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〜グリディアン神殿 統合軍総司令部 (ラルバ・バリア・ハピネスサイド)〜
「私は今とっても
「知るかよ」
総司令官の部屋で、地べたに座らされたロゼは
「はいハピネスさん!!」
ラルバが勢いよくハピネスに指を向ける。
「楽しみにしていた大悪党の正体が
「正解っっっ!!!5ポイント差し上げます!!」
「やったぁ。
「……はあ。しょうがないなぁ。いいよ」
高らかに
「……大悪党ってのは俺のことか?」
「うん」
ラルバは腰に下げていた小さな
「その辺のチンピラが売ってた麻薬でしょー?あと改造銃に偽札とー
「チンピラ共のー、リーダーのー、上司のー、バックのー、親玉のー、裏ボスのー、元締めのー……何個か上がアンタ。らしいよ?」
「知らねぇ」
「これって組織的犯行っていうより裏社会の治安維持だよね。裏社会の人間を一定数組織化させることで個人の犯罪者を
ロゼは黙ったままラルバを
「ラルバ。
ラルバは数秒考えた後に口を開く。
「……ハピネス。お前、弱いものいじめしたいだけだろ」
「人聞きが悪い。
ラルバがハピネスの提案を受け入れるように数歩下がる。ハピネスは座り込んでいるロゼの正面に立ち、一度
「我々に協力をして欲しい」
「……この流れで
「ふぅん……?」
ハピネスは灰色に
「いいのかなぁ……?シスター君に、君が仮病を使ってること言っちゃおうかなぁ……?」
その言葉に、ロゼは顔を真っ青にして反応する。
「なっ……!?おまっ……!?」
「ね?協力。したくなった?」
ロゼが目に見えて取り乱し始めると、ラルバは首を
「シスター?誰?」
「この国の偉い人専門のお医者さん。ロゼの奇病も
ロゼは顔を真っ青にして目を泳がせる。
「え?何?こいつレズなの?」
余りに
「同性愛くらい別に
〜グリディアン神殿 中央庁舎資料室 (イチルギ・ジャハルサイド)〜
「お、男ぉ!?」
「声がデカい!!」
「誰かに聞かれたらどうする……!今シスターが男性であることを知っているのは私とシスター本人、そしてグリディアン軍のトップ、ロゼの3人だけだ……!」
シスターが申し訳なさそうに頭を下げ、ジャハルも
「し、しかし、この女尊男卑の国で、よく男性がこんな名誉職に……役人専門の
シスターは眉を
「……まあ、色々ありまして……女性と
ナハルはシスターを
「ザルバスが意図的に男性を
ジャハルは少し困惑してイチルギの方を見る。
「イチルギは分かっていたのか?シスターの正体に……」
イチルギは突然話を振られ、少し
「ん?ええ、まあ、
「あ、そっか……」
シスターはバツが悪そうに喉を押さえる。
「……こればっかりは切除するわけにはいきませんからね。
バタン!!!
