ドールズフロントライン ~16.6%のミチシルベ~   作:弱音御前

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朝方はややひんやりしてますが、昼からぶっちぎりで暑くなるらしい今日この頃。
皆様、いかがお過ごしでしょうか?
どうも、弱音御前です。

ネゲヴちゃんのサイコロの旅、お楽しみいただけていますでしょうか?
・・・といっても、まだあまり楽しいシーンも無かったですね。
今回は、ちょっと見栄えの良いシーンもあるので少しは楽しんでもらえるかな? と
そんなわけで、今週もごゆっくりとどうぞ~


16.6%のミチシルベ 3話

 2日目 7:00 大型輸送ヘリ〝フリージア〟

 

 

「飛び交う虫と姿の見えぬ野生動物の遠吠えに見舞われつつ、キャンプ地で夜を明かした我々は、第5の選択へと挑んだ。ここで、帰還という選択が6枠に現れ、意気揚々とダイスを振った私、

MDRが出した目は、しかし、無念の4。ダメ人形! という周囲からの罵声を浴びつつ、輸送

ヘリで別支部との合同戦線へと向かう事になったのである」

 

 と、状況は今MDRが生中継で話した通りの内容でほぼ合っている。

 ダメ人形なんていう悪口を言ったというのは、動画を盛り上げるためのMDRのでっち上げである。・・・まぁ、私を含め、K5も95式も心の中ではそう呟いていたのだろうとは思うが。

 

「ふぁ~あ。私、少し寝てるね。着地アナウンス出たら教えて~」

 

「はいはい。おやすみなさい」

 

 動画の配信を終えるや、MDRは帽子を顔に乗せてお休みモード。2時間の空の旅なので、十分に身体を休められることだろう。

 

「さて、私は他の基地の娘達とお話をしてきますので、しばし席を外しますね」

 

「はいはい。お気をつけて」

 

 私の後ろの席についていた95式は、そう言って機内のお散歩へお出かけ。

 この機体は輸送ヘリの中でも最大級のもので、百人近い数の戦術人形を各地に運んで周っている。人当たりの良い95式は、こういう場で他の基地の見知らぬ娘と交流を深めるのが好きなようだ。

 

「私はここで読書してるから、お気遣いなく」

 

「いちいち言わんでも、見れば分かるわよ」

 

 95式の席の隣にK5。単行本を片手に実に優雅にくつろいでいる。

 昨夜、ウェンズデイの指揮権限によってダイスロールによる行先決定を続けざるを得なくなった私達だが、今はその時のガッカリ感も薄れ、各々、平然とした様子を見せている。

 要因の一つとしては、今朝の選択の際、帰還という選択が含まれていた事が挙げられるだろう。やはりウェンズデイとて、私達を貶めようとしてこんな事をしているわけではない、という確信が持てたので、みんな、少しは前向きに任務を進められるようになったのだ。

 部隊の士気が持ち直してくれて、隊長の私としても一安心。

 さて、目的地までの2時間、私はどう過ごしたものか? と、少し考えて。

 

「・・・・・・」

 

 この席に座ってからずっと気になっていた、通路を挟んで横の席に並んで座っている2人に目が行ってしまう。

 

「あら? ファッションカタログだなんて。質素な生活を好むファマスさんにしては珍しいものを読んでいますのね?」

 

 親し気な様子で雑誌を覗き込むのは、当基地でもおなじみお嬢様口調なタボール。

 

「これは私に関してのものではないので。指揮官殿のお誕生日が近いでしょう? ですから、何か贈り物を選びたいなと」

 

 大袈裟ににじり寄ってきているタボールなど慣れっこなのか、特に気にした風もなく答えを返すのはファマス。

 うちの基地の2人であれば、あり得ないだろうやり取りが展開されていて、私はもう興味に堪えなかったのである。

 

「あら、まだ決めていなかったんですの? 私は、目一杯おめかしして、指揮官様をパーティーにお誘いしようと考えていますのよ。よろしければファマスさんもご一緒しませんこと?」

 

「しかし・・・私なんかが着飾ったところで、タボール達の中では完全に浮いてしまうのではないでしょうか?」

 

