Q.恋愛脳の男は決闘で恋ができますか?   作:ウェットルver.2

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 なにやらハーメルンでの5D's熱が今月凄いようですが、自分はARC-V虹一本で原稿を進めています。5D'sは中南米諸国の神話モチーフなので大好物なのですが、いかんせんネタがほら……あんまりOCG化やカード化がされてないから……こじつけるのも大変というか……
 それなら、まだシンフォギア虹や一次創作のほうが考えやすいというか。
 5D'sでやるとすれば、サイコデュエリスト視点でやりたいですね!
 おたがいに元気に、二次創作を楽しんでいきましょう!

 執筆活動に熱出しすぎて体調不良、マジで二度もしたくねえでござる。


珠姫(たまひめ)(18話)

「いくぞ、私のターン!」

 

 X召喚コースの次席、蛇喰遊鬼。

 その強みは、相手の動きを奪う拘束力にある。

 私が彼を前にして融合召喚を果たすことは困難。

 先攻を取られれば《ヴェルズ・オピオン》で融合召喚を封じられ、こちらが先攻を取れても手札に「融合」「フュージョン」カードがなければ融合召喚できずにターンを渡してしまい、結局は《ヴェルズ・オピオン》の召喚を許してしまいかねない。

 

 先に()()()動けなければ負ける。

 そこで以前、私が対策で選んだものは『基礎』だった。

 

「手札から、モンスターを裏側守備表示で召喚!」

 

 下級モンスターを強化して戦う、スタンダードな戦術。

 初心者であれば見慣れた、中堅者であれば見飽きたカードさばきでも、シンプルなパワーアップであれば下級モンスターの戦闘だけでなく融合モンスターの戦闘も支援できる。

 つまり、融合召喚をせずとも《ヴェルズ・オピオン》を戦闘で倒せる。

 

 はずだった。

 

「私は、カードを2枚セット。

 ターンエンドよ」

「……?」

 

 現実はつい最近に、完全に思い知った。

 

「……ボクのターン。ドロー。

 手札から《ヴェルズ・カストル》を通常召喚。

 その効果により、通常召喚権とは別に、

 《ヴェルズ・マンドラゴ》を召喚できる。」

「レベル4の『ヴェルズ』モンスターが2体。

 やる気ね、……来い!」

「……ボクは、この子たち2体でオーバーレイ。

 X(エクシーズ)召喚。ランク4、《ヴェルズ・オピオン》。」

 

 どれだけ攻撃力を高めても、べつに彼の切り札は《ヴェルズ・オピオン》だけではない。やろうと思えば純粋に攻撃力を底上げできる《ズババジェネラル》を召喚できるし、連続攻撃できる《カチコチドラゴン》も召喚できるし、それらの戦闘を補助する基礎だって彼は使ってくる。

 

「……《ヴェルズ・オピオン》の効果。

 X(エクシーズ)素材をひとつ取り除き、

 デッキから《侵略の汎発感染》を手札にくわえる。

 …………君の伏せカードがなんであれ、あまり関係ない。」

「そのカードがあれば、魔法罠の効果は受けない。

 知っている。さっさと攻撃しろ!」

「……バトルフェイズ。」

 

 元から基礎を鍛えつづけたデュエル馬鹿である蛇喰遊鬼を相手に、いまさら基礎を鍛えなおしても、自分の成長に繋がっただけで「彼に勝つこと」にまでは繋がっていない。

 いずれ繋がるのだと仮定しても、とっくに彼が過ぎ去った坂を別の道で登っているだけ。徒労とまでは言わないが、そんな調子では何年たっても彼に勝てない。……実際2年かけてようやく気づいたのだ、「気づけるまで成長した」とでも言い換えないとやってられない気分だった。

 

「……《ヴェルズ・オピオン》で、セットモンスターに攻撃。

 セットモンスターは、……え、《ジェムナイト・ガネット》?」

「守備力はゼロ、そのまま破壊される……けど!」

 

 だが、答えは蛇喰遊鬼自身がくれた。

 権現坂昇と彼の戦いの際、彼は戦闘によるダメージだけでは確実に勝利できないと考えて、自爆特攻をしかけてでも効果ダメージによる勝利を狙った。

 見切られた奇襲でも回避が困難な状況であれば、問答無用で権現坂昇を倒せる(はず)と踏んで。

 

 あのときもそうだ。

 真正面からの戦闘破壊では、勝ち筋が足りない。

 であれば、()()()()()()()()()()()

 

「ここでトラップ、

 《ブリリアント・スパーク》を発動!」

「……ん?」

「このカードは、

 私の『ジェムナイト』モンスターが破壊された場合、

 その攻撃力分のダメージを相手に与える!」

 

 元々の攻撃力が高いモンスターをわざと裏側守備表示で出し、それを戦闘や効果で破壊をするように相手を誘導して、《ブリリアント・スパーク》の発動条件を見たすことで一度に1500以上の効果ダメージを彼に叩きこもう。

 

「破壊された《ジェムナイト・ガネット》の攻撃力は1800。

 よって1800のダメージを与え、おまえのライフを2200にする!」

「………………うん?」

 

 相手のフィールドには影響を及ぼせないが、理屈のうえでは3体のモンスターを破壊させれば勝利できる。2体までの破壊に留められたとしても、遊鬼の下級モンスターを狙って戦闘破壊すれば、これだけで残りのライフを削りきれる可能性は高まる。*1

 

「……カードを2枚伏せて、ターンエンド。」

「そのエンドフェイズ、

 墓地の《ブリリアント・スパーク》の効果を発動!

