前か!!! 疑わしい奴を言え!!! おい!!!」

「わっ私ではありません!! 痛っ!! 違いますっ!!」

「ちちちち違いますっ!! 私じゃないっ……」

「じゃあ誰だと言うんだ!!! 俺が狂ってるっつ〜のかぁ〜!?」

「やめて下さいっ……!! 我々は朝からずっと一緒にいました!!」

「あぁ〜!? ずっと一緒だぁ〜!? クソ怪しいなぁ〜!?」

「そ、そう言う意味じゃっ……!!!」

 

 そこへ、混乱を切り裂くように奥からハピネスが姿を現した。

 

「騒がしいですね」

「せ、先導の審神者(さにわ)様!!」

 

 レピエンは途端に鬼の形相を引っ込めて、媚び(へつら)う悪餓鬼のようにハピネスの足元へと擦り寄った。

 

「こいつらがっ……こいつらが俺の金を盗んだんだ!!!」

「ええ、知ってます」

「生かしてはおけんでしょう!? って……え?」

 

 ハピネスが物陰にいたカガチに合図を送ると、カガチはゾウラから受け取ったであろう札束の入った袋を、そっくりそのままレピエンへと放り投げる。

 

「あっ……! 俺の、俺の金っ!!!」

「ありがとうカガチ。犯人は分かっています。さっき取り返しておきましたよ」

「殺す……!! 殺す殺す殺す殺すっ!!!」

 

 レピエンがハピネスの真横に立って散弾銃を兵隊達に向ける。

 

「どいつですか!? 先導の審神者様!! この俺に楯突くゴミ虫はっ!!!」

「言いません」

「なっ何故ですか!?」

「意味が無いからです」

 

 ハピネスはレピエンから散弾銃を取り上げ、カガチに手渡す。

 

「皆の前で盗人を見せしめに殺したとて、この国にメリットがない。それよりも、過ちを許して今まで通り懸命に働いてもらう方が有益です」

「裏切り者はまた裏切る!!」

「別に気にしません」

「は、はぁ……!?」

 

 額に(しわ)を寄せて間抜け面を晒すレピエンに、ハピネスは大きく溜息を吐いて蔑みの眼差しを向ける。

 

「貴方の役目は何ですか? レピエン。この国の支配ですか? 違うでしょう? 国王の役目は、国を繁栄させることでしょう?」

 

 ハピネスはレピエンの肩を押して退(しりぞ)かせ、未だ怯える兵隊達に向かって迎え入れるように両手を広げる。

 

「その膝をつかせるのは、服従ではなく忠誠でありなさい。その身を震わせるのは、恐怖でなく歓喜でありなさい。零す涙は、悲しみではなく感動でありなさい。繁栄は、集団の幸福によって作られる。集団の幸福は、個の幸福によって作られる。私が望むは、皆さんひとりひとりの真の幸福です」

 

 演説が終わりハピネスが両手を下ろすと、兵隊達は歓声を上げて両手を突き上げた。

 

「うおおおおおお!!! ハピネス様ばんざーい!!!」

「ハピネス様万歳!!! ハピネス様万歳!!!」

「一生貴方について行きます!!!」

 

 その中に混じっていた変装したラデックも、思わず呆けながら小さく手を叩いて称えた。

 

「凄いな……本当に1日ちょっとで全兵力を手懐けてしまうとは……」

 

 拍手と歓声が鳴り止まぬエントランスホールから、ハピネスが微笑んだまま背を向け、未だ狼狽(うろた)えているレピエン国王を引き連れて、階段を登り廊下への扉に手をかける。そして、兵隊達の方を振り返り一言だけ言い残した。

 

「全国民へ通達を。2時間後に王宮広場にて式典を行います」

 

 

 

〜爆弾牧場 まほらまタウン西区 王宮広場〜

 

 太陽が燦々(さんさん)と輝く青空に、数発の昼花火が打ち上がる。青、赤、黄、緑の煙が空を彩り、音楽隊によるファンファーレが広場中に響き渡る。“式典”とだけ聞かされて集められた国民達は、レピエン国王の催し物というだけで華やかな演奏にも身を震え上がらせ怯えている。そこへ、王宮の方から移動式のステージが兵隊達によって運ばれてきて、その後ろからハピネスとレピエン国王がゆっくりと歩いてくる。国民達は(ひそ)めた眉を隠すように膝を折り、頭を下げて2人の前に平伏す。

 

 ハピネスとレピエン国王がステージに上がるタイミングで演奏が終わり、兵隊達も黙って2人を見守っている。兵隊達も式典の内容を聞かされておらず、国民達と同じく口を結んで押し黙っている。ただ、彼らは国民達と違い、ハピネスによる演説を聞いている。故に、彼等の膝を僅かに震えさせているものは恐怖ではなく期待であった。

