・・・そこは真っ白な世界・・・
・・・私の全部が白に溶けていく・・・
・・・広く、だが濃厚に・・・
・・・ただ白い世界に、私は溶けていく・・・
・・・どこまでも、どこまでも・・・
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少し嫌な気持ちで目が覚めた。
原因はやはり
変な夢だった。
私の中から私が白い世界に溶けて広がり消えていく夢。
先日の事件があってから最近は
その景色は映画で見るような近未来SFに出てくる異空間の様な・・・。
いや、ちがった。
様な・・・ではなく、そのまま意味でここはSFの、しかも異空間の中なのだった。
何故私がそんな所にいるのかと言うと、それは数日前に
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先日、私はあの黒い剣が起こしたであろう光に飲まれて意識を失った後、目が覚めるとそこはは森の中で私1人で倒れていたのだ。
しかし私の手にはあの時確かに握っていた黒い剣は無く、変わりにあの剣に似たアクセサリーの着いた真っ黒いネックレスが握り締められていた。
私はゆっくりと身体を起こし立ち上がると、取り敢えず
少し歩くと水の流れる音がしてきたのでそちらに向かうと、少し幅の広い川に出た。
水深深いのか底は見えず、下流側に石で出来た橋があった。
しかし私はここであることに気が付いた。
橋が有るのなら人里も近いのではないか?
そう思ったが
程なくして私の考えが合っていたらしく、遠くに街の灯りだろう少し暗くなり始めた空を人工の光が照らしていた。
辺りが真っ暗になり月が昇り出して少しした後、街まで後少しと言う所まで来た。
ここまでの道のりで疲れていたので取り合えずと、私は近くの木の根本に座り空を眺める。
星空がとても綺麗である。
しかしその空には私の知る星座は一切無く、月も私の知るそれよりももっと大きく見える。
薄々は分かっていた事だが、ここは私の居た世界では無いのだろう。
私があの光に包まれた時、あの時私の頭の中にあるイメージが流れ込んで来ていた。
それは地球と全く知らない星を繋ぐように出来たトンネルを移動するイメージ・・・そしてその他の星も周りにはいつくも存在していて、その一つに飛ばされたのだろう。
なぜかはホントに分からないが、頭が勝手に理解し納得してしまっていた。
一体私はどうしてしまったのだろうか?
・・・ジャリッ!!・・・
志織「え・・・!?」
休憩がてら月と星空を眺めながら物思いに耽っていると突然私の近くで誰かの足音がして、それに驚いた私は咄嗟に身体を起こし足音の正体を確認する。
しかしそこに立っていたのは黒いパーカーの様な服と黒いスカートを履き、フードを深めに被った1人の少女がたっていた。
少女はそこに立ったまま、ただじっと自分の足元を見詰め固まったように動かない。
私はもう夜で辺りが暗いのも有り、少女の事が何だか怖くなって来てしまっていた。
志織「ねぇ君どうしたのこんな夜に・・・迷子になっちゃったの?」
勇気を出して話し掛けてみるが反応がない。
私は何の反応もしない少女が
私の悲鳴を聞いた少女が顔を上げ私を見た。
いや、見ただけでは無くゆっくりと両手を背中に回した後にゆっくりと戻す途中、私の背中に強い悪寒が走った。
これが人間の危機察知能力なのだろう物凄く嫌な予感がした私。
私の身体は勝手に左に飛び出した後、私の横で何かが倒れる重たい音がして振り返るとそこには私が先程まで立っていた場所に何かを振り抜いた様な
何が起こったのかと少女を見やると、その両手をにはついさっきまで握られていなかった短剣の様な物が握られており、恐らくはそれで木を斬ったのであろう。
そしてそれは私を殺そうと振り抜いたのだろう事も分かった。
そこまで理解した私は直ぐ様身体を起こした後、街の方向に全力で走った。
運動神経には自信の有る私は全力で走りながら少し後を振り返ると、後ろには誰も居らず少女も消えていた。
私は