 手札の《ジェムナイト・サフィア》を捨て、手札に戻せる!」

「……じゃあ、今度こそターンエンド。……なんなの今の……?」

 

 ()せない。

 そんな感情で眉をしかめているようだ。

 目線で訴えられた言葉に、私は言い訳のしようがない。いつもの私らしからぬ戦い方ではある。モンスターを積極的に犠牲にしていく立ち回りは、私が好まない戦い方なのだから。

 

 むしろ、これから私がやろうとする戦術は。

 目の前にいる、不満げに頬を膨らませた遊鬼の戦術に似ている。

 

「私のターン、ドロー!

 魔法カード《手札抹殺》を発動、

 おたがいに手札をすべて捨て、捨てた枚数分ドローする。

 続けて墓地に送った《ブリリアント・スパーク》の効果を発動。

 今度は手札の《ジェムナイト・エメラル》を捨て、手札に戻す!

 私のフィールドにモンスターがいないため、手札から魔法カード《予想GUY》を発動、デッキからレベル4以下の通常モンスター、《ジェムナイト・ルマリン》を守備表示で特殊召喚する。

 さらに! 前のターンに伏せた《闇の量産工場》を発動。墓地に眠る通常モンスター2体、《ジェムナイト・サフィア》と《ジェムナイト・ガネット》を手札に戻し、ふたたびモンスターをセット!」

「……なる、ほど?」

 

 一度目の効果発動から《ブリリアント・スパーク》を警戒されて魔法罠の破壊を意識して立ち回られたとしても、こちらは戦闘を支援できるカードを引くまで耐えやすくなり《ヴェルズ・オピオン》を正面突破するチャンスをつかみやすくもなる。

 ちょっと消極的な戦術かもしれないが、逆転のカードをドローするまでの時間を稼ぎながら、手札を交換できるカードによる加速されたドローでより時間稼ぎの必要を減らせるので、デッキ圧縮には積極的とも言えるだろう。

 

「そして、カードを2枚セット。

 もうわかったでしょう、私のコンボが!」

 

 そう、《ヴェルズ・オピオン》が強敵だとしても。

 かの邪竜を操る蛇喰遊鬼には、貴方(あなた)には、

 

()()()()()()()という限界!

 あなたの弱点は、ほかならぬ『おまえ自身』だ!」

「……ッ!?」

 

 『大将首(プレイヤー)である』という脆さがある。

 あくまでデュエルモンスターズのルールに(そく)すれば、彼のライフポイントさえ尽きれば、どれほど優位な盤面であろうとも彼の敗北となる。

 「将を射んとする者はまず馬を射よ」とは(まさ)に、このことだ。

 

 彼が私のモンスターを破壊するか。

 私が彼のモンスターに自爆特攻させ、発動条件を満たしてダメージを叩きこむか。

 どう転ぼうとも、今のコンボを二度繰り返せば、実現までに私が自軍のモンスターを全滅されようとも生き延びられれば、

 

「これで私は、おまえを越える!

 これなら相手がどんな決闘者でも関係ない!

 襲撃犯のエクシーズ使いに勝てば、もう誰も襲われない!

 誰も怯えたりしなくてもいい、誰も失わない……それは、……!」

 

 私の望みが叶うと言いかけて。

 胸元の気道まで息が出かけて、喉が詰まる。

 言えるわけがない。マルコ先生のための、塾生仲間のための、家族や自分のための、……純粋な善意で、怒りで、悪党への訴えである。そのはずだから。

 関係のない感情が混ざっているはずがない。混ぜてはいけない。

 

 まさか。

 よりにもよって。

 目の前の異性のために。

 蛇喰遊鬼という男への恋愛感情から。

 代わりなどいない想い人を守りたい、という願いから。

 あわよくば。「彼の中での己の価値を高めたい」という劣情から、あらゆる願いと欲を叶えるべく謎のエクシーズ使いを倒そうだなんて、思ってはいけないのだ。

 

 

 

 

「……()()()()

 これが、ボクの宿縁(しゅくえん)ッ!」

 

 ―――蛇喰遊鬼は気づいていた。

 自分という『異次元人』が榊遊矢の、ひいては光津真澄の人生に関わるかぎり、自分のライフポイントを直接狙ってくる決闘者との戦いは避けられないのだと。

 

 すなわち、”融合次元”の”アカデミア”の”オベリスク・フォース”を相手にするデュエルだけは、なにがあっても元の世界のゲーム環境を基準とした戦略論では勝てないと悟っていた。

 チーム戦だのタッグデュエルだの、まっとうなゲームとしてのデュエルが成立する相手と戦えるのはここまでだ。これから想定するべきは戦争、ウォーゲームと解釈されたデュエル。あの次元戦争を口実に行われる、光津真澄への赤馬零児の仕打ち。

