キレイ系お姫様が俺の部屋に来たが縮尺がおかしい   作:HIGU.V

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実は縮小女より巨女が好きです。


オムニバス1

 

 

多分彼女と晴れてそういう関係になった。

そういうというのは、恋人ではなく、婚約者という形だ。戸籍もなにもない彼女だが、まああまり褒められた言い方ではないが、案外日本に住んでると公的な書類は絶対的なものだと盲信できるが、それが世界の全てではないということだ。

隣の海を挟んで隣のお米の国は免許書の性別を間違えて発行しやがるくせに、直す際にもう一回試験を受けて申請してとかぬかす、先進国の鑑だ。まぁ厳密には公的機関ではなく州立のそれなのだが、おいておく。

そんなわけで、某国の悪質な政治活動のせいで活発になってきた難民制度と、そこの被害者ではないけど、地中海のとある島国のもう片方で半分の人なんですっていうのを、七面鳥の国に行って。袖の下も使ってうまいこと書類を作ってもらって、それを島国の南の方で成婚したと書類を出して、国籍は日本にしてもらって、最後に役所に届けるなんて。

 

姫様からそんな妙に現実的な方法を提案されたときは笑ったものだけど。

いやぁうん、数年後に本当にやって彼女の保険証を私の扶養者として会社に申請したときは手が震えたね。

 

そも今の家に引っ越す前にもひと悶着があった。

 

 

 

 

「家主様、どうかしました?」

 

「あ、いえ」

 

その日、最早懐かしきワンルームの我が家で、私はエクセルと家計簿アプリと、口座残高を前ににらめっこだった。引越しの目処は立った。敷金礼金もまぁ何とかなる。しかしランニングコストはどうしようもというところだ。

 

それなりに貯金はあるのだが、欲望にすぐ溺れる私は、定期預金で持ってかれるようにしていたため。

銀行に行かないと引き出せない貯金でもあるのだ。

 

 

言いたくはないが、今の稼ぎで生活するのは難しいと言わざるを得ない。現状はアホみたいに安い家賃のおかげでどうにかなっているのが大きいからだ。

 

もちろん、会社でちゃんと休憩時間に上司に、結婚考えてるんですけど、今のポストじゃ無理なんで転職か副業も視野に入れてるんですよね。副業ってOkでしたっけ?

なんてぽろっと漏らしているし、まぁ手応え的にも1,2年で多少ハードにはなるが、給料は上がる見込みは立ってる。

 

手を挙げれば仕事がある会社で、上昇志向はないけどまぁ言いたくはないが、身を固めるというアラサー男性社員なんて使いやすい労働力なので。悪魔の契約書にサインした気分はするが今さらだ。

 

 

「いえ、まぁいろいろと考えることがあって…」

 

もういい年をしたおじさんになったが、姫様の生活の今後のことも考えると、やはり周囲の理解は必要だと思う。

自室に隠して生活なんて作品もこの手のジャンルではあった気もするが、あれ絶対無理があると思う。いやむしろ共働きが増えた現代では説得力があるのか?

 

だが、まずは味方を増やすのが肝要か。敵陣を落とす前に、まずは友軍に支援を求める。それが常道であろう。そうすれば同時に、離反工作も兼ねているともいえる。

 

けったいな言い回しはしたが、つまるところ

 

「姫様、私の妹と会ってみませんか?」

 

両親から金をせびるために、家族に紹介をするために、妹に根回しをするのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日彼女は、久しぶりの休みだった。もとより不定期な労働形態であるのも相成っていたが、珍しいことに少し前より兄より連絡があったのだ。

こちらが都合をつけるので空いている日はあるかという。いつもの兄らしい、こちらに気を使った文言だ。

 

昔からそうだった。若くして自分の店を持つほどになった彼女が、ここまで仕事を効率良くこなせるようになったのは、彼のおかげだった。

 

それは薫陶とか教育とかではなく、一重に彼はとてもだらしがなかった。

年下の妹に世話を焼かれるほどに。忘れ物を上の学年の教室に届けたことは数えきれないし。ゲームをやれば夢中になってお茶をこぼす。とにかく先に先に細かい気配りをするという、妙なスキルが幼少時から培われ、気が付けば小さいながらも一国一城の主である。

