緋弾のアリア -瑠璃神に愛されし武偵- Re:Make   作:あこ姫

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ジャンヌ 「皆、こんにちは。情報科(インフォルマ)2年、ジャンヌ=ダルクだ」
キンジ  「探偵科(インケスタ)2年、遠山キンジだ」
ジャンヌ 「おい、遠山。なんだそのやる気の無い態度は」
キンジ  「仕方無いだろ?俺は元々まえがきの担当やる気はなかったんだ!」
ジャンヌ 「しかしだな……。此処で担当している以上、その責務を果たすんだ」
キンジ  「解ったよ……」
ジャンヌ 「( ゚д゚)ウム。それでこそ原作主人公だ」
キンジ  「……で、今から何をするんだ?」
ジャンヌ 「……(゚д゚)」
キンジ  「おい、なんだ。その反応は」
ジャンヌ 「な……何の事だ?」
キンジ  「声が震えてるし上擦ってるぞ?――さては何も知らないんだな」
ジャンヌ 「う、うるしゃい!」
キンジ  「噛んでんじゃねぇか……。動揺しすぎだぞ?」
ジャンヌ 「次回で師匠に指摘されたお前に言われたくはない!」
キンジ  「なんで此処でネタバレしてんだよ……」
ジャンヌ 「次回予告が存在しないからであろう?」
キンジ  「そうだな……タイトルコール行くぞ?」
ジャンヌ 「遠山、お前、私の話を聞いているのか!?」
キンジ  「聞いてるって。……『第009弾』」
ジャンヌ 「『朝が来ようが変わらぬものもある』」
2人    「「どうぞ!!」」

アホの子がなんとなく可愛く思えるまえがき⑨ 完


第009弾 朝が来ようが変わらぬものもある

「バカキンジ! ほら起きる!」

はにふんだこの(なにすんだこの)!」

「朝ごはん! 出しなさいよ!」

「し……る…………か!」

「お腹が空くじゃない!」

「空かせこのバカ!」

「バカ────ですって!? キンジの分際で!」

 

 寮の自室の隣の部屋からアリアとキンジの仲良さそうな喧騒の声が響き、私は目を覚まし窓の方を見ると、窓から陽射しが差し込んでいた。

 

 もぉ……あ、さ…………なの?

 

 今の私の状態は『二度寝バッチコイ』であり、目覚ましにシャワー浴びようもんなら『脱衣場で全裸寝落ち』をカマしそうな勢いまである。

 現在時間は6:30で、確か作業が終わって寝たのが3:30位だったから……うわ、3時間くらいしか寝てないのか。

 

 つか、本気で隣のバカップルが五月蝿ぇ。さっきの前言撤回だわ。今バッチリ目覚めた。言うなれば私の低血圧設定行方不明なくらいにね。

 ってかよー、朝っぱらからそんなに叫ぶなし。こっちは深夜まで作業があったからずっと頭にガンガン響いて仕方がない。

 あんのバカップル共はもうちょっと、此方に気を使って欲しいものだ。

 

 ……そうだ。ちょいと文句でも言ってこよう。うん。

 文句を言ったって赦されるだろーし。

 

 そう思った速攻で私はキンジ(とアリア)の部屋へ向かった。

 

「( ˘ω˘ )スヤァ… 」

 

 花梨はというと寝不足な私を差し置いて絶賛爆睡中。幸せそうな寝顔が尚更にムカつくわ。

 

 なんか不公平な感じの感情を抱いた私は間違いじゃないよねぇ!? 憂さ晴らししても良いよねぇ? ねぇ? 

 

 ま、そんなことはさておき…………キンジの部屋の前に到着した。

 その直後にキンジの部屋からは

 

「お腹が減った! へったへったへったへったへったあああ!!!」

 

 アリアの大絶叫が聞こえる。

 

 お前はガキの類か? あぁ……ゴメン。(身長含め)ガキだったわ(爆)

 

 と納得はできるかもしれないけどさ、睡眠時間を邪魔された私の堪忍袋の緒は切れる寸前だぞっ☆

 

 

「朝っぱらから五月蝿ぇっての! 近所迷惑でしょうが!」

 

 私はドアを開けてキンジに叫びつつ襲いかかるアリアを注意する。

 

「何よ? 今このバカキンジに文句を言ってるんだから…………って、げぇ!? 凪優ぅ!?」

 

自身の主張を邪魔されたアリアは敵意丸出しで噛み付くも私の姿を見るなり、何か恐怖対象を見る態度を見せていた。

 