 

 犠牲になったLDS関係者のための仇討ち。

 これを率先した光津真澄の記憶を書き換え、「復讐相手が最初からLDSの塾生であった」と思いこませ、あげく復讐相手への敬意を持たせるという、彼女の人間性はおろか塾講師マルコへの思い入れを軽んじさせるものであった。

 考えようによっては自分の立場、過去と大差ないかもしれないが、彼女の自由意思や尊厳を問わない点では、かつての彼女にとっては気に食わない新参者のひとりでしかなかった最初の頃のやさぐれた自分自身よりも許しがたい。

 その黒歴史がまだしょうもない笑い話に思えるほどには、である。

 

 決闘者の、ひとの記憶を操るなど言語道断ではあるが。

 おなじく許しがたい未来が待ち受けているのだ。

 

 あの現実に、今の彼女を傷つけられたくはない。

 光津真澄の心をだれにも操られたくはない。

 光津真澄を次元戦争でカードにさせられたくもない。

 光津真澄のためにも、よりヴェルズたちと腕を磨かなければならない。

 

 その答えもまた、だれかとの戦いの記憶の中にある。

 

「……リバースカード、オープン。

 《侵略の侵食感染》! その効果。

 手札の《ヴェルズ・サラマンドラ》を

 デッキの『ヴェルズ』モンスターと入れ替える。」

 

 液晶の壁を(へだ)てた、光津真澄の運命へ。

 ほかならぬ自分が今、この段階でこそできることは―――!

 

「……ボクが入れ替えるカードは。

 《ヴェルズ・カイトス》。

「《ヴェルズ・カイトス》?」

 

 決して、『自分が』運命を書き換えることではない!

 

「……まずは、《ヴェルズ・ケルキオン》を通常召喚。

 その効果。

 墓地の《ヴェルズ・マンドラゴ》を除外し、

 墓地の《ヴェルズ・カストル》を手札に戻す。

 効果を発動したターン、このカードの効果によって『ヴェルズ』モンスターを召喚することができる。よって、効果で《ヴェルズ・カストル》を召喚し、今度は《ヴェルズ・カストル》の効果で通常召喚権にくわえて、もういちどだけ『ヴェルズ』モンスターを召喚できるようにする。

 ここで《ヴェルズ・カイトス》を召喚する。」

「フィールドに、レベル4のモンスターが3体!」

 

 そう言われてしまうと、「ヴェルズ」モンスターの中では屈指の魅力を持つ《ヴェルズ・ウロボロス》をX(エクシーズ)召喚したくもなるが、今回ばかりは彼に出番がない。*2

 むしろ、ただのX(エクシーズ)素材になりがちな下級モンスターたちにこそ出番がある。

 

「……《ヴェルズ・カイトス》、その効果。

 このカードを生け贄に捧げ、……もとい”リリース”し、

 相手フィールドの魔法罠カードを1枚、破壊する。」

「えっ!?」

「……破壊するのは右のカード。

 …………2枚目の《予想GUY》か。なら。

 手札の《死者蘇生》で《ヴェルズ・カイトス》を蘇生し、ふたたびリリースすることで、真ん中のセットカードを破壊する、……当たり。《ブリリアント・スパーク》は墓地に送られる。」

 

 これが「ヴェルズ」モンスターの力。

 ほかにはない、自分が愛したカードの強み。

 場に《侵略の侵喰感染》さえあれば、さまざまな特殊能力を持つモンスターを呼び込める。1ターンに一度の召喚権を消費するという、決して軽くはない対価を要求するカードばかりだが、だからこそ可能になる戦い方がある。

 

「こ、こんなあっさりと、私のコンボが……!?」

「……バーン戦術は読んでいた。

 いずれ狙われる可能性はありえたから。」

 

 この強さを活かせるか活かせないかは、「ヴェルズ」モンスターの性能の問題ではなく、どのような目的でカードを採用するのかという戦略によって左右される。

 魔法罠カードを多用しない大会環境であれば、魔法罠を破壊する働きを期待して採用された《ヴェルズ・カイトス》には活躍の場がない。

 だが、その汎用性のなさは「弱さ」ではない。

 ライフ4000の舞網市のデュエル環境において、効果ダメージで勝利するべく光津真澄に採用された《ブリリアント・スパーク》もまた、舞網市のデュエル環境だからこそ活かせる強みがある。満たせる需要と、果たせる目的がある。

 

「…………それは、『君でなくても。』」

「っ!?」

 

 だからこそ、舞網市のデュエル環境ならではの『定石』が生じる。

 その定石を熟知した権現坂昇に彼が敗れたように、彼がいずれ戦うべき対戦相手のカードを知るからこそ、それぞれのデュエル環境で役割を両立できるカードと戦術を見つけられる。権現坂昇には通用しないカードであるとしても、それはそれでよいのだ。

 今、自分が勝たなければならない相手は、

  

「……《ブリリアント・スパーク》の効果には、

 『1ターンに1枚しか発動できない』発動制限がある。」

 

