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〜グリディアン神殿 検問所〜
グリディアン神殿周辺の地域は、なんでも人形ラボラトリーの様な
ジャハルは皆から少し離れて集団の後ろを歩いており、更にその後ろをのそのそと歩くハピネスの方を振り返って呼びかける。
「ハピネス!もう検問所はすぐそこだ!もう少し頑張れ!」
しかし、ハピネスは何かを
「ふふふ……だからホバーハウスを返すべきじゃないって言ったんだ……だって3日だよ?私達、村から3日も歩いていたんだよ?普通徒歩で済ませる距離じゃないよ?」
「今更
「そんなことはないよ。ジャハル君、おんぶ」
「自分で歩け」
ジャハルに呆れながら軽くあしらわれたハピネスは、
「……人道主義を
「盲目盲目って、そんなに言うならラルバにでも治して貰えばいいだろう!自分で不便な方を選んでいるんだから言い訳に使うな!」
「何を言うか……私は自分の運命に課された不条理に立ち向かっているのだよ……」
「じゃあ勝手に立ち向かっていろ」
「手助けは欲しい〜……おんぶ〜……」
そんな調子でのそのそと身体を引き
「遅い!次からそんな病気のカタツムリみたいに歩いたら背負って行くからな!」
「…………ラルバ。私、この旅が終わったらあのホバーハウス貰っていいかい?」
「はぁ?旅が終わったらって……ホバーハウスでどこに行くのさ」
「どこにも行かない。そこで暮らす」
「家建てればいいじゃん」
「……それもそうだね。お金出してくれる?」
「余ったらな」
ラルバはケッタイな物を見る様な目でハピネスを
「ハローベイビー!今日も暑いねぇ!ご機嫌いかが?」
ふざけたラルバの
「女性は正面の通路へ!!男は右だ!!」
耳を
「じゃ!また後で!」
「会えればな」
ジャハルも心配そうにハザクラを見送るが、ハザクラはジャハルに目もくれずラデックとラプーと共に通路の奥へと消えていった。男3人の背中を見つめながら、ジャハルは不安そうにイチルギに歩み寄る。
「大丈夫だろうか……イチルギ。私に幻覚魔法か何かでステルス
「必要ないわ。信じてあげなさいよ。仲間でしょ?」
「うう……それはそうだが……」
ジャハルとてハザクラの実力を
「……グリディアン神殿からの帰還予定時刻になっても外交官2人は帰らず……世界ギルドがグリディアン神殿に
ジャハルは再び思い詰めた様な顔でハザクラ達が向かった通路へ目を向ける。既に角を曲がってしまった3人の姿はなかったが、無骨な
「ジャハル、行くわよ」
イチルギに手を引かれたジャハルはもう一度煉瓦の染みを見つめる。顔の様に見えたそれがただの染みであったことを確認してから、自分を納得させる様に
「ハピネス……ハザクラを、3人を頼むぞ」
ジャハルは横を歩くハピネスにそう呟くが、ハピネスは意地悪そうに笑いジャハルを
「どうしよっかなー。さっきおんぶしてくんなかったしなー」
「……今してやる」
「今は結構」
〜グリディアン神殿 男用検問所〜
「服を脱げ」
ハザクラ達は部屋に通されるなり
「ボディチェックには応じるが、不必要な身体検査は――――」
「脱げっつってんだよ!!」
女門番はハザクラの言葉を
「俺は人道主義自己防衛軍“ヒダネ”の
バシッ!!
女門番はハザクラの手を
「知らねぇよ!!さっさと脱げこのクソ“オタケ”共!!!」
苛立って攻撃してきた女門番に、ハザクラは小さく溜息を吐いて肩を落とす。
「……こんな早くから敵対するとはな。おい、ラデック」
ハザクラがラデックの方を見ると、そこには
「……何してる?」
「いや、脱げって言われたから」
「……そうか」
まさかの展開に
ハザクラは短刀が
「2人とも服を着ろ。気付かれないうちにここを出るぞ」
しかし2人がもぞもぞと服を着ている最中に、どこからともなく10人程の女衛兵が
「誤解だ。余りに
女衛兵のうち1人が前に出て、ハザクラに剣を突きつける。
「暴行と
「暴行も詐称もしていない。正当防衛だ」
「黙れ!!!」
女衛兵はハザクラを
「ちょっと待ってくれ、まだシャツを着ていない」
ラデックの暢気な発言を意にも介さず薄暗い地下道を進む衛兵達。ハザクラ達の申し出は
ハザクラは
「ハザクラ。いいことを教えてやろう」
「なんだ?」
「俺達が今まで
「……どこがいいことなんだ?」
「よくあることだから気にするなって意味だ」
ハザクラは再び呆れて頭を抱えた。
【女尊男卑の国】