IS:黎牙物語 〜インフィニット・ストラトスの世界をオリジナルの機体で過ごす〜   作:XIYON

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ではどうぞ。


・兎の皮を被った災害(ラビット・ディザスター)

 

夜中の午後、俺達は明日のクワトロ・ラビリンスに備えるために翔夜が建てたメンテナンスガレージに戻った。俺以外は全員寝ていて、月夜とシャルロットは何故か俺の部屋でめちゃくちゃイビキを掻きながら爆睡していた。月夜は何か色々と考えてたし、シャルロットに関してはキャノンボールシティーの前半で大活躍してたからな……てか、俺の部屋で寝なくてもいいんじゃないのか?

 

そんな事を思っていたら、インターホンが急に鳴り出した。こんな真夜中なので嫌な予感がした俺は警戒しながらドアを開けると……

 

阿求「はぁはぁ……」

 

嶺賀「稗田……お前どうしてここが?」

 

阿求「一兎から教えて貰ったのよ。それよりも号外よ?…( >д<)、;'.・」

 

嶺賀「おいおい大丈夫か?」

 

阿求「え、えぇ……なんとか。」

 

ギュルルルルルル……

 

阿求「あ……」

 

嶺賀「クシャミの次はお腹の空く音かよ……まぁ、入れよ。」

 

俺は阿求を中に入れ、彼女にパーティで貰った御馳走の残り物を差し出した。そして詳しい話を聞くと…

 

嶺賀「なるほど……例の殺人事件を調べている道中に謎の集団に襲われた…しかもそれは月夜が戦っていた帝国軍……スフィア・リム内の帝国軍であるストームトルーパーのような兵士に襲撃されたと?」

 

阿求「えぇ…しかもTIEファイターのパイロットスーツを着ていて、中身は女性だったわ。」

 

嶺賀「胸でも触ったのか?」

 

阿求「そんなことするわけないでしょ?ヘブンズ・ドアーを使って攻撃を命じたついでに見たら、女性だって分かったのよ。全くアナタも勘違い畜生ね?」

 

嶺賀「悪かったな。それで?」

 

阿求「あまりの数で大ピンチだったんだけど、途中でIS学園の制服を着た男性に助けられてね……」

 

嶺賀「なに!?」

 

阿求「何をそんなに驚いているのよ?」

 

嶺賀「あ、いや……んで、ソイツはどんな奴なんだ?」

 

阿求「えぇと……確か白い髪で青い目をしてきたわ。」

 

嶺賀「本にさせて記憶を読むことは出来たのか?」

 

阿求「それがやろうとしたら……本に出来なかったのよ。」

 

嶺賀「どういうことだ?」

 

阿求「その人物の記憶があまりにも私の予想を超えたオーバースペック……つまり、私では開封出来ない記憶ってことなのよ。」

 

嶺賀「それは普通じゃないな。」

 

阿求「けど、一つだけある文章が彼の記憶から出てきたわ。」

 

嶺賀「本にしても無いのにか?」

 

阿求「えぇ…確か『ラビット・ディザスター』だったかしら?」

 

嶺賀「日本語に訳せば『兎の皮を破った災害』」

 

阿求「……」

 

嶺賀「稗田。お前暫くここにいた方がいいぞ?」

 

阿求「そうみたいね。後の捜査はアナタに任せるわ。」

 

翌日。俺達はクワトロ・ラビリンスが開催される浅草にやってきた。ここでは俺が出場することになったのだが……

 

ブリュッヒャー「もぐ( ˙༥˙ )もぐ」

 

月夜「ブリュッヒャー……その餡蜜どこから買ってきた?」

 

ブリュッヒャー「あぁ、屋台で餡蜜が売っててな?美味しそうだったから買ったんだ。あ、あとついでに人形焼も。」

 

月夜「(コイツ……完全にオフになってやがる。)」

 

翔夜「おい月夜。あれ見ろよ。」

 

月夜が後ろを振り向くと、そこには大袋に人形焼を沢山詰めた物を持った華夜がいた。

 

輝夜「ちょっと華夜!大袋入りは買いすぎだって!」

 

華夜「だってこんなお祭り滅多にないんだもの!」

 

輝夜「そういう問題じゃないわよー!もぉー!響子は両手でハンバーガー持って食べてるし!」

 

或兎&衣舞紀「( ̄▽ ̄;)」

 

ブリュッヒャー「そういえば、楠上の奴はどうした?」

 

阿求「そうよ。あの大暴れする子がいないわよ?」

 

光刃「あぁ、アイツなら……」

 

光刃が指を指した場所に月夜達が目を向けると、そこには久遠寺梓に掴まれて振り回されている刃がいた。

 

梓「刃!こっちやでー!」

 

刃「あ!おい梓!あんまり無理に走るなって!焦っててもパンケーキは逃げねぇーよっ!?」

 

輝夜「あっ……あははは……」

 

翔夜「刃…梓に完全にゾッコンされたな?」

 