それに驚き振り返るとそこには地面には数本の私の髪と突き刺さった短剣の様な物を握った少女が居り、不思議な物でも見る様に私を
でもそれで確信した。
彼女は本気で私を殺そうとしている。
さっき私が止まらなかったらその地面に刺さっている短剣は私の
少女が地面に刺さった短剣を抜くと、ゆっくりと立ち上がり首をかしげた。
謎の少女「今のは
ここに来てようやく少女が喋った。
内容は
志織「・・・何で私を殺そうとするの?」
私が
謎の少女「これは失礼をしました。」
そう言うと少女は短剣を収め空を見上げ、そのまま話し出した。
謎の少女「なぜ貴女を殺そうとするのか?・・・それは貴女があの黒い剣の契約者になってしまったから・・・だから私は世界を越えて貴女を殺しに来ました。」
そう言うと少女が私を見詰め返した
今度は見逃さなかった。
凄いスピードで一気に距離を詰めてきたと思ったら両手に短剣の様な物を握り締め、外側から
しかし少女の攻撃はこれで終わらず振り抜いた腕をクロスしたそのままに短剣を逆手に持ち変えると倒れた私目掛けて覆い被さる様に刃物で刺しに来た。
私がそれを転がって避けて立ち上がろうとする一瞬、地面を一蹴りで追いかけて来た少女に腹を思いっきり蹴られ数メートル飛ばされ転げた私は息を詰まらせ、まともに動けずに蹴られた腹を抱え地面で
必死に目を開け少女を見やると、両手に短剣を握り締めゆっくりと近付いてくる少女はとうとう私の直ぐ隣まで来てしまった。
少女は私を哀れむように見詰めるとため息を1つした後、右手の短剣を高く振り上げ思いっきり振り下ろして来た。
私はその一瞬を引き伸ばされた世界の中で眺めながら思った。
・・・・・・死にたくない!!・・・・・
謎の声『フフ・・・ようやく我の出番かえ~?』
その声が聞こえた直後、視界が真っ赤に染まると私の意識は何かに押さえ込まれるように暗い所に閉じ込められ、私は身体の自由を失った。
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少女が高く振り上げた短剣を思いっきり振り下ろした直後、それは起きた。
突然志織のポケットの中に入っていたネックレスが強く輝きだし、それを警戒した少女は短剣を振り抜くのを辞め後ろに飛び去る。
しかしそれは正解であった。
直後志織は眩いばかりの光に包まれ、光の当たるそこだけ地面が陥没し風で落ちてきた葉っぱが触れると一瞬で
それを見た少女は
そしたその時が来た。
しかしその出立ちは異質で衣装はまるで
そして瞳の色は先程と違い白目の所が赤く染まり、見た目だけなら悪魔の様な巫女であった。
そして志織の右手には先程までなかった
謎の少女「!!!・・・目覚めた・・・ですか!?」
驚愕した顔でそう呟く少女は
???「我から逃げる・・・か。面白い、鬼ごっこと行こうかえ~・・フフフ!」
黒い巫女装束に身を包んだ志織がそう言うと人間とは思えない速さで少女を追いかけ始めた。
少女は森の中を
少女も追い付かれたらお仕舞いだと思っているのか、額に玉の汗をいくつも抱えながら必死で逃げる。
まさに
しかしその鬼ごっこも長くは続かなかった。
少女が疲労
痛みと衝撃で意識を失っている様子の少女を見下ろす志織は1度瞳を閉じた刹那、凶悪な笑みに表情を変え黒い剣を振り上げ笑いながら剣を振り下ろした。
志織『ダメーーーー!!!』
少女に剣が届く寸前、振り下ろされた剣は皮一枚でピタリと止まり少女の死は免れた。
しかし志織の表情は殺せなかったのが不満であるのか不貞腐れた様になっていた。
???「なぜ止める。こやつはそなたを殺そうとしたのだぞ?」
志織『人殺しなんて絶対にダメ!』
志織がそう言うと黒い巫女装束の志織が
???「バカを言うな!殺らなければこちらが殺られるのだぞ!」
志織『それでも!!・・・それでもダメだよ、人殺しなんて・・・』
すると黒い巫女装束の志織は1つ大きくため息を付くと
???「どうやら今回の主人はとんだアマチャンの
様だな・・・」
そのまま少女を置いて歩き始めた黒い巫女装束の志織。
しかしここで待ったが入った。
志織『あの女の子はどうするの!?あのままじゃ死んじゃう!!』
