緋弾のアリア -瑠璃神に愛されし武偵- Re:Make 作:あこ姫
カツェ 「皆さん、おはよー。S研・強襲科所属のカツェ=グラッセだ」
パトラ 「カツェ、お主はまだ武偵校に転校しとらんではないか」
カツェ 「何れはなるから問題は無ぇよ」
パトラ 「そういうものかのぅ?そうなると問題が発生するのぅ……」
カツェ 「……? 何か問題でもあんのか?」
パトラ 「妾がハブられてしまうではないかっ!」
カツェ 「…………あ、そう」
パトラ 「興味を急になくすでない! 重要な事ぢゃぞ!?」
カツェ 「あたしにとっては心底どうでもいいんだが……」
パトラ 「むぅ……こうなったら強硬手段ぢゃ!」
カツェ 「何する気なんだよ!?」
パトラ 「武偵校の教師陣を脅してくる」
カツェ 「あっ……パトラ!? 世界最強が居るんだぞ!?」
カツェ 「……って居ないし。どうなったって自業自得だよな」
エドガー「カァー(そうだな。タイトルコールやっとけ、御主人)」
カツェ 「ああ。『第008弾 平穏なき夜 Side_Aria&Kinji…&After』どうぞ!」
カツェと
(第006弾でキレた凪優に部屋へ投げ込まれた直後のおはなし)
Side_Aria_H_Kanzaki
……何故にあんな事してしまったんだろう。
朝の時点で凪優を怒らせちゃいけないって解っていた筈なのに。
こうなったのも全てバカキンジが悪い。あたしは悪くない。
あー、考えていたらなんかイライラしてきたから今すぐにでも風穴を開けてやりたい気分になってきた。
やりすぎると凪優が確実に怒るし、あたしのトラウマがまた再燃しそうだからおとなしくしておくのが最善策ってものよね。寝ていればイライラも忘れられるだろうし。
そう思ったあたしはソファーにあったクッションに顔を埋めたと同時に部屋の扉が開いた。
一体、誰だろう……バカキンジだったら風穴決定。
凪優だったら……おとなしくしていよう。
扉の向こうにいたのはバカキンジじゃなくて凪優だった。
げぇ!? 凪優ぅ……!?
凪優は今、怒っていないみたいだけどヘタに機嫌を損ねて彼女の逆鱗に触れるのはマズイ。
あたしのカンが全力を持ってその警鐘を告げている。
兎に角、会話の言葉選びは慎重にしないと…………。
「アリア、頭は少し冷えた?」
「……うん」
下手に言葉を紡いで余計な事態を引き起こすのは死んでもイヤなので、あたしは簡潔に返事をすることにした。
「……そっか。今から私は依頼があるから行ってくるね。私が帰ってくるその間までにお風呂でも入っちゃいな」
「……わかった」
凪優はどうやら依頼先に赴く前にあたしの様子を見に来たらしく、あたしの答えを聞いた凪優は
「大丈夫だ」
と判断して、簡潔にあたしへ
「自分が依頼に行く間に入浴を済ませろ」
と指示を出したで、あたしは素直に従う事にした。
反論や拒否しようものなら、こっちの身が保証出来なくなるのは目に見えている。
「じゃあ行ってくるね」
「……いってらっしゃい」
あたしが凪優に見送りの挨拶をした直後、部屋の扉は閉じられた。
『あぁ……よかったぁ』
あたしの胸中はこの感情のみであり、ソファー横のマットレスに仰向けの大の字の状態で寝転んだ。
たまにこういう事をしたって問題は無いだろう――というか、文句を言われる筋合いは皆無だとは思う。
凪優が依頼で不在故にあたし一人だけになったこの空間でふと考える。
そういえば、武偵高における依頼受注用の掲示板は『一般』と『名指し』の二つがあったっけ。
武偵高では外部からの依頼が多岐に渡って舞い込んで来るので、先ず『一般』と『名指し』に区別される。
『一般』とは、東京武偵高校に対する依頼でそのジャンル毎に合った学科に振り分けられ、その学科の生徒であれば誰でも請け負う事のできる依頼のこと。