 光津真澄なのだから。

 彼女は、そのカードを採用して蛇喰遊鬼に勝ちに来た。

 であれば、自分もまた《ヴェルズ・カイトス》と(あらが)うまで。

 かくして決闘者は互いの戦術を読みあい、対策(メタ)を研究し、より優位に立とうとする。

 

「……ボクは、エクシーズ召喚をしない。」

 

 つまり。

 この場合。

 彼女のフィールドに。

 対戦相手にダメージを与えるカードが。

 あるいは戦闘に関する効果を持つカードが。

 《ブリリアント・スパーク》以外、ほかにない場合。

 発動したターンや、それを突破されたターンでは『二度目以降の戦闘』を躊躇させる手段がなく、『三度目の戦闘』が通れば無防備、ノーガードだと相手に気づかれてしまう。

 

「遊鬼のフィールドには、

 魔法罠の効果を受けなくさせられる、『ヴェルズ』モンスターが3体っ……!」

「……()()()()()()()()

 

 これを防ぐべく魔法罠カードを多めに伏せ、あたかも戦闘を抑止できるカードを数多く用意してみせたかのように演じたとしても、蛇喰遊鬼には「ヴェルズ」モンスターを魔法罠から守れる速攻魔法《侵略の汎発感染》がある。

 数多くの魔法罠カードが彼女のブラフ、ハッタリではなかったとしても、ある程度の対策はすでに終わっている。であれば、わざわざ場の「ヴェルズ」モンスターの頭数を減らしてまで無理に攻撃力の高いX(エクシーズ)モンスターや連続攻撃できるX(エクシーズ)モンスターを呼ぶ必要はない。

 「ヴェルズ」モンスターをならべて殴るだけで、光津真澄の魔法罠による防衛を突破しうる。

 

 無駄な動きをしないほうが、確実な勝利を狙える瞬間もある。

 権現坂流”不動のデュエル”の思想も馬鹿にはできないものだ。

 

「……手札から、マジックカード《一騎加勢》を発動。

 ボクの《ヴェルズ・オピオン》の攻撃力を、このターンが終わるまで1500ポイント増強し、4050ポイントになるまで上昇させる。」

「私のライフは、4000ポイント。

 こんなの直撃したら、私のライフポイントが!」

 

 思わず周囲を見渡し、彼女は強張る。

 アクションデュエルならばアクションカードが周囲に落ちていたかもしれないが、自分たちがやっているデュエルは通常のデュエルでしかない。

 いざという時にアクションカードに頼って身を守ろうなんて。まさか復讐相手であろうとも無意識であれやるつもりだったのか、などと彼女は思い至り、自分を信じきれなくなったのだ。*3

 

 彼女の覚悟には、自分自身では無意識からの思考ゆえにやすやすと気づけない、致命的な欠陥があった。誰かに追い詰められるまで、どう自分を見つめ直しても気づきようもない、アクションデュエルへの慣れがあった。

 アクションデュエルでの緊張感は通常のデュエルでの緊張感とは量が異なる。緊張の質はどうあれ、数多くの期待と不安を抱えながら、通常のデュエルではありえないストレスに追い詰められつつ、相手からのプレッシャーに押し克たなければならない。

 ゆえに、ただの通常のデュエルでそれと同等のストレスを感じた際に思わず、アクションデュエルとおなじようにアクションカードを探してしまう癖とは甘えではない。

 心の慣れ、体の慣れは思考を問わずに行われるものだ、無理もない。

 慣れと思考の切り替えが得意ではないだけか、通常のデュエルに慣れと思考が特化していた蛇喰遊鬼が相手だからこその彼女の失敗か、どれであれ彼女は彼自身の気迫と、彼のカードさばきが見せた武器(カード)からの気迫に追い詰められていたのである。

 

 とはいえ、彼女の着眼点はいい。

 もともとの戦術との相性も、効果ダメージによるダメージ・レースも、《ヴェルズ・オピオン》と似た効果を持つモンスターへの対策としては悪くないものばかりで、蛇喰遊鬼が負けてもおかしくはないカードさばきだった。

 彼が《ヴェルズ・カイトス》を魔法罠へ対応するための手段として採用していなければ、今回のデュエル、蛇喰遊鬼は絶対に負けている。蛇喰遊鬼の弱点を蛇喰遊鬼自身がすでに対策していると光津真澄が予想できていれば、さらに戦況はおおきく変わっただろう。

 

 そう、光津真澄の運命は。

 彼とのデュエルにおいては、彼女自身が決めていた。

 

 今の彼女に足りないものとは。

 対戦相手への対策となるカードを相手に対策された場合への対応力。

 あるいは対応力に繋がる発想力が足りなくても、発想力をおぎなえるほどの複数の使い方が見込める器用貧乏ながらも強いうちに入る汎用性(はんようせい)あるカード、……などではなく、

 

「……君は憎む犯人を倒したい。

 でも、そのわりには強い犯人も相手取ったであろう、

 敗者の誇りを、決闘者(デュエリスト)の心の強さを軽んじている。

 今の君の態度を見ると、どうにも『そうだ』としか思えない。」

 