???「はぁ~~、分かった分かった!少し待て・・・」
そう言うと
???「我は癒し手・・・森の精霊よ、今一度我に
すると少女に翳した手の平から光の粒子が飛び出し少女を包み込むと、まるで怪我など最初から無かったかの様に綺麗サッパリ無くなっていた。
???「主人よ、これで満足か?」
志織『うん、本当にありがたとう・・・・えっと?』
そこで今私を乗っ取っている?存在の名前を知らない事に今更だが気が付いて、何と呼ぼうか考えていると・・・
???「我の名は美琴。この剣に宿りし古の
そう言うと美琴は剣の腹を額に当てて「我はもう眠いから戻るぞ。」と言った直後、剣が淡く光ると私の意識を閉じ込めていた物が無くなり途端に身体の自由が戻ってきた。
それにともない黒い剣も淡く光り出すと、最初に見たネックレスの姿に戻っていた。
私は訳が分からないのと、突然襲ってきた強い疲労にその場に座り込み黒いネックレスと少女を見て大きくため息を付くとこれからどうしようと美琴が斬り倒して開いた森の
するとその先の空に何かが翔んで来ているのが見えた。
目を凝らして見てみると、それはいつか
頭上まで来たツインテールの女性は私の直ぐ
空翔ぶ女性「貴女は!?・・・・・いぇ、私はミッドチルダ所属、航空魔道士の高町なのは一等空位です。貴女には事情聴取のため本部まで同行をお願いしに来ました。」
そう言われた私は突然の事に
なのは「ありがとうございます。・・・こちらなのは反応のあった場所で女性2名を確認、内1名は意識を失っている様なので至急
携帯も持ってないのに片手を耳元に当て、誰かと話している様子の彼女は一通り報告が終わったのだろう此方に向き直り今だに座り込んでの唖然としている私に苦笑しながら片手を差し出すと「立てる?」と言って片手を差し出してきた。
私は促されるままにその手を握ると細い女性のとは思えない力で引っ張られた。
その事にもビックリして
なのは「取り敢えず貴女には取り調べを受けて貰いつつ本部で用意した部屋で一時的に
志織「あ・・・はい、分かりました!」
私が返事を返して軽く頷いた後、なのはさんから「引き継ぎの者が来る前に軽く質問をします。」と言われ、私もそれに頷き返し了承の意を伝える。
なのは「それでは最初に、そちらの倒れている方と面識はありますか?」
志織「いえ、ありません。」
なのは「この森の惨状は貴女が?」
志織「えぇ~と・・・まぁ~私と言えば私の様なそうでないようなぁ~・・・」
なのは「分かりました。それでは最後に1つだけ・・・私は大きな魔力反応を検知したのでここに来ました。
志織「えぇ~と・・・魔力とかSS級とかそう言うのは分からないですけど、多分私だと思います。」
私がそう言うとなのはさんは少し
なのは「・・・ちょっとごめんなさい。貴女魔法とか魔力とかって分かる?」
その質問に私は小説やアニメを思い出しながらどう言うものか考えた。
志織「魔法って小説やアニメで見る様な、魔方陣が出て来てビームみたいのをズバーンって発射したり、ステッキで可愛い服に変身して悪者をやっつけたりするやつですか?」
私がそう答えるとなのはさんは小さな声で「やっぱり・・・」と呟いた後、少し考える様なポーズを取り、何か思い付くと私に背中を見せる様に振り返りまた片手を耳元に当てて誰かと話し出した。
なのは「あ、はやてちゃん?もしかしたらこの人、最近流行ってる管理外世界からの迷い人かも・・・・・・分かったそっちも無理しないでね。」
そう言ったなのはさんはまた私に向き直り「今から場所を変えます。」と言って気絶している少女を抱えると、私の傍により何か座標の様な事を呟くと足元に魔方陣が現れて淡く私達を照らした。
なのは「今から時空航行船アースラに転移しますので私から絶対に離れないで!」
そう言われなんだか少し怖くなった私は絶対離れないように両手でなのはさんの服の裾を掴むと私の怯えた表情を見たなのはさんから苦笑を返された後、なのはさんが「行きます!」と言うと魔方陣がさらに強く輝き、視界が一瞬歪み次の瞬間には全く違う景気が広がっていた。