「だからなんなのその反応。……まぁいいや。アリア、朝ご飯なら今から用意するから食べるなら早くダイニングに来なさい」

「あ、うん。わかったわ……」

 

アリアの態度に疑問を持ちつつも言う事をサッサと言うことにする。

 

「それと、キンジも食べるなら早く来てよね。アンタは昨日、自転車破壊されちゃったんだし、バス通でしょ? 58分のバスに間に合わなくなるよ?」

「あ、ああ……。わかった」

 

 キンジにも言う事を言って私はキンジの部屋を後にしてキッチンに向かう。

 

 良かった。昨日、白雪に料理作って貰って正解だわ。

 あれを温めて、何か汁物作れば朝食は大丈夫だろうし、あとは昼用のお弁当ね。あれも小分けしておいた分を詰めれば大丈夫よね。

 そんな事考えつつも冷蔵庫から汁物……お吸い物の材料を取り出し調理に取り掛かった。今日は旬だから、浅蜊と菜の花にしよっかな。

 

 

 

 

 

「「御馳走様でした」」

「はい。お粗末さまでした」

 

 食事を終え、登校準備に入るキンジ達を横目に私は洗い物をしている。既に登校準備は終えているし慌てることはない。

 

「アリア、登校時間をずらすぞ。お前、先に出ろ」

「なんで」

「なんでも何も、この部屋から俺とお前が並んで出てってみろ。見つかったら面倒なことになる。ここは一応、男子寮ってことになってんだからな」

 

 あー、そういえばそうばそうだっけ。ま、私が男子寮から出入りする時点で曖昧になってると思うけど…………。

 

「上手いこと言って逃げるつもりね!」

「いやいや、アリア、同じクラスで席が隣同士……。これじゃ逃げようがないじゃない。問題無くない?」

「あ……。それもそうね」

 

 私はやんわりとアリアの主張を否定し、納得したアリアは引き下がった。

 

「キンジ、もうそんなこと言ってる場合じゃないと思うけど。……時間を見なさいな」

「……時間? げっ! やべぇ! 行ってくる!」

 

 キンジは手早くダイニングの椅子に置いてある鞄を手に取って寮を後にした。

 

「はいはい。いってらっしゃい。……さて私達も行くとしますか……」

「何で行くのよ? まさか、徒歩とか言うんじゃないでしょうね?」

 

 キンジを見送った後、洗い物が終わったので私も登校を始める。

 無論、アリアと――朝食を終えて未だ寝ている花梨も一緒に……だ。

 

 花梨はお米様抱っこで連行すれば大丈夫じゃね?(適当)

 

「んなわけないじゃない。車で行くわよ。花梨が二度寝してて目覚めそうに無いし」

「あぁ……成程ね。車って…………凪優、車持ってたっけ?」

 

 私の答えに未だに『( ˘ω˘ )スヤァ…』な花梨を見て納得のアリアは最もな質問をする。

 

「ん? 最近つーか、昨夜依頼報酬でもらった」

「どんだけ気前がいいのよ、その依頼主。……で、もう届いてるの? 届くの早すぎない?」

 

私の解答に理解が追いついていないアリア。当然の反応っちゃ反応である。

 

「まぁ、『超速達で送る』って言ってたしそんなものよ」

「そ、そうなんだ……」

 

 私はアキ……旭野將文の名は伏せといてサラッと説明した結果、アリアは軽く引いていた。

 

「さて、行きましょ?」

「ええ」

 

 寮を出て私とアリアはガレージに向かう。

 

 武偵高の寮には車輌科(ロジ)の生徒も居る為、敷地内に専用のガレージが設けられており、車輌科(ロジ)以外の生徒も学校に申請書を出せば使用することができる。

 私とアリアはそのガレージに停めてある昨夜の依頼報酬――『トヨタFT86 GT “Limited”』に乗り込む。

 

 花梨はと言うとトランクにテキトーに放り込んだ。結構優しくとは程遠い扱いだったがそれでも起きる事はなかった。

 起きてたら定員オーバーだし、不当な扱いに激おこになるだろうし助かった感は正直ある。

 

 私達を乗せた『トヨタFT86GT “Limited”』は東京武偵高校・本校舎前に向けて走り出した。

 

 ……え? 