 リスペクトの精神が足りない。

 もしくは、リスペクトある殺意が足りない。

 カードの強さだけでは、対戦相手の強さには勝てない。

 カードの強さだけを見ても、カードの力は活かせない。

 腕っぷしに自信のある乱暴者とてボクサーのボクシング技術にはあっさりと負けてしまうように、ただ肉体が強いだけでは戦いには勝てない。でなければ武術は最初から生まれないように、カードゲームにもまた複数の基本戦術が生まれたのだ。

 対戦相手を知ることは、自分の知らない技術を知ることであり、その技術が生まれた背景を、デュエルモンスターズの歴史を知ることに繋がる。

 

 学習塾じみたデュエル塾ではなく。

 己の流派の精神論、理念も含めて門徒に教えねばならないデュエル流派として、新参者ではあるLDSを見れば、その実態は「図体(カード)がデカくて強いだけの若造」に近いのだろう。

 あくまでも経験が浅い新興勢力でしかない以上、どれだけ上層部が業績トップシェアを誇ろうとも、肝心のLDS塾生たちの対戦相手やカードを軽んじる姿勢では、カードを愛しきれない内面性では凋落(ちょうらく)が見えすえている。

 カードパワーひとつで簡単に心を折れられて、強いカードに目を奪われ、大切にしていたはずの今あるデッキを投げ捨て、相手のカードにだけ手を伸ばす。この繰り返しをするしか道がない。

 それでは意義を見出せない。楽しくもない。

 原始的な「好きなカードたちと共に勝ちたい」程度の夢すら抱けない。

 いつかは強いカードへと唾を吐き捨て、デュエルモンスターズから背を向けるだけだ。

 

 それこそ、かつて。

 問題児だった蛇喰遊鬼により、数多くの塾生が絶望したように。

 

「……マルコ先生が負けたのなら。

 『あの先生にも負けない決闘者が相手だ』と、

 どうして畏敬の念を持てないの?

「あ、相手に怯えてどうする!

 それだけの話だ。どれだけ強くっても、みんなの(かたき)でしょう!?」

 

 ゆえに、彼は。

 どうしようもなく、邪念(ヴェルズ)の宿敵である輝石の騎士(ジェムナイト)への思い入れがうかがえる光津真澄の姿勢に、カードさばきに目を奪われたのだ。

 彼からすれば、今の光津真澄の瞳は人間としての至極(しごく)まっとうな感情から熱く輝いてはいても、決闘者としては蛇喰遊鬼を最後まで見ていない、かつての彼が見惚(みほ)れた当時の熱い瞳からは程遠(ほどとお)贋作(がんさく)の宝石もどき、イミテーションにしか見えていない。

 つまらない瞳。

 どれだけ普通でありきたりで尊い、まっとうな感情から輝いても。

 彼女は決闘者として、カードゲーマーとしては目が(くも)った状態でしかない。彼女の情熱だけで彼女がデュエルに勝てるのであれば、だれだって夢見るだけで舞網市のプロデュエリストになりうるし、チャンピオンにだってなれてしまうであろう。

 

 だが、現実そうではない。

 そうではないから競い合いは奥深く、面白い。……あるいは冷たい。

 なのに、心ひとつで馬鹿正直に自分たちを見つめてくれたから、蛇喰遊鬼は光津真澄に惚れたのだ。その瞳が誰とも知れぬ男を、または彼が知っている男”黒咲隼”や塾講師マルコを映しているなど許しがたいという独占欲ある嫉妬心(コイゴコロ)は無きにしもあらずだが。

 

 とにかく彼は、今の彼女の目が気に食わないのである。

 

「……今『ボクだから』と警戒したところで、その姿勢は、

 ボクがこれまで戦ってきた、歴戦の決闘者を軽んじるようなもの。

 彼ら彼女らから学んで、《ヴェルズ・カイトス》の採用を決めたボクの失敗、経験、記憶までも軽んじるようなもの。

 もちろん、真澄、君が君自身をみくびっているのと何も変わらないんだ。」

 

 だからこそ、彼にとっての逆鱗に触れてもいた。

 わかりやすく暴力に走るわけではない。彼女の内面性を否定しきるわけでもない。なんなら逆鱗に触れられようとも、相手は恋した光津真澄なのだからとこらえて逆鱗(地雷)をあたかも普通の()であるかのようにごまかすほどには間違いを許せる。

 自分の逆鱗に触られたくないがそれ以上に、惚れた女が自分で自分を軽んじるような真似をすることのほうが、いちばん許しがたいし止めさせたいのだ。ここまでが遊勝塾との三本勝負の際に抱きあった、だれのものにもされたくない、蛇喰遊鬼にとっての”いい女”への彼の感情であった。

 

「……憎しみ、怒り。

 そんなものを束ねても、こうして君が弱くなるだけなんだよ。

「……っ!」

 

 昨日までの君の方が強い。

 そう言われたからだろうか。

 敗北を悟った光津真澄の瞳には、受け止めきれていない迷いと涙が浮かんでいた。

 

 今ならわかる。

 彼女の運命を変える力は、彼女の心の中にしかない。

 いかに強力なカードやデッキを渡して復讐相手に敗れうる未来を変えたところで、その復讐心を見とがめる赤馬零児によって彼女が記憶を書き換えられる未来までは変えられない。彼女自身がみずから、自分の復讐心と見つめあわなければならない。

