場所を移した少女達3人と黎斗は椅子に座る。
「で、私に用とは何だ?」
(コイツ...リリ様に対してそんな態度を取りやがって...!)
表情にこそ出していながアルは心の中で黎斗に対して不快感を感じる。
「単刀直入に言います。私達の計画を手伝って貰えないでしょうか?」
「計画?」
何か企んでいるのかと黎斗は少し睨むようにリリを見る。だがリリは気にせず話を続ける。
「はい、貴方は博麗結界に現れた謎の結界を知っていますね。」
「話なら聞いたことある。」
「あの結界を作ったのは私です。全ては私の願いの為に。」
「ほぅ...随分とあっさりと結界を作った事を言うんだな。それと、私の願いとはどんな願いなんだ?」
「それは今は言えません。ですが貴方が私達に協力してくれるなら教えて差し上げます。」
大体の話から黎斗はある程度推測する。コイツらは私の力を利用して何かを企んでいるに違いないと。
「もしその協力に応じないと言ったら?」
不敵な笑みを浮かべる黎斗にアルは怒る。
「貴様!!リリ様が言う事は絶対だ!!お前の様な愚か者にわざわざリリ様は足を運んでおられるのだぞ!!」
このアルの言葉に黎斗は激怒した。
「愚か者だと...!!!神である私にそんな事を言っていいと思っているのか!!!!!!」
バンッと机を叩き、アルに詰め寄る。
「今の言葉を撤回しろ!」
緊迫した空気が流れる中、リリは2人を静止させる。
「こらこら、此処でケンカはやめて頂戴。スムーズな話し合いができないでしょ?」
ようやく落ち着きを取り戻した2人はお互い睨み合いながら元いた場所に戻る。
「さて、さっきの貴方の質問の答えだけど......、消えてもらうわ。」
「つまり、計画の口封じのためという訳か。」
「そういう事になるわね。さぁ、檀黎斗。貴方は私達に協力する?それとも.......死ぬ?」
黎斗は暫く考え、答えを出す。
「なら、私の条件を呑むなら協力してやる。」
「条件?」
「条件は2つ。1つは、私のゲーム制作に協力してもらう。もう1つは、私の指示に従ってもらう。君達の一方的な指示を受けるつもりは無いのでね。私の指示も聞いてもらえないなら君達とは協力関係は結べない。」
この黎斗の条件にアルは口出ししようとするがリリはそれを止める。
「どうしてもその条件を呑まないといけないのかしら?」
「あぁ、さっきも言った通りこの条件が通らないなら私は君達とは協力しない。」
そしてリリは溜息を吐きこう言う。
「そう、交渉決裂ね。なら生きて帰す事は出来ないわ。アル!!ルミ!!この男を殺して差し上げなさい!!」
「ハッ!仰せのままに。」
「やったー!!お兄さんには悪いけど私達のおもちゃになって貰うよ♪」
2人は剣を取り出して構える。
「いいだろう。この神が相手をしてやる!」
ゲーマドライバーを取り出して装着し、プロトマイティアクションXガシャットオリジンとデンジャラスゾンビガシャットを両手に持つ。
「グレードX-0...変身...!」
ガシャット2本を装填してレバーを開いて変身し、仮面ライダーゲンムゾンビゲーマーレベルX-0に変身した。
「さぁ...来い...!」
ゲンムはガシャコンブレイカーを装備する。こうして黎斗vsアル&ルミの戦いが始まった。
......
「さて、怪我も治った事だしそろそろ出て行くわ。」
黎斗に負わされた霊夢の怪我は全て完治していた。
「傷跡が残らなくて良かったわ。まさかたった1週間で治すなんて、貴方どんだけの回復力よ。」
咲夜は霊夢の自己回復の強さに若干ながらも呆れていた。
「私は博麗の巫女よ。こんな怪我をすぐに治せない様じゃ巫女は務まらないわよ。」
「そうね、貴方は博麗の巫女。この幻想郷を守る大事な人間よ。」
「幻想郷を守る大事な人間ねぇ...。」
呟く様に咲夜の言った事を繰り返す。幻想郷を守る人間が檀黎斗という強大な力を持った人間に敗れ、それは結果的に自分の未熟さを思い知らされた。
あの男を超える為に霊夢は修行する事を決意する。大事な幻想郷を守る為に...。
......
一方黎斗はアルとルミに押され気味であった。2人の抜群なコンビネーションによってゲンムは苦戦する。
(クソ...!護身用の為に一応デンジャラスゾンビとプロトマイティアクションXを持っていたがまさかここまでの戦いになるとは...!ゴッドマキシマムはアジトに置いてきてしまったからここでは使えない...!クッ...!ゴッドマキシマムがあればコイツらなど楽勝に潰せるのに...!)
こうなる事が分かればゴッドマキシマムマイティXガシャットも持っていけば良かったと後悔する黎斗。
「そろそろ終わりにしよう。ルミ、行くぞ!」
「OK〜!」
そうしてアルが高くジャンプして剣を素早く振り下ろす。なんとかそれをガシャッコンブレイカーで防ぐが、隙だらけのゲンムにルミは突進してくる。
「マズい!」
「あっはははは!!これで終わりだよ!!お兄さん!!」
そう言ってルミは片手でゲンムの腹を突き刺す。
「アガっ...!」
「ガッシューン。」
ダメージを蓄積しすぎたせいで黎斗は変身解除に追い込まれる。
「ここで死ぬわけにはいかない...!」
そうして黎斗はその場から消え、一時撤退した。
「消えた...?まぁいいわ。どうせこの幻想郷は崩壊するし、そうなればあの男は死ぬ。逃げたところで死ぬ運命に変わりは無いからね。あっハハハハハ!!!!!!」
リリの笑い声が響き渡ったのであった。
.......
「クソッ...!ダメージを受けすぎたな...。まともに歩けない...。」
何とか逃げてきた黎斗はまるでゾンビみたいに足をフラつかせながら人里を歩いていた。
「幸いライフは一つも減らずに済んだが、その代わり疲労が激しいな...。」
すると黎斗の目の前に赤いリボンを付けた巫女服を着た少女が現れた。
「君は...!博麗霊夢か...?」
「檀...黎斗...!?」
互いに顔を合わせ、お互いの名前を呼び合う。
「何だ?私を倒しに来たのか...?」
息を切らしながら黎斗は霊夢に笑いかける。その様子を見た霊夢は黎斗に何があったのかを尋ねる。
「黎斗...。貴方何でそんなに疲れているの?」
「知りたいか...?それはだな...、」
そう言って黎斗は地面にバタッと倒れる。
「え、黎斗!?」
急いで黎斗に駆け寄り容体を確認する。
「チッ...しょうが無いわね。」
そうして黎斗の腕を霊夢の肩に掛ける。
「しっかりしなさいよ...!アンタを紅魔館まで運んで行くから...!」
こうして黎斗は紅魔館まで運ばれ、ベッドに寝かされたのであった。