 

 兵士達の熱を持った期待の眼差し。国民達の恐怖の沈黙。相反する感情を浴びながら、ハピネスは微笑みを浮かべたまま一歩前に進んで、拡声器代わりに強化魔法を発動する。

 

「爆弾牧場の皆さん。初めまして。私は“先導の審神者”。笑顔による文明保安教会の国王、ハピネス

レッセンベルクです」

 

 国民達の間に一瞬だけ(どよ)めきが起こる。それはすぐさま収まるが、表情には隠し切れない混乱が刻まれている。

 

「お忙しい中、急な集会にも(かかわ)らずご足労いただき、誠に有難う御座います」

 

 予想とは遠く離れた謙虚な発言に、国民達は顔を上げてハピネスを見やる。先導の審神者と言えば、皇帝ポポロを始めとした、笑顔の七人衆を束ねる十悪五逆に通ずる巨悪の権化。そんな世界の支配者と呼ぶに相応しい悪魔の言葉は、思ったよりもずっと穏やかで優しいものだった。

 

「この国の現状を一通り確認させて頂きました。給与に見合わぬ重税。冷酷な福祉。虐殺(まが)いの罰則。到底、許すことは出来ない悪行です。皆さんには、本当に申し訳ないことをしました」

 

 皇帝ポポロより上の人間からの反省の言葉。兵隊達が心の中で歓声を上げ、国民達は驚いて息を呑んだ。そして、誰よりも驚いていたのは、ハピネスのすぐ後ろで演説を聞いていたレピエン国王である。

 

 話が違う――――――――

 

「幾ら笑顔による文明保安教会から距離があるといっても、過去の王達が一度も視察に来ることがなかったなど怠惰の極みであり――――」

 

 レピエンが当初聞いていた式典の内容は、国民達への認識の改竄(かいざん)。独裁政治の数々を口八丁で正当化し、恐怖政治から自主的な奉仕を主とした上辺だけの民主主義を騙る筈であった。

 

「今後税金は半分に減額。王宮の金庫も解放して、インフラ整備と福祉に尽力し――――」

 

 今の裕福な暮らしをそのままに、国民を煽って自己犠牲の精神を増幅させる。何とも甘美で魅力的な案だった。出来過ぎた話ではあったが、天下の先導の審神者が言うことであればと盲信していた。

 

「それと、人道主義自己防衛軍による政治介入も検討しており――――」

 

 舌先三寸で言い包められていたのは、他ならぬレピエンひとりだけであった。

 

 王宮広場に響き渡る歓声。号泣の声。いつもなら指先ひとつ動かさずに彫像と化している兵隊達も、今回ばかりは感情を剥き出しに国民達と一緒になって拳を掲げて歓声を上げている。

 

 国民の顔に色が戻る度に、レピエンの顔から色が抜けてい行く。国民が涙を流すほどに、レピエンの額からは汗が滴り、国民の声が大きくなるほどに、レピエンの耳から音が消えて行く。

 

 そして、レピエンは今更ハピネスに裏切られたことを実感し、彼女を殺害しようと指を差して呪文を唱え始める。その動作を見た国民達は一斉に悲鳴を上げて退(しりぞ)き、兵隊達も血相を変えて武器を構えた。

 

「きっきききき貴様まままままっ……!!! よよよよっよよよくも俺をををををを……!!!」

 

 レピエンが指を突きつけたままハピネスへと(にじ)り寄るが、当のハピネスは微笑んだまま動かない。

 

「何をしているんです? レピエン」

「死ね!!! 死ね死ね死ね死ね!!! お前らもだ!!! 全員“契約違反”で死ねぇ!!!」

 

 国民達は身を屈めて震え、兵隊達も尻餅をついて(うずくま)る。しかし、ハピネスだけは一切怯むことなく、それどころか顔を片手で覆って笑いを(こら)える。

 

「くくくくくく……」

「なっ……何が可笑しい!!!」

「何って……レピエン。お前、まだ“自分に異能があると思い込んでいる”のか?」

「………………あぁ!?」

 

 レピエンは確かめるように何度も指を突き出してハピネスを指差す。しかし、ハザクラ達がディンギダルを討伐した今、レピエンの呪文を地下で聞き取る“温泉坊主”も居らず、当然合図を知ったディンギダルの“自爆の異能のよる処刑”は行われない。そして何より、当然ながらハピネスはディンギダルの子孫でもない上に契約も交わしてない為、異能によって処刑される恐れが無い。

 

 そして、ポポロに騙され契約の異能を分けてもらったと思い込んでいたレピエンには、全てが何一つ理解出来ていない。

 