 

だが、掛け値なしに良い兄妹関係だった。小さいころからお菓子も、欲しいものも、ケーキも必ず好きなもの先に選ばせてくれたし、兄が選んだ物も欲しいといえば分けてくれた。欲しい物がたくさんあって、サンタさんにも祖父母にも両親にも割り振っても足りないときは、彼が代わりにサンタさんにお願いしてくれた。

色々抜けてはいるが、心根の優しい兄だった。

 

そんな彼が薄給で結婚どころか恋人も無理だから、孫の顔は任せた。牝系でも繋がれば上等でしょ。と投げ出してきていた兄が

 

「両親に会わせる前に、会って欲しい人がいるのだけど」

 

などと、突然メッセージを送ってきたのだ。思わずむせてしまい、休憩中の子に店長大丈夫ですかと心配されてしまった。

 

ただ、気になるのは、こういったことならば、どこかのレストランか喫茶店に来るようにするものと思ったが、指定されたのが、兄のオンボロアパートだ。彼女の住むマンションの3割の家賃で住めるボロ家だ。

 

あの狭い家で、まさか同棲なんてしていないであろうと、そう結論付けて。彼女が約束の時間の5分前に呼び鈴を鳴らすと、インターホンか直接かわからない程度に兄の元気な返事が聞こえ、開いたドアの前には。

 

「お初にお目にかかります。私家主様に世話になっております、さる国より逃れてまいりました、既に無き国の王の娘であります」

 

 

白いドレスに身を包む、小さなお姫様がいたのだから。思わず腰を抜かしそうになった

 

 

 

 

 

 

 

「なるほど、理解した」

 

「早くて助かる」

 

妹が我が家に来ることになった。まぁ私から提案したのだが。

 

姫様も同意してくれたのだが、まさかドレスを着たいだなんていうのは驚いたけど。クリーニングに持って行ったときは、変な顔された。わざわざチェーン店ではなく、裏で自分でやってる高いところに持ち込んだのだ。

 

ともあれ私ほどではないがサブカル知識もある妹は、割とすぐに理解してくれた。小さいころモンスターな映画を二人で見に行って、号泣した仲だからな。

 

 

 

「ともかく、本物のお姫様だけど、戸籍もなくて縮尺が小さいと」

 

「はい、おっしゃる通りです」

 

「んで、今日呼んだのは、お父さんとお母さんに初顔するための前準備と」

 

「そうそう」

 

打てば響くとはこの事で、話が早くて助かる。一般的な兄妹よりかは仲が良いかとは思うのと、お互い親には言えない秘密を共有したりしてた仲だったので、さぼりとかバイトとか。ともかく気心は知れている。

 

「まあ、お母さんは大丈夫でしょ、時間はかかるけど理解はしてくれると思う」

 

「父さんかぁ」

 

「兄さんには厳しいからね」

 

まぁ、私よりずっと頭がよくて、稼ぎも良い妹ならば、なんかいいアイデアも思い浮かぶだろう。

いつの間にか彼女の膝の上で本当に人形のようになってる姫様から困ったようにこちらを見ているのを、ぼーっと眺めながら、サクサク場のセッティングやら、その時の服装や理由の説明をブレイン・ストームしている妹に相槌を打つのだった。

 

 

「にしても、兄さんワープアなのにダイジョブなの?」

 

「大丈夫じゃないから、この段階で親に頼るんだが」

 

何とか顔合わせの計画の筋道を立てて、話もひと段落ついた後、急にレバーブローのような口劇が飛んでくる。

事実としてネイル併設美容室なんてもってる奴の年収に負けているのはたしかだから。

 

「んじゃあ、私が金出すよ」

 

「いや、それは嫌だ」

 

さすがに親のすねはかじっても、妹のすねは頼りたくはない。

兄としての最低限の誇りというか矜持である。

 

「もちろんただじゃなくて、姫様を雇いたいの」

 

「は?」

 

「え?」

 

「うちの広告モデルとか色々ね、ちょうど外国人モデル探してて」

 