 

 自分の邪念(ヴェルズ)と向き合わなければ、邪念(ヴェルズ)に呑まれて、狂うだけ。

 

「……全員で攻撃。」

「そ、そんな……そんなのって……」

 

 呑まれた結果がこれだ。

 わかりやすい派手な決着はしない。

 地道に下級モンスターをならべて殴る。

 たったそれだけの負け方で、光津真澄は負けてしまう。

 いつもどおりに純粋にデュエルを楽しめていれば、あるいは蛇喰遊鬼を越えようとまっすぐに見つめることができていれば、「ひょっとして、このコンボだけでは勝てないかもしれない」とデッキの内容をさらに工夫していたかもしれない。

 今の彼女は運命に、復讐心に流されたのだから、それは実現できない”もしも”の話。

 光津真澄の瞳は決闘者としては、どうしようもなく、くすんでいた。

 

 うつむいて座りこんだ彼女へ、彼は歩み寄る。

 

「……君だけが。

 自分だけが誰かを守るために真面目に戦う気だ、みたいな。」

 

 たかがカード、されども決闘。

 決闘者とは、格闘家や剣士に似てゆくものだ。

 己の心ひとつで技の精彩は濁り、強い体だけでは技が足りず、自信や自尊心ばかりを強めれば道具や技を選んでばかりで相手の武器や妙技を認められなくなる。すべてをそろえても、己の戦う動機ひとつのために勝負を焦り、勝ち方にこだわり、技で負ける。

 

「戦うことが正しくて、自分が傷つくのはどうでもいい、みたいな。

 まわりの心配はできるくせに、こっちの気持ちには気づかない、だとか……さっきから……」

 

 認められないのだ。

 かつての自分を討ち取った女が、たかだか仇討ちなんて激情にかられて、あっさりとデッキ構築の段階で負けるような戦い方を選んだことが許せない。舞網市の定石であろうとも、そんな些細なダメージを与えるだけのカードでは自分を追い抜いてくれない。

 対戦相手に痛みを与えることばかりに意識が向いて、対戦相手に勝つことへ意識を向けきれていない。「相手のライフを削れば勝てる」程度の認識で勝てるのであれば、だれでも直接ダメージを与えるカードだけ使えば勝てるはずだが、そうではないから面白い。

 

「さっきからっ……!」

 

 自分の相棒、《ヴェルズ・オピオン》を突破しない時点で。

 彼女の今の戦い方に勝機はあっても、こちらの軍勢を切り崩して勝利への道を切り開くほどの力はない。発想は悪くないが、二の手、三の手と似た戦術でこちらを追いこめないのならば、魔法罠を何枚も伏せる強みは無いのではなく、その強みが足りない。活かしきれていない。その程度で仇を討てると思うことは、馬鹿らしいのではなく、

 

「ボクを馬鹿にしたいの!?」

「『馬鹿にしたいか』って、そんなつもりじゃ……!」

 

 彼女の腰が抜けているようにしか見えないのだ。

 

「……なら、一緒に帰ろうよ。…………るから。」

「なによ?」

 

 目の前にある彼女の限界、《ヴェルズ・オピオン》を打ち砕かず、目の前にいる相手、蛇喰遊鬼を倒そうとしていない彼女の《ヴェルズ・オピオン》に対するぬるい姿勢のままで、相手や相手のデッキを見つめないままで勝とうなんて思いつきが浅ましい。

 効果ダメージを中心としたデッキを使う決闘者とて、始まって数ターンの間に勝利できるとは思わないから、さまざまなカードを採用すると知っている彼には、彼女の体たらくが認めがたい。

 そんな体たらくで自分に勝とうだなんて、復讐相手やマルコ先生を馬鹿にされたように思えるどころか、自分や自分と戦ってきた歴戦の決闘者たちまでも馬鹿にされたように思えて腹立たしい。

 

「ボクが守る。から。」

 

 ああ、信じたくない。認めたくない。

 自分の惚れた女が落ちぶれたなど、絶対に。

 守ってやらねばならぬほど、復讐心に心を呑まれて決闘者として弱体している醜態なんて見たくもない。このうえで記憶も心も操られて、人間としても決闘者としても凌辱されるも等しい羞恥を受けて、あげくのはてに復讐相手を賛美しうるなんて無様は余計に許せない。

 知る運命どおりの彼女でしかないのならば、彼女自身に変わってもらうしかない。そしてそれは復讐の幇助(ほうじょ)ではなく、決闘者として強くなるまでは面倒を見るという修行でなければ意味がない。

 つまり、ある意味では今までどおりだが、彼女を運命から守るためには、わざわざ彼女の傍で彼女自身がその運命を打ち破れるほどに強くなれるまで守らねばならない。その手間をしなければならないほど血迷った彼女を認めたくないのに。

 惚れて焦がれて恋した以上、ここからは愛するしかないのだ。

 

 彼女を支えるほか、気に入る道がない。

 蛇喰遊鬼に勝つと息巻く決闘者が、蛇喰遊鬼が認めた女が、この程度で立ち止まるなどあってくれては自分が困るのだから。

 

