ガンダムUC 封印された虹   作:強烈ミントのキセル

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プロトレイ……一体何処の伊達じゃない人シリーズなんだ!?

そして今回は内容が内容なだけに最初の方は会話が多いです。会話だけです。


ラプラスの日 ( 下 )

「鍵…ですか?」

 

「つまり『箱』そのものじゃなくて『鍵』だけを渡すと、そう言ってんですかね?」

 

「ご不満かな?」

 

「不満と言うよりも、わかりません……」

 

「俺達…否、我々はまず『箱』がどんなものなのか知らないんだ…解放すれば連邦を転覆させることができる力があるとか?それがあったからあんたらビスト財団の栄華はあったわけだ」

 

「あぁ、表向きは美術品のコロニー移送を行う公益法人、しかし実際は……」

 

「あなた方の上層部が『箱』の価値を認め、それであなた方の様な腕利きをこちらに寄越した……」

 

「鼻先にぶら下げられた餌に食い付かずにいられねぇのがうちの現状でね…だが、それが毒入りだったりしたらどうなることやら……」

 

「上はさぞがっかりするでしょうな……」

 

「キャプテンは…ニュータイプの存在を信じておられるかな?」

 

「戦場にいればそうとしか説明できない力を感じたことならありますが……」

 

「“力”…身を持って感じた者ならではの言葉だ……」

 

「それで、何が言いたい……?」

 

「バインニヒツ」

 

「いや、すまん親父……」

 

「ジオン・ダイクンが提唱したニュータイプ論、それはまさに隔てなく人とわかりあえる“力”を示したものだった……」

 

「そうかい…そりゃ、良かったね……」

 

「一年戦争に勝利して以来連邦は常にその見えない力を恐れてきたと言って良い…地球に住む特権階級を告発する力、棄民たるスペースノイドに目覚めよと呼び掛ける力…百年近く続いてきた連邦の支配体制を覆しかねない力…その見えない力との戦いに連邦は明け暮れていた……」

 

「そりゃ、凄い……」

 

「一方では公的な研究機関も造られたが、あれはニュータイプの持つ兵器的側面のみを人工的に強化するマッドサイエンティストの実験場だった……」

 

「バインニヒツ」

 

「心配ない、大丈夫だ…理性くらい保てるさ……」

 

「……グリプス戦役という内乱、そして二度に渡るネオ・ジオン戦争…いきすぎた弾圧が招いた軍発は連邦を大いに疲弊させたが、最終的な勝利を約束させる大きな味方が彼等にはあった……おわかりかな?」

 

「それは……」

 

「時間…ですか?」

 

「左様…常に結果だけを求める大衆は明確な定義を持たず、可能性しか示さないニュータイプに飽きた…その呼び名はいつしか『撃墜王』と同義になって、『誤解なくわかりあえる人』というジオン・ダイクンの概念から大きく外れた、最も遠い存在となってしまった……」

 

「ご愁傷さまだな…色んな意味で……」

 

「『ラプラスの箱』には未来を変える力がある…否、本来あるべきだった未来を取り戻す力と言うべきか…ただし、誰にでも扱えるというわけではない……」

 

「は?」

 

「あれは、使い方を誤れば世界を滅ぼしかねない……」

 

「だからまず、『鍵』を渡して試そうと?」

 

「もしも、あなた方がひとつことに拘るだけならば、『箱』がその中身を現すことはないだろう……」

 

「ひとつこととは?」

 

「ジオンの再興……」

 

 

 

「「「「……!?」」」」

 

突然交渉場所である屋敷が大きく揺れると、当主の後ろに立っていた男が内線を取り、顔を青ざめこう言った。

 

「ロンド・ベルのようです、既にコロニー内で……」

 

「我々は、はめられたと言うことですかな?」

 

親父が座っていた椅子から立ち上がり、銃を当主向けた。

男が当主の前に立ちはだかり、当主は……

 

「あなた方が追跡されたのではと言いたいが…水掛け論だな……」

 

俺は親父に専用のゴーグルを渡し、

 

「彼女を返してもらおうか?」

 

本来やるべきだった仕事を済ませるべくグレネードを準備する。

 

「最初からそのつもりだ…あの方は、我々の屋敷で保護している……」

 

「人が人を信じるのは難しいな…御当主……」

 

急いで退室し、ガランシェール…艦を目指す……。

既にコロニー内で戦いが始まっている…ということはマリーダが戦っているのか…急がないとな。

 

「親父、しっかりゴーグルしろよ?」

 

「あぁ、準備はできている…思う存分やれ……」

 

「了解……!」

 

ロンド・ベル…中で戦闘が始まるまで誰も気づかなかったって事は特殊部隊か…ここまで近づいて来ていることは間違いない。

監視カメラは…切られているのか……。

 

「親父、近道して行くぞ!!!」

 

「わかった」

 

壁に蹴りを入れ、通気口に穴を開ける。

インダストリアル7の通気口のマップは覚えてある…ここを通ればエレベーターシャフトまで近道だ。

ただ鋼鉄をひん曲げる程の蹴りは予備バッテリーも含めてあと3回…走らないといけないし間違えたらアウトだな。

 

「親父、艦に到着したら俺は直ぐに出るからな…嫌な予感がする……」

 

「あぁ、わかった」

 

なり損ないだろうが直感くらいある……

マリーダに何か危険なモノが近づいている……




話の内容が内容なだけに今回は少し長め……
そして、本作はオリジナル要素を含ませたいが為にうろ覚えでお送りします。
OVAも小説も漫画も全部持ってるんですけどね……
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