 

 『運転はどっちが?』

 

 

 勿論、私だよ。まぁどっちも運転免許持ってるけどさぁ……自分の車なのに自分で運転しなきゃどうするのって話よ。

 

 10分くらい走らせて目的地に到着する。

 

「はい。到着。アリアは先に行ってて。私は車輌科(ロジ)のガレージに車停めてくるから」

「わかったわ」

 

 校門の前でアリアを降ろし、武偵校に併設されている車輌科(ロジ)のガレージに車を向かわせる。

 因みに車輌科(ロジ)のガレージの使用申請は昨晩終わらせて、もう受諾済みだ。

 車輌科(ロジ)のガレージの一画に車を停めて私も本校舎の教室に向かう。

 

 

 あ、花梨をどうにかして起こして教室に連れて行かないとなぁ……

 

なーんて、思いつつトランクを開けると

 

 「(╬゚◥益◤゚) 」

 

……なんかの見間違いだろう。

現実逃避の為にトランクを閉める私。

すんげーキレている花梨なんて私は見ていない。

 

恐る恐るもう一度トランクを開けると

 

「( ╬◣ 益◢)y━・~」

 

愛銃の『コルト ダブルイーグル』と『DW ダン・ウェッソンリボルバーM15-2』を此方に突きつけている花梨の姿があった。

 

私はこの後の疲労困憊なんて知った事かと言わんばかりに能力で身体を強化しまくって逃亡を図る。

般若とか阿修羅が生易しい状態の花梨に捕まろうもんならば、人外ランキング2位の私でも致命傷負わないだけ御の字だろうな。

 

こうして私と花梨の楽しい楽しい地獄の追いかけっこが此処に開幕しせり。

尚、途中で絢香(緋緋神)瑠樺(瑠瑠神)凜花(璃璃神)と遭遇したが誰も助けてはくれず皆は私に向かって合掌しているだけだった。

 

薄情な面々に絶望しつつ花梨(地獄)から全力逃亡である。

 

オチとしてはこの地獄の追いかけっこは2人揃って世界最強(ゆとり先生)に凹され、有難い『O☆HA☆NA☆SHI』を受ける形で終幕するのであったとさ。

そうして学校にはナチュラルに遅刻したのは当然の結果といえばそうなので言うまでもない。

 

続くんだよ。




葵   「はい。如何だったでしょうか」
理子  「なんか……短いよね。今回」
優梨愛 「まぁ……元々短いからねぇ」
理子  「日常の一場面っぽくて良いじゃん」
葵   「だね。修正もそんなに要らなかったし」
理子  「あ、そうなんだ」
優梨愛 「そんなに不自然さも無いですもんね」
理子  「でも、修正はしてるんでしょ?」
葵   「完全に新規追加したのは最後のオチ位だけど」
花梨  「何で車中の私の扱いが酷くなってるのさ!?」
理子  「そういえば、そうだったね」
優梨愛 「いきなり花梨さんが出て来た事はスルーなんですね」
葵   「今更だしね」
花梨  「葵、説明して貰おうか?」
葵   「車の画像見てたら後部座席無かったから」
理子  「まさかの事実発覚だね」
葵   「つか、それ見るまで知らんかった」
優梨愛 「ちゃんと確認はしようっていう良い教訓ですね」
葵   「そうね。リメイクする際は確認も入れないとね」
理子  「だね。珍しくまともに語ってるけどそろそろ〆めないとね」
葵   「では恒例の謝辞の方行きます」
優梨愛 「この話の読者と評価してくれている皆には感謝感激雨霰です!」
理子  「皆のこの話を読んでの評価であおちーは執筆頑張れると思うよ!」
優梨愛 「ですので、次回以降も読んでくれると嬉しいですっ!」
葵   「私のモチベと集中力次第で次回の投稿時期が未定となっております」
理子  「だけど、なるべく間隔が空かないように頑張るよ、あおちーが」
葵   「と、言う訳で、これからもよろしくお願いしますっ!」
優梨愛 「それでは、また次回のこのあとがきの場所でお会いしましょう」
葵理優 「「「ばいばいっ!!」」」
花梨  「ちょっとぉ!? 私の扱い酷くない!?」
葵理優 「「「あ」」」
花梨  「な、何なのさ……」
葵理優 「「「ナチュラルに忘れてたわ(ゝω・)テヘペロ」」」
花梨  「やっぱり外道だなお前ら!」
葵理優 「「「外道とは心外だな」」」
花梨  「何処がだよ!?」

明らかに文字数が増えて花梨の扱いが安定で酷いあとがき⑨ 完

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