「ゆ、遊鬼?」

「……だめなの?」

「だっ、」

 

 この瞬間、光津真澄が頬を赤らめたことの意味を悟れないほどに、蛇喰遊鬼もまた激情に呑まれていた。復讐心で決闘の腕を鈍らせた光津真澄とおなじように、彼は決闘者としての感情が人間としての共感性を鈍らせてしまっていた。

 彼女が彼の内心を一切知らず、または悟れたとしても、さきほどまでの彼の言葉だけを意識して聞きとれば、「愛するあなたの身を案じているので、あなたを守りたいのです」と伝えていることに変わりがないと、ほかならぬ彼自身が気づいていないのだ。

 

 そうも口にしてしまえば、「愛しています」と告白したのも同然なのに。

 

 決闘者も、武道家も、剣士も。

 一般論での正義や正気ではありえない、常軌を逸した結論を出すものだ。

 残念ながら、この決闘馬鹿の場合、どれだけ言葉を選ぼうとも、こぼれた言葉すべてが光津真澄への惚気である。惚れた決闘者への惚気であり、惚れた異性への惚気でもある。

 いずれも結局は女への愛情であるのだ、という自覚もないタチの悪さ、鈍感さへと決闘者としての意志の強さが変わり果ててしまっている。ある程度の良識や共感性がありながらも、決闘が少しでも関わると決闘者としての自分自身はともかく「普通の人間」としての自分自身にだけは自覚できなくなっているのだ。

 このふたり、目の曇り方の方向性こそちがえども恋愛面だけで言えば、間違いなく、おたがいに相手のことを言えないほどに相手を想ってポンコツになりやすかった。決闘者としての彼女の目がくすむのならば、ただの少年としての彼の目もまたくすむのである。

 

「……そもそも、きっと。

 うわさの襲撃犯が『二人以上』はいるかもしれない。

 ……君がひとりで帰るのは危険、すぎる。」

「二人?」

 

 ことが終わり次第、冷静になれば。

 彼は自分の言動を思い返し、男子らしい羞恥心から思わず絶叫するかもしれないが、代わりに彼女は「なんで『このコンボで勝てる!』って信じきれたのかしら……?」と首をかしげるだけで済むのであろう。その間違いから生まれた想い出を大切にしまいながら、なにごともなかったかのように蛇喰遊鬼へと話しかけるのだろう。

 

「……沢渡を襲ったやつが、なんで、

 『マルコ先生だけをズタボロにする』の?

 あの口の悪さからして、沢渡のほうがひどいめにあってそうなのに?」

「え? ……あっ、」

 

 かの正体が何者であろうとも。

 蛇喰遊鬼もまた、今はまだ恋する中学生なのであった。

 

 

【Q,恋愛脳の男は決闘で恋ができますか?】

【A,たとえば、あなたが運命の敵である決闘者と戦わざるを得ない場合、相手の強さや実力を信じてもいないのに「守ってあげる」と相手の意思を問わずに相手を守ろうとする行為は、本当に自分が弱いのか、自分の実力が至らないのかを相手に納得させられるわけではなく、あなたが相手の自由意思を軽んじて相手の意思を殺し、あなたの思いのままに相手を支配する関係性にも発展しかねません。かえって反感や悪印象、時には恐怖をも抱かせます。反抗された場合は素直に受け入れ、どうすれば相手が納得して身を引いてくれるのかを地道に考えていきましょう。思い切って自分に同伴させ、守ろうとする自分の実力を先に魅せるのもありです。】

 

【Q,なんでこんな簡単なことに気づけなかったのよ……】

【A,気づけなくなるほどにマルコ先生が大切だったのでしょう。なにかを教え導いてくれたひとの存在は、自分で言葉にして思っている姿よりも、無意識であれ大きく思えているものです。】

 

【Q.ロダソウ テイツニンケ タテシレブンメ ガラツヤニエマスダ キンホガラレワカンナ ウホヒ】

【A,邪念(ヴェルズ)がそれ言う???】*4

 


今日の最強カード

 ☆《ヴェルズ・カイトス》

 自分をリリースして、相手の魔法罠カードを1枚破壊する効果を持つレベル4の水族・闇属性の「ヴェルズ」モンスター。

 フィールド魔法・永続魔法・永続罠カードの効果を対処しやすく、《ヴェルズ・ケルキオン》の効果で墓地からの回収、《忍び寄る闇》《侵略の侵食感染》でデッキからの確保ができる。

 モンスター効果を使う機会がなくとも、「ヴェルズ」X(エクシーズ)モンスターのX(エクシーズ)素材にできるレベルを持つために、対戦相手のデッキや戦略に左右されて手札で腐るような状況は少ない。

 

 おなじ効果を持つレベル4魚族・水属性モンスターの《ディープ・スイーパー》と似たあつかいやすさを誇る。今後の新規カード次第では、そちらにも負けない利便性を得るかもしれない。

 すでにあるカードの中では、《ダーク・クリエイター》の効果による再利用との相性が良い。

 

 