先程居た自然一杯の森の中ではなく、足元は丸く少し大きめな台座の上に立ち、周りは何ともメカメカしいこれぞSF!と言う様な部屋に居た。
台座から降りて扉に向かうと自動で左右に開き、外からストレッチャーを準備した人達が3人現れてなのはさんの抱えている少女をそれに寝かせると、なのはさんは「よろしくお願いします」と一言言い少女は何処かへ連れていかれた。
残された私はなのはさんの案内で更に進み1つの扉の前で止まると指紋認証だろうパネルにてを翳した。
すると扉の上で赤く光っていたランプが緑に代わりる。
なのはさんは私に目配せをした後「高町なのは、入ります!」と言うと、扉が開き中へと入っていく。
私もそれに続き中に入りとそこは広い部屋で、正面に大きな窓がありその前には大きな机とこちらに椅子に座り背を向けている女性だろうシルエットの人が居た。
なのはさんは扉から数歩進みその女性だろう人に敬礼をして止まったので、私もその斜め後ろで止まり様子を伺う。
なのは「高町なのは一等空位先程反応のあった現場より女性2名を保護し、内1名を医務員に預けもう1名を伴い只今帰還しました。」
なのはさんが報告を終えると耳触りの良い声で「ご苦労さんです。」と関西弁の様な喋り方の女性が椅子から立ち、私達に振り返る。
その人の髪は耳より少し下で切り揃えられ、明るい茶色。
目元は少したれ目たが凛とした印象で服の上からでもスタイルの良さが分かる、控え目に言って羨ましい位綺麗な女性であった。
はやて「お帰りなのはちゃん。そして初めまして、私はこの艦の艦長してます八神はやて言います。」
突然の自己紹介にわたしはなのはさんの隣に急いで移動して自分も自己紹介のために偉い人だろうから一礼する。
志織「初めまして!
はやて「よろしく志織さん。ところで、なんでここに志織さんを呼んだのか分かりますか?」
私はその質問に対しての回答を考えるが、考えれば考えるだけ理由は浮かんできて、どれが正解か分からないな。
志織「えぇ~と、森を破壊したから?それともあの少女を気絶させたから?ウゥ~ん今一分かりません。」
私がそう答えるとはやてさんは1度目を伏せるとその全てを否定するように首を振り、その強い視線で私を見詰めながら静かに答えた。
はやて「・・・貴女が迷い人だからです・・・」
迷い人・・・その言葉から想像するに、恐らくはわたしの様に異世界から迷い込んだ人の事だろう。
その考えは合っていたらしく、はやてさんは今私の置かれている状況を詳しく説明してくれた。
はやてさん曰く、私はミッドチルダと言う世界を監視し次元を越えて犯罪を繰り返す犯人を捕まえたり世界を防衛したりする組織の管理外世界から何かの原因で元の世界から飛ばされ他世界に迷い込んだ状態らしく、管理外故に次元移動に使用な身分証等が無いために半ば密入国の様な状態に有るらしい。
そんな状態では遠くない未来に捕まってしまうため一旦アースラで預かり、仮の身分証が出来るまで私はここに預けられたらしい。
私ははやてさんに元の世界に帰れないのかと聞くと、はやてさんは渋い顔になり「それはちょっと難しいことなんよ」と説明を続ける。
どうやら次元の中には色々な世界いくつも存在していて、詳しくは調べないと分からないと言う。しかも管理外故何処に有るのかも分からず更に時間が使用らしい。
私はその間アースラに居て事情聴取を受けつつ、仮身分証が出来次第ミッドチルダに移動した後に元の世界が分かるまで監視付きでだがある程度の自由を与えられるらしい。
その間の生活やお金は政府が負担してくれるらしく、不自由はさせないたはやてさんは約束してくれた。
はやて「ほな、なのはちゃんには志織さんを部屋まで案内お願い出来る?」
なのは「了解しました。それじゃあ志織さん。部屋に案内するから部屋に付いて来て。」
私がなのはさんに「分かりました。」と返事をするとなのはさんは扉の前に移動し退室する前にはやてさんに対して「それでははやて艦長、失礼します。」と言い扉を出る。
私もその後を追い掛け出ていくが扉が閉まる一瞬、こちらに苦笑を向けるはやて艦長の姿が見えた様な気がした。