「何をおっしゃいますの。何度も言ってますが、ファマスさんは自分の容姿に自信がなさすぎですわ。この! ボンレスハムのようにムチムチの太ももで! 指揮官様を虜にしてやるがいいのですわ!」

 

 ペチペチ、とファマスの足をひっぱたきながらタボールが言い放つ。

 普段の装いからは分かりづらいが、タボールの言う通りファマスの太腿って実は太い。太いというと少し語弊があるか。人間から見れば、煽情的に見えるだろうという意味での言葉だ。

 人形ラブなうちの指揮官も、そんな太腿を褒め称えていたが、ファマス本人は恥ずかしくてたまらないらしく、指摘される度に涙目になっていた。

 

「・・・最近、気になって仕方がない事がありまして。人形は千メートル級の高度から落ちた時、どれだけのダメージを負うのか、というテーマなのですが。この命題の答えを導くのに、ひとつ

協力していただけませんか?」

 

「ご、ごめんなさい、申し訳ございませんでした。先ほどの暴言は訂正いたしますわ。ですから、肩を掴むその手をお放し下さいませ」

 

 だというのに、このファマスは実に堂々としたものだ。見たところ、練度はMAXな状態なのだろう。同じ型の戦術人形とはとてもとても思えない。

 ・・・などと、2人の観察につい夢中になってしまっていた私なので。

 

「じ~~~~~っ」

 

 私の視線に勘付き、カウンターを放っているタボールに気づくのが遅れてしまった。

 これがステルス任務だったら死んでたな。

 

「えっと、貴女はうちのネゲヴ・・・ではないですよね?」

 

「違いますわよ。左手を見てみなさいな」

 

「ああ、確かにそのようです」

 

 私の左手を一瞥してファマスが納得した様子を浮かべる。

 誓約の証を持っているから別支部のネゲヴだ、ということか。

 指揮官のハートも射止められないなんて、情けない私も居たものだ。

 

「ごめんなさいね。うちの基地に居る貴方達とはずいぶんと違う様子だったものだから、つい眺めちゃったの」

 

「なるほど。他基地の部隊に出会うと、そう思う事はよくありますよね」

 

「こうしてお話しするのも、きっと何かの縁ですわ。よろしければ、貴女の基地の私とファマス

さんの様子、詳しく教えていただけません事?」

 

 隠すような事ではあるまいし、暇を持て余していた身だ。私は、自分の基地にいるファマスと

タボールの様子を話してあげた。

 2人とも、興味津々で話を聞いてくれているのが実に気分が良い。

 

「まぁまぁ! 私の横に居る可愛げのない頑固者のファマスさんとは大違いですわ! ぜひとも、お会いしてみたいものです」

 

「ええ、私も今横に居るのよりも輪をかけて高慢ちきなタボールにお灸を据えてやりたいものです」

 

 そうして、再び言い合いを始める2人を見て、知らず笑みが零れてしまう。

 実際に目の当たりにしなくたって分かる。この2人が組めば、どれだけ多勢の鉄血部隊だとしても余裕で倒して退けるのだろう。

 

「考えてみれば1年くらいしか経っていない事なのですが、とても懐かしい気がする話ですね」

 

「? 貴女にも、そんな時期があったって事?」

 

 そう言葉にして聞いて、当然の事かと思い至る。

 IOPの製造ラインから出てきた私達、戦術人形は戦闘能力も性格も、あらゆる点において些細な違いすらも存在しない。その差が出るのは、私たちが稼働を始めてから。私達を扱う人間によって、私達には違いが現れるのだ。

 

「私は、今の基地の稼働初期に配属されました。その当時は苦労しましたが、指揮官殿の的確な

ご指導で、ここまで育てていただいたのです。タボールと会ったのは、しばらくしてからの事でしたかね」

 

「ええ。小生意気にも、最新型の私とタメを張るくらいの実力でしたものね」

 

 なるほど。うちと違い、この2人がこれだけ上手くいっている理由が少しわかった。出会った時から、2人の実力差はそれほど大きくなかったのだ。だから、初めからタボールはファマスの事を認めて、お互いに研鑽を積みながら、こうして仲良くやってこれたということだ。