 なんの工夫もなく手札から使用しようとすると、貴重な通常召喚権を使って魔法罠を破壊する効果にしか読めないために《サイクロン》とくらべると見劣りするカードだと思われがちである。

 ……と言えば聞こえは悪いが、

 

「モンスターを復活させるカードがすべて《サイクロン》に劣るカードへ変換できる」

 

「その効果の発動タイミングは召喚・特殊召喚に成功した場合ではなく、召喚・特殊召喚に成功したタイミング”以降”に、”任意で”発動できるうえ、手札1枚から呼び出せる下級モンスターでしかないため、この魔法罠を破壊する効果および《ヴェルズ・カイトス》の召喚・特殊召喚を相手は『召喚・特殊召喚・効果の発動を無効にして破壊する』カードでは処理しにくい。」*5

 

「そもそも自身を代償として発動する効果なので、相手からの『発動を無効にして破壊する』カード効果による破壊を受けても決定的な痛手を負うわけではないため、相手は《ヴェルズ・カイトス》への対応に困り、こちらの次の一手を妨害できなくなるか魔法罠を破壊させて妨害手段を温存するかの二択を迫られるどころか、この手の効果は《スキルドレイン》《マクロコスモス》のような、『永続効果でフィールド上のカード効果を無効にする』カード効果や『墓地に送られるカードを除外する』カード効果の影響を受けず、サイドデッキでの事前の対策がしにくい。」

 

 と、言い換えれば、自分や相手の想定を越えた立ち回りや心理戦をも狙えるカードではあるので、遊戯王において迂闊(うかつ)に汎用性の高いカードと比較して「弱い」と決めつけてはいけないカードの一例であると言えよう。

 


次回予告

こうして運命は変わり始める。

 

些細(ささい)な思いつき。

ほんのちょっとの夏バテ。

これまでの少女の日頃の行い。

光津真澄の歩みが変わり、柊柚子の歩みと交わる時、

小学生三人組のからかいが始まる。

 

次回

とある夏日(なつび)恋愛談話(ガールズ・トーク)

お楽しみは、これからだ!

 

 

 

 

 

 

「憎しみ、怒り! そんなもの束にしたって俺には勝てないぜ!」

「憎しみを束ねても、それは、脆い!」

―――名もなきファラオの言葉

*1
この世界でのデュエルは『ライフ4000ポイント制』なので、効果ダメージを与えるカードの使い方次第では、装備魔法をモンスターにつけて殴るだけの単純なコンボだけで勝ててしまう可能性をぐんと高めてくれる。昔懐かしで現代でも有用なカードで言えば罠カード《破壊輪》《魔法の筒》《ディメンション・ウォール》、現代遊戯王でいえば罠カード《業炎のバリア―ファイヤー・フォース―》などが該当する。

*2
「元から出番がない」とか「『ヴェルズ』モンスターとは(えん)所縁(ゆかり)もないカードを使ったソリティアデッキでもないと出番がない」とか言ってはいけない。

*3
原作【遊戯王ARC-V】においては、彼女が復讐相手を前にして「アクションカードを思わず探す」なる仕草は見せていない。あくまでも親しい間柄の人間、なおかつ「自分への印象」という自己認識にも関わる恋愛対象からの、あまりにも強いプレッシャーを受けすぎただけである。

*4
アーケードゲーム【デュエルターミナル】シリーズにおいて、数多くの種族がヴェルズおよびヴェルズ保菌者「インヴェルズ」による影響で負の感情に呑まれ、ことごとく異種族にとっての最悪の敵に成り果てている。作中における諸悪の根源としては深く語られずとも暗躍し続けており、【デュエルターミナル】シリーズのサービス終了後の物語を描いたOCGオリジナルカードでも、その動向は「なぜか端数50があるモンスター」や、どういうわけか『光属性・悪魔族』という【デュエルターミナル】シリーズにおいて因縁深いステータスを持つ《インヴェルズ・オリジン》などのイラストでうかがい知ることができる。

*5
『召喚・特殊召喚・効果の発動を無効にして破壊する』カードは戦略上、相手が複数枚のカードや多大なライフコストを支払って使用したカードへの対抗手段として使いたいカードであり、間違っても、手札1枚から出せるうえに効果も特別に強いわけではない下級モンスターへは使いたいものではないため。




 副題はゲーム・漫画・アニメ【月姫】、および漫画・アニメ【屍姫】より。

 屍姫は【鋼の錬金術師】や【私が持てないのはどう考えてもお前らが悪い!】でより有名になった(かもしれない)月間漫画雑誌【ガンガン】にて連載された仏教系ゾンビハンター漫画です。
「仏教関連でゾンビとは何ぞや?」
 と思われるかもしれませんが、妖怪変化の伝承を思わせるゾンビ「屍」の過去には推理小説の犯人を思わせる過去や因習村案件も含まれていたりと悪霊の(たぐい)として説得力があるだけでなく、【遊戯王ZEXALⅡ】に登場するバリアン世界の住人がすきなら一読に損がないバトル漫画です。
 ご購入の機会を得ましたのならば、けっこう巻数があるので、家の本棚やPC・スマホの容量をよく見て保存してください。

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