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艦長の部屋を退室後、私はなのはさんの先導で食堂やトレーニングルーム、医療センター等を案内された後私のあてがわれた部屋に着いた。
中は程々に広くトイレとお風呂も部屋に付いているので生活面では困らないだろう。
なのはさんは私が一通り部屋を見て回ったのを確認すると「それじゃあ私はここで・・・」と言って去っていった。
なのはさんが居なくなった後、私はベットの上に置いてあった着替えの服を脇にある机の上に避けてからベットに倒れ込み今日起きた事を思い返す。
志織「今日は色々有りすぎだよ~。・・・・みんな心配してるかな・・・」
思い出されるのはちょっと前まで笑い合っていた友達と大好きな家族の姿。
なんとなくの感覚だが、もう会えないだろうと何故か分かってしまうモノだから尚更に寂しさと悲しさが怒涛の様に私の心を締め付けてくる。
その夜・・・私は枕に顔を埋め嗚咽の声を出しつつひたすらに泣いて、泣きながら眠りに着いた。
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翌朝、昨日ベットの上に置いてあった服に着替えた後、朝食を取るため食堂に向かうと行くのが遅かったのか、座っている人は疎らでみんな少し眠そうなのでどうやら夜勤明けのクルーなのだろう事がわかる。
しっかり眠った私がその中に入るのは少し申し訳なかったが、昨日一杯泣いたせいか物凄くお腹が空いているので比較的空いてる椅子の多い所に座ろうと決めて何を食べようかメニューを眺めていると突然後ろから「志織さんおはよう!」と声を掛けられ飛び上がる勢いでビックリして後ろを振り返ると、そこには昨日挨拶したはやて艦長がこちらもビックリした顔で私の後ろに並んでいた。
はやて「ごめんなさい。まさかそんなにビックリするとは思わんかったんよ。」
志織「い、いえ!私も気を抜いてたとはいえビックリし過ぎました。ごめんなさい!」
私がそう言って頭を下げると「私は気にしてないから大丈夫ですよ。」と言って胸の前で軽く手を振ってそれよりとメニューを指差して「早く食べましょ!」と軽く促される。
私もそれには賛成なので「はいっ!」と頷いてメニュー選びに戻ろうとすると何処からか「早くして下さい!もうお腹がペコペコなのです!」と聞こえ、「すいません!」と謝ったがふっと気が付く。
・・・今の声は何処から?・・・
不思議に思った私は食堂の人にかけうどんを1つ注文して横に避けた後、周りを確認するがここには既に食べ始めている人と並んでいる私とはやて艦長しか居ないはずなのだ。
まさかまた私にしか聞こえない声だろうかと身構えると後ろから「こらリインフォース!」と怒るはやて艦長の声が聞こえるとまたさっきの声で「ごめんなさいです。」と誰かが謝る声が聞こえ、後ろに振り返る。
志織「えぇー!!・・・妖精!!」
そこにははやて艦長と同じ服を着た手の平にスッポリと収まってしまいそうに小さい妖精が居た。
リインフォース「あはっ!聴きましたはやて!私は妖精だそうですよ。チチンプイプイ~!」
私が妖精と言ったからか何故かランプの精の真似をして私をからかっているようだ。
でもどう見ても見た目フェアリーなのにランプの精は違和感が有りすぎる・・・。
はやて艦長もそう思ったのかクスッ!と笑うと「からかわないの!」と軽く嗜めるとリインフォースは「ハ~イ!」と軽く流す。
何か漫才を見ている様で私まで笑ってしまった。
はやて「ごめんなさい、この子はリインフォース。私のデバイス、夜天の書の融合器で大切な私の家族なの。ほらリイン!志織さんに謝りなさい。」
リインフォース「私は場を和ませようと様としただけなのですが、不快に思ったのなら御免なさいです。」
そう言うと小さな妖精・・・もといリインフォースはその小さな身体を折って謝ってくれた。
当の私は全然気にしてないし、逆に本当に和んでしまった。
それにそれに・・・このリインちゃん、とっっても可愛いのだ!!