対しての『名指し』とは読んで字のごとくで、依頼を請け負う生徒を依頼主側が指定し、『一般』よりも優先度は高くなっており、その理由もキチンと存在する。
『武偵憲章第2条 依頼人との契約は絶対に守れ』
と、ある様に外部からの依頼は武偵たる者、絶対に守らねばならないのが基本。
『名指しで』依頼を行うというのは、依頼を出した時点で依頼人との契約が成立しているモノと同義である。
幾ら『一般依頼』を優先にして依頼契約を達成したとしても、優先度を低くした『名指し依頼』は
凪優が今回請け負った依頼は『名指し』だと思うけれど、考えるのも野暮ってものよね。
依頼の過度な内容の詮索・干渉は非推奨だもの。
機会があったら凪優が依頼に行く時はあたしも同行しよう。
この目で凪優の実力も見ることが出来るわけだし。
それはそれで良いとして。
取り敢えず今は、誰もいないうちにお風呂に入ってこよう。
と、思ったあたしは着替えを手に部屋を出て洗面所に向かうことにした。
Side_Out……
Side_Kinji_Tohyama
何が何だか知らんうちに追い出されてしまった。
反論しようにもあんな凪優の前で出来る訳がないに加え、ご丁寧に財布とケータイも渡されてるから拒否権なんて微塵も無い。
俺は近所の繁華街をぶらついた後に夜のコンビニで口を尖らせながらマンガ雑誌を立ち読みをして、立ち読みだけでは悪いので1冊買ってから自室に戻った。
泥棒のような手つきで、玄関の扉をソー…………ッと開ける。
ここは他人の家ではなく俺の自宅であるハズ――なのに何故こんな事をせねばならないんだ……?
同居人と居候よりも家主が一番肩身が狭いって可笑しい話だろ……。
お……? アリアの気配がしない。
念には念を入れてリビング・キッチンも見回すが、姿はない。
凪優が追い返してくれたのか……?
まぁいい。とにかく良かった。俺の思いが通じたようだ。
……そういえば、凪優もいない。
あぁ、思い出した。アイツは今日、名指し依頼があるとか言ってたな。
まだ帰宅していないようだからそのうち、帰ってくるだろう。
┐(´д`)┌ヤレヤレ と、安堵の息をつきつつ、一応外から帰ってきたので手を洗う為に洗面所に向かった。
ちゃぽん。
洗面所に向かった俺を出迎えたのは、風呂場から聞こえた水音だった。
見れば曇りガラスのドアの向こうでバスルームの電気が灯いている。
うっすらと見えるちびっこい人影は浴槽からにょきっと足を出して鼻歌を歌っていらっしゃる。
ああ、なんだ。アリアは帰ったのではなく、
………………。
………………んん?
今、俺は何と言った……??
…………………………。
────はい!?
────―風呂ぉ!?
俺は音が聞こえるくらいに勢いよく洗面所で後ずさった。
そうか。凪優はこの事を想定して俺を外に出したのか。
なんていうか……気配り上手というか、策士というか…………。
おそるおそる見下ろせば、プラスチック製の洗濯カゴにはアリアの制服がぶち込まれており、裏返しになったスカートの内側には秘匿用のホルスターがあって左右の拳銃が露出している。(一種のガンチラか?)
更にこれも裏返った白いブラウスには2本の短い日本刀が覗いていた。(一種の
人影……もとい、アリアが湯船から出る音がして、俺が心臓が裏返りそうになる。
…………ありえん。
…………ありえんだろ。この状況は。
んな、ラブコメみたくドキドキできるシチュでもない。これは……ヘタな事をすれば死のデス・ゲームだ。
と、軽くではなく完全にパニクった俺の耳に追い打ちをかけてきたのは──―
…………ピン、ポーン………………
………………。
こ、こんなドアチャイムの鳴らし方をするのは俺の知る限りじゃ一人しかいない。
(し、白雪!?)
