いつの間にかTSしてポケモンの世界に! 作:白髪幼女はいいぞぉ
この体になって良かったこと、悪かったことがある。
良かったことは、なにやらポケモンに好かれ易い事。記憶が蘇る以前から、庭先などで遊んでいると野生のポケモンがやって来る。特にフェアリータイプが多い。
身近な例で言えば、ママの手持ちポケモンであるニンフィア♀のフィーアに一番懐かれていること。もちろんタイプはフェアリー。
そして新しくやって来た懐き度がMAXなのでは?と思われるほど甘えてくるアローラロコンのコーラルも、タイプはこおりとフェアリー、もちろんフェアリータイプが入っている。
今目の前では先輩であるフィーアがコーラルに対して何かを教えているような、そんな雰囲気で構っている。可愛らしいポケモン達が鳴き合っているのは、見ていてとても微笑ましい。
「よしよし♪」
可愛すぎて、2匹の頭を撫でてあげると気持ち良さそうにするが、フィーアがハッとなって尻尾で手をどけてきた。
どうやら重要なことを教えているから邪魔しないでと言っているみたいだ。
こんな風にポケモン達、主にフェアリータイプだと何となく気持ちが伝わってくる気がする。これは嬉しい誤算。
続いて悪い事は、女の子だという事。
やっぱり男だったので女の子用の服に抵抗があって、今はワンピースを着させられているが、なんとも足回りが心もとない。
ポケモンシリーズの女主人公達で短パンを穿いている娘も居る。なのでせめてボーイフィッシュな格好が出来たらと思っているけど―――
「やっぱりサリィは妖精の様に可愛いから、もっとフリルの付いた洋服も似合いそうね!」
僕の姿により一層可愛らしく着飾ろうとしているママの姿が。
ハァ……と気落ちしながら、ふと思った―――この時代、この世界に主人公達は居るのだろうか?
もし居るなら、折角ソード&シールドが舞台となる地域に居るのだから見てみたい。マリィ×ユウリを拝んでみたいなって思ってしまう。
白黒だったゲームから進み、主人公の性別が選べるようになった。
まさに青天の霹靂であり、女主人公の可愛らしさは素晴らしく、ポケモン剣盾ではライバルキャラの1人であり、容姿や方言、キャラクターエピソード全てが可愛らしく人気を得ているキャラクターだ。
現状で出来る限りの情報を集めて確認してみたが、今のチャンピオンはダンデ。そして、ジムリーダーとしてカブやお馴染みのキャラクター達がテレビに出ていた。そこから考えると主人公達と近い世代に生まれた可能性が高い。
そんな風に考えを巡らせていると、ママが僕に尋ねて来た。
「ねえサリィ。サリィは大きくなったらポケモントレーナーになりたい?」
当然の質問だった。
この世界では12歳程でポケモントレーナーとして旅に出る子が圧倒的に多い。
前世で言うところの小学校までが義務教育であり、通信教育が一般的。前世で言う中学校以上は義務教育ではないのだ。人によっては早めに通信教育を終わらせて旅に出る子も居るとか。
「ポケモントレーナーになりたいけどぉ……」
「けどぉ?」
ポケモントレーナーとして大成しなかった時の事を考えてします。
ポケモントレーナーを断念した人達に対する受け皿がなく社会現象かしている、という生々しい現実が、目の前のテレビでニュースとして取り上げられており、国でそういった人達をどうにかしようと動いているが、先の事を考えると不安がぬぐい切れない。
「ん~~~~」
「どうしたの、そんなに考えて」
ママの言葉を聞きながら、何となくテレビを眺めていると、今話題のポケチューバ―を取り上げているところだった。
ポケチューバ―とは―――ポケギア等を使い、ポケットチューブと呼ばれる配信サイトで配信活動を行う人達の事を言う。
動画投稿や生配信が行える、言うなればYou〇ubeだ。
ポケモントレーナーとしても、ポケチューバ―としても大活躍している人は何人もおり、その1人にインタビューを行っている場面がテレビに映っている。
特にこのガラル地方はジムチャレンジを行うポケモントレーナーをファンとして応援する文化がある。それはジムリーダーにもおり、有名な人ほどファンも多い。
それがうまくいけば、生配信などの投げ銭や広告代で富を得ることが出来る―――まさに今テレビに映っている人の様に。
「ママ、僕はポケチューバ―になる!」
「へぇ?なんで?」
意外な返答だったのか、いつもしっかりしているママからマヌケな声が出た。
この世界では、子供がなりたい職業(?)ナンバー1はポケモントレーナーであり、ポケモンマスターなのだから。
かといって、それでお金が稼げるかと言われれば首を傾げざるおえないし、しかし普通に就職するのもなぁと思ってしまう。
折角望んだ世界に来れたのだから、自分の好きな事をしたいし、好きな事でお金を稼いでみたい。
流石に、将来の為にお金を稼ぎたいと子供らしからぬ発言はおかしいので、こう言いかえる。
「えっとねぇ、コーラルの可愛らしさを沢山の人に見て貰いたいの!」
「フフッ、サリーアはコーラルが大好きなのね」
「うんッ!」
「コーーーンッ♪」
どうやら違和感がなかったらしく、微笑むママに力強く頷く。
「フィーーーフィーーー!」
すると、フィーア私は私は!?と前足で乗っかってきたので、もう一度頭を撫でであげる。
「フィーアも大好きだよ♪」
「フィ~♪」
撫でている手にグリグリっと頭を擦り付けてくるフィーア。
「それで、どうやって配信するの?」
とママから質問が飛んできた。
家でやるならパソコンでもいいが、ウチには自分専用のものは無い。
パパのは借りれないだろうから、ママのを借りるしかない。でもどちらかと言うと自分専用の物が欲しい。
という訳で―――
「ママ、スマホロトム買って?」
ここ最近覚えたおねだりポーズ。
顔を俯かせてウルウルと瞳を滲ませて顔を傾げる。
「ウッッッ……パパが良いよって言ったらいいわよ」
「ありがとうママッ!」
抱き着いてお礼を述べると、困った子ねと言いたげな表情で頭を撫でられた。
きっとパパにも同じようにすれば
こうして、新しい目標が出来た。