小さいだけでも可愛いのにその仕草やはやて艦長とのやり取りははたから見ていてとても癒される物がある。
志織「初めましてリインちゃん!私は小鳥遊志織です。よろしくね~!」
この時の私は凄くデレデレの顔になっていたと思う。
だってこの時のはやて艦長・・・物凄く残念な者を見る目で私の事を見ている様に見えたから。
そんなやり取りをしていると後ろから「はい、かけうどんお待ち!」と声を掛けられ振り返り様に「ありがとうございます!!」と大きな声が出てしまい、かけうどんを渡してくれた女性を驚かせてしまった。
私は途端に恥ずかしくなり顔を隠すように少し俯きながらかけうどんを受け取ると小さな声で「ごめんなさい!」と言ってイソイソと人の居ない席に着いた。
早く食べて退散しようと決めてうどんを啜っていると、なんとはやて艦長が私の正面に座り、その横の机の上にはリインちゃん専用だろう小さなお皿にやて艦長の注文したキノコパスタをリインちゃんが自分で食べる分を取り分けると2人一緒にいたどきます、と言って食べ始める。
私は先程の恥ずかしさなど忘れデレ~っと美味しそうにパスタを食べているリインちゃんを見ていた。
はやて「・・・・志織さん?ちょっと今話しええかな?」
そう言ったはやて艦長の表情はとても真剣で、何か大事な話しの様だったので私は一旦箸を置き真っ直ぐはやて艦長を見て「どうぞ」と姿勢を正した。
はやて「志織さん・・・貴女の持っていたあの黒いネックレスを私に預けて貰えんやろか?」
志織「・・・・・黒いネックレスをですか?」
何を言われるのだろうと身構えていると、内容はあの黒いネックレスの事だった。
でもどうしてあのネックレスの事でこんなに真剣な表情になるのだろうと、私の頭の中は?で一杯になった。
はやて艦長は私の言葉に言葉に1度頷くと「理由はな・・・」とどうやら説明貰える様だ。
はやて「・・・あれが危険なロストロギアかも知れへんからなんよ。」
志織「ロストロギア・・・・・何なんですかそれは?」
また出てきた分からない言葉に質問を返すとはやて艦長は「やっぱ知らんよな・・・」と何か考え込んでしまい、表情は段々と険しさを増していった。
はやて「分かった。ほな後で私の部屋に来て貰えますか?諸々の説明はその時にしますね。」
そう言うとはやて艦長はすっかり冷めてしまっただろうパスタを啜り、残りを食べ始めてしまった。
取り敢えず私もそれで納得しうどんを啜る。
志織「うぅ~・・・・のびてる~・・・」
最初は美味しかった私のうどんはすっかり冷めた処か麺ものびてしまい、全く美味しくないうどんに変わってしまっていた。
私がそれを泣く泣く食べていると物凄く申し訳なさそうな声ではやて艦長が「ごめんね」と謝って何ともいたたまれない空気のまま食事を終えるのだった。