IS:黎牙物語 〜インフィニット・ストラトスの世界をオリジナルの機体で過ごす〜 作:XIYON
ではどうぞ。
ラズベリア学園の誰もいない廊下でこの世界の天導大牙が喫煙していた。それを見ていたのは…
愛華「ここは禁煙ですよ?」
大牙「愛華、久しぶりじゃないか?」
愛華「久しぶりじゃないですよ先輩。まさか零瑠先輩と一緒に非常勤講師で来るなんて。」
大牙「あぁそうだったな?てか、零瑠に関しては先輩呼びしなくてもいいんじゃないか?お前、従兄妹だろ?」
愛華「そうですけど……はぁ…フェデネスについてアナタも調べているんですね?」
大牙「察してたか。まぁ…大方、アイツらはRADAが極秘で造っている新型のISとアビサルを狙っている可能性は低くない。」
愛華「そうですね…嫌なことが起きなきゃいいですけど…」
一方…
嶺賀「平和だな…いつフェデネスが現れるか分からないっていうのに…」
雪兎「そう言ってるお前の方が呑気にし過ぎてるだろ。」
嶺賀「悪いな……雪兎、お前はフェデネスについてどう思う?」
雪兎「そうだな…俺の世界じゃ亡国企業は敵だし、この世界でソイツらが悪名高いってわけじゃないから…ま、なんとも言えないとしか…」
嶺賀「まぁそうだろうな……ん?」
向こうから咲希と杏がまるで俺たちを探すように慌てていた。どうやら伝えたいことがあるようだが…
杏「あ!いた!」
咲希「嶺賀くん!雪兎くん!大変だよぉ!」
2人は俺たちのところに着いた途端に慌てていた。状況が追いつけない俺の代わりに雪兎が2人にこう言いかける。
雪兎「まずは落ち着け。何があったんだ?」
杏「そ、それが……学園内に不審者が現れたって…」
嶺賀「あぁ?不審者だって?」
咲希「その人、俺の学園どこだぁー!とか、俺の制服どこに行ったんだよ!って言い散らしてみんな困惑してたんだよ!」
杏「今、秋菜先生とブレイア先生が尋問してるみたいなんだけど…」
嶺賀「えぇと…まずソイツがいる場所に案内してくれないか?」
雪兎「状況を見ない限り、俺達も対応できない。」
そう言って俺と雪兎は咲希と杏に不審者がいるという場所へと案内される。そして…
秋菜「あら嶺賀、ちょうどいいところに…」
ブレイア「ちょうど不審者に尋問してたところなのよ。」
嶺賀「えぇと…」
囚人服のような衣装を着せられて縄で縛られていた男が座っていた。彼は口にガムテープを貼られており、身動きができなかった。
というよりもその人物に俺と雪兎は見覚えがあった。
嶺賀「刃…」
刃「んーーー!んーーーー!」
雪兎「なんで楠上刃がここにいるんだ?」
ブレイア「2人とも知り合い?」
雪兎「全国IS祭が一緒だったんです。ムードメーカー過ぎて正直、困っていたんですよ。」
嶺賀「まぁ、こう見えていい奴なんですよ。でもなぜ彼が不審者に?」
ブレイア「突如として彼が全裸で廊下を走っていたのを生徒が見ていて、それを捕らえたって感じかしら?」
雪兎「なんで全裸になったんだよ…」
嶺賀「ふーん……なるほどねぇ…」
そう言って俺はブレイアさんが刃の口に付けたガムテープを思いっきり外す。それをやられて刃は…
刃「痛っ!?いぃった!?おい嶺賀!何すんだよ!」
嶺賀「それはこっちのセリフだ。お前、どうして全裸でラズベリア学園を彷徨いてたんだ?変態おじさんごっこでもしてたのか?」
雪兎「明天!」
刃「おいで♪おいで♪おい、オケラ♪……ってちげーよ!」
嶺賀「とにかく……誰かから服を借りて着ろ。」
刃「着ろって……何を着るんだよ?」
嶺賀「うーん…IS学園の制服の予備は無いから、そうだな…ブレイア先生。」
ブレイア「分かったわ。うちの男子用の制服をあげる。大事に使ってね?」
それから数分後…俺と雪兎は刃が何故、俺の世界へとやってきたのか理由を尋ねると…
嶺賀「なるほど……つまり、せっかく翔夜から貰ったプレゼントに簪に助言され、そのせいで使い道が無くなって放置してたプラフスキー粒子の貯蔵タンクを興味本位で触ったらいきなりスフィアゲートみたいなのが現れて…」
雪兎「それごとこっちの世界へやってきたってわけか。」
嶺賀「そのタンク、元はと言えば翔夜のだろ?なんで興味本位で触ろうとしたんだよ?」
刃「いやぁ…翔夜たちと初めて会ったときが懐かしくてな?つい興味本位で触っちゃったんだよ。」
ラズベリア学園の制服の着心地を確認しながらその事を言う刃に雪兎は顔に手を抑えて呆れながらこう言った。