突然開かれた入り口の
そこには――――
「ルギルギめーっけ!お
上機嫌なラルバがロゼの首根っこを猫のように持ち上げて入ってきた。ロゼはシスターを見るなり心底
「さっさと降ろせ……!!!」
「はい。逃げたらシスター君ぶっ殺すかんね」
ラルバがロゼを乱暴に降ろすと、ロゼはシスターに深々と頭を下げた。
「……すまん。
「……は、はい?あの、ロゼ?この方は一体……」
困惑するシスターに敵意全開で毛を逆立てるナハル。そして申し訳なさそうにしながらも目を
「さぁて役者は
高らかな宣言には誰も反応を返さず、ただただ黙って冷たい視線を向ける。それでもラルバは鼻歌を歌いながら机に腰掛け、
「さあて、この国の悪事を整理しようか」
そう言ってラルバは指先を空中でくるくると回し、説明を始めた。
「元は宗教色の強いただの集落だったグリディアン神殿。それがいつしか男性をゴミクソ扱いする女尊男卑の国に。そしてそのトップに居るのはザルバス大統領。でも変だねぇ。ロゼ坊の話では、ザルバスはこの国の政治に嫌気が差して大統領選に出馬したって聞いたんだけど?」
ロゼは不満を露わにした怒りの表情で歯をギリギリと擦り合わせる。
「ザルバスとは10年近い仲だが、大統領になってからのアイツは変だ……!誰かに何かされてるとしか思えねぇ……!!」
それに対しナハルが何かを言おうとするが、ラルバが指を差して制止する。
「いっぺんに
ラルバはポケットから紙切れを取り出して5人に見せる。
「スラム街を取り仕切る裏ボスから
ナハルが一歩前に出て口を開く。
「出生どころか子作りの段階から違う。この国では万が一にも男性を出産することを
同じような仕組みを採用している人道主義自己防衛軍出身のジャハルは
「うげぇー
シスターは今にも泣きそうな顔で首を左右に振る。
「……正直、今聞くまで
「あっはっは。ピュアだねぇシスター君。でもってー、その奴隷かクソ貧乏に送られた子供たちなんだけど、明らかに出生数と出荷数が食い違っている」
その言葉にロゼは「やっぱりか」という顔で目を伏せる。
「10人生まれたら3人奴隷で3人国民に押し付けって感じで、どの
そしてラルバは眼を細めて、今までになく真剣な
「これはあくまで私の予想だが……この国は“男を嫌った”のではなく、“男を欲した”結果だ」
〜グリディアン神殿 豪華な食堂 (ハザクラ・ラデック・ラプーサイド)〜
「……なんなんだここは」
ハザクラは眉間に
捕まえられた直後の乱暴な
「お待たせいたしました!」
食堂に入ってきた執事風の男性。ここまで3人を案内してきた爽やかな笑顔の彼は、ハザクラ達の横に立ち、深々と頭を下げた。
「驚かせてしまってすみません!さぞや不快な思いをされたことでしょう!」
ハザクラは未だ警戒心を解かないまま、無愛想に軽くお辞儀を返す。
「ああ、全くだ」
「我がグリディアン神殿では、男女の住む地域を地上と地下で分けているのです!地上は酷い男性差別が根付いているため、入国なさる男性の方の
「はぁ……」
「しかし検問所は地上の
男性は再び深々と頭を下げると、若干後ろを振り向きながら両手を2回叩く。
「
男性の合図で入ってきた執事風の服を着た別の男性が、ワゴンカートを押して食事を運んでくる。
「我がグリディアン神殿の味付けがお口に合うかどうか……もし何かありましたらいつでもお声掛けください!この後はご入浴と宿の手配も済ませてありますので、お食事が終わりましたらお声掛けください!」
そう言って男性2人は食堂を後にした。ハザクラは運ばれてきた料理をじっと見つめ、分析魔法をかける。
「……毒は入っていないようだな。しかし、グリディアン神殿に地下街があるなど、人道主義自己防衛軍の報告にはなかった……怪しすぎる」
ハザクラは運ばれてきた料理を食べようと食器に手を伸ばすが、真横にいたラデックの
ラデックは魚の塩焼きの尻尾を持って目の前にぶら下げ、黙ってじっと見つめている。
「ラデック、
「焼き魚、バゲット、コンソメスープ、豆のサラダ、焼きバナナ、フルーツゼリー」
「見れば分かる」
「
「言い方を変えろ。命に礼儀を持て」
「違う。餌だ」
ハザクラはラデックの行動と発言に
「俺は、魚を食べるのが下手で……”いつも残してた“……だから……この”
ハザクラはラデックの言葉を理解できず
「いつも……?献立……?ラデック……!?何を言っているんだ……!?」
ラデックは
「俺は使奴研究所の保育施設で育った……これは、そこに出てきた
「そんなの偶然じゃ……」
「偶然じゃないっ!!!」
ラデックは魚のエラに指を入れる。
「エラが抜かれている……俺達の給食もそうだった……!!でもそれは、魚のエラが微細な
ハザクラは取り乱すラデックを静観しながら料理を
「……また使奴研究員絡みか」
~グリディアン神殿 ???~
「んふふぅ……”また”可愛い子達が入ってきたぁ……ン……
【女尊男卑の国】