まさしく、『前門の虎、後門の狼』な状態であまりにもあんまりすぎる展開に、
「う、うをっ……Σ(゚д゚lll)!?」
俺は飛び出した廊下で足がもつれ、壁に思いっきり体を強打してしまった。
「キ……キンちゃんどうしたの!? 大丈夫!?」
ドアの外から聞こえる白雪の声。
い、いかん。今の音を聞かれてしまった。これでもう居留守は使えない。
「あ、ああ。大丈夫」
平静を保っている感じを最大限に装って玄関のドアを開けると…………緋袴に白子袖──―所謂、巫女装束の白雪が、何やら包みを持って立っていた。
「な、なんだよお前。そんな格好で」
バスルームの方をチラ見してアリアの様子を伺いつつも、ぶっきらぼうに応対する。
「あっ……これ、あのね。私、授業で遅くなっちゃって…………凪優ちゃんに頼まれた食事をすぐに作って届けたかったから、着替えないで来ちゃったんだけど……い、イヤだったら着替えてくるよっ」
「いや、別にいいからっ」
このままにしておくと本気で着替えてきかねないムードの白雪を制止しておく。
『授業』、というのは『S研の授業』のことだろう。
それと、この状況はこの家の同居人が作り出したのかよ……。
恨むぞ…………凪優…………。
そう思っていたら、白雪が俺に質問をしてきた。
「ねぇキンちゃん。今朝出てた周知メールの自転車爆破事件って…………あれ、もしかしてキンちゃんのこと…………?」
「あ、ああ。俺だよ」
と、早口に言うと白雪は文字通り……リアルに10cmくらい飛び上がった。
「だ、大丈夫なの!? ケガとか無かった!? て、手当させてっ!」
「俺は無事だからっ! 触んなっ」
俺に手当てをしようとする白雪を必死に拒む俺。
白雪が押し寄せている状態なので、何処とは言わないが当たっている。
俺の血流的にもそれは宜しくない。ヒスったりなどすれば間違い無く拳銃自殺モノだ。
「は、はい……でも良かったぁ、無事で。それにしても許せない、キンちゃんを狙うなんて! 私絶対、犯人を八つ裂きにしてコンクリ…………じゃない、逮捕するよ!」
「帰ってきて早々、何故に『八つ裂きにしてコンクリートに埋める』っぽい台詞を聞かなきゃいけないのかな? 勘弁してよ……白雪」
なんか白雪の台詞の一部に妙な単語があったような気がしたが空耳だろうと思ったが、丁度帰宅した同居人のセリフで聞こえたのは事実だとわかった。
ようやく、帰宅してくれたか…………。この状況を打破する救世主が。
Side_Out……
Side_Nayu_Minase
「は、はい……でも良かったぁ、無事で。それにしても許せない、キンちゃんを狙うなんて! 私絶対、犯人を八つ裂きにしてコンクリ…………じゃない、逮捕するよ!」
おぉう、玄関先からとんでもない語句が聞こえてくる…………。
「帰ってきて早々、何故に『八つ裂きにしてコンクリートに埋める』っぽい台詞を聞かなきゃいけないのかな? 勘弁してよ……白雪」
私は呆れつつも、物騒な発言の主、星伽白雪に突っ込んだ。
「あ、おかえり。凪優ちゃん。今日もご苦労様です」
「うん。白雪。……あ、これがそうなの?」
「うん。はい、これ。頼まれていた食事だよ。ついでに凪優ちゃん用の夜食も入ってるから」
「ありがとうね。本当に助かるよ…………」
こういう気配りができる白雪様々。婿になる人は幸せだね。こりゃ。
こんな優良物件そうそういないと私は思う。(愛は重いけど)
「よかった。喜んでもらえて。凪優ちゃんも頑張ってね。無理はしないでね」
「うん。そこの所は最大限配慮するわ」
飽くまで「最大限の配慮」。
「やらない」とは言わない…………つか言えない。
だって、何時何時に依頼が舞い込むか不明だからだ。表も裏も。