「まぁ、それは姫様の意思次第だが」

 

いや、それ大丈夫なのか? とか考えるが、まぁ縮尺とたぐいまれな美貌が問題なだけであって、大丈夫か。

 

「んで、そのお金使って、配信者でもやればいいじゃない」

 

「あーあんま詳しくないんだけど」

 

「その辺は私がプロモートするから」

 

今時の美容系のインフルエンサーらしく、私なんかよりSNSの使い方がずっとうまい。デジタル世代と会社ではもてはやされつつも、既に得意なインターフェイスがパーソナルコンピューターというのが時代遅れな今日この頃。

なんで若い子はスマホだけであそこまでいろいろできるのだろう、とおじさんは思う。

配信者も、正直娯楽コンテンツとしてあまりどころかほとんど触れていないが、今は生身の肉体よりもヴァーチャルの方がよいのではとか、思うが。まぁリテラシー迄しっかりしてる妹に任せれば大丈夫だろう。

 

「えっと、その」

 

「大丈夫、すぐに兄さんより稼げるようになって主婦扱いできるようになるから」

 

「いや、そもそも姫様がやりたいかどうかだろ?」

 

「はぁ? 両親に無職の女紹介するの?」

 

まぁ、今日日共働きは普通だし、まぁ私の薄給では問題か。というか、姫様が殆ど口を挟めていない。

 

「適当に、兄さんの男くさいゲームをやれば、すぐに囲いが出来るでしょ。背景が映らないようにすることだけ考えれば、大きさがばれることもないし、後ろに暗幕でもつけて、椅子も小さいのにすれば……あ、兄さん喉乾いたし、適当にケーキ買ってきて、コーヒーは私が入れるから」

 

「あー、はい」

 

嵐のように人を使う妹だが、その行動力に何度も助けられているので、逆らわず、従うことにする。

ただ、今日は近所のケーキ屋が定休日だった気もする。

駅の向こうまで歩く憂鬱を考えながら、部屋を後にするのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁ姫様、本当に可愛いいね、うわ、肌真っ白」

 

彼女は、訪ねてきた彼の妹という人物のプロファイリングを一先ず終えていた。結論から言うのならば、いろいろな疑問が氷解したというところか。彼の妹は、姫と同じで自分のことを自分でできて。自分のペースで行動したい人間だ。

それだけの能力もあり、周囲の支えがあった。いうなれば、やりたいことと使命が一致した姫といった訳だ。

そして、この無遠慮な甘え方と距離の詰め方は成る程、兄にさんざん甘やかされてきたのであろうというのが、分かった。

 

「それで、何か私に聞きたいことがあるのでは?」

 

「あ、やっぱわかっちゃう? 年下っぽいけど流石」

 

兄とは対照的に非常に察しが良くて敏い人物だ。こんなどこの物かもわからない自称姫に対して、確実に思う処があるであろうことは想像に易い。

 

しかしながら、既にこの家に住むという、厳密には彼に面倒を見てもらうという目的は達成しているのだ。探られていたい腹はあるが、どれをつかれても対応できるであろうと、現状の脆弱性を考慮しながら身構える。

 

「兄さんと付き合ってるんだよね?」

 

「……えぇ、まぁそういう形になります。偽装とかそういう形ではないです」

 

姫の境遇に胸を痛めた彼が、口裏を合わせて引っ越してまで彼女を庇おうとしている。それなら確かに妹の視点から見て姫は邪魔者であり、面倒な異物であろう。そうでないということをしっかりと印象づける必要がある。

 

しかし何を言うべきであろう。まだ彼とまぐわったのはあの日一度のみであり、どこかに逢引にいったというのも、あの夜だけだ。物的な証拠はないのである。

 

「……姫様」

 

「はい、何でしょうか?」

 

であれば、彼の秘密でも明かして彼から信用されていることを示すべきか? 妹ならば把握してそうなことだとどのラインまで出して大丈夫であろうか? 一般的なこの世界の人間の兄妹はあまり性癖的な話はするものではないであろう。それ以外となると……

 

「兄をよろしくお願いします。抜けてるけど、いい人なの」

 

「え、ええ」

 

