「失態だな。スベロア・ジンネマン、バインニヒツ…『ラプラスの箱』も入手できず、姫様の身もお助けできなかったとは……」
若いイライラとした声がメインデッキの空間に響く…そう、只今俺と親父。そして少々とばっちりを受ける形でメインデッキに居たクルーは上からのお小言を貰っている。
「全ては不慮の事態でした…この上は静観して、姫様からの連絡を待つほかないかと」
親父は冷静に返答する。
が、それに納得いかなかったのかイライラした声は語気を強くし……
「何もせずにいると言うのか……!」
が、そこに別の声が飛び込んできた。
「アンジェロ大尉」
声と共に映像に入ってきたのは俺達の上司(親玉みたいなの)フルフロンタル…ちなみに俺に例のガンダムを寄越してきたのはヤツだ。
「……!」
ちなみにこのアンジェロはフルフロンタルの超絶信者だ。
「マリーダを退けた敵はガンダムだと聞いた…興味深い。私も出ることになるかもしれん…ガランシェールは連邦の艦の動向を探れ」
正直俺はヤツが嫌いだ…何かと赤い彗星、シャア・アズナブルを真似している節がある。
まぁ、俺が思うに正直全然似てないのだがね。
何せシャア・アズナブル、本名キャスバル・ダイクンはニュータイプでありカリスマ性があった。
はっきり、アイツには無いね。
「はっ……」
「……!?…この失態、一命を賭けて償わせていただく所存であります……」
親父が返事をしたので俺も慌てて返す。
何も不自然なところはないだろう…うむ。
「失態を気にするな…ただ認めて、次の糧にしろ。それが大人の特権だ……」
ほう、ならその特権…豪快に使わせてもらおうじゃないの……とりあえずマリーダの手当てしてやらんとな。
「マリーダ、大丈夫か?」
医療室…部屋で何故か休まずにつっ立っていたマリーダを引っ張ってきた。
あんな戦闘したんだからな…目を傷めないように目薬と、関節マッサージしておかないと。
「大丈夫だから…あまり心配しないでくれ……」
そうは言うがなぁ……
「いや、俺みたいになりたくなかったら黙って治療受けとけ…ほれ、湿布に柔らかい枕」
無理な戦闘のし過ぎで強化作用を安定させるバッテリーに+専用の機材を積まないと動けない体になってるんだ…俺は元々そんなもの積む前とはさして変わりはしない(喋れるか喋れないかくらいだ)が、マリーダにそんなもの積ませたくない。
「別にお前と同じ体になっても問題は……」
今度何処かで医療品を補充しようと思い、足りなくなってきた医療品を確認しているとマリーダが何か呟いた。
「ん、何か言ったか?」
生憎手元に集中していた為に聞こえていなかったが、何かしら俺に関係していた気がする。
お前がどうたらこうたらとか……?
「いや、何でもない…ただそれも好いなと思っただけだ」
「それも好い……?」
顔を赤らめて何を言ってるんだか…何が好いって言うんだ?