 

「きっと、そちらにいる私は副官である貴女に迷惑をかけている事でしょう。ご面倒とは思いますが、もう少しだけ耐えて付き合ってあげて下さい。そうすれば、少なからず役に立つようにはなるはずですから」

 

 そんなのは言われるまでもない事だ。今、上手くいってないからといって簡単に見限るなんて、副官として、否、共に戦う仲間として最低の行為だと私は思う。

 戦闘のスペシャリストは、育成に関しても特別なのだという事を証明してやろうじゃないか。

 

「ええ、約束するわ。ところで、貴女達はどこで任務に就くのかしら? チームは2人だけ?」

 

「防衛線Cラインで降りる予定ですわ。チームは私達ともう1人いて・・・」

 

 タボールが丁寧に答えてくれていた・・・その最中だった。

 

「タボ~ル~! ファマス~! 助けてぇ~!」

 

 会話をカットインするように、情けない呼び声が響いてきた。

 私には耳慣れない声。うちの基地にはいない娘のものだ。

 

「97式さん? な、なんか随分と慌てているようですわね」

 

 タボールの視線に釣られ、機内通路の先へ目を移すと、黒い艶やかなツインテールを揺らしながらこちらへと駆け寄ってくる少女の姿。

 97式といえば、95式の妹分にあたるアサルトの戦術人形だ。以前、別基地の97式と出会った時の事を思い出した。

 

「そんなに慌ててどうしたのですか、97式?」

 

 席を立ちあがったファマスに駆け寄るや、走ってきた勢いのまま97式はファマスの背後へと

回り込み身体にしがみついた。

 

「お、おおおお姉ちゃんが・・・お姉ちゃんがぁ~~」

 

「お姉さま? 95式さんがどうかしましたの?」

 

 咄嗟に、嫌な予感が過る私。かくして、97式の後に続くように姿を現した95式を見て、私は大きくため息をついた。

 

「97式、どうして逃げるの? お姉ちゃんは何も怖い事はしないわ。だから、その人から離れて、お姉ちゃんのところへいらっしゃい?」

 

 ファマスを盾にした97式にゆっくりと、一歩ずつ近づいていく95式。

 その瞳には、いつもの朗らかで、それでいて、真意を見通すかのような澄んだ彩は無く、霞でもかかっているかのように濁り、なんだか、ハートマークが浮いているかのようにすらも見える。

 

 こんな病的なヤツはうちの95式ではない、と言いたいところだが、このヘリに乗っている

95式は1人だけなので、間違いなくうちの95式です。はい。

 

「あの95式は、私の知っている方とは、なんだか様子が違うというかなんというか。また、何をしでかしたのですか、貴女は」

 

「な、なにもしてないよ! お姉ちゃんが話しかけてきたから、世間話してただけ。そしたら、段々とわけわかんない事言い出して、怖い感じになってきたんだよ。あのお姉ちゃん、ネゲヴさんとこのお姉ちゃんでしょ? どうなってんの?」

 

「あ~・・・実は、うちの基地ってまだ貴女、97式がいないのよ。んで、95式ってば、とても妹思いな娘でしょ? 待ちに待っているうちに、その想いが膨らみすぎてちょっと病んじゃったっていうか。97式絡みの話になると、あんな感じになっちゃうのよね」

 

「あらまぁ! 〝想い〟が募りすぎて〝重い〟感じになってしまったのですわね」

 

 タボールには私の代わりにファマスが肘打ちを叩き込んでくれたので良しとして、目の前の問題に向き合うとする。

 

「あぁ、97式。私のカワイイ妹。こちらにおいで。かわいいかわいいかわいいカワイイカワイイカワイイカワイイカワイイカワイイカワイイカワイイ97式」

 

 ぶつぶつと呪いのように呟きながら通路を進む95式の異様さに、席に座っている他の娘達が

訝し気な視線を送っている。

 ヤバい。早急になんとかしないと、このままでは私はもちろん、私の基地の評判にまで影響が出かねない状況である。

 

「確かに、95式お姉ちゃんは私のお姉ちゃんだけど・・・貴女は、別の基地のお姉ちゃんでしょ? 私のお姉ちゃんは貴女じゃなくて別にいるもん」

 