だが、妹の方から投げかけられた言葉は、よくあるできた家族の言葉に過ぎなかった。思わず面食らってただ肯定するしかできない。無理もなかろう。彼女の分析ではもっとこちらの腹を探るような人物だと見えていたし、それが外れるとしてもより猫をかぶるのが上手いという方向でというのが本命だったからだ。

 

そのきょとんとしてしまった姫の顔をみて、思わずと言わんばかりに妹も破顔する。

 

「大丈夫ですよ、お姫様。同じこと考えてました」

 

「……それは、なんとなくわかりますが」

 

「でも……」

 

どうやら姫のその反応も織り込み済みだったのか、一言前置きをして彼女は続ける。

 

「騙されやすい兄なので、むしろ上手く騙してくれる人の方がいいの」

 

「えぇ……?」

 

思わず漏れた困惑の言葉、仕方あるまい。妹が兄に向ける評価としては全くもって全うではない。というよりも良好な人間関係があるのならば出ない言葉のはずだ。そのくらいの常識は姫も身に着けている。

 

「姫様は少なくとも、兄と暮らす以上の目的はなさそうだし。そのくらいの人に利用されるならば、許容範囲だと思って」

 

「ひどい評価ですね」

 

「でも、そうでしょ? 女の子のわがまま全部聞いちゃう人だから」

 

ここに来て姫も大筋を理解できた。要するに妥協されたのである。だが悪い気はしない。それは彼女の妹の意図も理解できるのと。その言葉に隠された言いたいこともわかってしまったからだ。

 

「甘やかすのばっかで、こっちの事怒りもしないで、自分のこと後回しにしちゃうから……」

 

「はい、適度に付け込みますが、それ以上はしません」

 

妹は、妹として兄を見てきた。そしてどう考えても碌な女に出会わないこともわかっていた。主体性がない割に許容範囲が大きいからだ。そして姫もそれがわかっているから、妹に同意した。

 

結局のところ、彼女たちは似たもの同士だったのだ。

 

大抵のことは自分でやりたくて、出来てしまうゆえに。相手から欲しい物は、ちょっとした『価値がない』ものでよいというわけである。

 

「ついわがままを言ってしまいます、困る顔が見たくて」

 

「わかるー、最終的に許してくれるんだよねぇ」

 

そんな、妙な趣味で共感を得るような。

 

「それで、姫様。兄さんとはどこまで行ったの?」

 

「兄妹でそういう生生しい話するんですか? その、一応これを使うところまでは……」

 

とにかく、姫は強力な小姑という協力者を得ることが出来た。

それだけの話だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

別に私は小児性愛者とかいう異常性癖を持つ社会不適合者の犯罪予備軍ではないから。性癖に刺さるもの刺さらぬものがある。そして、目にする機会が多い中で、刺さらないものが『女児服』だ。

 

これで興奮する奴は根本的に性癖が歪んだ歪な存在だ。人間性までは否定しないが、性的倒錯に興奮する変態であることは違わないし、実際に手を出すのならば社会の屑であろう。

 

ともかく、ロリコンとかいう劣等種で社会の淘汰されるべき存在にならなくて済んだことを親に感謝しつつ今日まで生きてきた

 

 

とかく女児服は抜けないのだ。

 

なんでこんな話をするかというと、引っ越しをして彼女が収入を得るようになっても相変わらず彼女の服が女児めいているからだ。

 

最もそれは夏になったからというのが大きい。元より手足の長さに関してはどうしても大人の体型の彼女は長さが足りていなかったが、半袖やノースリーブ、ワンピースタイプで肩掛けの物など。そういったものであれば。あまり問題なく着れる。

 

彼女がファッションに関して最低限の興味しかないようなのも、服の事情が改善されないということに拍車をかけた。最もその事で少し騒動はあったし、あとは張り切った妹がミシンを購入していたのも、少し気にはなるが。そんなに稼ぎがいいのかと買った型番をググってドン引きした。

 

そも女性の下着の色は黒か赤が好きな私だ。白とかピンクとかはそこまで惹かれないというか忌避感がすごい。

グレーに近い色だとか布面積が大きくレースが付いているものとか、個別で好きなものはあるが。

 