華夜「だね。」

 

一方で天野雪兎は…

 

雪兎「なるほど……景品を奪い合う競技か。面白い。」

 

観戦モニターを見ながら出店で売っていたアメリカンドックを食べていた。すると実況席からある人物が映っていた。

 

雪兎「ほぉーう……この世界の束さんか。」

 

赤沼「今日はクワトロラビリンス!景品を奪い合って戦え!」

 

青沼「今日はスペシャルな解説ゲストだよ?ISの生みの親、篠ノ之束さんです。」

 

束「はいはいはーい!束さんだよー!よろしくね!」

 

赤沼「さて!今日の出場者を紹介しましょう!まずは九州IS統括連盟学校はまさかの男性!剣望進護選手!」

 

青沼「使用するのはエクストリーム・セイバーズだよ〜?」

 

嶺賀「(九州にも男性操縦者がいるのか。)」

 

赤沼「そして聖・東北中央IS学園は覇御楯立夏選手!使うISはデュアルダイノ・ZAIA!」

 

嶺賀「(コイツも男性?)」

 

青沼「そして関西IS学院は昨日のキャノンボールシティーで出場した二階堂玲選手の妹!二階堂御魂選手!使うISはホワイトライジング!」

 

御魂「ほーい!よろしくなっー!」

 

束「そしてっ!我らがIS学園は封城嶺賀!頑張ってね!れいくーん!」

 

青沼「おぉ、束さんのお弟子さんが出場か。あ、ちなみに使うISは黎牙だよ?」

 

赤沼「それではルールを説明します!浅草中に隠されてある景品を探してゲットしてください!もし鉢合わせした場合はそこでバトルをして貰いますよっ!」

 

浅草門の前では俺達4人が立つ。どうやらまだISを纏わないで開始するらしい。俺は嫌な予感を持ちつつ、この競技に望んだ。

 

赤沼「それで配置について!よーい!どーん!」

 

彼女の声で俺達は浅草の中を走り出した。景品はどうやら浅草の各場所に隠されており、それを見つける…しかし他の選手に見つけられた場合は戦う羽目に合うのだが…

 

立夏「よし見つけた!……ってあれ?」

 

その景品の内容がおかしかった。人参の大袋詰めとかの野菜があったり……

 

御魂「えぇ……」

 

各地方の言い方で言われている今川焼きの大袋詰めだったり、たい焼き、たこ焼き、ともうやりたい放題。そして俺は…

 

嶺賀「おっ、金色の箱だ。レアじゃねぇか?」

 

黎牙の新たなスタイルで宝箱を見つけた俺……しかし…

 

進護「それは俺が貰うぜ?」

 

後ろに九州代表の剣望進護がISを纏って俺を襲ってきた。俺も黎牙の新たなスタイルを装備して対等する。

 

進護「ほぉーう?それがお前のISか!」

 

嶺賀「(コイツのIS、エクストリームガンダムか!?)」

 

ビームサーベルで俺に攻撃してきたが、俺はそれをシールドから取り出したライトセーバーで防いでいく。

 

嶺賀「ちっ!怪物かコイツ!」

 

進護「俺は嬉しいぜ!他の学園の男性操縦者に会えるのをよっ!」

 

進護は俺に会えて嬉しいのか、楽しそうに俺と戦っていく。俺は脚からリボルバーカノンを取り出して、彼のISに傷を付けた。

 

進護「ちっ……俺を本気にさせたなっ!」

 

するとエクストリームガンダムが炎に包まれ始めた。俺は嫌な予感がして警戒するが……現れたのは…

 

火炎剣烈火!

 

嶺賀「!?」

 

烈火!抜刀!ブレイブドラゴン!

 

進護「これが俺のエクストリームに備わっている能力、セイバーズチェンジだ!」

 

嶺賀「セイバーズってそういうことかよ!?」

 

そしてその光景を見ていた月夜達は…

 

月夜「あれは!?」

 

華夜「ウソ!?」

 

翔夜「おいおいマジかよ!?」

 

輝夜「仮面ライダーセイバー!?」

 

光刃「ぶっーーーーーーー!?」

 

ブリュッヒャー「ゴフッ!?ゴフッ!?」

 

その言葉で光刃は飲んでいたタピオカミルクティーを或兎に向かって吹き出し、シャルは食べていた今川焼きを喉に詰まり、そのまま噎せてしまった。

 

進護「どうしたどうした!それで2人目の男性IS操縦者か?」

 

嶺賀「くっ!めちゃくちゃだな!暴れん坊は取り押さえなきゃダメかな?」

 

進護は仮面ライダーセイバーのアーマーで俺に反撃してきた。しかし俺も負ける気がしないので、サージェントロックを取り出してお縄にしようとするが…

 

剣護「甘い!」

 

嶺賀「ならこれで撃ち抜く!」

 

今度はレールガンを取り出してエネルギー弾を発射して撃ち抜こうとするが、火炎剣烈火で防がれてしまった。

 