 97式の言葉を聞いて、95式の足が止まる。

 病みをたっぷりと称えた笑顔が解けるように消え、代わりに悲哀の彩へと染まる。

 97式の気持ちも分からなくはないが、強烈なダメ押しを放ってくれたことで、私はいよいよ頭が痛くなってきた。

 

「妹思いというのは良い事ですが、嫌がっている相手に無理やり迫るというのは関心できませんね。申し訳ありませんが、一旦引き下がって、落ち着いてから出直していただけますか?」

 

 97式の言い方にフォローを入れたつもりなのだろうファマスだが、それは、今の95式に対しては完全に逆効果である。

 

「・・・・・・貴女は97式のなんなんです? 私達、姉妹の会話に首を突っ込まないでもらえますか?」

 

 悲しみに満ちたオーラが渦巻き、逆巻き、95式の身体を覆いつくす。

 

「ああ、そういう事ですか。貴女のせいね? 貴女が97式をたぶらかしたから、97式は私を

お姉ちゃんじゃないだなんていう世迷い言を言い始めたのね。この、意地汚い女狐」

 

 今にも、ファマスに襲い掛からんと鎌首をもたげるその様は、さながら、遥か昔の神話に出てきた、メデューサの髪か。

 

「完全にロックオンされてしまいましたわね。ご愁傷様ですわ~」

 

「そう言うだけで、手を貸そうという気は無いのですか?」

 

「違う基地の方とはいえ、あの95式さんが相手では私の手に負えなくってよ」

 

 タボールの考えは正しい。95式は銃器戦闘はもちろん、近接格闘でも当基地随一の強者である。銃器を使えないヘリの中、となればまさに彼女の独壇場だろう。

 

「もういいから引っ込んでなさい、ファマス。うちの隊員の面倒は隊長の私が見るのが筋ってものよ」

 

 痛い思いをするのは嫌だが、仕方がない。別基地のファマスに任せっぱなしだったとなれば、

後で体裁が悪くなるだけだろうし、これは、隊長としての責任だ。

 

「いえ、もう見逃してくれるようなつもりはなさそうですから。できるだけダメージは抑えるつもりですが、行き過ぎた場合はご容赦を」

 

 言って、ファマスは片足を前に出し、半身気味に構える。

 その様子を見て取るや、機内に居た別の人形達が一斉に歓声を上げた。

 

 〝いいぞ~! やれやれ~!〟だの〝ファマスに50ね。そっちは? 95式に150。はい、他の娘は~?〟だのと、実に節操のない奴らのおかげで、機内は一気にお祭りモードである。

 ドン引きされたままの空気よりは、まあ、いいかな?

 

「私の・・・ワタシの97式を返せぇえぇえぇぇ~~~!」

 

 床を一蹴り、先手をとったのは95式。まるで、獲物に飛び掛かる獣のようなそのやり口は、実に彼女らしくない。それだけ病んでいるということなのだろう。

 ここは輸送ヘリの機内である。2人が立っている通路なんて、人が1人通って少し余裕があるくらいのものだ。

 そんな、狭いフィールドでファマスは先手を取られた。私だったら、たぶん、負傷覚悟で揉み合いになるだろう。

 喉元を噛み切らんと迫る95式。

 その手が届く直前、ファマスが身体を横に逸らした。瞬きをする間、まさに一瞬の早業だ。

 

「ふっ!」

 

 直後、強く短い息と共に、ファマスが左膝を蹴り上げた。

 真横を通過中だった95式の無防備な腹部をファマスの膝が穿ち、鈍い音をあげる。

 蹴り上げの力に飛び掛かってきた勢いがカウンターで乗っかり、空中でくの字に折れ曲がる

95式の身体。

 私も含め、ギャラリー揃って顔をしかめる。超痛そうだ。

 

「ぅぐっ! げほっ・・・」

 