「じゃあ、おやすみ。凪優ちゃん、キンちゃん」
「うん。おやすみ白雪」
「おやすみ、白雪」
玄関の扉が閉まり、白雪は帰っていった。
これでキンジの一難は去ったであろう。
「じゃ、キンジ、私はこれ片付けてくるから」
そう言って私は白雪からの差し入れの食事を手にキッチンに向かう事にする。
「ああ。わかった。俺は『後門の狼』の処理をしてくる」
そう言って、キンジはバスルームへ駆けていった。
「止めないの…………?」
精神体から実体になった花梨が尋ねる。
「止めない。もうどうなろうとも自業自得だし」
私は淡々と介入しない事を告げた。
「まぁ、そう……だね。私達が出なくてもいいよね」
それを聞いて何かを察した花梨は私に賛同の意見を述べた。
「ま、そういうこと」
私は花梨の意見を肯定する。
「凪優…………私疲れたしもう寝る。おやすみ……」
花梨は眠気まなこで私に言う。
「実体で寝るのは良いけど、身体の浄化術式と着替え忘れないでよ?」
私は花梨に注意を促す。
「ぅん……わかったぁ……」
花梨は覚束無い足取りで自身の寝室に向かった。
花梨を見送った後、白雪から貰った包みの中身を保存容器に移し替えて冷蔵庫に入れる作業中にアリアとキンジの悲鳴やら何やらが響いているが、私はそれを知らぬ存ぜぬでスルー。
そんな痴話喧嘩如きにに構っている暇はないのだ。此方とて色々とやる事はあるのだからな。
『これが終わったらまずは兄さんに連絡だな』
そう考え、今の作業を終わらすことに集中した。
「あ、もしもし、兄さん? 凪優だけど? ……うん、ちょっとお願いしてもいいかな……? ……うん。兄さんに調べて欲しい事があるの……」
私は作業が終わり、自室で兄さん……公安0課第3班所属、
なお、私が兄さんに電話を掛けたのが4日ぶりで前半は兄さんを宥めるのに時間を要したのは心底どうでもいい余談である。
Side_Out……
続くんだよ
理子 「メインヒロインのりこりんこと、峰・理子・リュパン4世だよっ!」
葵 「此処ではお久しぶりです。作者の分身、霧島葵です」
花梨 「メインヒロイン枠な三嶋花梨だよ~!」
優梨愛「追加キャラの柊優梨愛ですっ!」
理子 「読者の皆と会うのは久しぶりな気がするよ、理子」
花梨 「それは私も思う」
優梨愛「なんだかんだで、前回投稿から3ヶ月ですもんねぇ……」
理子 「その心は?あおちー」
葵 「『更新して』と催促の声がありました。ハイ。」
花梨 「すんげーぶっちゃけだね。葵」
葵 「否定はしない」
優梨愛「聞いた話だと、今の状況真逆になるんでしたっけ」
葵 「原版?の時とはそうなるわね」
理子 「あおちーのリアルはすんげー大変な事になってたよね」
葵 「うん。何時まで夏は続くんだよとは思った」
花梨 「あ、そこは伏せとくんだ……」
優梨愛「それがいいですね。愚痴ったらキリありませんし」
葵 「まぁ、そういうこった」
理子 「それもそうだね。あ、謝辞行っとく?」
花梨 「そうだね」
優梨愛「このお話の読者と更に評価してくれている読者様には感謝感激雨霰です!」理子 「皆のこの話を読んでの評価であおちーは執筆頑張れると思うよ!」
花梨 「なので、次回以降も読んでくれると嬉しいなっ!」
葵 「私のモチベと集中力次第で次回の投稿時期が未定となっております」
理子 「だけど、なるべく間隔が空かないように頑張るよ、あおちーが」
花梨 「と、言う訳で、これからもよろしくお願いなんだからねっ!」
優梨愛「それでは、また次回のこのあとがきの場所でお会いしましょう」
全員 「「 「「ばいばいっ!!」」」」
実は内容がそんなに変わっていないあとがき⑧ 完