「私はお前と何の契約もしていないというのに……。それでも私に異能を使おうとするなんて、何とも間抜けな自白だな」

「お、俺に……異能がないだと……!?」

「うーわ……まさかとは思ってたけど、本当に信じ切ってたんだ……脳味噌腐っちゃったのか? まあいいや。さて、今度はこっちの番だ。笑顔による文明保安教会への反逆罪として、お前を処刑しよう」

 

 ハピネスがレピエンの突き出している指を握り、思い切り引き倒して転ばせる。そしてステージの端で国民達に見せびらかすように顔を突き出させ、背中を思い切り踏みつけた。

 

「ぐぇあっ!!」

「私みたいなか弱い乙女でも引き倒せるなんて、いい感じに弱ってるねぇレピエン。もしかしてさ、今すっご〜くお腹痛いんじゃない?」

「な、何を……はっ! まさか、昨日の料理!! やっぱり毒だったのか……!?」

「真相ならそこの子供に聞いてみな。ねえねえ! そこの茶髪の可愛いお嬢ちゃん!」

 

 ステージ近くで母親に抱きついて怯えていた少女は、ボロボロの服の裾を握りしめたままハピネスの方を見る。

 

「ねえねえ。君さ、“紫煙薯(しえんじょ)”と“日暮蒟蒻(ひぐれこんにゃく)”って知ってる?」

「う、うん……」

 

 少女が小さく頷く。

 

「どうして知ってるのかな?」

「た、食べちゃいけないって、お母さんに教えてもらったから……」

「そうなんだ! どうして食べちゃいけないの? 毒があるのかな?」

「う、ううん。えっと、お腹の中で詰まっちゃうから……?」

「おーすごい! よく知ってるねぇ! 勉強熱心でえらい!」

 

 目を見開いて驚くレピエンにハピネスはニヤニヤと不気味に笑いながら説明する。

 

「あの程度の食材の毒抜き。この国ではとっくの昔に確立されている。農民()めるなよ? それでも彼等が食べなかったのは、紫煙薯も日暮蒟蒻も、水分を吸うと膨らみ硬化する性質を持っているからだ。毒なんか関係ない。時間をかけて硬化した芋は腸を()き止め膨らみ続ける。数口食っちまった時点で致死量なんだよ。あの芋は」

 

 レピエンの全身から大量の汗が噴き出す。

 

「今から尻穴に削岩機ぶっ込んであげよっか? こんなこともあろうかと用意してあるよ! ヘイボーイ!」

 

 ハピネスが近衛兵の1人に手を振ると、彼は魔袋(またい)からハンドルの先に金属の杭がついた削岩機を取り出してハピネスに差し出した。

 

「どうも。……これスイッチどこ?」

「あ、ハンドルのこれがトリガーなのですが、今コンセント差して来ます。おい! ドラムの用意!」

 

 近衛兵の命令で、別の兵隊がコードリールを伸ばしながら近衛兵に駆け寄る。

 

「お待たせしました!」

「ハピネス様、これで後はトリガーごとハンドルを握れば動きます」

「へー、便利ぃ」

「お前らっ!! 俺にこんなことしてどうなるか分かっているのか!!」

 

 怒り狂うレピエンを無視して、ハピネスはチラリと近衛兵の顔を見る。近衛兵は視線の意味が分からず目を泳がせると、ハピネスはにぃっと笑って削岩機のハンドルを差し出した。

 

「こういうのは王様が直々にやるものじゃないよね! 汚いし! 君やりなさい」

「えっ、私ですか!?」

「嫌なら他の人にやらせるよ。多分希望者いっぱいいるし」

「えっ、あっ、や、やります!! やらせて頂きます!!」

 

 近衛兵はうつ伏せで倒れているレピエンの尻に削岩機の(きっさき)を押し当てる。レピエンは身を(よじ)らせて藻搔(もが)き、顔を真っ赤にして大声を上げる。

 

「貴様っ……!!! こんなことして!!! ポポロ様が戻ってきたらタダじゃおかんぞ!!!」

「うっうるさい!! 黙れ!!」

「なっ……俺に何て口の利き方を!!!」

「レピエン……俺は、恋人をお前に殺された……!!! 父親も、兄もだ!!! (ようや)く、漸く仇が討てる……!!!」

「ポポロ様に殺されたいのか!? 今なら減刑も考えてやるっ!! それを退けろ!!!」

 

 削岩機の尖った先端が、少しずつ穴へと押し込まれて行く。

 

「ぎぃっ……!? お、おい止めろ!!! 殺すぞ!!!」

「全ての国民に……最も惨めな死を持って詫びろ!!!」

「ひぃっ……!!! わ、分かった!! ゆゆゆ許してやるから手を――――」

「死ね――――!!!」

 

 削岩機が唸り声を上げピストン運動を開始した。本来、強固な岩盤を砕く為に造られた

頑丈な機構と金属の杭は、いつもより遥かに(やわ)いソレを難なく突き破った。

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