 ダウン必至と思われた一撃だが、しかし、撃墜された95式は床に四つん這いになって堪えた。

 そこに、ファマスの手刀が振り下ろされる。

 神経回路が集中する後ろ首に叩き込まれた衝撃で、95式の意識は今度こそシャットダウン。

力なく床に倒れこんだ。

 95式が仕掛け、ダウンするまでの間は3秒足らず。誰もが予想外だっただろう結末に、機内はしばし、ローターの音だけが響き渡る。

 これが戦術人形ファマス、練度MAXの姿か。

 

「皆様~、いつまでも黙っていないで、ファマスさんの華麗な戦いに拍手ですわ。はい、パチパチパチ~」

 

 煽るような口調でタボールが言うと、それにつられて周囲から拍手と歓声が上がり始める。

 

「ちょっと、タボール。さすがに恥ずかしいのですが・・・」

 

「何をおっしゃいますの。素晴らしい手際には、それに見合った賞賛を送って然るべきでしてよ」

 

 そう言われてしまっては何も言い返すことが出来ないファマス。傍から見ていて、ちょっと羨ましいくらいに仲良しコンビである。

 

「本当に助かったよ~。ありがとう、ファマス」

 

「仲間ですので、当然のことですよ。というか、貴女の腕前ならば、私が出る幕も無かったのではないですか?」

 

「そりゃあまぁ、そうだけどさ。違う基地のお姉ちゃんとはいえ、お姉ちゃんを殴ったりするのは嫌だったから・・・」

 

「そういう事でしたか。姉妹思いなのは、お互い様という事みたいですね」

 

 言って、ファマスは97式の頭をなでなで。その様子を傍で羨まし気に見ているタボールの様子がちょっと面白い。

 と、傍観するのはここまでだ。問題を起こした部隊員のチーフとして、やる事はちゃんとやっておかなければならない。

 

「うちの隊員のトラブルを解決してくれたこと、感謝するわ。ありがとう」

 

「いいえ、こちらの部隊員も絡む事でしたから。本当は一撃で仕留めるつもりだったのですが、

流石は95式ですね。ヒットポイントを外されてしまったので、追撃が必要になってしまいました。ダメージが後を引かなければ良いのですが」

 

「心配しなくていいわ。この程度でどうこうなるほどヤワな鍛え方してないから」

 

 ファマスに感謝の意を送ったところで次のお仕事だ。

 私の横でスヤスヤと眠りこけているおバカの帽子をはたき落としてやる。

 

「んぁ? ・・・も~、気持ちよく寝てるのに、何すんのさぁ~」

 

 強引に起こされ、ふてくされたようすのMDR。さりげなく、口元の涎を袖で拭ったのを私は

見逃さなかった。

 

「呑気に寝てないで、ほら、95式を席に戻すの手伝いなさい」

 

「は? 95式? ・・・な、なんで通路に倒れてるの? もしかして、私が寝てる間に何か面白い事があったんでしょ? 絶対そうだ! そうに決まってる! そういうときは真っ先に声かけてっていつも言ってるじゃんかぁ!」

 

「うるさい、ごちゃごちゃ言うな、黙れ。分かったら腕を持ちなさい。私は足を持つから」

 

「うぅ~、パワハラだぁ~」

 

 文句を言いつつも、ちゃんと動いてくれるMDRと協力して95式を席に戻す。

 

「ファマス、すごい手際だったね。ちょっとビックリしちゃった」

 

 本を片手に、K5は他人事のようにのたまう。

 ホント、仲間思いの方々が揃った部隊だこと。

 

「そこまで見てて、黙って何もしないとか。良い根性してるじゃない」

 

「だって、あんなに強そうなファマスが出てくれたんだもの。これも、運命の導きかなって思ってさ」

 

 運命ね。

 K5が好んで用いる言葉だが。その運命とやらのおかげで、私たちは昨日からずっと任務に出され続けているわけで。私としては、どうにも歓迎しづらい言葉である。




当方の作品を読んでいただいている方には毎度おなじみ、別支部のファマスとタボールコンビ
ですね。
なんかこの2人が絡むとネタが思い浮かびやすいというか。個人的に相性がいいキャラなんでしょうかね。
いつか、別支部との合同作戦を描いてみるのもいいかな~、なんて。

それでは、まだまだ続くネゲヴちゃんの旅、次週もどうぞお楽しみに。
以上、弱音御前でした~
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