繰り返すが、女児服に至っては一律で無理だ。

 

何なら、私立の小学校の子が被る帽子とかをかぶられるとそれだけでもう対象外となる。

顔だけおっさんの顔になったコラ画像より無理なのだから、これはもうそういうものなのだろう。

 

 

女児服を着た子では抜けないのだ。

こんだけ繰り返しているのも、それは姫様との生活によるものがある。

 

1度目の後、まぁいろいろあって2度目迄時間が空いてしまった。

それ自体は別に私のけじめみたいなもののつもりだったのだけれども。ともかく、そういったことを我慢することは別に美徳ではないということを知れた。

 

まぁもっと直截に言えば、本番以外は別に無理のない事ができるのをわかっているのなら、求められないのは、魅力がないと言っているようなもの。とまで言われればさすがに分かるわけで。

 

彼女に断る権利があるという状況になった以上、私にも誘う権利があり、それを使わなかったというのは、まぁ確かに反省すべき点かもしれない。

 

ともかく、かなり歪だけれども正式に婚約者になった。と思う。

 

 

外に行けない分、私たちの恋人らしい活動は屋内で完結することになる。なんとなく暇だからなんて理由ですら、彼女の部屋を訪ねることもしてみたりと。

 

だからこそ、いつからなのか。自分で相手に伝えたか、それとも彼女が気が付いたのか。

彼女が女児服を着ているときは、こちらも誘うのは控えるようになった。

 

もちろん、普通に映画を見たり、遊んだりとはするが、そういったことは誘わないというか、雰囲気を出さない。そういう事を覚えた。

 

そう、気が付けばいつの間にか、Yes/No枕的な役割になっていた。

 

そもそもとして、私が彼女にYシャツを送ったのは、部屋着の間に合わせという形だ。そうだったはずなのだが。

彼女には現状、部屋着しか必要ないこともあり。また、夜寝るときはゆったりとしたものを身に着けるタイプということで、夜に着て寝ていることもあった。

 

だが、こういう関係で、そういうシンボルになってからは、何かがおかしくなってきた。

 

最初は女児服はNoのサイン。そういう事になっていたはずだった。それは覚えている。

だから、こちらも無意識的にも含めて彼女の服が女児服の目に優しくないカラーリングだったりするときは、その警戒色に従い誘うことはなった。

 

そして、ある日を境に彼女の寝巻が基本的に私のYシャツとなった。まぁ、数だけは無駄にある。会社で半袖Yシャツが禁止されてたので、彼女に渡したのも全て長袖で、あまりシーズンを意識しないで買いそろえていたためだ。冷房を掛けて寝るにはちょうどよいとのことだ。

そして、私はほぼ毎夜その格好をしている彼女を見て、彼女の部屋に赴いたり、こちらの部屋に誘ったりとした。

 

このあたりで気づけばよかったのだろう。

 

気づけば日によっては寝間着だけでなく、再び部屋着としても着るようになった。

私は律儀にも、休みの日朝ご飯に出てきた彼女が、昨晩の青いYシャツから白いそれに代わっているのを見て。

時折シャツの袖を引かれながらも家事を最低限片づけた後、彼女を抱えて風呂場に行くことになった。

夜寝る時、Yシャツに着替えた彼女が寝床に突如訪ねてくる事が起きた。

 

そう、いつの間にか、私の選択権がなくなっていたのだ。

 

女児服はNOであるというのは理解していたが、YシャツはYESという意味になった。

そして、Yシャツは確定という約束になり私の選択権がなくなった。

 

いや、おかしい。

まぁ応じられている私も私なのだが、それにしたってだ。

 

「姫様、今日はその、Yシャツ以外を着ていただけますか?」

 

「まぁ、承知いたしました、家主様」

 

だから、そうお願いした私はおかしくないはずだ。

 

 

 

 

 

 

その晩、大人体型なのに、メスガキファッションを着こなした姫様に、新たな扉が開かれるのを彼は知らなかった。





ラブコメです。
次で初期プロットの話は消化し終わります。
執筆中に思いついたネタが少しありますが。
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