雪兎「おい嶺賀、コイツに嫌な名前を付けてやる。鉄の馬鹿だ。」
嶺賀「はぁ……刃、お前が目が覚めた場所を教えてくれるか?」
刃「おう任せろ!着いてこい!」
そう言って俺たちは刃が目覚めた場所へと着いた。そこには彼の言うプラフスキー粒子貯蔵タンクは勿論のこと、俺と雪兎も顔を真っ青にするほどヤバイ物がいっぱいあった。
嶺賀「1000°の炎の翼って…」
刃「おかしいだろ?俺の世界の簪も、オーバーテクノロジー過ぎるからやめとけって言われたんだよ。」
嶺賀「……」
雪兎「どうした嶺賀?何か気になることでもあるのか?」
嶺賀「1000°の炎の翼……もしかしたら俺の技術で完成できるかもしれない。」
刃「は?」
雪兎「本当か?」
嶺賀「あぁ……刃、バルバトスを貸してくれるか?」
刃「え!?俺がこのオーバーテクノロジーを使うの!?」
嶺賀「他に誰がいるんだよ。まずお前はこの炎に慣れるために熱湯風呂に耐える特訓をして貰う。」
刃「え!?冗談だろ!?」
すると雪兎が彼の襟を掴み、そのままどこかへと連れ去って行く。
刃「あ、おい!雪兎!何すんだよ!?」
雪兎「ちょうど良かったから天野雪兎お手製のトレーニングプランも付けてやる。ほら行くぞ。」
刃「どぉーーーしてその前提で動いてるんだよぉおお!?」
雪兎「安心しろ。すぐ慣れるさ。1000°の炎に慣れるには色々と鍛える必要があるからな?」
刃「待って!1000°のお湯とか無理だから!やめろよ!熱いのは嫌だからな!勘弁してくれ!ふぁあああああああああ!?」
嶺賀「行ってらっしゃーい……さてと、ブレイア先生に大きい空き部屋を用意して貰って……翔夜の奴が一体どんな構造でこんなものを造ったのか調べて、これをバルバトスに組み込んでみるか。」
一方、スフィア天界。
ロイヤル「やっぱり嶺賀くんが心配だわ…あのクローンたちが関わってるとなると、余計に心配になっちゃう…」
スフィア天界の長であるロイヤルはエンジェルパラダイスのクローン兵士問題について頭を悩ませていた。するとドアノックが突如として鳴り響く。
ブリュッヒャー「シャルロット・フォン・ブリュッヒャーです。」
ロイヤル「入ってちょうだい。」
そこに入ったのはシャルロットだった。どうやらロイヤルに頼み事をしてほしそうな顔をしている彼女ではあるが…
ブリュッヒャー「すいません。お忙しい中…」
ロイヤル「えぇ構わないわ。アフタヌーンティーの時間ね。アナタもどうかしら?」
ブリュッヒャー「お話をするつもりでしたので、是非とも。」
そう言って庭園でロイヤルとアフタヌーンティーをするシャルロット。アフタヌーンティーにあるケーキの話などをしたあとにロイヤルはシャルロットにあることを聞き出す。
ロイヤル「それで要件はなに?」
ブリュッヒャー「スフィア天界のクローン部隊が欲しいんです。1個小隊でも大隊でも構いません。」
ロイヤル「だけど、アナタにはそっちの世界の戦艦がいるんじゃ…」
ブリュッヒャー「無理に私の世界の艦隊を連れてきたらこっちのクローンと揉め事を起こすと困るもので…」
ロイヤル「確かに…それは避けたいわね?」
ブリュッヒャー「それに一葉がまた何も策を立てずにエーニャだけ連れて嶺賀の世界に行きましたからね…」
ロイヤル「あらあら、相変わらず常磐家は騒がしくていいわね…シャルロットちゃん。今回のこの騒動、アナタはどう見るかしら?」
ブリュッヒャー「おかしいの一択です。背後に得体の知れない組織が存在しているのは確かですし。それにあれほどの代表候補生のクローン……ここの技術がない限り生産は不可能です。」
ロイヤル「それかIS世界のクローン技術を応用してここの状況と全く同じように施設を作ったか…」
ブリュッヒャー「対策が必要なのは確かです。」
ロイヤル「そうね…軍の手配をするわ。一葉の大隊もここに集結するようフォードーに頼んでみるわ。」
ブリュッヒャー「お願いします……連続で大きな戦いにならなきゃいいのですけどね…」
そしてラズベリア学園…
龍也「どこだ?……ここ。」
次回
・黒龍は鹿児島で吠える。
はい、というわけで、黒色晩餐さんの作品「IS 荒ぶる黒龍は咆え、喰らう」から黒瀬龍也、参戦です。どういうふうに嶺賀たちと邂逅するのかお楽しみに。
https://syosetu.org/novel/326811/
刃が雪兎にキツいトレーニングをさせられる…おぉう。