一方…

 

御魂「ここやな?大きい反応があったのは…」

 

景品の中で一際大きい反応があった場所に向かって近づきつつあった御魂はその反応に近づいた。そして大きい箱に包まれた物に目を光らせる御魂。

 

御魂「おぉ!なんやらいいお宝が入ってそうやな!」

 

そしてそれを手に触れて開くと…

 

御魂「え?」

 

「「ギャオオオオオオオオオオオン!!!」」

 

到底ISとは思えない機械で造られたワニの怪物が御魂の前に姿を現した。

 

御魂「う、うせやろ…?」

 

その驚くべき景品……いや、もう既に景品の域を超えている品物だった。

 

御魂「いぃ……いやああああああ!?」

 

その怪物を見つけて怖がり、思わず断末魔を叫ぶ御魂。そしてそれに気づいた俺達は…

 

嶺賀&進護「!?」

 

立夏「今の声……まさか!」

 

すぐさまに気づいて声があった場所に向かった。先に向かったのは東北の立夏。そして彼もその光景に驚きを隠せなかった。

 

御魂「立夏ァーーー!助けてやぁーーー!」

 

立夏「おぉ!?初対面なのに呼び捨て……ってえぇーーーー!?」

 

御魂の次に剣護の断末魔を聞いた俺と剣護は向かっている先にヤバいもんがいることが分かった。

 

進護「おい今の声。」

 

嶺賀「ヤバいな。2人が心配だ!」

 

そして俺達が向かった先には…

 

進護「おいおいおい!嘘だろ!」

 

嶺賀「(あれは、昨日月夜の彼女がアイツに送ったクヴァリスのドールズ!?)」

 

クロコダラス…… きわめて重厚な走行を誇る巨大なワニ型ドールズで噛みつきもするが、口内のコアから強力な極太レーザーや大型エネルギー弾も発射するし、背中には大砲を抱えており、それで爆弾を発射、さらには上あごの側面からは氷ミサイルを発射してくる……月夜の彼女はこれをロストセントラルで発見して鉢合わせしたらしい。

 

進護「おい仮面野郎!どうするよあのデカブツ!」

 

嶺賀「背中の大砲に気をつけろ!口にはレーザーやエネルギー弾も打ってくるからなっ!」

 

そして会場も突然として現れたクロコダラスの出現に会場が大騒ぎしていた。

 

月夜「あれは一葉が送ったクロコダラス!なんで嶺賀の世界にいるんだ!?」

 

するとデバイスの付いたメガネを付けた華夜がクロコダラスの性質について驚いてしまう。

 

華夜「ウソ…あれ、ドールズ特有で造られてない!ISのパーツで造られてるよ!」

 

ブリュッヒャー「なんだと!?んじゃ、あれは……」

 

光刃「おいどうする?あのエネルギーフィールドは破れないし!助けようもならないぞ!」

 

月夜「万事休すか…」

 

その様子は兎の皮を被った災害(ラビット・ディザスター)と呼ばれた天野雪兎の目にも留まった。

 

雪兎「(マズイな…あのままじゃ4人はやられてしまう…よし!)」

 

彼は人目の付かない場所に向かい、誰もいないのを確認したあとにISを纏い、そのままエネルギーフィールドの真ん中に向かった。

 

その新たなISの乱入に観客達は目を向ける。

 

翔夜「なんだあのIS!?」

 

華夜「なにあの恐ろしい機体…」

 

機体がウイングガンダムの【EW】に似たパック【J:イェーガー】…バスターライフルと恐らく白式をも上回る機動力を誇るウイングバインダー装備しており、ライフルはカードリッジ式で連射可能だが…

 

雪兎「構造は分かった。遮断シールドを破りながら背中の大砲を潰すだけなら可能だなっ!」

 

雪兎はバスターライフルを最大までに溜めエネルギーフィールドをぶち壊しながらクロコダラスの背中の砲台をぶち壊した。その一瞬の光景に俺達は頭上を見ると…

 

「「!?」」

 

進護「IS!?」

 

立夏「しかも…男性?」

 

御魂「な、なんやアイツ…」

 

嶺賀「お前……誰だ?」

 

雪兎「俺か?ふ……俺は兎の皮を被った災害(ラビット・ディザスター)…天野雪兎だ。」

 

 





サージェントスタイル
嶺賀がクワトロラビリンスの為に製作した黎牙のスタイルの一つ。クワトロラビリンスの景品を奪い合うということを想定して造られた機体で、金属探知機や音感知センサーなどを装備している他、警察官が身につけているリボルバーカノンを装備している他に、月夜、ブリュッヒャーが使っているライトセーバーを意識した武装を警棒の変わりにシールド裏に装備している。イメージはサージェント・ヴェルデバスターガンダムとイングラム(パトレイバー)

速報:常磐姉妹参戦。

この話で既に一葉はロストセントラルでの出来事を終えています。

次回

・兎と零
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