檀黎斗の幻想郷巡り   作:フェイさん

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神との因縁の決着を付けるとき

黎斗の戦いから数時間経った。貴利矢は博麗神社の布団で寝ていた。

 

「貴利矢...」

 

心配そうな顔で貴利矢の顔を見る霊夢。博麗神社まで運んでできる限り霊夢は貴利矢の手当てをした。

 

「ウゥ...、体が...」

 

目を覚ました貴利矢は体を起こす。

 

「目が覚めたようね。」

 

「霊夢ちゃんがここまで運んでくれたのか。ありがとう。」

 

「別にいいわ。だけど暫くは安静にしてなさい。あんなに黎斗の攻撃を受けたんだから起き上がるのは無理よ。」

 

そう釘を刺す霊夢に貴利矢は大人しく従い、また布団の中に入る。

 

「なぁ霊夢ちゃん。黎斗(アイツ)と初めて会った時どう思ったんだ?」

 

唐突な問いに霊夢は一瞬困惑するが、黎斗と初めて会った時の事を思い出す。

 

「そうね、最初は唯のヤバい変人だと思っていたけど、才能はあるし戦闘スキルも侮れない所もあるわね。性格には難ありだけど。」

 

「まぁそうだろうな。アイツの才能は人間の才能を超えている。流石天才ゲームクリイターだな。」

 

「でもなんで黎斗は自分の才能に絶対的な自信を持っているのかしら?」

 

それを聞いた貴利矢の顔は真剣になるが直ぐにいつものチャラい感じの雰囲気に戻る。

 

「さぁな、それはアイツに聞かないと分からない事だ。」

 

そう言いながら貴利矢は寝返りを打ち、再び眠り始めた。

 

「なんか...、貴利矢も貴利矢で普通の人間とは少し変わっている所があるわね...。」

 

苦笑いしながら貴利矢を見る霊夢であった。

 

......

 

「トーテマの数が少しずつではあるが減っている...。やはり幻想郷の実力者達がトーテマを倒しているのか。」

 

黎斗は辺りを見回す。幻想郷の至る所で悲鳴が聞こえ、火が燃え広がっている所もあった。

 

「こんなものか...人間という生き物の限界は...。」

 

そうして黎斗はその場から消えていった。

 

......

 

黎斗の戦いから1週間経った。貴利矢はすっかり回復しておりいつものチャラい感じの貴利矢だった。

 

「1週間であんなに元気になるなんて。貴利矢も化け物なのかしら...?」

 

霊夢は貴利矢の傷の回復の速さに驚く。すると突然あのスキマ妖怪が現れた。

 

「紫!?」

 

「おぉ〜紫さんじゃねぇか。」

 

紫はスキマから出ると貴利矢に近づきある物を手渡す。

 

「貴利矢さん、どうかこれで黎斗さんを止めて下さい...!」

 

紫が貴利矢に渡したものはガシャコンバグヴァイザーIIであった。

 

「これは...、ガシャコンバグヴァイザーII...。なんでアンタがこれを...?」

 

「実は貴利矢さんを幻想郷に連れていくときにCRの机の上にこれが置かれてたんです。もしかしたら黎斗さんを止めるのに使えるかもしれないと思って持ってきてたんです。」

 

恐らくはポッピーのガシャコンバグヴァイザーだろう。貴利矢はガシャコンバグヴァイザーをマジマジと眺める。

 

「それと貴利矢さん、これも。」

 

もう一つ貴利矢に手渡した物はプロトギリギリチャンバラガシャットであった。

 

「プロトギリギリチャンバラガシャット...。これもCRから持ってきたのか?」

 

紫は黙って頷く。

 

「分かった...、これでアイツを止めてやる。もう一度アイツのとこに行ってこのお遊びを終わらせてやる...。」

 

「ちょっと!貴利矢本気なの!?今の黎斗は前より別格の強さを誇っているのよ!?戦ったアンタならそれくらい分かっている筈よ!?いくら猛者がたくさんいる幻想郷中の奴らでも勝つのは厳しいぐらいなんだから貴利矢でも無理よ!」

 

「霊夢ちゃん、勝てるかどうかじゃない。戦わないといけないんだ。」

 

貴利矢は優しい声でそう言う。

 

「確かにアイツは今までよりも強くなってる。それも格段に。だからって俺は引くつもりは無いし、俺はアイツとの因縁の決着をつけたいと思ってる。」

 

そうして貴利矢は黎斗の元へと走って行った。

 

「ちょ、ちょっと貴利矢!待ちなさいよ!」

 

「霊夢!貴方は待ちなさい!」

 

すると急に紫が霊夢を呼び止める。

 

「な、何よ...。」

 

「霊夢、これは貴利矢さんと黎斗さんの因縁の決着なの。部外者である貴方が首を突っ込むべきじゃ無いわ。」

 

「それは分かってるけど...、それでも行かないともしかしたら貴利矢が死んじゃうかもしれないじゃ無い...。見過ごす事なんて出来ない!」

 

霊夢は真っ向から紫に歯向かうが、紫は引き下がらない。

 

「話は最後まで聞きなさい!その変わりに霊夢にやって貰いたい事があるの。」

 

「やって貰いたい事...?」

 

そうして霊夢にある物を手渡す。それはお札であった。

 

「お札...?これを何に使うの?」

 

「説明は後、とにかくこれを幻想郷中にばら撒いてきて欲しいの。もう時間が無いわ。」

 

こんな大変な状況の中で何故お札をばら撒くのか。紫の意図が分からない霊夢だったが、紫の表情を見てばら撒く事を引き受けた。

 

「分かった...。」

 

霊夢は空を飛び、幻想郷中にお札をばら撒き始めた。

 

一方貴利矢の方は...

 

「ハァ...ハァ...待ってろよ、神ィ!!」

 

黎斗を探し回っていた。因縁の決着を付ける為に...。




お札をばら撒いた訳は次回分かります!
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